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「米国株、6日ぶりに反落」

「中国株動向を引き続き警戒、人民元下落」

「日経平均先物27500円台」

「アップル、マイクロソフト、グーグル2桁増収」

「グーグルの営業利益は前年同期比3倍増」

「信越化学、今期営業利益23%増、大幅増配」

 

 

27日の米国株は下げました。ニューヨークダウの下落率は0.2%.ナスダック総合指数は1.2%でした。両指数とも、前の日まで5日続伸していました。従って、米国株については、史上最高値まで上昇してきた株に対して、利益確定売りが先行した、と一般的には捉えられます。

 

 

しかし、日本株を見る上では、米国株の下落率以上に警戒されている面があるようです。日本時間の28日早朝の段階での、日経平均先物の価格は、27500円台で取引されていました。昨日の日経平均の終値に対して、400円ほど低い水準です。

 

 

日本株については、地理的に近い中国株の下落が警戒されています。昨日もお伝えいたしましたが、中国ではIT企業や教育関連企業への規制を強化しています。今後の中国企業の事業活動に不透明感が強まり、27日の香港ハンセン指数は4.2%の下落率となりました。2日続けて、4%台の下落率です。

 

 

中国国内のIT産業や教育産業における規制強化が、中国国内で事業を展開する企業の活動にどの程度影響を与えるのか、という点については、冷静に考える必要があります。しかし、既存のルールが急に変わる中国の事業リスクを再認識する機会になります。中国における事業活動が重要な収益源になっている企業については、株式を売却する動機に繋がります。人民元の下落にも注意すべきでしょう。

 

 

米国株式市場の取引終了後、アップル、マイクロソフト、グーグル(アルファベット)から4-6月期決算が発表されました。日本時間の朝7時過ぎの時間外取引では、アップルは1.4%の下落率、マイクロソフトは2%を超える下落率となっています。

 

 

アップルの4-6月期の売上高は814億ドル(前年同期比+36%)、営業利益は241億ドル(同+84%)、1株利益は1.3ドル(同2倍)となりました。

 

 

製品売上高は639億ドル(同+37%)、サービス売上高は174億ドル(同+33%)でした。粗利益は製品部門が230億ドル(同+66%)、サービス部門が122億ドル(同+38%)でした。

 

 

マイクロソフトの4-6月期売上高は462億ドル(同+21%)、営業利益は191億ドル(同+42%)でした。部門別売上高は以下の通りです。

 

 

Productivity and Business Processes  147億ドル(+25%)

Intelligent Cloud             174億ドル(+30%)

More Personal Computing        141億ドル(+9%)

 

「オフィス365」を軸としたビジネス関連とクラウド部門が引き続き高い伸びとなって、全体の成長を牽引しています。

 

 

最後にグーグルの4-6月期決算です。売上高は618億ドル(+62%)、営業利益は193億ドル(3倍増)となりました。

 

 

グーグルの営業利益の変化率は極めて高くなり、営業利益水準も、マイクロソフトを抜く水準となっています。本日発表されたGAMの決算の中では、最も強い内容だったと考えられます。3社の決算内容は強いと見て良いでしょう。ただ、時間外取引の株価は総じて弱く、利益確定のタイミングを計っていた投資家も多いようです。


 

 

日本企業の決算発表も活発になってきます。信越化学が27日発表した4-6月期の営業利益は1288億円と前年同期比で41%の大幅な増益となりました。2年前の2019年4-6月期の1075億円と比べても、約20%の大幅増益です。コロナ前の水準を大きく塗り替える高水準です。

 

 

パイプや建設資材等、様々なモノに採用される塩化ビニールを中心とした「生活環境基盤材料」の営業利益が441億円と前年同期比で2.3倍増となりました。この部門の変化率が最も高くなって、全体の増益率を牽引しました。

 

 

半導体材料を中心とする「電子材料」の営業利益も9.4%増加の567億円でした。

 

 

信越化学は、これまで未定としてきた今2022年3月期通期の業績見通しを明らかにしました。営業利益は4850億円と23%増益を計画しています。

 

 

また、信越化学は、今年度の年間配当金を300円と、前期比で50円増やす計画です。同社の年間配当金は2018年3月期に140円でした。その後、200円、220円、250円と順次増加して、今年度は300円の見通しです。

 

 

自動車メーカーでは、三菱自動車(7211)が決算を発表しました。4-6月期の営業利益は105億円の黒字(前年同期は533億円の赤字)でした。三菱自動車は今3月期の営業利益計画を従来の300億円に対して400億円に引き上げました。

 

 

自転車部品メーカーのシマノ(7309)は今12月期の営業利益の見通しを従来の1050億円に対して1245億円に引き上げました。また、配当金については、従来の年間155円に対して235円に引き上げました。

 

 

まだ、日本の決算発表は始まったばかりですが、総じて良い内容と評価されます。




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