「12日はNYダウ小幅安、ナスダック指数は小幅高」
「10年債利回り低下、ドル安」
「ビットコインの大幅安続く、後半は戻す」
「ビットコイン価格、高値から6割安、底打ち場面は?」
「米国4月卸売物価指数、高い伸びが続く」
「米国の玉子価格が急騰、前年同月比2.6倍、前月比82%上昇」
12日の米国株は、ニューヨークダウが小幅安、ナスダック総合指数は小幅高となりました。終値の変化は乏しかったのですが、取引時間中はけっこう動いています。ニューヨークダウは、一時、600ドル下げる場面もありました。ナスダック総合指数についても、最も安い位置では250Pほど下げています。不安定な値動きです。米国時間で午後3時以降に、買いが優勢となって、終値は前日とあまり変わらない水準となりました。
債券は買われ、10年債利回りは2.81%台まで低下しました。今週の初めの3.16%に対して、0.35%Pも低下しています。金融引き締めが今後の米国景気に与える悪影響を考慮した債券買いと受け止められます。ドル円相場は128円30銭台まで下落、こちらも週初の9日に付けた131円30銭から3円ほどのドル安円高です。
今週の流れを見ると、週初に米国金利とドル円相場が高値を付けた後、金利低下とドル下落の動きが木曜日まで続いた形です。株価は下げ基調ですが、木曜日の引け近くになって、値ごろ感を意識した買いが先行しました。
ビットコイン相場の大幅安が続いています。およそ2週間前の4月28日には4万ドルだったビットコイン価格は12日には26350ドルまで下げました。しかし、その後28500ドルあたりまで戻しています。ビットコイン価格の1日のレンジが26500ドル~30000ドルです。極めて幅広いレンジにおけるビットコインの値動きが見られています。
今、ビットコイン価格は52週安値です。ビットコインの史上最高値は昨年11月10日の68789ドル(yahoo finance参照)です。高値から6割強下落したビットコインが乱高下しながら、大底を探っているようにも見えます。
高値からの下落率が極めて大きくなったビットコイン価格が底打ちするならば、それはリスク資産の売却を急ぐ投資家心理の大底を示すとの仮説も考えておきます。
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米国労働省は12日、4月のPPI(卸売物価指数)を発表しました。前年同月比で11.0%、前月比で0.5%上昇しました。3月は11.5%、1.6%でした。伸び率は、3月と比べると、前年同月比・前月比とも鈍化しています。以下に示します。
4月のPPI
前年同月比 前月比
全体 +11.0% +0.5%
食品 +16.3% +1.5%
エネルギー +40.0% +1.7%
食品とエネルギー除く +10.1% +1.0%
サービス +8.1% 0.0%
サービス関連の価格が前月比で横ばいにとどまったことで、前月比の上昇率は鈍ってきました。しかし、食品とエネルギーの価格上昇が目立っています。
食品の項目を細かく見ると「生卵」の価格が前年同月比で2.6倍、前月比で82%も上昇しています。法人間の取引なので、スーパーで売られている生卵がこんなに上昇している訳ではありませんが、もしも生卵を購入する価格がこんなに上昇してしまったら、ぞっとします、1パック10個入りの生卵250円が翌月に450円になってしまったら、大事です。
1日まえに発表されたCPI(消費者物価指数)において、玉子の価格を見ると、前年同月比で22.6%、前月比で10.3%上昇しています。卸売物価ほどではありませんが、消費者物価でも玉子の価格は急騰していました。
玉子の価格上昇を見ると、生活必需品に当たる食品価格の上昇が米国民に与える影響は深刻な状況になっていると考えます。