投資情報(米国主要企業の決算動向) [鎌田伸一記者編]

2021.04/23 S.K 記事URL コメント (0)

◎米国主要企業の決算の動向

 

    インテルの1-3月期業績 

売上高         186億ドル(横ばい)

(PC関連)        106億ドル(+8%)

(データセンター関連)   56億ドル(-20%)

利益           57億ドル(-6%)

1株利益        1.39ドル(-1%)

パソコン関連の売上高 数量ベースで前年同期比+38%

ノートブック関連の数量 過去最高

4-6月期計画

売上高    178億ドル

1株利益   1.05ドル

今12月期計画

売上高    725億ドル

1株利益 4.60ドル

22日株価 62.57ドル

 

 

ダウ・ケミカルの1-3月期業績

売上高  118億ドル(+21%)

1株利益 1.36ドル(2.3倍増)

4-6月期予想

売上高 124億ドル~129億ドル

(1-3月期と比べた事業別売上高の伸び率)

特殊プラスチック事業 +3%~+7%

素材・コーティング剤 +5%~+10%

工業・インフラ事業  +5%~+10%

株価 60.93ドル

 

 

P&Gの1-3月期売上高(単位 億ドル)

Beauty                33(+7%)

Grooming              14(+4%)

Health Care             23(+3%)

Fabric & Home Care           62(+7%)

Baby, Feminine & Family Care  46(-1%)

全体                181(+4%)

今12月期売上高計画 5-6%増収(為替影響除く)

今12月期1株利益8-10%成長=約5.6ドル

株価134.63ドル 



 

J&Jの1-3月期売上高(単位億ドル、前年比)

Consumer Health    35(-2.3%)

Pharmaceutical  121(+9.6%)

Medical Devices   65(+10.9%)

合計         223(+7.9%)

薬品事業はM&Aの効果を除くと、7.4%の売上高成長。同じく医療材料の特殊効果を除く伸びは8.8%。

今12月期売上高 893億ドル~903億ドル(+8.2%~+9.4%)

(1月計画 888億ドル~900億ドル)

今12月期1株利益 9.30-9.45ドル

(1月計画9.25~9.45ドル)

株価 165.18ドル




 

        IBMの1-3月期売上高(億ドル)

Cloud & Cognitive Software    54(+3.7%)

Global Business Services    42(+2.3%)

Global Technology Services    63(-1.4%)

Systems              14(+4.3%)

合計               177(+0.9%)

1-3月期1株利益実績 1.77ドル(≒年間6.5ドル)

株価 141.28ドル

4月23日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/23 S.K 記事URL コメント (1)

「富裕層増税で米国株下落」

「日本電産・永守会長がCEO退任」

 

22日の米国株は下げました。取引時間中に、「バイデン大統領が所得100万ドル以上の個人のキャピタルゲイン税を現在の2倍(20%→39.6%)に引き上げる」との報道がありました。増税を警戒した売りが先行しました。

 

世界を見ると、増税観測や金融緩和政策の転換など、株価の上昇を抑制する動きも目立っています。「株価上昇を抑制する動き」に対して、「業績拡大の魅力」が勝る企業に投資する姿勢が求められる状況です。


 

昨日22日は日本電産が決算を発表しました。新年度の営業利益は前期比12.5%増加の1800億円の見通しが表明されました。日本電産の場合、2030年に向けた成長軌道が評価されている企業なので、今年度の短期的な見通し自体が株価に与える影響は大きくないと思われます。

 

むしろ、株価面では、永守会長のCEO(最高経営責任者)退任がどのように受け止められるか、注目されます。CEOが76歳の永守会長から59歳の関社長に代わることは、後継者の育成が順調に進んだことを意味します。

 

後継者育成進展という前向きな評価ならば、株価面に問題はありません。しかし、永守会長による中長期的な成長路線への説明が、投資家の共感を呼び、日本電産株価の高PERを支えてきた面があります。カリスマ経営者のCEO退任がどのように受け止められるか、朝の注目点になります。


