"相場の福の神"こと財産ネット・藤本誠之さんがホストを務めるコーナー
『この企業に注目!相場の福の神』(火曜11:15頃~、木曜14:30頃~、金曜14:30頃~)
本日ON AIR!
毎回藤本さんが独自の視点で厳選した注目の上場企業1社が出演し、
藤本さんと対談します。
聴き逃した方は
当番組コーナーwebサイト http://market.radionikkei.jp/fukunokami/で
火曜放送分は12:30、木曜・金曜放送分は18:00から配信の
ポッドキャスト/オンデマンドでお聴きください。
■1/20(木)ゲスト:WACUL
(4173・東証マザーズ)
代表取締役社長 大淵 亮平 さん
「マーケットプレス」、本日もよろしくお願いします。
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☆☆朝8時からは「こちカブ」☆☆
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◎今日の前場の放送内容と出演者
キャスター鎌田伸一
~「マーケットプレス」~後場も宜しくお願いします!
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◎本日後場の放送内容と出演者
「19日の米国株は下落」
「金利上昇→景気警戒→景気敏感株下落→金利低下」
「P&G決算、原価上昇で営業利益減少、しかし、1株利益は2ケタの増加」
「ASML、10-12月期受注高は7-9月期比で増加」
「半導体関連株は安い」
19日の米国株は下げました。下落率は、ニューヨークダウが0.9%、ナスダック総合指数が1.1%です。ニューヨークダウ採用銘柄における下落率ランキングでは、1位がボーイング、2位がキャタピラーです。米国長期金利の上昇が世界経済を冷やすとの警戒感が働いています。
米国10年債は0.04%ほど低下して1.82%台となりました。景気敏感株の下げを受けて、景気への警戒感を背に債券市場にお金が流入して、金利は低下しました。金利上昇で景気動向が懸念されて株価が下げて、債券市場にお金が向かう構図です。債券相場の落ち着きを受けて、今度は株式にお金が向かう順番となるか、見極める段階となります。
決算発表の内容に照らし合わせ、株式を買った方が得なのか、判断する場面に入ります。
☆
米国の大手日用品メーカーのP&Gが19日、10-12月期決算を発表しました。以下に示します。
P&Gの10-12月期決算(第2・四半期、前年同期比)
売上高 209億ドル(+6%)
原価 106億ドル(+15%)
粗利益 102億ドル(-2%)
営業利益 51億ドル(-4%)
純利益 42億ドル(+10%)
1株利益 1.66ドル(+13%)
日用品の順調な成長によって売上高は6%増加しました。量的な伸びは3%、価格の引き上げも後押ししての6%成長です。しかし、原材料は15%も伸びているので、粗利面、営業利益面では減益を強いられました。ここまでは「売上増加が原材料上昇を吸収できずに減益」です。
税引き後利益(純利益)は、営業外収支の改善によって、増益を確保しました。そして、最終的な指標である1株利益は13%の成長を実現しました。自社株買いによって、発行株式数が1年前の26億1540万株に対して2.7%減少して25億4420万株になりました。発行株式数が減少したので、1株利益の増加率は純利益よりも高くなり、2ケタの増益を実現しました。
P&Gの決算は「原材料上昇で本業は減益となったけれども、自社株買い等によって1株利益は2ケタの増益を確保」という、米国企業の特徴を示した内容になったと感じます。
P&Gは今6月期通期の増収率について、若干の上方修正(約3%→約4.5%)を行いました。1株利益について、前期実績の5.66ドルに対して3-6%の成長見通しを継続しています。レンジの上限で6ドルぐらいの水準です。今年度の見通しには、商品コストの上昇で23億ドル、運賃上昇で3億ドル、為替で2億ドルの税引き後利益現役要因が発生するとしています。1株利益については、1.1ドルの押し下げ要因です。
今6月期の年間で約6ドルの予想1株利益において、1.1ドルの減益要因が発生しているのですから、コスト上昇規模の大きさが実感できます。
19日のP&Gの終値は5ドル27セント高の162ドル、前日比3.3%の上昇となりました。1月5日の高値165.32ドルに近い水準です。
☆
ASMLが19日、10-12月期の決算を発表しました。同社は半導体露光装置の世界トップシェアメーカーです。EUVの半導体露光装置で独走している企業です。
10-12月期の売上高は49億ユーロとなりました。前四半期比で約5%減少、前年同期との比較では17%の増加となりました。営業利益は20億ユーロとなり、前四半期比横ばい、前年同期比で35%の増益となりました。
受注の推移を以下に示します。(単位 100万ユーロ)
2020 2021
10-12 1-3 4-6 7-9 10-12
4238 4740 8271 6179 7050
10-12月期の受注は引き続き高水準です。四半期毎の受注は昨年4-6月期に82億ユーロのピークを付けた後、7-9月期はやや減少しましたが、10-12月期は7-9月期比を14%上回る水準となりました。売上高を受注高が大きく上回り、受注残が積み上がる状況が続いています。
2021年年間の売上高が186億ユーロ、受注高が262億ユーロとなりました。差し引きで、1年間で76億ユーロ(約1兆円)の受注残が積み上がった計算になります。
業績見通しを見てみましょう。1-3月期の売上高は33億~35億ユーロを計画しています。2022年年間の売上高は20%の成長を計画しています。前期1年間の売上高は186億ユーロでしたので、2022年は223億ユーロ程度の売上高の計算になります。会社側では2025年の売上高は240億~300億ユーロ程度の売上高を予想しています。
ASMLの米国市場における終値は698ドル、前日比で2.2%下落しました。ASMLの決算が株価上昇材料にならなかったことを受けて、19日の米国市場では半導体関連株が総じて下げました。アプライドマテリアルが6%、ラムリサーチが5%、TSMCが2%、エヌヴィディア、マイクロンがそれぞれ3%、AMDが2%台の下落率となりました。