お知らせ:

マーケットプレス

番組へのお便りはこちら

「米国CPI上昇、しかし金利は急低下」

「ナスダック高い、テスラ株8.6%上昇」

 

13日の米国株式市場では、ナスダック総合指数が1%強の上昇率となりました。ナスダック総合指数はあと1%ちょっと上昇すると、2月16日の史上最高値14175Pを抜くことになります。

 

13日に米国の3月の消費者物価指数(CPI)が発表されました。前年同月比で2.6%の上昇となりました。エネルギー価格が22%も上昇して、全体を牽引しました。エネルギーと食品を除いたCPIの伸び率は1.6%です。

 

CPIは前月比でも0.6%上昇(エネルギーと食品を除いたCPIは0.3%上昇)しているので、足元における物価上昇も確認されました。

 

しかし、焦点の米国金利は引き続き低下しました。10年債利回りは、朝方に1.7%近い水準にあったものの、その後、買いが先行して利回りが低下、1.62%まで下がって引けました。

 

CPIの大幅な上昇にもかかわらず、国債入札は順調に進みました。国債の需要は強いと認識され、債券買いに拍車が掛かった形です。

 

前年同月比で大幅な上昇が予想されていた消費者物価指数が実際に上昇したけれども、多くの人がそれを予想していたので、新鮮な材料にはならなかった。だから、債券買いのタイミングをうかがっていた投資家から一挙に買いが入った、こんな構図でしょうか。

 

昨年の同時期に物価が下落しているため、4月、5月もCPIは前年同月比で大幅に上昇するはずです。今回の債券相場の反応を見ると、その物価上昇については、債券相場の織り込みが進んでいたことになります。

 

株式市場としては、債券利回りの低下を意識してグロース株を重点的に買い、ナスダック総合指数の動きが相対的に良くなりました。

 

13の日テスラの株価は8.6%上昇しました。史上最高値の900ドルからはずっと下の位置ですが、米国株式市場における存在感が再び高くなっています。

 

本日付の日経新聞は「佐川急便が中国の小型EV(電気自動車)を7200台購入する」と報じています。日本電産の永守会長は約3か月前の決算説明会の席上で「中国の40万円ぐらいの小型EVがバカ売れしている」と話していました。

 

テスラの株価上昇、小型EV市場の拡大期待を受けて、電気自動車に関連する企業への関心が再び高まる可能性もあります。

 

最後に、13日に発表されたZEWの調査結果における注目点をお伝えします。これはドイツのアナリスト178人を対象としたアンケート調査です。化学・薬品株に対して「良くなる」と答えているアナリストの比率が80.9%(悪くなる、は1.3%)と極めて高い水準になっています。自動車や機械産業についても、「良くなる」と見るアナリストの比率が50-60%に達して、悪くなると見る人の比率は10%未満となっています。

 

お知らせ

お知らせ一覧