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 7月24日の「アサザイ 今日の1社」はイワキ株式会社(8095・東証1部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 岩城 慶太郎 様にお越し頂き、沿革・事業セグメント・トピックス・中長期ビジョン等について、詳しく話を伺いました。

 同社は、1914年、東京・日本橋の地で薬種問屋 岩城市太郎商店からスタートした、創業100周年を超える老舗企業です。
 戦後の高度経済成長と連動しながら、さまざまな領域への事業拡充を図り多角化経営を推進し「医薬・FC事業」「HBC事業」「化学品事業」「食品事業」等の事業を展開しております。

 「皮膚のイワキ」、「IoT/5Gのイワキ」、「抗がん剤のイワキ」、「インバウンド需要のイワキ」、「動物園でもイワキ」・・等、幅広く事業展開を進めている同社、今回の放送では「皮膚のイワキ」、「IoT/5Gのイワキ」の2つのキーワードをご説明頂きました。他の事業についても、WEBサイトで詳しく説明されております、ぜひチェックしてみて下さい。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
イワキ株式会社(8095)(東証一部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録
お相手は、代表取締役社長の岩城 慶太郎(いわき けいたろう)様

『再成長する100年企業』

▼今年、創業105周年を迎える医薬品・医薬原料商社
 「株式会社」が社名のあとにつく、8095のイワキさんである。
 その歴史は非常に長く、沿革を辿ると、創業(イワキ株式会社の前身)は1914年、医薬品卸商である「岩城市太郎商店」にまで遡り、今年(創業)105周年を迎えた。株式市場においても、東証二部に上場したのが1963年であり、2005年に東証一部に市場昇格を果たしている。

 事業を報告セグメントで分類すると、「医薬・FC事業」、「HBC(Health & Beauty Care)事業」、「化学品事業」、「食品事業」、「その他」の5つとなり、「その他」を除いた4セグメントの、昨年11月期の全社ベース売上高に占める比率を示すと、「医薬・FC事業」が約37%、「HBC事業」が約41%、「化学品事業」が約11%、「食品事業」が約7%となっており、「医薬・FC事業」と「HBC事業」がおよそ78%を占めている。

 但し、これは「縦」に事業を割った区分であり、社長は分かりやすいように、「横」に区分した幾つもの同社のキーワードでその事業を語った。
 曰く、「皮膚のイワキ」、「IoT/5Gのイワキ」、「抗がん剤のイワキ」、「インバウンド需要のイワキ」、「動物園でもイワキ」。。。

 その全てを聴きたくなるようなキーワードであったが、時間の関係で社長がご説明されたのは最初の2つ。

▼アクティブシニア層から絶大な支持を受ける「皮膚」のイワキ
 まず、「皮膚のイワキ」であるが、皮膚科で処方される「塗り薬」の多くを、子会社である岩城製薬で製造販売している。ジェネリック医薬品のうち、保湿剤を除いた「塗り薬」において、その国内シェアはNo.1である。

 また、ドラッグストアや調剤薬局で直接購入できる製品の販売もしており、最近、販売を開始した新製品は「ミノグロウ」という製品が話題となっているが、これはAGA(男性型脱毛症)の治療薬で、ミノキシジルという主成分が5%配合されている。このミノキシジルは大正製薬の「リアップ」の主成分でもあり、(特許期間が終わったことによる)「ミノグロウ」は、その後発品、すなわちジェネリックOTCという位置づけである。

 また、昔から有名な「タイガーバーム」の(販売)総代理店となったことから、数年ぶりにこの製品が日本の薬局で店頭に並ぶこととなった。海外でも有名なこのブランドは、カンフルが25%配合された、痛み止めの効能がある、立派な医薬品である。

 また、「皮膚のイワキ」として化粧品通販も手掛けており、超人気製品「シルキーカバーオイルブロック」は、通販化粧品の化粧下地部門で、日本国内No.1の売れ行きであり、また、その客層の平均年齢が64歳と、通販化粧品ではちょっと考えにくい、いわゆるアクティブシニア層から絶大な支持を受けていることも特徴と言える。
 若い世代には、いわゆるドクターズコスメがお勧めとのことで、こちらのブランド名は「ナビジョン」。資生堂の美容皮膚研究によって開発された商品で、医療機関への販売を同社が受託しており、併せて通信販売も行っているという。

 「皮膚のイワキ」はまだまだ続く。製品だけでなく、原料の製造販売も行っているのだ。保湿成分として有名なヒアルロン酸を独自の技術である発酵培養法で製造し、化粧品メーカー様に納入しており、裏方としても、「皮膚のイワキ」は高い評価を受けている。

▼チップコンデンサ用「すずめっき液」で、世界No.1のシェアを誇る「IoT/5G」のイワキ
 「IoT/5Gのイワキ」は、60年以上前から手掛けている、「めっき薬品」の製造販売がもたらしたもので、様々な品物の加工に利用されるめっき薬品の活躍の場のひとつに「チップコンデンサ」がある。チップコンデンサは、積層セラミックコンデンサとも呼ばれ、様々な電子機器に搭載されている部品であるが、いわゆる5Gによって、需要が数倍から数十倍に膨らむと言われている。

 また、このチップコンデンサは、車載関連として注目されて久しいが、その自動車において、現在は、通常100個ほど搭載されているが、自動運転機能付きの自動車になると、1万個以上が搭載されるという。つまり、必要となるチップコンデンサの数が100倍になるということ。因みに同社のチップコンデンサ用「すずめっき液」は、世界No.1のシェアを誇っている。
 このめっき液以外にも、有機ELというLEDを使ったディスプレイを構成する中間体の製造を行っているが、これもIoT化の進展に伴い、近年急成長している事業のひとつである。

▼業績は絶好調。2年連続で過去最高(営業)利益を更新中
 この2つのキーワードで、「縦」のセグメントの「医薬・FC事業」、「HBC(Health & Beauty Care)事業」、「化学品事業」の3つの事業について、その一部を解説してもらったことになるが、2つのキーワードを合わせた全社ベースの売上高比率は、たったの37%に過ぎず、まだまだ語られていない事業分野が63%もあることになる。多岐に亘る同社の事業の広さが窺えるが、次は特番でのやや長い時間でのご出演をお願いしなくてはならない。

 最後に業績について述べると、「絶好調」である。
 直近4期営業増益を果たし、さらに2年連続で過去最高(営業)利益を更新中、今期もそのさらなく更新を見込んでいるが、パワフルな岩城慶太郎氏が社長に就任してから、業績好調さの加速度がさらについた印象を受ける。

 『再成長する100年企業-イワキ株式会社』。
 当面、この企業とパワフルな社長の動向に要注目である。
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 取材後記は以上です、いかがでしたか?

 本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。
 今回は、番組で放送されなかった部分をフルバージョンとして掲載しています。
 是非お聴きください。

 それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
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イワキ株式会社 代表取締役社長 岩城 慶太郎さまと