 

日本電産の決算説明会では、自動車業界の現状と今後を見る上で、注目される発言がありましたので、紹介します。半導体や電子部品の不足により、足元では、自動車関連の生産に支障が出ているようです。しかし、需要は強い。強い需要に生産が対応できないので、在庫の少ない状況です。

 

日本電産の関社長によると、北米の自動車ディーラーの在庫は通常は75日~80日で、90日以上の過剰な状態になっていることも多いそうです。しかし、足元の在庫日数は40日を切っています。

 

在庫日数が40日を切っているような状態では、ディーラーを訪れた消費者が自分の好みの自動車がみつからずに、車を購入しないで帰ってしまうことも多いそうです。だから在庫を増やさなければならない。

 

関社長からは、6月か7月には、材料不足が解消されて、自動車生産高が急激に上がってくるとの見方が示されました。

 

今後、製造業各社の決算発表において「部品不足による自動車生産の停滞」が語られるでしょう。しかし、6月か7月に部品不足が解消されて、生産が急激に上がってくるのならば、今年7-9月期の自動車関連企業の収益は、高い水準が期待できます。


 

今年度の業績見通しについて、4-6月期だけの業績見通しを開示する企業があります。四半期ごとの業績推移がわかるので、非常に参考になります。昨日は半導体製造装置メーカーのディスコ(6146)と電子部品メーカーのKOA(6999)が決算を発表して、4-6月期の業績見通しを開示しました。以下に示します。

 

             営業利益の四半期毎の推移(単位 億円)

        10-12月期   1-3月期   4-6月期(予想)

ディスコ      133       164      132

KOA        7.3      10.8     10.0

 

4-6月期の営業利益は、ディスコが前年同期比42%増益、KOAが2.6倍増益予想です。前年同期との比較で大幅な増益予想ですが、1年前の4-6月期はコロナ影響で業績が落ちている時期ですので、そことの対比では大幅な増益になるのは当然です。このように四半期ベースでの水準を把握すると、仕事量の動向がより的確に捉えられます。




4月22日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/22 S.K 記事URL コメント (2)

「日銀、21日にETF購入」

「ASML、決算発表受け6%高」

 

21日の米国株は上昇しました。S&P500種指数の21日の取引時間中の高値は4175Pでした。16日の史上最高値は4191Pなので、すぐに追い越せる位置です。日本株を見ると、株価調整場面を迎えているように見えますが、米国株については、調整色は薄い状況です。

 

米国時間における日経平均先物の水準を見ると、本日の日経平均は、取り敢えず400円近く上昇する動きを予想しているようです。

 

日銀は昨日21日、ETFを701億円購入したと発表しました。4月に入って初めての購入です。株価の下落によって、日銀のETF購入姿勢を試すような面も意識されていたので、1つの事実として注目できるでしょう。3月に発表された、日銀のETF購入における変化を示す声明文を以下にコピペします。

 

「ETFおよびJ-REITの買入れについては、感染症の影響への対応のための臨時措置として決定したそれぞれ約12兆円および約1800億円の年間増加ペースの上限を、感染症収束後も継続することとし、必要に応じて、買入れを行う。買入れを行ったときは、直ちに政策委員に報告する。」

 

「ETFおよびJ-REIT買入れは、リスク・プレミアムに働きかけることを通じて、市場の不安定な動きを抑制している。さらに、買入れの効果は、金融市場の不安定性が強まるほど、また、買入れの規模が大きいほど、高まる傾向がある。すなわち、市場が大きく不安定化した場合に、大規模な買入れを行うことが効果的である。」

 

 

「買入れを行ったときは、直ちに政策委員に報告する」とあります。この文章を見ると「買い入れを行うのは、すぐに政策委員に報告しなければいけないような、特殊なケースなのだよ」とのニュアンスが感じられます。

 

さらに「市場が大きく不安定化した場合に大規模な買入れを行うことが効果的」とあります。この文言からは「不安感が高まった時に大規模に買う」とも読めます。

 

