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「日経平均先物、28600円台」

「ネットフリックス、時間外で10%下落」

 

20日の米国株は下げました。S&P500種指数は今年初めの約3700Pから先週末の高値まで500Pほど上昇しました。そこから約50P下落しました。

 

上昇してきた株価が休む場面を迎えるのは至極当然のことです。この程度の株価の動きを見て、景気や企業業績の大きな方向性が変化を迎えているとの仮説を立てるのは、現時点では根拠に乏しいと考えられます。

 

日経平均先物は米国時間20日に約28500円まで下げ、28600円台で日本時間の朝を迎えました。この先物価格を参考にすると、昨日に600円近く下げた日経平均が本日も500円くらい下げることを投資家が意識していたことになります。

 

実際は、株価が下がったことを受けて、朝の段階で現物株への買いを入れる投資家も増えます。海外の先物価格ほど下げない可能性も相当あるのでしょう。

 

昨日の東京市場の空売り比率は45.7%に上昇しました。これは、昨年の9月9日の46.4%以来の高い水準です。借りた株券を常に手元に用意している投資家が、トレーディングにおいて売りから入ったケースが多かったことを示すデータです。

 

本日も、朝の段階では売りから入る投資家が多いのでしょう。しかし、下落2日目では株式を新規に取得する投資家も増えるので、商いは増加すると考えられます。

 

米国では主力企業の決算発表が本格化しています。

 

ネットフリックスが20日、1-3月期決算を発表しました。「世界でどれだけ新規有料会員が増加したか」が株価材料になる企業です。「世界の新規有料会員増加数」は398万人となりました。3か月前の決算発表時、会社側では600万人を計画していましたので、目標には届きませんでした。そして、4-6月期の増加数は僅か100万人にとどまる見通しと発表されました。

 

昨年のコロナ禍において、ネットフリックスの新規有料会員は激増しました。昨年1-3月期は1577万人、同じく4-6月期は1009万人の有料会員を世界で新規獲得しました。それが、足元では急ブレーキがかかっています。

 

決算発表を受けて、ネットフリックスの株価は時間外取引で約10%以上下げる場面を見せました。

 

決算発表に対するネガティブな反応は、株価全体を見る上でも悪材料になります。日本株の弱い動きも、安川電機の決算見通しに対する株価の弱い反応に起因している面があります。

 

しかし、ネットフリックスの新規獲得会員数の鈍化は、世界の人々が、外出・旅行への準備を進めていることの反映とも解釈できます。この先、家で配信番組を見るよりも、旅行をしようと考える人が増えた結果、新規会員数の増加に急ブレーキがかかっているとの理屈も可能でしょう。ワクチン接種の増加を受けた経済拡大の方向性自体には変化はないと考えています。




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