コロナウイルスで歪んだコモディティマーケット [ひろこの番組後記] [マーケット・トレンドPLUS]
2020/04/28(火) 20:52

原油先物価格がマイナス40ドルを示現。


新型コロナウイルスによって原油需要が大きく減少したことで、オクラホマ州クッシングの貯蔵能力の限界近くまで在庫が積み上がっている中で、WTI原油先物5月限の納会を迎えたという特殊事情もありますが、新しく中心限月となった6月限の原油価格もすでに10ドルを割り込まんばかリの下落となっています。

6月限の納会である5月19日を待たずに再びマイナス価格を示現する可能性も?!

混乱をきたしているのは原油市場だけではありません。
ゴールド市場でも、Nymex先物市場のゴールド価格と
スポット(現物)価格であるLoco Londonとの価格差が広がっています。

いったい何が起こっているのでしょうか。

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はJBMA日本貴金属マーケット協会代表理事 池水雄一氏に
お電話でお話しを伺いました。


GOLDのCOMEX先物市場とLoco London現物価格の乖離が生れたのは3月23日辺りから。
そう、英国のロックダウンスタートの頃からですね。
一時はComex 中心限月である4月限が一時Loco Londonに対して
100ドルプレミアムに。

貴金属のトレーダーらがオフィスに行けないため
流動性が低下しているという側面もあるようですが
主因は先物取引所のデリバリー規格とコロナウイルスがもたらした
製錬所の精錬キャパの減少にあります。


また、ロケーションプレミアムも開いています。
要するに、場所によってGOLDの価格がかなり異なるということ。

例えば、インド、中国では50ドルディスカウントに
ベトナムでは150ドルプレミアムとなっています。
プレミアムというのは、国債指標となる価格よりも高い値段で
取引が行われているということです。

現物と先物の価格の乖離だけでなく、国によっての価格の差も大きいのです。

これは、航空便激減のためのロジスティックの問題ー必要な場所に
ゴールドが運ぶことができないことが原因です。
ゴールドが不足しているわけではなく、必要な場所にないということですね。

これも新型コロナウイルスがもたらした問題です。

平時では裁定取引が働き、このようなことは起こりえないと池水氏。
しかし、現在はコロナウイルスにより世界の分断化が進んでおり、
一物一価の世界が崩れつつあるのです。


詳しくはオンデマンド配信で池水氏の解説をお聞きくださいね。
http://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-200428.mp3




WTI原油マイナス40ドル、何故起きた?! [ひろこの番組後記] [マーケット・トレンドPLUS]
2020/04/21(火) 21:19

 4月20日、WTI原油先物価格がマイナス40.32ドルを示現。

マイナス?!


バレル当たり40ドルをお支払いしますので、私の持っている原油を買ってください。という取引が先物市場で成立したということです。

原油は掘削にもコストがかかりますし、保管にもコストがかかります。それが価値がゼロ以下に沈むなんて!!いったい何が起こったのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケット・エッジ代表 小菅努氏をお迎えしお話しを伺いました。


まず、この異常事態が起きたのは「WTI原油先物5月限」。
4月21日が納会で最終決済期限です。
先物取引は期限が来れば、買保有していたポジションを反対売買で決済するか
現受けといって現物を受け取るかしなければなりません。

※東京の原油先物市場は、ドバイ原油が指標ですので大きな混乱はありませんでした。

しかしながら、キャピタルゲインを追求するヘッジファンドなど投機筋は
現受けすることを前提に先物市場で取引していません。

原油価格が下落基調を強める中、期限前に先物市場の買いポジションが
投げ売られたということですが、
現受けしようにも、クッシング在庫が急増する中、
海上タンカーなどの貯蔵タンクなどの保管コストが急騰しており
それもままならないという状況に陥っていたという背景もあります。

それなら、決済せずに2番限である6月限にロールオーバーすればいいのでは
という考え方もあるのですが、すでに限月間のスプレッドが大きく拡大しており
6月限に乗り換えるコストも大きかったため、
マイナスとなって支払いコストが生じてもポジションを投げたほうが
いいという判断だったものと考察されます。

この原油の限月間の価格差が急激に広がっていることも問題。
強烈な順サヤ(期近安・期先高)が形成されているのです。
これを順鞘のことをコンタンゴと呼びますが、
足下では「スーパーコンタンゴ」状態にあります。

この状態になる背景は「原油の足元の需給緩和(じゃぶじゃぶ)状態であるため」か
「将来の需給タイト化が見込まれる」2パターンですが
今回は「足元の需給緩和」が主因と小菅氏。

新型コロナウイルスで世界各地でロックダウン状態。
ジェット燃料など需要が激減していることで、世界の在庫がだぶついているのです。

※ちなみに原油ETFである「USO」は4/17、
原油価格をトレースできないことを理由に、ロールオーバーの20%を期先に
することを決定しています。
(5月売り・6月買いと同時に5月売り・7月買い、6月売り・7月買い)

IEAの4月月報では、2020年の世界石油需要が日量930万バレル減の予想。
4月は2,900万バレル減で1995年以来の低水準、
5月は2,600万バレル減、6月でも1,500万バレル減を予想を発表しています。


供給サイドも減産で需給バランスの正常化に努めようとしています。
OPECプラスに加え、米国などが協調してトータル日量1500万バレル近くの
減産を発表しましたが、IEAの月報でこの歴史的減産でも
焼け石に水であることが明らかとなりました。


このまま、在庫が捌けない状況が継続すれば
6月限の納会でも同様のことが起きる可能性もあると小菅氏。


6月限納会は5月19日。
その注意点と今後の見通しについては是非オンデマンド配信を!
http://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-200421.mp3

日経平均は大底をつけたのか?!~本河氏に聞く [ひろこの番組後記] [マーケット・トレンドPLUS]
2020/04/14(火) 20:32

ダウ平均はコロナショックで高値から38%もの下落となりましたが、あっという間に50%戻りを達成。

日経平均株価は32%程度の下落と、下落幅は米株よりも小さかったものの、まだ半値戻り達成となっていません。

さてここからの日経平均価格展望は?!


