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マーケット・アナライズ・マンデー

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◾︎今週のストラテジー
先週天井を打ったようなイメージがあります。
きょうは戻しましたが、なぜ下がっているのか?ですが、
・かなり買われた
・金融相場で実態を伴っていない部分もある
・バブルが始まっているという感覚
などがありそうです。


テクニカル面で見ると、
先週VIが19から23くらいまで上がったので
今週のスタートとしてはボラティリティ・リバーサル。
ボラティリティを下げていく動き。
(買われたプットが売られていく)


ただ、新年度前は潮目が変わりやすい時期です。
さらに今回は31日午後5時くらいから
国債の買い入れプログラムが発表されるため、
これがマーケットをどう動かすか鍵を握りそうです。
債券市場はこの1年半年くらい機能不全に陥っており、
入札の日しか動きません。
翌日は日銀が買うので、実質1日遅れの財政ファイナンス状態に。


日銀の債券買い入れはすでに国債発行の30%以上なので
ECBが掲げているキャップ33%やFRBが実際に行った17%
と比べるとかなり大きい数字。
財政赤字を日銀がファイナンスしているとみられても
仕方ないところまできています。


景気も少し良くなってきたなかで
黒田日銀総裁が「いまはまだ出口戦略を語るべきではない」
という姿勢は少し無責任かもしれません・・・。
毎月末に翌月の国債の買い入れプログラムを発表する度に
一喜一憂という動きになる可能性が高くなります。
ただ債券市場に関しては
非常に細かいニュースが多いので、金利を見ておくしかないとのことですが、
4月1日以降最大の注目ポイントのひとつです。


年度が変わる時にマーケットが神経質になるのは、
金融機関などが年度末の評価損益により決算を出すためです。
とくに銀行などは何兆円単位の株で評価損益が影響するので
明日まではここも留意した動きになりそう。


機関投資家が新年度に入ってから
利益を確保する動きが多いと言われますが、それは過去の話に。
政府系はほとんどが株を簿価会計で評価していたため、
新年度がスタートすると、また一から利益を積み上げることになります。
簿価と時価の差がある場合、早めに実現益を出すために
4月以降売り物がちになっていました。
しかしゆうちょ民営化あたりから簿価会計から時価会計に変わると、
あえて4月以降に益出しの売りから入らなくても
評価そのものが実現益でも評価益でも関係ないことになります。


最近では、3月末時点で
ファンドマネージャー(FM)の成果が決まるため、
4月末頃から上手いFMにはお金が入り、
下手なFMからは引き上げられることによる入れ替えが起き、
中小型株を筆頭とするような
アクティブ運用にお金が動きやすくなるという流れに。
従って、4月以降はこれまで非常に厳しかったマザーズやジャスダックが
むしろ動きやすくなると言えるのですが、
来年度に関しては、2014年度の後半相場が大型相場になっていたので
少し変わってくるかもしれません。


アメリカ経済の見通しは若干ナーバスに。
雇用統計までに他が悪いと
雇用統計が良くても悪くてもダメということになってしまいます。
NY株はすでに先週月曜から木曜まで4日続落でした。
今後の動きに注意です。


先週はその他
サウジアラビアによるイエメンへの軍事介入や
飛行機事故など地政学リスクが急にクローズアップされました。
ここ最近マーケットは金融政策しか見ていなかったため、
それ以外のリスクは今ガードが甘い状況です。


原油は下落リスクから再び原油上昇
下落に合わせてコストカットを行っていた動きが
再び逆になってくると困る部分も出てきます。
原油は引き続き難しい状況が続きそうです。


そんな状況のなか
日経平均は2万円のせを期待する声が強まりましたが
3回トライしてのせきれなかったことを考えると
天井を打った感も。


基本的にはグローバルな金融緩和が続くのかどうかが重要で、
日銀が積極的な国債買い入れを行うと発表するなら行くし、
日銀がここから気をつけなくてはいけない、という姿勢になると
マーケットもそれに準じて調整的な局面が強くなると考えられます。

◾︎先週の振り返り
ニッセイ基礎研究所 矢嶋康次さんをゲストにお迎えしました。
アメリカの金融政策については
「市場が予想することを放棄している」ことを危惧されていました。
フォワードガイダンスに慣れて
FRB議長が上がると言ったら上がる、下がると言ったら下がる
というように全部FRB任せになってしまい、これがリスクに。


本来マーケットとは「上がる」という人「下がる」という人
様々な見方があり、そこにボラティリティが生じ、
時間とともに動くものです。


しかし予想しなくなると、何かちょっとしたアクシデントで
一気にパタンと動いてしまいます。
グリーンスパン議長の時も、結局マーケットがマンネリ化して
「どうせFRBが助けてくれるだろう」と
どんなリスクも受け入れてしまった結果、
サブプライムローンからのリーマンショックに繋がりました。


マンネリ化し予想を放棄したなかで
物事が覆ると、マーケットの振幅は
よりいっそう大きくなる恐れがあります。


そして、もうひとつの危惧は日本の財政赤字問題。
プライマリーバランスの2020年黒字化を
政府は放棄するかもしれないというもので、
増税も口にしなくなるかもしれません。
このあたりのリスクはマーケットにおいて
まだ動き出してもいない状況です。
統一地方選挙後に出てくるのではないかということで、
5月くらいに問題が表面化してくるかもしれません。


心配がある一方、企業業績は良く、
インバウンドはやはり強いことが伺えます。
輸出企業が盛り返して国内に波及するという
これまでの景気回復の仕組みとは全然違う、
内需型の景気回復となりつつあります。
ただ、外需については不安が残るので、
注意して見ていかなくてはいけません。


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