予想以上にハト派よりだった米連邦公開市場委員会(FOMC) [フジトミコラム] [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2019/02/01(金) 16:30
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



1月29日から30日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されました。日本時間の1月31日午前4時に公表されたFOMCの声明文の中身を見ると、予想以上にハト派よりの内容、(マーケットの)反応だったことがわかります。

次の表は、今回と前回のFOMCの声明文で変更された部分を抽出したものです。



米国の景気については、前回は「力強い速度」と表現していたのに対し、今回は「底堅く」と表現しており、インフレについては、「将来のインフレを示す市場ベースの指標はここ数カ月で低下した」という文言が追加されています。

2%へのインフレ目標について前回は、「整合すると判断」と断定に近い表現でしたが、今回は「もたらされる可能性が高い」とやや弱気の表現に変わっています。

総評すると、米景気はこれまでよりも強いとは見ておらず、インフレも鈍化する可能性をイメージしているということです。

わかりにくいのは、これまでは「経済見通しへのリスクはおおむね均衡していると判断」し「世界経済と金融の動向を引き続き監視する」としていましたところが、今回は「経済見通しへのリスクはおおむね均衡」という表現が無くなっており、その代わりに「(今後、金融政策を変更・調整する上で)FOMCは忍耐強くなる」という表現になっている点です。

FOMCは何に対して忍耐強くなるのでしょうか?

ここについては、パウエルFRB議長が会見で以下のように発言しています。

・「米経済は良好だが、中国と欧州の成長鈍化や英国の欧州連合(EU)離脱、貿易交渉、米政府機関閉鎖の影響が経済の見通しに相反するシグナルを送っている」

・「このような時、常識的なリスク管理は何かといえば、状況がより明確になるのを辛抱強く待つという、過去の政策当局者が採用してうまく行ったアプローチだろう」

中には、これをバランスシート縮小の停止や利下げといった読み方をする解説もありますが、FEDがマーケットに伝えたかったのは、米中の貿易交渉(2月末まで)やイギリスのEU離脱(3月29日)、米政府機関閉鎖(2月15日から再度政府閉鎖になる可能性)などの米経済をとりまく諸状況とその影響がはっきり確認できるまでは、我慢して何もしないということではないでしょうか?

裏を返せば、(利上げをしたいけど)当面は我慢しますということを、FEDは暗にマーケットに伝えたかったのかもしれません。


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