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「15日の米国株は上昇」

「債券利回り上昇、原油高、ドル高、ビットコイン高」

「9月米国小売売上高は、前月比0.7%増加」

「トヨタ、11月減産発表、しかし、9月の米国自動車販売店の売上は増加」

「10月ミシガン大学消費者センチメント指数、引き続き低水準」

「ニューヨーク連銀製造業景況指数、10月は低下」

 

 

 

 

先週末15日の米国株は上昇しました。ニューヨークダウの上昇率は1.0%、ナスダック総合指数は0.5%でした。10年債利回りは0.057%P上昇して1.576%、原油価格は82ドル台に上昇、ドル相場も上昇、ビットコインも上げました。株価が上昇して、債券利回りも上昇、原油やドル相場も上昇しているので、米国経済の強さを評価しての株高と捉えられます。

 

 

15日に発表された9月の小売売上高は6254億ドルで、前月比で0.7%増加しました。8-9月の消費者心理を示すデータの低下を受けて、9月の小売売上高の動向が警戒されていました。しかし、前月比で0.7%伸びる、強い数字となりました。前年同月との比較でも13.9%の大幅な増加です。

 

 

業態別の小売売上高の動向を以下に示します。

 

               前月比     前年同月比

自動車・自動車部品     +0.5%    +7.8%

家具            +0.2%   +13.4%

家電            -0.9%   +17.2%

建材・園芸         +0.1%    +5.8%

食料品           +0.7%    +7.0%

ガソリンスタンド      +1.8%   +38.2%

衣料品           +1.1%   +22.4%

スポーツ・趣味       +3.7%   +14.2%

無店舗(通信販売)     +0.6%   +10.5%

飲食店           +0.3%   +29.5%

 

 

自動車生産は半導体不足、サプライチェーン混乱の影響を受けています。15日にはトヨタが11月の生産調整を発表するなど、自動車業界の生産正常化は、後ろ倒しの動きが続いています。自動車生産の正常化が遅れると、自動車販売店の在庫不足の状態が続き、欲しい自動車が無いので消費者が自動車の購入を控える、という事態が心配されます。しかし、米国の9月の自動車販売については、前月比で+0.5%、前年同月比で+7.8%と、堅実な数字が発表されました。

 

              ☆

 

 

15日に発表されたミシガン大学の消費者センチメント指数は71.4、前月比で1.4Pの低下となりました。以下に示します。

 

 

ミシガン大学消費者センチメント指数

総合   71.4(-1.4)

現状   77.9(-2.2)

先行き  67.2(-0.9)

 

 

9月の小売売上高は非常に強い数字でした。消費者心理は低い状態が続いています。コロナウイルス問題やインフレ懸念が影響しています。

 

 

政府債務の上限問題について政治の駆け引きが行われると、過去に「政治家は国民のことを考えずに、政治の材料に債務問題を利用している。こんな政治では駄目だ」という観点で、債務上限問題が消費者心理に悪影響を与えた経緯がありました。

 

 

しかし、ミシガン大学のチーフエコノミストによると、今回の調査では「これらの政策論争に言及した消費者はわずか3%。消費者はこれらの政策が重要であると考えてはいるようだが、(政府債務不履行によって)災害が起こるという主張はほとんど無視されている」とのことでした。

 

 

政府債務問題を米国両党が政治の材料に使うのは、日常の出来事として意識され、経済に与える影響はないだろうと見る消費者が多いようです。しかし、10月の消費者心理が低い水準のままだという事実は、クリスマス商戦の動向を意識する上でも重要な要素になります。

 

             ☆

 

 

15日には、ニューヨーク連銀から10月の製造業景況指数が発表されました。景況指数は現状指数で「+19.8」(前月比-14.5)となりました。項目別では、

新規受注  +24.3(前月比-9.4)

出荷     +8.9 (同-18.0)

となりました。

また、サプライチェーンの混乱を反映する項目となる「配達時間」は+38.0(+1.5)となりました。

 

 

10月の配達時間「+38.0」は、配達時間が「延びている」と答えている会社が44.4%、「短くなっている」と答えた会社が6.5%だった結果の数値です。サプライチェーンの混乱が加速しているを示すデータです。

 

 

また、「先行き指数」は+52.0(前月比+3.6)となりました。現状指数は前月比で落ちましたが、6カ月先の製造業の活動は今よりも良くなるとの見方が多数派です。

 

 

しかし、先行きの「配達期間」は「+5.6」(前月比+3.6)です。低い水準ではありますが、前月比では「6カ月先の配達時間も延びている」との回答が増加しています。

 

 

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