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急速な米国の利上げという逆風の中、ゴールドは1680ドルがレンジ下限となっていたのですが、9月~11月にこのレンジ下限を下抜け11/3には1618ドルまで安値がありました。この時、先物市場の投機家ポジションはネットショートに。米国の金利上昇がゴールド市場を総弱気に傾けたのですが、流れを変えたのが11/4の米10月雇用統計でした。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎氏にお話を伺いました。

10
月雇用統計はNFP+26.1万人と予想を大幅に上回る好結果。
ところが米金利は低下しドル安が進行、ゴールドは勢いよく上昇を始めました。
ポイントは平均時給。前年比+4.7%となり、伸び率は10カ月ぶりに5%台を割り込んだ
ことでインフレのピークアウトの思惑が急速に広がったことが背景。

さらに11/10発表の米10CPIでもインフレの鈍化が確認され、
ゴールドはさらに水準を切り上げました。
典型的なショートカバーでゴールドは足元では1780ドル台を回復。
次なるトリガー待ち、と言った状況にあります。

すべてのポイントは米国のインフレ率とこれを抑えようと利上げを急ぐ
FRB
の金融政策にありますが、12月のFOMCでは経済金利見通しも発表されることから
12
FOMCでおおよそのターミナルレートのコンセンサスが固まれば
ゴールド市場の上値が更に軽くなるのでは?と亀井氏。

まずは今週水曜日にブルッキングズ研究所主催のイベントで
経済見通しと労働市場について講演するパウエルFRB議長の発言に注目。
そして今週金曜の雇用統計などイベントが多い1週間です。

亀井氏はサンフランシスコ連銀デイリー総裁のコメントは
FOMC
で執行部の総意を示すものとなっている点を指摘されていました。

ここからのゴールド市場を巡る注意点は
アーカイブ配信で亀井氏の解説をお聞きくださいね。