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会社はひとりで運営するものではなく、必ずチームになっています。
 数人から数万人まで、規模に違いはあっても、そのチームワークが成長のためには必須であることはいうまでもありません。

 3千数百社におよぶ上場企業のうち、この「チーム」という言葉を社名に冠した企業が1社だけあります。
 10月1日放送の「アサザイ 今日の1社」でご紹介したエイチーム(3662・東証一部)です!

 エイチームは、2004年11月1日に設立された成長企業です。携帯電話向け公式サイトの運営にはじまり、現在はスマートフォン向けのゲームコンテンツを提供する「エンターテインメント事業」、「引越し侍」などの比較情報サイトを運営する「ライフスタイルサポート事業」が中核です。

 今回は代表取締役社長の林 高生様にお越しいただき、井上哲男インタビューに答えていただきました。
 井上哲男からまた力の入った取材後記が届きましたので、どうぞお読みください!

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取材後記

エイチーム(3662)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の林高生さま。

 

「底流する最も強い部分」

 
▼2012年組のオープニング・ベル

 私が"2012年組"という言葉を使うことをリスナーの方はもうご存知であろう。アベノミクス相場が11月から始まったが、その前からこの年のIPOは成功例が多く、しかも、きちんと地に足の着いた企業が数多く上場していることをこの番組で度々紹介した。ライブドア・ショックを経て、より厳しくなった上場審査を通過した企業には、多くの優れた起業社長がいた。林社長もその一人である。

 

 マザーズ上場から7ヶ月という市場最速で東証1部に駆け上がったことが話題になったが、私はマザーズ上場の日にたまたま仕事で東証におり、社長がオープニング・ベルを鳴らす場面に居合わせた。その際に、多くの会社関係者に交じって幼い子供が数名いて、キラキラした瞳でベルを眺めていた光景が忘れられない。今回、収録でお聞きしようと思いながら失念したのだが、あれは林社長のお子さんであったのだろうか?そうであって欲しいと思う。そして、あの光景をきっとご尊父も見ていらしたと思う。

 
▼「100年続く企業」の源流

 これを書くかどうかについては逡巡があったのだが書くことにする。

 放送の中で林社長は「起業からの6年間は厳しかったですよ」と振り返られたが、実は、そのずっと前、林社長ではなく、林少年の頃から厳しかった。将来を嘱望された陶芸家であったご尊父が41歳の若さで病気で亡くなられてしまい、家は競売にかかり、そのうえ2000万円もの借金が残ったという。働きずくめの中学生時代であったようだ。そして、起業してからもゲームの開発ソフトを持ち出して独立しようとした幹部社員がおり、その際に、番組の中でも紹介のあった全社員集会(毎週行われているとのこと)で決めた経営理念が、「100年続く企業にすること」と「みんなで幸せになれる会社にすること」であったという。

(今回の収録に際し、社長はこれらのことについて、一切話されていない。あくまでも私が雑誌等から得た知識である。)

 
▼企業と「人」

 人材の採用基準について、「協調性があること。チームのために自分の能力をどうやって貢献させるかを考えられること」という主旨の話をされたが、社長として最も気を遣っているのが、「働く環境づくり」であるという。なぜ、ここまで「人」に関することを私が書くかというと、それは、この会社から、家族愛・社員愛・社員の会社愛というものをとりわけ強く感じるからである。そして、それがこの会社の最も強い部分であると断言できる。

 「社長よりもエイチームが好きな人間がゴロゴロいます」こんな言葉を今までIR担当者から聞いたことはない。

 

 「エンターテイメント事業」、「ライフスタイルサポート事業」それぞれの歩み、そして方向性については番組のなかできちんとご紹介することが出来たと思う。また、経営指標ランキングで3279社中30位以内という素晴らしい数字も、である。

同社は現在、「中長期的に売上1000億円」という目標を掲げているが、その戦略の一つとして採っているのが事業の分社化である。

 疑問に思われる方もいると思うが、社長にはそれぞれ悩みがあり、苦しみがあり、責任と喜びがある。エイチームという家族の中で、多くの社長がこの経験を重ねることが結果的にエイチームを大きくし、高い志を持った次の世代を育てるのである。林社長はそれを知っている。やはり、企業は「人」である。エイチームが売上の目標をクリアし、100年続く間に何人ものエイチームの家族がオープニング・ベルを鳴らすであろう。

 
▼底流を理解したい

 個人投資家に非常に人気の高い同社。業界として同社を巡る事業環境は確かにめまぐるしく変化することもあり、私が個人投資家から質問を受ける際にも、予め、業績や各セグメントの動向、新タイトルの発表時期、(今で言うならば、LINEの上場延期、)などについて、アナリスト並みに一家言持った人が多いことを感じる。無論、それは、決して悪いことではない。但し、やや近視眼的な分析になっている感じを受ける。そのため、敢えて今回は定性的な後記に終始した。この会社に底流する最も強い部分をきちんと理解して欲しい。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 社内の雰囲気が明るい企業、チームワークの良い企業は、投資家の目線からみてもやはり成長性が高いことが多いように思います。

 井上哲男も言及しているように、長期的な目線でエイチームを見守っていきたいと思いました♪

(関連リンク集)
■エイチーム IR情報

代表取締役社長の林 高生様と。
代表取締役社長の林 高生様と。