「10日はNYダウ下落、ナスダック指数上昇」
「原油価格100ドル割れ」
「ソニーグループ、新年度営業利益3%減益」
「住友金属鉱山の新年度は減配予想」
「10日に下落した総合商社株、本日の株価動向は?」
10日の米国株は、ニューヨークダウが下げて、ナスダック総合指数は上昇しました。ニューヨークダウの下落率は0.2%、ナスダック総合指数は上昇率が約1%でした。
ニューヨークダウは前日比で500ドルほど上昇する場面もありましたが、その後、売り物が優勢になって350ドルほど下げる場面もみせました。終値は小幅安でした。米国時間11日の4月消費者物価指数の発表を控えて、不安定な展開です。
原油先物価格は、およそ2週間ぶりの100ドル割れとなりました。
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ソニーグループ(6758)が10日発表した、2022年3月期の営業利益は1兆2000億円となり、前の期と比べて約26%の増益となりました。今2023年3月期は1兆1600億円(-3.5%)を計画しています。セグメント別の見通しを以下に記載します。(単位 億円)
ソニーグループの営業利益見通し
全体 11600(-423)
ゲーム&ネットワークサービス 3050(-411)
音楽 2300(+191)
映画 1000(-1174)
エンタテインメント・テクノロジー&サービス 1800(-329)
イメージング&センシング・ソリューション 2000(+444)
金融 2200(+699)
映画事業の大幅な減益が目立ちます。前期に計上した事業譲渡益700億円がなくなる特殊事情が主因です。為替の円安が、全体の水準を押し上げている面もありますが、高い水準の利益が計画されています。
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住友金属鉱山(5713)が10日発表した2022年3月期の税引き前利益は3574億円、前の期と比べて約2.9倍増となりました。今2023年3月期については、1940億円(-45%)を計画しています。
前期に計上した事業譲渡益がなくなるほか、相場前提要因の変更によって、大幅な減益が想定されています。今年度の配当金は175円と、前期の301円から減らす計画です。
昨日の東京株式市場では、総合商社やINPEXの株価が大きく下げるなど、資源・エネルギー関連株の下落が目立ちました。一方で、良品計画やローソン、ドラッグストア等が株価上昇率上位に入りました。
本日は、資源・エネルギー株、総合商社株の下落に対して、配当利回りを考慮した投資家の買いがどのくらい膨らみ、株価の反発力がどの程度あるか、注目点となります。