買い付けの回数が少なくなる代わりに、1回の買い付け金額が大きくなることも考えられました。つまり、日銀がETFを購入するのはあくまでもレアケース。例えば、世界的な株安で投資家の行動が制御できなくなり、1日で株価が5%以上の急落をした時に、1日あたり2000億円でも3000億円でも購入する、というような姿勢になるのかな、と私は考えていました。

 

しかし、今回のETF買い付け規模については、今年の500億円規模よりは多いのですが、昨年と同じ700億円規模でした。


また、前日したように、米国株は調整らしい調整を入れている訳ではありません。人によって感じ方は違うのでしょうが、今週の動きを見て「市場が大きく不安定化している」と受け止めた人は多数派なのでしょうか。昨日のETF購入が発表されたことで「日銀の姿勢には大きな変化はない」との認識を市場に与えることになるでしょう。


本日については、昨日・一昨日と売りから入るトレーディングを行っていた投資家の動きは抑制される可能性があります。

 

TOPIXの21日の前引け値は1884.46Pでした。サンプル1つで仮説を立てるのは無理がありますが、それでも、日銀のETF購入の条件について仮説を立ててみましょう。

 

19日月曜日のTOPIX終値1956.56Pに対して21日前引け値は3.68%の下落率です。「1日半で3.5%下落」、あるいは、「前引け段階で前日比2%下落」で日銀はETFを買い付ける姿勢になったのか、今後、市場では例を集めて学習することになるのでしょう。

 

 

オランダの半導体製造装置メーカーASMLが21日、1-3月期決算を発表しました。半導体露光装置の世界トップメーカーです。1-3月期の受注高は47億4000万ユーロ(10-12月期の42億3800万ユーロに対して11.8%の増加)となりました。

 

ASMLの四半期ごとの受注を以下に記します。(単位 億ユーロ)

2020年1Q   2Q    3Q   4Q  2021年1Q(今回)

     30   11   28   42    47

 

昨年の4Q(10-12月期)に、ぐんと増えて、今回1-3月期にも極めて高い水準を確保しました。47億ユーロの内、23億ユーロが、最新式のEUVシステムの受注だったとのことです。

 

1Qの売上高は計画を上回り、今12月期の売上高は30%の増収になるとの見通しを示しました。

 

21日の米国市場においてASMLの株価は6%以上の上昇率となって、史上最高値を塗り替えています。

 

米国の半導体製造装置メーカーであるラムリサーチが21日発表した1-3月期の売上高は10-12月期に対して11%増加の38億ドルとなりました。4-6月期の売上高は40億ドルが計画されています。ラムリサーチの決算発表は通常取引終了後でしたが、通常取引では株価が4.6%上昇しています。

 

海外の半導体関連企業の決算内容、株価の動向を見て、本日の東京株式市場でも、半導体関連株について買いから入る投資家が増えると考えられます。

 

世界の顧客に半導体製造装置や半導体材料を供給している会社の株価が、欧米企業だから高い、日本企業だから安い、という展開になるのは、理屈に合わないと考えています。

 

4月21日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/21 S.K 記事URL コメント (0)

「日経平均先物、28600円台」

「ネットフリックス、時間外で10%下落」

 

20日の米国株は下げました。S&P500種指数は今年初めの約3700Pから先週末の高値まで500Pほど上昇しました。そこから約50P下落しました。

 

上昇してきた株価が休む場面を迎えるのは至極当然のことです。この程度の株価の動きを見て、景気や企業業績の大きな方向性が変化を迎えているとの仮説を立てるのは、現時点では根拠に乏しいと考えられます。

 

日経平均先物は米国時間20日に約28500円まで下げ、28600円台で日本時間の朝を迎えました。この先物価格を参考にすると、昨日に600円近く下げた日経平均が本日も500円くらい下げることを投資家が意識していたことになります。

 

実際は、株価が下がったことを受けて、朝の段階で現物株への買いを入れる投資家も増えます。海外の先物価格ほど下げない可能性も相当あるのでしょう。

 

