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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 11月8日の「アサザイ 今日の1社」は日宣(6543・JASDAQ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 大津 裕司 様にお越しいただき、事業内容、成長戦略、株主還元等についてお話を伺いました。

 同社は、広告・販促事業において、業界毎に編成された営業が個々の企業と直接取引を実施、社内に多数のスタッフを抱えており、協力先と組み戦略立案からプロモーションの企画・制作までワンストップで提供しております。

 創業70年を迎えた歴史のある企業であり、放送通信業界や旭化成ホームズとの継続的な取引を中心に、高い収益性・堅調な成長を続けてきました。直近では医療業界への進出やM&Aなどで業容を広げ堅調に業績を拡大、2017年2月ジャスダックに上場を果たしています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
日宣 (6543)(東証ジャスダック・スタンダード)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は、代表取締役社長の大津 裕司(おおつ ゆうじ)様。

「未上場時から配当性向30%」

▼「戦略の立案」から、「プロモーション設計」、「制作・開発」までを一気通貫で実行
 日宣が上場したのも今年の2月と、取材後記にフレッシュな顔ぶれが続くが、実は創業70年の歴史を有する企業で、創業の地は神戸。当時は「宣伝五洋社」という社名であったが、主力顧客であった繊維業が東京に本社を異動する動きに合わせて1970年代に東京に進出し、その後、成長産業であった住宅業界や新たに生まれたケーブルテレビ業界などとの取引を経て、現在はさらに対象業種を広げ、広告・プロモーション全般を扱っている。

 具体的な業務内容は、「戦略の立案」を行ない、「プロモーション設計」、「制作・開発」までを一気通貫で実行するのであるが、その際に、「自社サービス」、「自社メディア」、「自社コンテンツ」といったオリジナルでユニークなメソッドを用いている。また、営業部隊が顧客企業の業界毎に編成されており、顧客と築き上げた深い関係性から、ニーズの深耕が可能な体制となっている。

▼日宣の分野別顧客について
 現在の分野別顧客で特に売上高が大きいのが、「放送・通信業界」と「住まい・暮らし業界」。

 同社は2月決算であるが、今年度の第2四半期時点での売上構成比を見ても、「放送・通信業界」が55%を占めている。当業界向け事業でよく知られているのが、CATVの加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」(月刊誌)。発行開始は1996年と古く、現在の発行局数は全国で約100、発行部数が150万部と、参入障壁の非常に高い事業を築いている。また、近年では大手通信キャリアが運営する動画配信サービスのレコメンドサイトなど、セールスプロモーションを支援しており、これも「放送・通信業界」向け事業に含まれる。

 「住まい・暮らし業界」からの売上も約30%(同)を占めるが、メインの顧客は旭化成ホームズ。40年以上に亘り、「ヘーベルハウス」のセールスプロモーションに携わり、企画、デザイン・コピー、映像・WEB、体験開発など、一気通貫で支援しているが、近年では、VRやジェスチャー認識デバイス等テクノロジーを活用した体験装置なども提供している。また、ホームセンターで配布される無料情報誌「Pacoma」(月刊誌)を企画・発行しており、こちらは1994年創刊で、現在の発行部数は30万部、広告集稿に加えてホームセンターに同誌を販売している。

 その他の業界向け売上は、「医療健康」が7%、「その他」が8%。

 「医療健康」については、製薬会社のMRの活動支援で全国の医師が出演する疾病予防啓発番組の企画制作を行うとともに、ドラッグストア顧客向け無料情報誌「KiiTa」と姉妹紙で売り場担当者向けの無料情報誌「Re:KiiTa」を発行している。後者は、配布店舗10,000店の売り場担当者に直接手渡しで届けるという特徴から、自社製品の売り方を伝えたい広告主の支持を獲得している。

▼今後はデジタル領域に注力
 今後の「成長戦略」は「デジタル領域」に注力するということ。
 同社の強みを活かしてデジタル領域での事業を伸ばし、全社売上高が100億円となった時点でのデジタル領域の売上割合が30%となっていることを目標としている。そのための注力施策は3点あり、①:売りの現場への展開:当社の得意とする店舗網のある企業へ、アドテクノロジーを利用した集客施策を提供。またAR/VRを活用した商品体験施策を提供、②:大手クライアントの攻略:広告市場の変化に伴い、大手クライアントでもマス媒体の重要性が低下、川上からWeb上のプロモーションだけでなく、全てのプロモーションを一括して提供、③:地方への展開:全国のケーブルテレビ局を顧客としている他、全国展開しているドラッグストア等があり、地方での営業を強化、を掲げている。

 現状、圧倒的な強みを持つ業界、顧客を獲得したうえで、得意のコンテンツを活かしたデジタル領域での伸長を目指す同社であるが、株主還元についても、未上場の時から安定的な配当の実施を行っており、その基本的な考えとして、配当性向30%を目安にしている。

 ここもと番組にお越し頂いている、「フレッシュな顔ぶれ」のなかで、同社が他社と違い、上場して何年も経つ「安定感」や「大人の雰囲気」を感じるのは、このようなところなのかもしれない。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?

本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
日宣 IRサイト
アサザイ(2017.11.8放送分)

代表取締役社長 大津 裕司 様