「13日の米国株は小動き」
「9月CPI、高い伸びが続く、債券利回りは上昇せず」
「新車価格は前月比で1.3%の上昇」
「衣料品、移動サービス、航空料金の価格は前月比で低下」
「JPモルガン、デルタ航空、決算発表後に株価下落」
13日の米国株は小動きでした。ニューヨークダウは、前日比でほぼ変わらないで引け、ナスダック総合指数は0.7%上昇しました。
9月のCPI(消費者物価指数)は引き続き高い伸びを示しましたが、10年債利回りの上昇は限定的な反応となりました。債券価格の底堅さを見た投資家ら徐々に債券に対する買い物が優勢になりました。債券利回りが低下する動きに合わせて、株式にも買いが先行する展開となり、米国時間の午前10時頃を底に、株価は徐々にしっかりした動きとなりました。
米国労働省が13日発表した9月のCPIを、以下に記載します。
前年同月比 前月比
総合 +5.4% +0.4%
コア(除く食品・エネルギー) +4.0% +0.2%
コア指数の前年同月比伸び率は、8月と同じ4.0%でした。前月比でも、物価は上昇しています。
項目別の物価状況も記載します。
前年同月比 前月比
食料品(家) +4.5% +1.2%
食料品(外) +4.7% +0.5%
ガソリン +42.1% +1.2%
衣料品 +3.4% -1.1%
新車 +8.7% +1.3%
中古車 +24.4% -0.7%
アルコール飲料 +2.8% +0.2%
住居関連 +3.2% +0.4%
移動サービス +4.4% -0.5%
航空料金 +0.8% -6.4%
新車の価格が前月比で1.3%の大幅上昇となっています。新車の供給減少を受けた在庫不足の影響から、新車の価格が大幅上昇しています。生産の減少を受けて、自動車メーカーの販売台数は計画比での減少は避けられない見通しです。しかし、安値で販売することがない状況で、かつ販売奨励金も必要なくなるような事業環境と推測されます。従って、1台あたりの販売金額は上昇しています。このあたりを考慮すると、販売台数が減少しても、完成車メーカーの利益は、さほど減らない可能性があります。
衣料品や移動サービス、航空料金を価格は前月比で低下しています。9月の米国消費者の移動・外出は8月比ではあまり活発ではなかったことを示すデータと受け止められます。15日に発表される9月小売売上高に対する慎重な見方を促すデータです。
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金融大手のJPモルガンが13日発表した7-9月期決算は以下の通りです。
売上高 296億ドル(前年同期比+1%、前期比-3%)
利益 116億ドル(前年同期比+24%、前期比-2%)
1株利益 3.74ドル
株価は161ドル(-4.36ドル、-2.64%)となりました。
デルタ航空も13日、7-9月期決算を発表しました。株価は41.03ドル(-2.51ドル、-5.76%)でした。航空会社は、原油価格上昇に伴う燃料価格の高騰が収益の圧迫要因になります。
決算発表をした金融大手と航空大手の株価の反応が悪い状況です。13日の米国市場では、景気敏感株・金利敏感株の動きが相対的に悪くなったことも影響しています。