日本株を見る上でNYダウとユーロドルを確認しよう! [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2019/01/16(水) 16:00
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



2019年がスタートして既に1月も半ばに指しかかりました。

昨年末から今日までの主要株価指数と主要通貨ペアの動向についてチェックしてみました。

まず、下のチャートは昨年12月28日(大納会)からの各金融指標の推移です。(12月28日を100として指数化)



話を相場に戻しますが、通貨の上昇や下落をお伝えする際には、通貨の強弱に着目しています。

【今年一番強かったのは『日本円』】
例えば、今年1年間で強い通貨と弱い通貨を並べると、次のようになっています。



さらに、各指標それぞれの相関係数を算出したものが下のマトリックスになります。相関係数は‐1から1まで数値となり、1に近いほど相関関係が高く、-1に近いほど逆相関、

また、0に近いほど関係性が低いことを意味します。


(1に近いほど赤く、-1に近いほど緑色になるよう網掛けをしています)

マトリックスからわかることは、昨年末以降の値動きの推移を比較するとNYダウとFTSE100、DAXの株価指数どうし、また、ドル/円とユーロ/円の相関関係が高いことが伺えます。

また、日経平均においては、NYダウとユーロドルの相関係数がやや高めでることがわかります。

さらにユーロドルは、総じて主要な株価指数との相関がやや高めになっていることがわかります。

相関係数はたまたまこの時期は似たような動きになったということもあり、今後も継続するかどうかはわかりません。

その後の相関係数の変化もチェックが必要ですが、当面ということであれば、株価が上昇する際には、ユーロ/ドルはどちらかといえば買われやすい(ユーロ/ドルのBuySell)傾向があり、逆にユーロ/ドルが下落する場合は主要な株価指数も下がりやすいと考えられます。

米中通商問題だけではなく、Brexitをはじめユーロ圏においても政治的なリスクが燻っているため、目先の株式を見る上では米国の株式市場に加えてユーロドルの動向についてもチェックしておきたいところです。


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今年の通貨は、何が強かったのか? [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2018/12/28(金) 16:00
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



ご存知の方も多いかと思いますが、音楽には強弱記号というものがあります。ff(フォルテッシモ)やmp(メゾピアノ)などで、それらの記号が付されたところでは、強弱をつけて奏(かなで)でます。

ちなみに、最も弱く奏でるのがpppppp(ピアニッシシシシシモ)、最も強く奏でるのがffffff(フォルテッシシシシシモ)です。

話を相場に戻しますが、通貨の上昇や下落をお伝えする際には、通貨の強弱に着目しています。

【今年一番強かったのは『日本円』】
例えば、今年1年間で強い通貨と弱い通貨を並べると、次のようになっています。


※東京金融取引所に上場している米ドル/円とクロス円を対象に2017年末の終値に対し、2018年12月27日時点での変化率を、日本円を中心(0)に比較
※薄い青色はハードカレンシー(主要通貨)
※濃い青色はマイナーカレンシー(マイナー通貨)

日本円を0として計算しているので、今年、最も強かった通貨は「日本円」となります。そして、次に強かった通貨は「米ドル」、次いで「香港ドル」、「メキシコペソ」といった具合です。逆に今年、最も弱かった通貨は「トルコリラ」、次いで「南アランド」、「スウェーデンクローナ」、「豪ドル」となっています。

したがって、今年は、「通貨」でいえば日本円や米ドル買いのトルコリラや南アランド売り、「通貨ペア」でいえば、トルコリラ/円や南アランド/円の売りや、豪ドル/米ドルの売りで、パフォーマンスが出たということです。

【通貨ペアを限定せずに、通貨の強弱に目を向けること】
為替相場で投資をする上では、米ドル/円という通貨ペアだけに固執しないほうがいいと考えています。私自身、記事やレポートなどを書く上でも、(通貨として)「米ドルと日本円が強く」という表現を良くしますし、一般的に経済の専門ニュースでも見かける表現です。

もちろん、(通貨ペアの)「米ドル/円」が買われるとか売られるという表現もします。

したがって、「(通貨として)米ドルと日本円が幅広い通貨に対し買われて、米ドル/円は下落した」という場合は、「米ドルと日本円が他の通貨に対しては買われたけれども、米ドルよりも日本円の方がより買われた」ということになります。

それでは、実際に為替相場に投資をする上で、なぜ、通貨の強弱に目を向けなければならないのでしょうか?

