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「ST倍率拡大」

 

先週末16日の米国株は上昇しました。ニューヨークダウとS&P500種指数は連日の最高値です。ナスダック総合指数も、あと100Pちょっと上げれば史上最高値です。

 

日本株は米国株と比較すると、鈍い動きです。S&P500種指数とTOPIXの動きを比較する上で、ST倍率というデータがあります。S&P500種指数をTOPIXで割った数字です。以下に示します。

 

 

        ST倍率(S&P500÷TOPIX)

          S&P500  TOPIX   ST倍率

4月16日   4,185.47   1,960.87   2.13

3月末            3,972.89   1,954.00     2.03

3月19日      3,913.10    2,012.21   1.94

(TOPIX高値)

2月末             3,811.15  1,864.49   2.04

1月末             3,714.24    1,808.78   2.05

昨年末             3,756.07      1,804.68     2.08

昨年9月2日     3,580.84   1,623.40      2.20 

(GAFAM人気極まる)

昨年6月末        3,100.29      1,558.77   1.98

2019年末     3,230.78      1,721.36   1.87

 

ちなみに2015年末はS&P500種指数2044Pに対して、TOPIX1547P。ST倍率は1.3倍台でした。趨勢的にこの数字は拡大しています。

 

昨年の9月2日の時点では2.2倍でした。ここは、アップルやテスラなど米国のグロース株が集中物色された時期で、TOPIXに対してS&P500種の動きの強さが際立っていました。

 

その後、日本株も買われる状況となって、TOPIXが高値を付けた3月19日のST倍率は1.94倍でした。そこから約1か月、ST倍率は再び拡大しています。

 

日本株の鈍い動きについては、ワクチン接種が進まないとか、米国長期金利の上昇一服ですとか、色々と理由はあります。ただ、米国と中国の景気がともに拡大して、日本企業の業績は良くなる方向性にあります。ST倍率の拡大が続いたとしても、日本株だけが下がるような展開は現実的ではないように考えます。

 

業績が良くなる方向性にあって、利益水準と比べて株価水準に魅力のある企業については、決算発表を受けて買われる場面が増えてくるでしょう。もちろん、魅力のない企業は買われません。業績内容と比較して株価水準に魅力のある企業の選別に力を入れる場面です。





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