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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 12月28日の「今日の1社」は、ピクスタ(3416、マザーズ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 古俣 大介 様にお越しいただきまして、事業内容・起業とその後の歩み・今後の成長戦略等について、お話を伺いました。

 同社は、広告やメディアなど様々な用途に使われるイメージ素材(写真・イラスト・動画等)をインターネット上で売買できるマーケットプレイス 「PIXTA(ピクスタ)」を運営しております。

 大きな特徴は、プロ・アマ問わず誰でもデジタルコンテンツを投稿し、素材として販売をする事ができる事です。皆さんが旅行等で撮影した写真が、パンフレットや書籍等のコンテンツとして採用されるかもしれない等、幅広い可能性を秘めています。

 また、素材を集めるだけでなく、提供するクリエイターのサポートについても、講習会・撮影会・情報提供など幅広く行っています。その様な取り組みの結果、低価格で高品質な素材のニーズが量・頻度共に増加し、2,000万点以上の素材をもつ国内最大級のストックフォトサービスに成長しました。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
ピクスタ (3416) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の古俣 大介 ( こまた だいすけ )様。

「WIN=笑顔、の数の差」

▼起業のきっかけ
 昨年9月に上場した際に大きな話題となったが、インターネット上でデジタル素材(写真・イラスト・動画等の素材)の売買を行うマーケットプレイス「PIXTA ( ピクスタ )」を運営している会社である。

 起業のきっかけは学生時代からベンチャー企業を立ち上げ、既に24歳の時にはECサイトで年商1億円を上げながらも、孫正義さんの本を読んで感銘を受け、「一生をかけてやり遂げたいと思える事業」を立ち上げたいと思っていたことが伏線にある。そして、折からのデジカメ・ブームにより写真の質が大きく向上し、誰でも素敵なクオリティーの高い写真を撮れる環境となっていることから、世の中に埋もれている才能が活躍できる場を提供したいと、28歳の時にこの事業に着手したのである。

 時代背景も追い風となった。
 広告業界や出版など、かつては印刷物、紙媒体に頼っていた業界が、デジタル媒体への転換をすすめ、また、そのデジタル媒体においても、動画広告やインフォマーシャル等の普及に伴い、静止画から動画の活用が増加した。
 そして、受け手である人々のコミュニケーションそのものもがビジュアル化し、仲間内のコミュニケーションだけでなく、仕事におけるプレゼン資料も、写真やイラスト・動画を活用した、いわゆる、明瞭・明確なビジュアル化が望まれるようになってきたことも成長を支えた大きな要因である。

▼国内で盤石な地位を獲得した要因
 一見すると参入障壁が決して高くないこのデジタル素材のマーケットプレイス事業において、なぜ、"まずは「PIXTA ( ピクスタ )」"、と言われるほどになったのかというと、そこには2つの理由があるという。

 1つは、クリエイターに対するサポートが強力であるということ。クリエイターに高品質な素材を提供してもらうために、売れ筋素材の情報提供だけでなく、専属クリエイターには、モデルやロケーションの手配や撮影会を実施するなど、密なサポート態勢をとっている。

 2つ目は、この素材のクオリティーの高さの証明ともいえる、購買層のリピート率の高さである。一般企業、出版、広告、マスコミなどは、前述のとおり、必要な素材があれば、まずはPIXTA ( ピクスタ )を探すことがデフォルトとなっており、その満足度から、「次もPIXTA ( ピクスタ )」となるのである。

 また、参入障壁が高くないということは、同時に、法律面さえクリアできれば、海外で同社が横展開を行うことも決して困難なことではないということを意味している。これまでの運営で培ってきたものが活かされれば、海外においても先行者メリットを享受することができる

▼今後の事業展開
 多くの社長に会って来た私の単なるカンであるが、古俣社長はいつか既存に加えて新規の事業を行うような気がする。
 どのようなことをするかの具体的なイメージは私にはもちろん無い。ただ、一つだけ思うことがある。それは、24歳の時のEC事業とこの「PIXTA ( ピクスタ )」事業との根本的な違いを社長は認識しており、もう戻らないであろうということである。

 EC事業について「売り方が分かっているから、モノさえあれば売ることはできた」と社長は回顧した。ここにあるものは2つのWINである。生産者と売った会社のWINである。
 しかし、「PIXTA ( ピクスタ )」事業には、クリエイター、購買者、そして、その橋渡しをしたピクスタという3つのWINがある。

 「一生をかけてやり遂げたいと思える事業」とそうでない事業。それはWIN=笑顔、の数の差のような気がする。
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 取材後記は以上です。いかがでしたか?
 本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

 今年の「アサザイ」は以上でございます!
 2017年は1月4日からです、井上哲男による特別番組を放送いたします。

 それでは、来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

(関連ウェブ)
ピクスタ IRサイト
アサザイ(2016.12.28放送分) ゲスト企業:ピクスタ


代表取締役社長 古俣大介さまと