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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 企業にお勤めの方、隣の席の方とメールでやり取りしてませんか?

 メールによるやり取りの増加や、働き方の多様化などにより、社員同士のコミュニケーション不足や一体感の無さを感じたことはありませんでしょうか。

 そのような中、社員同士の生のコミュニケーションやチームビルディングを目的とした社内イベントを実施する企業もまた復活しつつあるとの記事も目にしました。

 

 12月17日「アサザイ 今日の1社」のセレスポ(9625、東証JQSは、イベントの企画、制作から運営までを行う企業です。先に上げた小規模な社内イベントに限らず、スポーツの国際大会、展示会、建築式典など、大小さまざまなイベントに対応していらっしゃいます。

 今回、代表取締役社長の稲葉利彦様にお越し頂き、お話を伺いました。

 

 井上哲男から、同社のことがよく分かる取材後記が届いておりますので、お楽しみ下さい。

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取材後記

セレスポ(9625)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の稲葉利彦さま。

 

「"五輪銘柄"としてだけではなく」

 
▼イベント・ソリューション・パートナー

 "2020年東京五輪関連銘柄"として注目を浴びている同社であるが、実際にどのように五輪というイベントに関わるのか?本日のインタビューはその部分に関する丁寧な説明と、最後にお話しされた「サステナビリティ」の持つ意味の深さに私自身、非常に勉強になるものであった。

 

 まずは、簡単な同社のご紹介。

 「セレスポ」は「セレモニー」と「スポーツ」を掛け合わせた言葉で、とても若々しい印象を受けるが、上場して既に20年という歴史のある会社である。全国に21の制作拠点があり、北海道から九州まで広範囲に亘って同じ対応ができるようにするという考えは、あらゆるイベントに対応できるイベント・ソリューション・パートナーでありたいという同社の姿勢を示している。

 そのため、顧客も民間企業、広告代理店、建設会社、自治体・官庁、競技団体、学校など非常に幅広い。スポーツにおける国際大会や「日本××連盟主催の全国大会」といった大きな競技会の運営や、スカイツリ-をはじめとする大きなビルや商業施設の完成セレモニーといったイベントで培った実績と信頼、そして、企業などの運動会、また、地域振興イベントや市民祭りといった、ごく身近なイベントにおいて顧客の満足を得てきたことが、何よりの同社の財産である。

 
▼ビフォ-、オン、アフター

 "五輪銘柄"としての関わりについての私の質問に対する社長の答えは明解で、五輪を、その「ビフォ-、オン、アフター」と区分して、イベント会社に想定される役割を話された。まず、「ビフォ-」は、各競技団体の五輪前に盛んに行われるプレ大会やキャンプ地の運営などであり、当然、五輪リハーサルなども含まれる。また、私の考えでは、各種壮行会や激励会も含まれるであろう。「オン」は無論、開会式、閉会式だけでなく、関連業務で手いっぱいになることが予想される。また、「アフター」は社会的にも大切な時間だという。残った社会的な財産をどのように活かしいくかということである。

 

 この考えは、同社がイベント分野でのサステナビリティ教育を行うイギリスの団体の日本支部を設立したという行動に表れていると思われる。

 「サステナビリティ」=「継続性、持続性」。イベントとは、主催者や参加した人の一過的な満足で終わってしまってはいけないものであり、その意義が重要なものであると認識してイベントを行うのであれば、それが、続いていくために、何が必要なのかをイベント前に考え、そして、イベント後にも効果測定だけでなく、そのことを省みることが必要なのである。イベントがきちんと環境に配慮したものであるか、また、経済的にもそのイベントを続けられるものであるかなど、考慮しなくてはならない項目は多い。

 
▼サステナビリティの重要性

 社長の話を伺っていて、私はひとつのことを思い出した。それは、私が大学生の時に行われた、ロサンゼルスオリンピックのことである。実は、この数年前には五輪を継続開催していくこと自体が危機的な状況にあったといえる。なぜならば、開催地として立候補したのがロサンゼルスだけであったのだ。米国は"火中の栗"を拾ったのである。

 それまでは、いくつもの都市が立候補して争ったのであるが、開催に係る莫大な費用、期待されたほど経済効果が得られなかった歴史、閉幕後の深刻な不況、環境破壊などにより、手を挙げる都市がいなくなってしまった。そして、企業の広告や放映権の管理、また、候補地選定の基準に環境への配慮などを加えることによって、現在は再度、誘致合戦が行われるまでになっている。

 数多くの"五輪銘柄"が話題となるが、「セレスポ」の名前を聞いた際には、このイベントにおける「サステナビリティ」の重要性を認識し、実践している会社なのだということも思い出して欲しい。(了)

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 以上、取材後記でした。如何でしたか?

 

 イベントは、その時を楽しむのはもちろんですが、イベント終了後も実りの多いものであることが、重要なことがよく分かりますね。

 2020年の東京オリンピックに向けてた同社の活躍に、オリンピック開催前・最中のみならず、その後にも注目したいですよね。

 

 後日、ロングインタビューもオンデマンド配信されますので、そちらもお楽しみ下さい。

 

 それでは、来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブサイト)

セレスポ IRサイト

代表取締役社長の稲葉利彦さまと
代表取締役社長の稲葉利彦さま