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中国で深刻な電力不足が起きており、米アップルや米テスラ向け部品を生産しているとされる工場が操業停止に追い込まれています。また、英国ではガス価格が年初から3倍超に急騰。欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF価格がこの1年でほぼ5倍に値上がりしています。世界的な電力危機の背景にはなにがあるのでしょうか?

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はポスト石油戦略研究所 代表 大場紀章氏をお迎えし特に欧州のエネルギー危機についてお話を伺いました。



天然ガス価格の高騰の背景には、
遡ること2014年夏からのエネルギー価格急落が関係しています。
2014年夏100ドル台にあったWTI原油価格は2016年には30ドル台へ下落。
天然ガス市況は2014年年初は6ドル台でしたが
2016年には2ドルを割り込むまでに大きく下落しました。
この時、北海油田の開発投資が大幅に削減されてしまったのです。
(大場氏によると上流投資は半減したとか)


結果供給が絞られ21年のガス生産は20%減となる中、
カーボンニュートラル政策に準じて石炭からのシフトの波も重なって
21年の需要は20~30%も増加する「需給ギャップ」が生じているのです。


油田への投資を削った分は再生可能エネルギーへと回されましたが
今夏は特に欧州に風のない気候となり風力発電の出力が低下。
通常冬(11月)向けてガス在庫を増やす時期ですが、
現在ガス在庫は70%程度の10年来の低水準となっており
今冬への危機感が強まっています。
(通常年なら9月時点でガス在庫は80~90%)

上流投資を減らしてしまったツケが回って来た、というのが実情であり
足りなくなったからといってすぐにガス生産を増やせるものではないのです。

では天然ガス生産大国、ロシアから調達すればいいのでは?
ちょうどロシア-ドイツ間をパイプラインで結ぶ「ノルドストリーム2」が9月完成。
来年年明けから稼働される見込みですが、ロシアへのエネルギー依存に
異を唱える向きも多く、EUはロシアからのガス供給を増やすことに
反対のスタンスを示しています。
むしろ、ガス価格高騰はロシアが原因だとする声も。


欧州エネルギー事情、詳しくはオンデマンド配信で
大場さんの解説をお聞きくださいね。

https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-210928.mp3

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https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-210917.mp3

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番組の感想をぜひお送りくださいね!


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※締め切りは9/30(木)です。
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