例えば、徒競走をイメージしてください。走るのが速いと見込まれている2名のうち、どちらが勝つかを予想するよりも、早そうな人と遅そうな人を予想する方が、やりやすくないでしょうか?

今年であれば、日本円や米ドルは買われやすそうだというのは、私も年初から伝えていました。逆に弱そうな通貨としては、トルコリラや豪ドルあたりは予想されていたと思います。

それであれば、敢えてどちらが勝つかを予想するのが難しい米ドル/円を取引するのではなく、強弱を組み合わせた通貨「トルコリラ/円」「豪ドル/円」「豪ドル/米ドル」などの方が予想しやすかったのではないでしょうか?

また、仮に今年の「米ドル/円」の相場を予想して当たってとしても、「トルコリラ/円」「豪ドル/円」「豪ドル/米ドル」の方が、利益率が高いわけですから、合理的に考えれば、後者を取引すべきではないでしょうか?

※余談ですが、グラフの主要通貨とマイナー通貨をわざわざ色分けしているのは、流動性(取引量があり、売買しやすい)の高さがわかり易くなるためです。また、個人的には主要通貨同士の通貨ペアを取引するのが好ましいと考えています。

【2017年と2016年の通貨の強弱】
次の2つのグラフは2017年通貨の強弱を、日本円を0%として示したものです。


2017年はユーロ買い米ドル売り(=ユーロ/米ドルの買い)のパフォーマンスが上がり易かったといえます。


2016年は英ポンド売りを中心に取引をしていればパフォーマンスが上がったということがいえます。具体的には、英ポンド/円の売り、英ポンド/米ドルの売りなどです。

【来年の為替マーケットは?】
それでは、2019年の為替市場はどうなるでしょうか? 個人的には、米国は世界経済の牽引役ですが、(米中だけでなく日米の貿易問題も取り上げられやすく)、米国の景気後退や利上げペースの鈍化懸念などもあるため、「米ドル」は何かしらにつけ弱くなりがちなのではないかと考えています。一方で、日本円は買われやすい地合いにあると予想します。 さらに、新興国通貨など、この数年売り込まれてきた通貨は、来年は買われやすくなるかもしれません。 【最後に】 今年は、年末にかけて株式も為替もボラティリティが高まりました。来年も色々なイベントが予定されていますし、突発的なことが起こる可能性もあります。個別の通貨ペアや銘柄に固執せずに、強いものを買い、弱いものを売るということが重要なのではないかと思います。

来年もよろしくお願いいたします。

※このコメントはテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
原油価格が45ドル台まで下落! [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2018/12/21(金) 14:00
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



11月29日にアップした記事で、NY原油価格の1バレル50ドルを割れると45ドル台への下落とお伝えしておりました。

実際に、昨日12月18日のNY原油は一時45ドル台まで下落いたしました。

12月17日にはフジトミ主催、東京商品取引所(TOCOM)協賛で原油のWEBセミナーをおこないました。内容は原油に関連する様々な金融商品について、また、その中からTOCOMに上場する「東京プラッツドバイ原油先物」を紹介し、現在の相場環境や今後の見通しなどについて解説いたしました。

原油価格の今後の見通しについては、日本の円建ての原油価格が下降トレンドにあるものの、MACDなどのいくつかのテクニカル指標においては、やや相場反転の兆しもなきにしもあらずといったところで、目先のサポートである39,920円や38,460円を割り込まないようであれば、上昇に転ずる可能性があるという話しでしたが、19日の東京市場ではあっさりとこれらを割り込んでしまったため、もう一段の下げがありそうです。


【今後も下がりそうな印象はあるが、もうそろそろ??】



上記のイメージは、先日、他のメディアに出演時に利用したグラフで、NY原油価格とリグ(原油採掘装置)稼動本数を示したものになり、ここから米国産原油のブレークイーブンコスト(採算価格)を推測しようとしたものです。

グラフのリグ稼動数が上昇に転じるNY原油相場の価格帯がブレークイーブンコストになりそうだと考えられ、それは、概ね1バレル40ドル前後から60ドル前後と考えられるのではないでしょうか?

