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「強い経済指標の発表相次ぐ」

「NYダウ初の34000ドル乗せ」

「しかし、長期金利はさらに低下」

 

 

15日のニューヨークダウは上昇して、初めての34000ドルとなりました。

 

商務省が15日に発表した3月の小売売上高は6191億ドルと、前月比で9.8%、前年同月比で27.7%の伸びとなりました。極めて高い伸びです。

 

業態別の売上高を前月比で見てみましょう。

自動車・自動車部品  +15.1%

電器店        +10.5%

建材・園芸      +12.1%

ガソリンステーション +10.9%

衣料品        +18.3%

スポーツ・趣味    +23.5%

飲食店        +13.4%

 

衣料品が本格的に伸びてきました。衣料品の売上高は228億ドルで、昨年3月との比較では約2倍になりました。飲食店の伸びと合わせ、米国民の本格的な外出開始を示すデータになります。

 

3月の鉱工業生産指数は前月比+1.4%となりました。2月に寒波の影響で−2.6%と落ちていた反動です。こちらは、さほど強くはありません。

 

4月の企業景況感は極めて強い状況です。

ニューヨーク連銀景況指数は現況指数が26.3(前月比+8.9)となりました。先行きについても39.8(同+3.4)とさらに伸びています。

フィラデルフィア連銀景況指数も現況で50.2(同+5.7)、先行きで66.6(同+7.5)となりました。

 

「6か月先の受注はどうなっていますか?」という問いに対して、両連銀地域の企業の回答は次の通りです。

           「増える」    「減る」

ニューヨーク連銀   57.8%   16.7%

フィラデルフィア連銀 65.5%    6.9%

 

6か月先の新規受注も現在と比べて増えるだろうと答えている会社の比率が圧倒的に多い状況です。米国企業の景況感は秋口まで高水準が続くと見られています。

 

強い経済指標を受けて株価が上昇しています。こうした状況下では債券の利回りは上昇するのが一般的です。しかし、15日の10年債利回りは1.53%と前日と比べて約0.1%の大幅な低下となっています。

 

債券利回りの低下は、先行きの景気動向が心配になると低下します。しかし、先行きについても、強い自信を示す経済指標が確認されているのですから、債券利回りの低下は景況感の懸念を反映している訳ではありません。

 

ならば、この債券利回りの低下は、需給面から説明する方が適切なようです。「世界の投資家が、米国債券利回りが3月末でピークアウトしたことを確認して、4月に入ってから組み入れを積極化している」――こんな説明が増えています。

 

15日に決算を発表したTSMCは米国市場で2%の株価下落となりました。4-6月期の売上高計画として129~132億ドル(1-3月期実績129億2000万ドル)が示されました。

 

需要は強いけれども、生産は限界に達しているので、先行きはもっと生産ができるように設備投資を積極化している、それが設備投資動向に表れています。TSMCの1-3月期の設備投資額は2480億台湾ドル(10-12月期886億台湾ドル、昨年1-3月期は1925億台湾ドル)と巨額になっています。






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