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WTI原油価格は再び63ドル台へと上昇基調を強めてきました。


OPECプラスが5月から減産枠を縮小=増産することが発表されたものの4月のOPECのとIEAの月報では世界の石油需要見通しが上方修正され、足元ではコロナ禍からの回復と経済正常化を材料にしているようです。

皆さん御機嫌如何でしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト大場紀章氏をお迎えし
原油市況の現状と今後の見通しをうかがいました。



足元ではドル金利上昇が沈静化しドル安が進んでいることが
原油市況にプラスに働いているようですが、
市場ではGSやJPモルガンが提唱し始めた(5回目の)
コモディティのスーパーサイクルが意識されているようです。

とはいえ、昨年のコロナ禍で余剰となったOECDの世界の石油在庫は
ようやく5年平均値の回帰したところで、
決して需給がタイトなわけではありません。

一つ言えるのは、原油価格が上昇してきても米国のシェール生産が戻らず、
OPECにが再び原油が価格決定権を取り戻したようです。

ただし、イランの動向には注意が必要です。

米国からの制裁で米同盟国はイランとの原油取引を制限されていますが
中国はイランからの原油輸入を増やしているそうです。

しかし、それは公式の統計には出てこないもの。
中国が買うはずだった原油が統計には出てこないイラン産原油に
スイッチしている実態は、決して原油価格にプラスではないですね。

しかしまだこの実態をマーケットは織り込んでいないようです。

また、バイデン政権下で米国の核合意復帰が見込まれていますが
その際にはイラン産原油が公式に市場に戻ってくるのです。
この可能性もまだ市場は織り込んでいないと思われます。

詳しくはオンデマンド配信で大場さんの解説尾を聞きくださいね。

https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-210420.mp3