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マーケット・アナライズ・マンデー

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◾︎今週のストラテジー
先週の動きは読めず度肝を抜かれた感じ!
月火は米利上げ準備が始まったという通常のパターンでしたが、
水曜日から始まったECBの量的緩和の実態が明らかになり、
ここから動きました。


規模もさることながらマイナス金利でも債券を買う、
償還差損が出ても買うというところに驚かされました。


-0.2が限度額として、平均残存期間が9年。
ほとんど長期ゾーンに一点買いのプレット型投資ということに。
http://www.nli-research.co.jp/report/report/2009/05/repo0905-3.pdf


買えるものが限られてくるため、
次のターゲットはおそらく社債などになるのでは。
債券を売った現金をそのままにしておくとマイナス金利でペナルティになるので
別のものを買わなくてはいけません。
次はジャンク債?イタリア?スペイン?ポルトガル?ギリシャ・・・
このようなポートフォリオ・リバランス効果がDAX急騰を演出している形です。


アメリカは金融引き締め
ヨーロッパは緩和。


逆の場合は、米利下げの時にヨーロッパ利上げでリーマンショック
という例があるので読みやすいのですが、
ECBはできて10年なので前例がありません。
同じような金融政策のすれ違いは86-87年にありましたが、
当時はドイツ連銀とFRBの戦いで規模は小さいものでした。
今回は大国と大きな地域の戦いになっているので、
間に挟まれた日本がどちらの動きに影響されるのか!?
それが今週のテーマのうちのひとつになりそうです。


19,000円まで来たから次は20,000円・・・というのも、
EPSも時間とともに良く・・・というのも分かりますが、
外部環境を見る限りではこわい面もあるので注意を怠らないほうが良さそう。


米利上げ=バリエーションの調整は必ず起こります。
配当のバリエーション調整だけならまだ小規模ですが、
PER全体の調整になると大きくなります。
今のところ日本の株価がアメリカに引っ張られずに
ヨーロッパに引っ張られて上がっているのは
アメリカの調整がまだ1-2%に過ぎないからです。
これが5,6,7%になったら急に動きだす可能性が。
あるどこかを超えた瞬間にマーケットが動きだす、
これが今週起きるのかどうかがテーマ。


アメリカではドル高がかなりプレッシャーに。
ドル高が効いているけれど利上げをしなくてはいけない、となると
もう一段ボディーブローのように効いてくることになります。
ここで株価がもう一度調整した時に、
ヨーロッパや日本の株価が耐えられるかどうか。


NYダウは3週連続値下がりをし、週末もするする下げてきています。
週明けの日本株はまずまずしっかり。

ここまで上がっている過程で
ショートスクイズかかっているので空売りの仕掛けが入りにくいなか、
とくに月火で売ってひっくり返されたので、今週は買いからしか入れない状況。
そこに17-18日のFOMCで「patient」が外れるかどうかがかかってきます。


雇用統計後の調整は、年内2回の利上げという予測を受けたもの。
これを織り込みにいくのかどうか。
織り込むと、米10年物国債利回りはおそらく2.5%。
ドル円は引っ張られてさらに上をトライ。
高配当銘柄の調整がもう一段あり、
PERの調整も10%くらいあってもおかしくない動きが考えられます。


原油価格は先週また下がり始めています。
ロシアウクライナ問題など
浮き足立っているところにくるとショックが大きくなるので
これらも引き続き気をつけたいニュースです。


今週は戦略というより戦術を。
あらかじめパターンを決めておいた方が良さそうです。


たとえば、FOMCでこういう文言がきたら→こうする、
NYダウがこのレベルを切ったら→こうする
日本株ここまできたら→こうする、
この銘柄が崩れたら→こうする。


このような細かい戦術をいくつも決めておきます。
大きく動くときはいざというときにどうしたらいいか分からなくなり
戦略が通用しなくなるので、戦術でいきます。
少なくとも3−4つは決めておいて、とにかく決めたように動くことが大事です。


不確実性が高まっているなかVIがほとんど動いていないのは、
下のプロテクションがどんどん外れているから。
16,000円を切ったらどうしよう、というような下値不安がなくなり、
上にいくと20,000円超えたらどうしよう、というのも減りつつあります。
「まあ、じり高でしょう」というようにマーケットが見ているということ。

・下のプロテクションが外されていること。
・上のコールを確実に売り上がっている人がいる。
 (ついても現物売ればいいや。利回り低いからプレミアムを売って利回りを補填しよう。
  という思惑)


なお、VIがこのレベルで長期間止まることはない、ということも忘れずに。




◾︎先週の振り返り
日経会社情報を特集しました。上昇相場で明るい雰囲気の特集が多いのですが、
よく読んでみると明暗が別れており、全面的に良いということではなさそうです。
企業がこの4-5年努力してきたことがいま出ているところ、まだ出ていないところ。
十把一絡げにインバウンドが良いということもありません。
米利上げEU利下げの差もあります。


ユーロに対する円高が進んでいますが、
企業の想定は対ユーロは135円、140円が多い様子。
差が5%を超えてしまうと計画を変えなくてはいけないレベルです。


これだけユーロ安にしてEU景気が良くならなかったらどうするの?
という心配もあります。
明日火曜日にはドイツの景気指標が出ます。(3月 ZEW景況感指数)
4-6月まではこのムードが続くと思うので、その先まで結果が出るかどうか。


ヨーロッパの景気はスイス、ロシア、中国の影響を受けます。
中国に対してユーロが安くなり、物が売れるという読みでしたが、
中国も利下げしたし、元も下がっているため
弱い通貨同士のぶつかり合いという状況です。
中国は経済成長を7%とし若干のスローダウン。
しかもこれをニューノーマルと定義しています。
ユーロ安の効果が直接的に効いてくるのかどうか、
少し疑問視されていますので、継続的なチェックが必要になりそうです。

(先週の振り返りの図解など詳細は番組FBからどうぞ↓↓↓
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会 場:TKPガーデンシティ横浜 カンファレンスルーム7+8
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