お知らせ:

朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

番組へのお便りはこちら
6月15日の「アサザイ 今日の1社」は、アクアライン(6173、マザーズ)を放送しました。

 同社は、水まわりのトラブル(水もれ・つまり等)の緊急修理サービス事業を行っています。今回は、代表取締役社長 大垣内剛様にお越し頂きまして、事業内容・業績の推移・強み・これからの成長戦略などについて、お話を伺いました。

 全員が正社員という同社の技術者は、水道工事で現場に来てくれる人に「安心感」や「清潔感」があると、ユーザーからも好評をいただいております。
 その信頼を支えているのは、月一回全国から東京に集まり、研修・ミーティングを徹底し、短期間で水まわりのスペシャリストに育成するというスタッフ育成プログラムです。そこでは「技術力」、「サービスマナー」、そして「コンプライアンス」などサービスの基本になる事が徹底して行われています。
 そのような「研修力・育成力」によって築かれる「サービス力・提案力」が同社を支えているのだと感じます。
 
 今回は、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。


---------------------------------------------------------

取材後記
アクアライン (6173) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の大垣内 剛 ( おおこうち たけし )様。

「同じDNA」

▼アクアラインの事業内容
 昨年8月に東証マザーズに上場を果たしたが、歴史は古い。日経データベース上の設立は2000年5月。地道に社業を伸ばしての上場である。

 「安心・信頼・清潔」をモットーとする水まわりの「ホームドクター」を標榜されているが、売上高の約95%を占めるのが「水まわり緊急修理サービス事業」。「水道屋本舗」のブランドで、北海道から沖縄県まで、24時間365日、電話で依頼を受け付けている。よく起きる、「水漏れ」、「つまり」といった修理や給水管の水漏れ修理、また、凍結解氷作業や漏水調査、そこから敷衍(ふえん)する、トイレの便座やタンクの販売・取付け、洗面化粧台の販売・取付けなども行っている。

 その他の事業は、「ミネラルウォーターの販売」、「ウォーターディスペンサーの取扱い」などである。ミネラルウォーターは大学や企業のプライベートブランドとしてペットボトルで売られており、それぞれのオリジナルなラベルも可愛く、累計クライアント数は32社(大学)となっている。
 「"最高品質の水"を飲んでもらいたいという思いから始めた」というだけあって、非加熱にこだわり、最高品質の水を選んだ「aqua aqua」は、ナショナルブランドとして確立されており、モンドセレクションで2013年から4年連続で金賞を受賞中である。また、「備蓄用保存水」(災害時の備え)として、天然水の品質とおいしさをそのままボトリングした7年間保存が可能な「純天然アルカリ保存水」も発売している。

▼アクアラインを成長させてきたこだわり
 同社のスタイルは店舗を持たないこと。
 200名余りのスタッフは全て正社員であり、会社から貸与された車両が、GPSなどのITシステムを装備した"動く店舗・倉庫"であり、"誰が現在一番現場に近く、どんな在庫を持っているのかなどが可視化されている。
 また、社員全員が月一回、全国から東京に集まり、研修及びミーティングを行っている。新人の育成プログラムもこれまでのノウハウの蓄積により、短期間で水まわりのスペシャリストに育成するシステムが確立されている。

 なぜ、正社員にこだわるのか。
 私は、このこだわりが同社のこれまでの成長を支えてきたと考えている。

 同社が正社員にこだわる理由は、やはり、高いレベルでの提供サービスの均一化に向けて、社員がしなくてはならないこと、理解しなくてはならないことの教育を、会社がグリップできるということであろうと考えている。

▼「サービス強化」から「コンプライアンス強化」へ
 同社の考えるサービス力とは、技術力が高いのはもちろんのことであるが、その他に、マナーや身だしなみの配慮も含んでおり、特にその部分は徹底されている。常に全員が「清潔」な制服のみならず、ネクタイも着用し、現場に訪問する際は必ず靴下を履き替えるなど、そのこだわりは細部にわたる。

 なぜ、このことが同社の成長力の背景にあるかというと、同社はこれまで、技術力を磨く「技術力強化の時期」、サービスの向上に向けた「サービス強化の時期」を経て、これからは「コンプライアンス強化の時期」であると考えているからである。

 流しやトイレ、お風呂場という、プライベートな場所で作業を行う社員に、マナーとコンプライアンスを正しく、そして、強く意識してもらうことが、今後のリフォーム事業などで"選ばれる"ための必須条件であると認識しているのである。事実、多くの大手企業が同社とアライアンスを結んでいるのは、そのことが理解され、評価されてのことであろう。

▼強く印象に残った大垣内社長の誠実さ
 業績も好調である。
 終わった期の決算は、前年同期比で、売上高が13%増、営業利益は50%増。これは、期初に立てた見込みを、売上高で3%、営業利益で21%上回るものであった。「スケールメリットを活かした原価率の低下」が要因として大きいという。このことは、今後ますますM&Aも含めた拡大路線を敷くことを正当化することである。

 今回、同社を紹介させて頂いたが、何よりも強く印象に残ったのが、ひと目で分かる、社長の実直さ、誠実さである。起業に至る経緯もお話しになられたロングインタビューも是非お聴き頂きたい。最後の「リスナーに向けてのひとこと」で話された"着実に一歩ずつ成長してきた"という歴史は、本当にその通りである。そして、この人はそのことをこれからも決して忘れないであろうと思う。

 「企業に投資する入り口の分かれ目は、その社長が人間として信じられるかどうか」である。
 そのことについて、私は大垣内社長に、モンドセレクションの金賞がくすんでしまうような高い評価を与えたい。
 そして、社長が考えていることは、社員が訪問した先で、同じ評価を受けるということなのであろう。全国に散らばっていても同じDNAは存在する。

---------------------------------------------
 
 取材後記は以上です。いかがでしたか?
 後記にもあります通り、今回はロングインタビューをオンデマンド配信致します。  
 起業に至る経緯、大垣内社長がここまでたどりつくまでの道のりなど、大いに語って頂いておりますのでぜひチェックして下さい。

 それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
アクアライン IRサイト

代表取締役社長 大垣内剛さまと              


















玉木碧さんの手元にありますのが、モンドセレクション4年連続で金賞を
獲得している「aqua aqua」です。
井上さんは毎晩この水でアルコールを割っています!