したがって、原油価格は下がってはいるものの、いわゆる「いいところ」まで下落してきたというのが印象です。

需給動向に関して言えば、国際的な原油の消費は、仮に世界の経済成長が鈍化したとしても、今後も当面は増え続けるものと思われます。

一方で、生産については、OPEC(石油輸出国機構)やロシアなどが参加して12月はじめにおこなったOPEC総会での減産枠が遵守されるかどうかというところです。

米株式市場が軟調に推移していますが、原油価格も株式が反転する際には、本格的に相場反転する可能性もあり、米国の株式を取引する上でも原油価格の動向から目が離せません。

「もうはまだなり、まだはもうなり」です!


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FOMC 米国の利上げは打ち止めになるのか? [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2018/12/14(金) 13:45
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



12月18日-19日でFOMCが開催されます。

マーケットにおいては、米国の利上げについて

「12月のFOMCで打ち止めではないか?」
「来年はせいぜい1回利上げするかどうかでは?」

という声も聞こえています。

【マーケットは2019年の米国の利上げを1回程度と見ている】
次のチャートはCMEの金利先物から算出される利上げ確率を示したものです。(2018/12/13現在)



見方としては、各FOMCの会合が横軸になっており、それぞれの棒グラフはその金利になる確率を示しています。

例えば、「2018/12/19」には2.25-2.50(%)の棒グラフが80.01%となっています。

これは、「2018/12/19」のFOMCでは現行の2.00-2.25(%)から2.25-2.50(%)に引き上げる確率が80.1%ということを意味しています。

したがって、19日の利上げはマーケットにおいてほぼ確実視されているということです。

それでは、来年です。

仮に19日に2.25-2.50(%)に金利を引き上げたとすれば、2.50-2.75(%)への引き上げ確率が50%を超えているのは2019年6月以降、2.75-3.00(%)への引き上げ確率は来年12月でも22.5%となっており、今のマーケットは来年6月以降に1回の利上げしか織り込まれていないという見方ができます。

【ドット・プロットはFOMC参加メンバーの金利見通し】
12月のFOMCでは、ドット・プロットと呼ばれるFOMC参加メンバー全員の年末時点での金利見通しも発表されます。ちなみに、前回発表されたドット・プロット(2018年9月のFOMC)は下の図になります。


12月のFOMCで仮に0.25%の利上げをおこない2.25-2.50(%)、仲値をとって2.375%になったとすると、赤く網掛けで表示した9月時点でFEDメンバーにおける2019年の利上げのイメージは、2.375%より0.75%高い3.125%となるため、0.25%づつ利上げをするのであれば3回となっていたわけです。

【12月のFOMCの焦点はドット・プロット!?】
これまで、FEDはマーケットとコミュニケーションをとりながら、金融政策をおこなってきましたし、そうアナウンスしてきました。

コミュニケーションとは、FEDメンバーの発言(講演やスピーチ、取材など)やドット・プロットのようなマーケットとのコミュニケーションツールを上手く利用しながら、金融政策の舵をとることで、利上げなどの金融政策の変更でマーケットが過剰反応を示さないようにしてきたのです。

これまで2019年の利上げ回数は3回程度としていたのに対し、もし、12月のドット・プロットで2019年の利上げ回数が0~1回となってしまったら、マーケットはどうなるでしょう?

個人的には、過剰反応をおこす可能性が高いと想像しています。

したがって、12月のFOMC終了時点で発表されるドット・プロットでの2019年の利上げは9月と同じ3回ないしは、9月より1回少ない2回と個人的には考えています。

0.25%の政策金利の引き上げは既定路線と考えられる19日のFOMCでは、声明文やパウエルFRB議長の会見、経済見通しも重要かもしれませんが、このドット・プロットの変化に要注目です。


【セミナー情報】
フジトミでは12月17日(月)に「原油価格と日本経済~TOCOM ドバイ原油の基礎~」と題しWEBセミナーを開催いたします。

詳細は、セミナーサイト(下記バナーをクリック)をご覧ください。
※セミナーの参加は無料でどなたでもご視聴いただけます。是非、ご参加ください。


投資において損失を減らし利益を上げるためのマインドセット [真壁昭夫のマーケット・ビュー]
2018/12/12(水) 15:00
皆さんこんにちは。「真壁昭夫のマーケット・ビュー」提供、株式会社フジトミの山口です。



