お知らせ:

朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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「IR」(投資家向け広報)という言葉が日本でも使われるようになって、まだそれほど長い年月が経っていません。
 日本企業のIR活動を促進する「一般社団法人 日本IR協議会」が発足したのが1993年ですから、ここ20~30年くらいの間に定着してきた言葉ではないかと思います。

 アサザイリスナーの皆様が投資判断の材料にもされている「IR情報」。このコンテンツを企業と一緒になってつくりあげたり、投資家の皆様へ届けることをサポートする「IR支援」というビジネスフィールドがあります。
 たいへんニッチなビジネスですが、その大手の一角が本番組スポンサーの「株式会社プロネクサス」(7893・東証一部)なのです。

 今回はプロネクサス 執行役員IR事業部長の細川修一様にお越しいただき、井上哲男と「IR」について大いに語っていただきました!企業はどのようなIRをすべきか、また投資家は企業のどういった部分に注目をするとよいか、熱いキャッチボールになりました♪

 井上哲男はそこから何を感じたのか、本番組「アサザイ」の使命は?
 取材後記を是非お読みください!

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取材後記 (対談後記)

プロネクサス(7893)(東証一部)執行役員 IR事業部長 細川修一さま。

ラジオNIKKEIスタジオで収録。

 

「3年目の『アサザイ』」

 
▼「IRの姿勢」

 「アサザイ」が今日から3年目に突入した。手探り状態で始まったが、当初予定になかったこの「取材後記」ももうじき100回を迎える。放送開始以来、ラジコの時間帯別聴取率全国1位を続けられたのは、リスナーの皆様とラジオNIKKEIのスタッフ、そして、企業選別から取材メモの作成まで行っているプロネクサスのIR支援チームのおかげであると深く感謝している。

 

 1年3ヶ月ぶりに細川部長に番組に出て頂いた、というよりは、引っ張り出した、という方が近い。前回、部長はIR活動の目的として、「企業活動、業績をきちんと投資家に伝えること」、そして、「その業績にふさわしい株価(時価総額=企業価値)にすること」と話された。まさしく"至言"であると度々色々な場面でこの言葉を紹介させて頂いているが、今回言われたかったことは、「IRとは『株式』という商品のマーケティング活動であり、それは本業の商品のマーケティング活動における顧客対応と、姿勢という点で非常に相関が高い」ということである。

 
▼情報の受け取り手のニーズに、対応する

 前回お越し頂いた際に、私が投げた「企業はどのような点を、IR活動を通じて投資家に伝えるべきか」という問いに対して、部長は「一概に答えるのは難しい。企業のおかれた状況は千差万別であり、個人投資家とアナリスト・機関投資家向けでは伝える内容に違いがある。情報の受け取り手のニーズに対応した情報発信が必要である」と答えたが、これは、まさしく、本業の商品のマーケティング活動における顧客対応と同じことである。

今回例に出されたオリエンタルランドのホームページ(「株主・投資家の皆様へ」→「IR資料室」)における、「資料難易度グラフ」はまさしくその好例であり、IRにおける対応の高さが本業における対応のそれと同じレベルにあることが分かる。同社に限らず、見ていて楽しくなる企業のホームページも数年前に比べてとても多くなった気がする。

 
▼「アサザイ」の使命

 「アサザイ」の使命。それは、定性情報と定量分析情報の両輪で、投資家、そして企業自身に伝えるべきことを伝えることだ。上場3600社中、特に時価総額が大きくないがゆえにアナリストがカバーしていない2400社の中に存在している優良企業の認知度を高めたいと強く思う。また、個人投資家と話していて嬉しいのは、番組に出た企業を自分で調べたという声を聞いたときである。

 細川部長から定量分析情報について"お墨付き"を頂いた。ランキングに加えて、DOEなどの投資家に対して有益と思われる指標の紹介も依頼された。実はこの、定量分析情報の伝達も「手探り」の中で始めたことで、当初は賛否両論があったものだ。

 前々回の「アサザイセミナー」で、私が十数年前に雑誌に書いたROEの重要性を啓蒙する記事を配布したが、昨年11月にいきなり発表された新指標「JPX400」において、「ROE3年平均」が採用尺度となることが明らかになり、ますます企業はこの指標を意識している。しかし、私はこのJPX400で、もう一つ大きな手応えを感じている。それは、「ランキング」(順位)による「スコア」という言葉が使われたことである。「1位は1000点、1000位は1点」というスコアが初めて日本で正式に尺度として採用されたのである。やっとである。ヘッジファンドの銘柄ピッキングで何度も依頼を受けた「ランキングシート」。これを四半期毎にきちんと作成し、番組で紹介し続けることを約束する。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたでしょうか。
 「PRONEXUS presents 朝イチマーケットスクエア 『アサザイ』」では、今後もさまざまな企業の情報を定性・定量の両面でお伝えしてまいりたいと思います。

 「何が正解」というのは存在しないのがIRの世界で、投資の世界も然りです。
 そうした中にあっても参考にしていただける、キラリと光る情報をお伝えできましたら幸いです。

 また来週から「今日の1社」で新たな企業をご紹介してまいりますので、お楽しみに!

(関連リンク集)
■プロネクサス ウェブサイト
■2013年4月3日放送 「今日の1社特別版」井上哲男×細川修一氏対談の取材後記
 ※昨年、細川部長にご出演いただいた際の取材後記です。
■2013年4月10日放送 「今日の1社」プロネクサス(7893・東証一部)の取材後記
 ※昨年、上野剛史社長にご出演いただいた際の取材後記です。

執行役員IR事業部長の細川修一様と。
執行役員IR事業部長の細川修一様と。