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注目された衆院選は自民党単独でも絶対安定多数、FOMCのテーパリング開始もきまり、リスクイベントを通過してもなお日本株が冴えません。日経平均3万円大台は近くて遠くなってきた印象えすが、なぜ米国株主要インデックスは史上最高値を更新し続けている中、日本株は弱い展開を強いられているのでしょうか。


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日は元先物オプションディーラー本河裕二氏をお迎えし
日本株の動向についてお話しをいただきました。

岸田政権の経済対策への期待が薄いことなど
根本的な問題もありそうですが、
今日ブログで取り上げるのは本河氏が指摘した
MSCI銘柄入れ替えの影響について。

MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が算出し
公表している株価指数のリバランスの影響を甘く見てはいけません...。

21年5月のリバランスでは日本銘柄の新規採用はゼロでしたが
なんと除外された銘柄は29にも上りました。
この影響で日本株市場から8200億円が流出したと本河氏。
インンデックスから除外された銘柄群はその後数か月下げり続けました。

MSCI社は、国、地域、産業分類別、先進主要国やエマージングなど
マーケットやジャンルなどのカテゴリ多岐にわたってインデックスを提供しており
もちろん日本株市場にもMSCIインデックス連動のETFが多数存在しています。
特にMSCI標準指数は世界の投資家のベンチマークとなっています。


年に2回、5月と11月に指数構成銘柄の定期見直しを行い、
ウエイトの見直しなどが発表されるのですが、
除外銘柄やウエイトが引き下げられた銘柄には売りが続きました。

その影響は発表直後から値動きに反映されていたと思われますが
実際に銘柄入れ替えが実施された27日の東証1部の売買代金は
なんと6兆円に迫る大商いとなっています。
そのインパクトがいかに大きいかわかりますね。

そして気になるのが、5月の時もそうでしたが近年、
この定期見直しで日本株は除外される銘柄が多く、
売り需要が発生するイベントとなっていること。
20年11月は5銘柄採用に対し、除外は21銘柄。

大手証券会社などの予想では今回は2銘柄が採用され
17銘柄が除外されるのでは?ということですが・・・

MSCIリバランスの発表は11月12日早朝ということで
過去の経緯からこのイベントを通過するまでは積極的に
日本株を買えないセンチメントなのではないか、というお話しでした。

詳しくはアーカイブで本河氏の解説をお聞きくださいね。

https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-211109.mp3