10日の放送では行動経済学についての話を少ししました。

人間はいいことは早く、嫌なことはできるだけ回避しようとする傾向があります。例えば、投資においてポジションを保有して評価損、あるいは評価益が出た場合のことを考えてみましょう。

1週間前に100万円で買った株が今110万円になっていたとします。あなたならどうしますか?同様にその株が今90万円になってしまっていたとします。その場合はあなたならどうしますか?

同じようなことをもう1つ。あなたの功績で会社に対し100万円の収益をもたらしそうです。あなたは、すぐに上司に報告しますか?また、あなたのミスで会社に対し100万円の損害がでそうです。あなたは、すぐに上司に報告しますか?そして、どちらのケースの方が上司への報告が早くなりがちですか?

元来、人は利益については早く確保したがり、損失については先延ばしにしたいという性質をもっていることが知られています。

そのため、株式投資やFXなどの取引結果を見ると、多くの投資家が次のような傾向になっていることがわかります。

1.「売買利益の金額」は「売買損失の金額」よりも小さい
2.「売買利益の時間」は「売買損失の時間」よりも短い
3.売買における勝率は7割~8割程度と比較的高い
4.トータルの累積損益ではマイナスになっている

相場の確言では、古くから「損切りは早く、利は伸ばせ」や「損小利大」などと言われますが、それとは逆に1~4のような結果(=損大利小な取引)になってしまうのは、冒頭でお伝えしたとおり人間のもって生まれた性ともいえます。

それでは、どうすればいいのでしょうか?次に対処方法をお伝えします。

【対処方法】
対処方法については、具体的なトレード手法などもありますが、ここでは、ざっくりと3つ説明します。

まず、1つ目は、実際に自分の売買動向を確認することです。PCの売買履歴をコピーしてエクセルで加工し、「利益確定の平均金額」、「損切りの平均金額」、「売買回数」、「勝率」、「利益時の平均取引時間」、「損失時の平均取引時間」、「全体の平均取引時間」、「売買損益の合計」を出してみましょう。

もし、1~4全て当てはまっているようであれば、マインドセットを変えなければなりません。

2つ目は、1つ目の結果を確認した上で、人は利食いが早く損切りが遅い性質なのだということを理解することです。そういうことを頭の片隅に留めて意識するだけでも、投資をおこなう上で利食いはゆっくりと、損切りは早くするよう心掛けるようになります。

3つ目は、実際の売買時にメインシナリオ(利益確定)とサブシナリオ(損切り)を持つことです。具体的にはトレード日誌などを利用して、売買の根拠などを記録することが重要です。また、その際に利益確定の額よりも損切りの額が小さくなるようにしなければなりません。決済後は、利益確定であっても損切りであっても、なぜ、そのような結果になったのかを振り返り、今後の売買の参考にしましょう。

<番外編>
相場の分析はファンダメンタルでもテクニカルでも構いませんが、トレードにおける売買ポイントはテクニカル分析を上手に活用しましょう。

テクニカル分析の大前提の1つは「相場はトレンドを形成する」ということです。したがってテクニカル分析を使った売買は基本的にはトレンドフォロー型になります。

実際、移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスを利用するだけでも損切りは早く、利食いは遅くが実践でき、強いトレンドの発生時に大きな利益を上げられることが知られています。ただし、保ち合い相場(=レンジ相場)では細かい損切りが続くため、トータルでの勝率は20%から高くても40%となってしまいます。

勝率を上げるためには、(移動平均線が横ばいになっているときやトレンドラインなどを利用しボックス相場や三角保ち合いになっているような)レンジ相場では取引をしないように心掛ければ、勝率を引き上げることもできると考えます。

原油が安くなると、消費者にとってはガソリンや灯油などの石油製品や電気代なども安くなり易く直接的にはウェルカムです。2%の物価目標を掲げる日銀にとっては、原油価格の下落が、また、インフレターゲットの達成できない理由になるのかもしれません。


【セミナー情報】
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