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。

今日は元先物オプションンディーラー本河裕二氏をお迎えしお話しを伺いました。

本河氏は、日経平均先物ディーラー時代の24年間で
通算30億円を稼ぎ出した伝説をお持ちですが、
過去の経験則から、暴落からの半値戻りは意外と早いと指摘。



日経平均はまだ半値戻り達成とはなっていませんが、
そのくらいまでの上昇はあるだろうとし20100~20200円弱程度まで戻る可能性を指摘。
ただし実態経済が決して良くないことを鑑みると楽観は禁物だとお話しくださいました。

PBRは3月6日に1を割り込んでから、1以下の水準で推移しています。
これまでPBR1割れは買い、という相場が長く続いたため、
1を割れた水準だった20700~20800円くらいのところで
買った向きも多かったかと思いますが
これが投げさせられる相場展開となりました。


ちなみにPBR0.8レベルが16000円程度ですが、ここで支えられるでしょうか、
本河さんの解説を是非。


日経VIもコロナショックで60を超えるところまで上昇しましたが
今日4月14日時点では37まで下がってきました。
ただし、平時のレベルではないのでまだ油断禁物ですね。


本河さんはTOPIX先物の手口に注目されているとか。
今回のコロナショックの1ヵ月くらい前、外資系G証券の大きな売りが入った...?!
詳しくは音声オンデマンド配信を聞いてくださいね。
http://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-200414.mp3

OPECプラス会合に注目の原油、トウモロコシ価格にも影響 [ひろこの番組後記] [マーケット・トレンドPLUS]
2020/04/07(火) 23:20
新村氏は電話出演!スタジオにはアクリル板が。

新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大、日本政府も今日7日、緊急事態宣言を出しました。世界各国でロックダウンの動きが加速しています。


米国はじめ世界各国が財政出動や金融緩和を実施、年後半にかけて景気は回復軌道に復帰することが期待されていますが、コモディティ市況の今後の展望は?!

皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。今日から始動のマーケット・トレンドPLUS!


初回の今日はマーケットリスクアドバイザリー代表 
新村直弘氏をお迎えしお話しを伺いました。



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締め切りは4月14日火曜日です。

エントリーはこちらから! 感想をお待ちしております♪

http://www.radionikkei.jp/news/present/entry_20200406.html





原油市況

 

原油価格の下落はサウジアラビアの財政状況を直撃し、
OPEC諸国の財政に悪影響を与え、さらには株価の下落も引き起こします。
今週9日にOPECプラスの電話会談が予定されており
早晩、減産が再開されると考えられるのですが、
すでにシェール中堅のWhitingがチャプター11を申請するなど
原油安の悪影響も出始めています。

多くのシェールオイル企業は原油か原油価格下落リスクヘッジを行っているため、
直ちに破綻に繋がるわけではないと新村氏。
しかし、「ヘッジ期間が終了し、原油価格が生産コストを上回らない」
状態であれば、その段階で破綻や身売りなどの選択をしなければなりません。

通常、価格リスクヘッジは3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月の期間で行うため、
次の山は6月、9月、12月となると解説くださいました。

仮に現在の水準が6月以降も続くのであれば、
ヘッジが終わった米国の生産者の破綻が加速する可能性も。
場合によると3分の1程度の生産者が生産停止となるやもしれません。
この場合200万バレル程度の生産に影響が出ると予想され
破綻や生産調整が進めば、年後半とみられる景気の回復時の
価格上昇ペースが顕著になる可能性もあると解説くださいました。

 金

ゴールド、足下では1600ドルを回復してきました。

現在、実質金利による回帰分析の結果得られる「リスクプレミアム」は
150ドルを中心に不安定に推移していると新村氏。
ほぼ過去10年程度の平均的な水準とのことですが、
これ以上金利は下げられないことを考えると、
そのような信用リスク、地政学的リスクが高まらなければ
さらに価格が上昇するのは難しいと見ることもできます。



 穀物



穀物は非景気循環銘柄ですがコロナウイルスの影響を受けてしまったと新村氏。
トウモロコシがガソリンの添加剤であるエタノールの原料に使われているためです。

実は米国のトウモロコシのエタノール向け需要は、需要の約4割を占めているのです。

米週間石油統計ではエタノール生産が猛烈な勢いで減少しており、
エタノール生産者は採算が確保できません。

原油安は、トウモロコシ市況にも影響しているのですね。

本来なら天候相場に入る時期ですが、需給相場で価格は低迷しています。

詳しくはオンデマンド放送で新村さんのお話しをお聞きくださいね。

http://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-200407.mp3

4/7 マーケット・トレンドPLUS始動!! [番組からのお知らせ] [マーケット・トレンドPLUS]
2020/04/06(月) 20:26


新型コロナウイルスの感染拡大による移動制限、物流の停滞などから
大きく下落しているCRBインデックス。

コモディティ市況は需要減の懸念からさえない展開を強いられていますが

収束が見えぬ中でも、下値が固くなってきたようです。

原油、金、非鉄金属、そして穀物市況の今後は?!

マーケット・トレンドPLUS は 明日4月7日火曜16:30~ 始動です!

初回のゲストは

マーケット・リスク・アドバイザリー 新村直弘氏です。

株式、債券市場にも甚大な影響を及ぼす原油から、

資金の逃避先となるゴールドなどなど、ここからの展望を伺って参ります。

是非ご期待ください。