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「24日はNYダウ小幅安、ナスダック総合指数は上昇」

「小売業の株価が急落、ノードストロームとギャップの株価は、ともに20%超の下落率」

「年末商戦への期待値低下」

「10月のPCEデフレータ、前月比0.6%上昇、コアは前月比0.4%上昇」

 

 

 

24日の米国株は、ニューヨークダウが0.03%のごく小幅な下落率となる一方で、ナスダック総合指数は、0.44%の上昇率となりました。

 

 

25日は、米国の感謝祭です。米国市場は休場です。ここから、本格的な年末商戦が始まります。

 

 

米国株式市場では、決算を発表した小売業の株価がネガティブな反応を示すケースが目立っています。

 

 

米国時間24日朝に決算を発表した、百貨店運営のノードストローム(JWN)の株価は、1日で29%も下落しました。終値は9ドル27セント安の22ドル66セントでした。同社が発表した8-10月期(第3・四半期)の売上高は35億ドルで、前年同期と比べて18%増加しました。コロナ前の一昨年同時期との比較では1%減少しました。

 

 

前日23日に決算を発表した、衣料品チェーンのギャップ(GPS)の24日の株価は17ドル84セント(前日比5ドル67セント安)となりました。下落率は24.12%です。ギャップは今1月期の予想1株利益を0.45~0.60ドル(従来計画は1.90~2.05ドル)に引き下げました。サプライチェーンの混乱が響きます。

 

 

さらに、23日に決算を発表した、家電量販チェーンのベストバイは、11月-1月期の売上高見通しを164億~169億ドル(既存店成長率で、前年同期比-2%~+1%)と発表しました。また、同期の粗利益率は、前年同期との比較で0.3%P低下すると発表しました。売上高が弱含み、利益率が悪化する見通しを受けて、ベストバイの株価は23日に12%下落、昨日24日も3.5%の下落率となっています。

 

 

サプライチェーンの混乱が小売業の仕入れ面、品ぞろえに影響を与えています。物流費・人件費の増加が利益面を圧迫しています。

 

 

先週は、メイシーズやコールズの百貨店株が、決算発表を受けて上昇する場面を見せました。ただ、その後の株価を見ると、メイシーズは18日に21%上昇した後、昨日まで4日続落するなど、上昇は一時的にとどまっています。コールズの株価も、18日に10%上昇しましたが、24日の終値は55ドル台で、上昇前の株価56ドル台を下回っています。

 

 

小売業の株価が、決算発表後に総じて弱く推移しています。投資家にとっては、米国のホリデー商戦の動向への期待値が低いと考えられます。これは、米国消費を考える上で重要な要素でしょう。ただ、期待値が低い方が、失望が広がる余地も小さいことを意味します。



                      ☆

 

 

米国労働省は24日、10月のPCEデフレータを発表しました。重要な物価データです。以下に掲載します。(単位%)

 

 

前月比

                  6月  7月  8月  9月  10月

PCE                  0.5        0.4      0.4      0.4         0.6

PCE, excluding food and energy    0.5        0.3      0.3      0.2         0.4

 

前年同月比

     

 PCE                                             4.0        4.1      4.2       4.4        5.0

 PCE, excluding food and energy     3.6        3.6      3.6       3.7        4.1

 

 

 

PCEデフレータの高い伸びを受けて、10年債利回りは一時1.69%まで上昇しましたが、後半は0.02%Pほど低い1.64%で取引されています。







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