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「ニューヨークダウ、取引時間中に2か月ぶり35000ドル」

「決算発表控えるGSとJPモルガンが高い」

「日本では設備投資関連株が人気」

「工作機械受注増、好感されるか」

 

 

 

週明け、12日の米国株は上昇しました。ニューヨークダウ、ナスダック総合指数など、主要株価指数の終値における高値更新が続いています。ニューヨークダウは取引時間中に35000ドル台に乗せました。取引時間中の35000ドル乗せは、5月10日以来、およそ2か月ぶりのことです。

 

 

ニューヨークダウ採用銘柄における上昇率トップはディズニーでした。ディズニーは4.1%上昇しました。新作映画の「ブラック・ウィドウ」が劇場とストリーミング配信で、ともに好成績を上げたことが好感されています。

 

 

ブラック・ウィドウは封切りとなった先週末において、合計で約2億1500万ドルの収入があったと、ディズニー社HPに発表されています。この内訳は、米国国内興行収入が8000万ドル、海外興行収入が7800万ドル、ストリーミング収入が6000万ドルです。劇場公開と配信を同時に行う手法です。映画の視聴者の選択肢を増やすモデルが好感されているようです。

 

 

ニューヨークダウ採用銘柄で上昇率2位はゴールドマンサックス、3位はJPモルガンでした。この両社は13日に決算発表を予定しています。決算発表を控えた、この金融2社が上昇率の2位と3位に付けているのですから、「決算発表を受けて上昇する」ことを期待している投資家が多いという事なのでしょう。従って、12日の米国株式市場の上昇は「決算内容への期待から買われた」と説明されます。

 

 

3か月前に発表された1-3月期決算では、ゴールドマンの1株利益は18.60ドル、JPモルガンは4.5ドルでした。かなり乱暴な計算方法ですが、それを4倍して、年間1株利益を出すと、ゴールドマンが74ドル、JPモルガンが16ドルになります。

 

 

その1株利益に対して、12日の終値はゴールドマンが380ドル、JPモルガンが158ドルです。金融株がバリュー株として位置付けられることがわかります。

 

 

さて、次は日本株を見ましょう。昨日12日の東京株式市場では、設備投資関連株の上昇が目立ちました。TOPIXの業種別株価指数では「機械」の上昇率が3.17%と、全業種でトップとなりました。

 

 

12日に工作機械工業会から発表された6月の工作機械受注高は、1321億円となりました。前年同月と比べて、96.6%の増加、前月の5月と比べても6.6%の増加です。

 

 

内需が447億円、前年同月比91.5%増加、外需は873億円、同じく99.3%増加です。内需、外需とも前年同月と比べると、2倍近い伸びになっています。

 

 

前月5月との比較では、内需が34.7%増加となる一方で、外需は3.7%の減少でした。中国向けがけん引してきた外需がやや伸び悩んでいますが、内外需合計で極めて高いレベルです。

 

 

4-6月期の合計の工作機械受注額は、約3800億円となりました。四半期ベースでの3800億円の受注規模は、2018年10-12月期の4067億円以来の高水準です。

 

 

安川電機が先週金曜日に業績の増額修正を発表しました。株価全般が上昇に転じたこともあって、安川電機の株価が大幅上昇を見せたことで、12日は設備投資関連株全般の上昇につながりました。6月の工作機械受注高の高水準実績を確認して、本日も設備投資関連株の人気が続くか、注目されます。

 

 

同じく12日には、内閣府から5月の機械受注が発表されました。「船舶・電力を除く民需」は前月比7.8%増の8657億円となりました。

 

 

機械受注の業種別動向(季節調整値)を見ると、「電気機械器具」が892億円(前月比+33%)、「業務用機械」が177億円(同+11%)、「金属製品」が98億円(+35%)と好調でした。

 

 

ただ、細かい話をしますと、季節調整をしない5月の機械受注は7161億円で、これは4月の7803億円、3月の1兆3287億円よりもずっと低い水準です。つまり5月は、もともと機械受注のレベルが低い月です。従って、通常機械受注が少ない5月にしては、季節調整をすると、とても良い結果になったとの考え方もできます。1か月後に発表される6月の機械受注がさらに強い数字になれば、設備投資に対する企業の積極的な姿勢には、一段と信頼感が強くなります。






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