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2020年、ドル建てのゴールドは1500ドル台からスタート。
コロナ禍の換金売りで3月には1450ドル台まで売り込まれたものの、その後は1600ドル台、1700ドル台と水準を引き上げながら上昇してきました。足下では1カ月半程度1700ドル台でのレンジが続いていますが、急騰することなく値固めしながら上昇していますが、リーマンショック後の上昇相場では投機筋が先物市場になだれ込んだ経緯がありましたが、今回はETF市場への資金流入に加え、個人の現物投資に支えられており、質的に異なる展開となっています。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は金融貴金属アナリスト亀井幸一郎氏にお話しを伺いました。

1600ドル大台へと価格フロア―を切り上げるきっかけとなったのが
3月23日に開催された臨時FOMCにて米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を
必要なだけ買い取る無制限QEが発表されたことでした。


さらに1700ドル台への上昇トリガーはFOMCではなく
4月9日のに地方政府と中小企業に対する総額2兆3000億ドルの支援策が発表
されたことによるものでした。・ジャンク債やローン担保証券(CLO)、
商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の一部も買い入れ対象にとなったのです。


経営危機に陥っていたボーイングは国有化されることなく
社債による資金調達で難局を乗り越えています。
コロナショックでジャンク債市場が急落し金利が急騰する局面がありましたが
社債市場の延命措置と言っていいでしょう。


米国だけではなく、欧州、日本の中央銀行も社債購入を拡大しており、
4月、世界の社債発行額は67兆円にも上り過去最高へ。
永遠に膨らませ続けるわけにはいかないと思われますが、、、。
バブル化する債券市場のリスクが、金市場への資金流入を促しています。


また、FRBのバランスシートも急拡大。7兆ドルを突破しました。
現在はコロナショックによる新興国からの資金流出とドル需要が強いため
急激なドル安とはなっていませんが、この問題が沈静化すれば、
ドルの価値が保たれるかどうか、不安も大きくなっています。


経済が回復すれば引き締めにも動くと思われますが
その時に、バブルと化した株式市場が保たれるでしょうか。


亀井さんは、各国中銀の金重視のスタンスはさらに強まるとしています。


ここからの値動きのポイントとして亀井さんは
下げ要因としてのIMF保有金売却案が浮上する可能性を指摘。
現在新興国市場からの資金流出が懸念されていますが
IMF(国際通貨基金)への援助申請は100か国にも上るのだそうです。

IMFは2814トンの金を保有していますが
財源確保のための金売却も想定されるとしています。
実際、IMFはリーマンショック後に403トンもの金を売却しています。

これは短期的には売り圧力となりましたが、その後は・・・?

リーマンショック後のIMFの金売却とその後についても亀井さんに
詳しく解説いただいています。

詳しくはオンデマンド配信で亀井さんの解説をお聞きくださいね。

https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-200526.mp3