1月11日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2022/01/11(火) 06:50 S.K コメント (0)

 

 

 

 

「米国長期金利、1.8%乗せ、コロナ前を回復」

「10日のナスダック総合指数は5日ぶり反発」

「テスラ、一時1000ドル割れ、引けでは3%高」

「12月雇用統計、失業率は4%割れ」

「失業率はコロナ前に戻る」

「賃金の上昇続く、レジャー・観光業の賃金は前年同月比14%上昇」

 

 

 

 

東京市場は3連休でした。その間の米国株の動きです。

 

ニューヨークダウ

7日    36231ドル(-4ドル)

10日   36068ドル(-162ドル)

 

ナスダック総合指数

7日     14935P(-144P)

10日    14942P(+6P)

 

 

米国長期金利の上昇を受けて、ナスダック総合指数の下げが見られました。米国10年債利回りは、7日、10日とも1.8%台に乗せる場面がありました。1.8%乗せは、2020年1月17日以来、約2年ぶりの出来事です。

 

 

先週に公表された昨年12月のFOMC議事要旨を受けて、より強固な金融引き締めの方向性が意識されています。早期の量的金融引き締め(クオンティテイティブ・タイトニング)実施を想定する形で、債券を売却する動きが活発です。昨年末の10年債利回りは1.51%でした。わずか1週間で1.8%台に乗せました。

 

 

7日に12月の米国雇用統計が発表されました。12月の非農業雇用者数の増加数(事業所調査)は19万9000人となりました。10月の64万8000人、11月の24万9000人と比べると、勢いは鈍っています。

 

 

失業率(家計調査)は3.9%と、11月の4.2%に対して大幅に低下しました。労働参加者の増加が前月比16万8000人増加の1億6229万人となりました。一方で、雇用者は65万1000人増加の1億5597万人となりました。

 

 

家計調査のデータにおいては、「雇用者数の増加」が「労働参加者の増加」を大幅に上回る結果となりました。そのために失業者が急減(48万3000人減少の631万人)しました、その結果、失業率が3%台に低下しました。失業率の4%割れは、2020年2月の3.5%以来のことです。失業率は、ほぼコロナ前の水準に戻りました。

 

 

10年債利回りがコロナ前の水準に上昇し、失業率はコロナ前の水準に低下しました。素直に評価するのであれば、雇用の改善が景況面の強さの認識につながって、10年債利回りが上昇した構図となります。

 

 

もちろん、雇用面の課題は残ります。12月の労働参加率は61.9%です。2020年2月の63.4%とは差が大きいと解釈されます。

 

 

また、金利の上昇は、雇用統計の賃金データの高い伸びが主因になっているとも考えられます。民間企業の時給は12月に31.31ドルとなりました。これは、前年同月比で4.68%、前月比でも0.6%の伸びです。11月の時給は前月比で0.3%台の伸びでしたので、賃金の伸びが意識されます。

 

 

人手不足感が厳しいとされる「レジャー・観光業」の時給は19.57ドルとなりました。これは前年同月比14.1%上昇、前月比で0.8%の上昇です。10月の時給の伸びは12.3%、11月は13.5%でしたので、賃金の上昇に拍車が掛かっています。

 

 

給料が増えるのは、基本的に良いことです。しかし、消費者が物価の上昇を許容することにつながりますので、今のようなインフレ警戒感がある時期には、給与の伸びが警戒されてしまいます。時給の上昇が、長期金利の上昇要因になったと考えられます。

 

 

長期金利の上昇は、高PER・高PBRのグロース株にとっては逆風です。グロース株を主体とするナスダック総合指数は、12月FOMC議事要旨が公開される前の4日終値15622Pに対して、10日取引時間中の安値は14530Pで、その間の下落率は約7%に達しています。

 

 

同様に、ニューヨークダウのその期間の下落率を計算すると、3.1%でした。FOMC議事要旨公開後のナスダック総合指数の下落が目立ちます。

 

 

そのナスダック総合指数も、10日の終値は小幅プラスとなりました。取引時間中に約400Pの下落場面がありましたが、終値は小幅プラスでした。短期的には突っ込み買いが優勢になったと言えます。戻りの主役はテスラだったようです。テスラの株価は4日の高値1208ドルに対して、10日の取引時間中の安値は980ドル。昨年12月23日以来の1000ドル割れ場面がありました。その後、引き戻し、10日の終値は31ドル高の1058ドルでした。

 

 

日本円換算で毎日3兆円超の売買代金をこなしているテスラの動きが、10日のナスダック総合指数の反発につながったと考えられます。

 

 

            ☆

 

TSMCは10日、12月の月次売上高を発表しました。10-12月期の売上動向が明らかになりましたので、以下に記載します。

 

 

TSMCの月次売上高(単位100万台湾ドル、前年同月比伸び率)

10月  134,539          12.8%.

11月  148,268          18.7%

12月  155,382          32.4%

10-12月期合計  4381億台湾ドル(前年同期比+21%)








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