「29日の米国株は小動き」
「30日の東京市場、中国PMIに備える」
「中国PMI、5月上昇、6月もさらに上がるか?」
「7月1日には日銀短観発表」
29日の米国株は、小幅な値動きとなりました。ニューヨークダウの終値は前日比で0.2%高。ナスダック指数はごく小幅な下落でした。
30日には、中国の国家統計局から6月PMIが発表されます。ロックダウン解除後の中国経済の回復を読む上で重要な指標です。5月までの推移は以下の通りです。
中国のPMI(国家統計局)
製造業 非製造業(うちサービス業)
1月 50.1 51.1(50.3)
2月 50.2 51.6(50.5)
3月 49.5 48.4(46.7)
4月 47.4 41.9(40.0)
5月 49.6 47.8(47.1)
4月を底に、5月のPMIは上昇しています。特に消費関連・サービス業の回復が急角度となっています。6月の中国経済・中国消費の回復具合がどの程度になるか、重要なデータです。中国サービス業のPMIが50を超えてくるような状況になると、日本の消費関連株、化粧品メーカー、日用品メーカーの株価動向にもポジティブな影響を与えます。
また、明日7月1日は6月調査の日銀短観も発表されます。日本の企業業績に関する重要指標です。
2週間ほど前に発表されている法人企業景気予測調査に沿った内容になります。以下にポイントを記載します。
法人企業景気予測調査(6月13日発表)
大企業景況判断指数(カッコ内は3月調査の数字)
4-6月期 7-9月期
全産業 -0.9(+4.7) +6.3(+6.5)
製造業 -9.9(+3.9) +8.2(+7.1)
非製造業 +3.4(+4.1) +5.5(+6.3)
4-6月期の日本企業の景況感は落ち込みました。特に中国ロックダウンの影響を受けて、製造業の景況感が驚くほど低下しています。そして、7-9月期は回復の見通しです。中国ロックダウンの影響で日本企業の景況感が4-6月期に急低下し、ロックダウンの影響が薄れる7-9月期は急上昇します。だから、先述の中国6月PMIが重要になります。
法人企業景気予測調査における業績見通しも以下に記載します。
今年度企業業績見通し(カッコ内は3か月前の予想値)
売上高 経常利益
全産業 +4.3%(+3.2%) -0.6%(-0.3%)
製造業 +7.6%(+5.6%) -2.4%(+1.0%)
非製造業 +3.0%(+2.3%) +0.2%(-0.8%)
売上高は上方修正されたけれども、経常利益は製造業が大幅に下方修正されています。原材料高の影響です。以下に下方修正業種、上方修正業種の動向を記します。
経常利益変化率の下方修正業種(カッコ内は3か月前の予想)
石油 -25.3%(-1.5%)
非鉄金属 -30.9%(-6.8%)
鉄鋼 -5.1%(+15%)
自動車 +13.9%(+29.1%)
経常利益変化率の上方修正業種
化学 -4.9%(-8.2%)
汎用機械 +9.1%(+3.0%)
情報通信機械 +2.9%(-6.0%)