昨日の東京市場の空売り比率は45.7%に上昇しました。これは、昨年の9月9日の46.4%以来の高い水準です。借りた株券を常に手元に用意している投資家が、トレーディングにおいて売りから入ったケースが多かったことを示すデータです。

 

本日も、朝の段階では売りから入る投資家が多いのでしょう。しかし、下落2日目では株式を新規に取得する投資家も増えるので、商いは増加すると考えられます。

 

米国では主力企業の決算発表が本格化しています。

 

ネットフリックスが20日、1-3月期決算を発表しました。「世界でどれだけ新規有料会員が増加したか」が株価材料になる企業です。「世界の新規有料会員増加数」は398万人となりました。3か月前の決算発表時、会社側では600万人を計画していましたので、目標には届きませんでした。そして、4-6月期の増加数は僅か100万人にとどまる見通しと発表されました。

 

昨年のコロナ禍において、ネットフリックスの新規有料会員は激増しました。昨年1-3月期は1577万人、同じく4-6月期は1009万人の有料会員を世界で新規獲得しました。それが、足元では急ブレーキがかかっています。

 

決算発表を受けて、ネットフリックスの株価は時間外取引で約10%以上下げる場面を見せました。

 

決算発表に対するネガティブな反応は、株価全体を見る上でも悪材料になります。日本株の弱い動きも、安川電機の決算見通しに対する株価の弱い反応に起因している面があります。

 

しかし、ネットフリックスの新規獲得会員数の鈍化は、世界の人々が、外出・旅行への準備を進めていることの反映とも解釈できます。この先、家で配信番組を見るよりも、旅行をしようと考える人が増えた結果、新規会員数の増加に急ブレーキがかかっているとの理屈も可能でしょう。ワクチン接種の増加を受けた経済拡大の方向性自体には変化はないと考えています。




4月20日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/20 S.K 記事URL コメント (0)

「日経平均29500円」

「日本の3月の輸出拡大」

 

 

19日の米国株は下げました。ナスダック総合指数の下落率は0.98%とNYダウ(0.36%)よりも高くなりました。米国長期金利は0.03%ほど上昇して1.6%台です。

 

米国時間の日経平均先物は29350円前後で引けています。先物の価格を参考にすると、米国時間においては、日経平均は29500円割れもあると見られていたことになります。

 

日経平均は先週来、取引時間中の安値が29500円台にとどまっています。4月1日以来、取引時間中の29500円台割れはありません。ごく短期的な話ですが、29500円割れがあるかないか、本日寄付きの注目点です。29500円を割っても、すぐに戻るような動きになると「日本株は下がりにくい」との意識が広がることもあり得ます。

 

以上は、本日を見る上でのごく短期的な話です。

 

昨日発表された3月の貿易統計を見ると、日本企業の輸出拡大を原動力とした業績拡大の信頼感が強まっているように見えます。3月の輸出は、前年同月比16.1%増加の7兆3781億円となりました。この輸出水準は、2018年3月の7兆3820億円以来、3年ぶりの高水準です。輸出が伸びている製品を以下に示します。(カッコ内は前年同月比の伸び率)

 

(米国向け)

金属加工機械     193億円(+21.2%)

建設・鉱山用機械   409億円(+25.6%)

自動車       3301億円(+8.3%)

(中国向け)

プラスチック     998億円(+43.4%)

鉄鋼         517億円(+24.4%)

非鉄金属       636億円(+73.1%)

半導体製造装置    981億円(+33.8%)

金属加工機械     365億円(+68.1%)

ポンプ・遠心分離機  320億円(+62.0%)

ベアリング      133億円(+60.6%)

自動車        946億円(+35.7%)

 

これらの数字は、財務省発表の貿易統計データに詳細に掲載されていますので、是非、ご覧になってください。

 

日本から世界に向けての輸出が増えていますので、3月の鉱工業生産も高い水準になり、製造業の業績は良好な状態にあることが確認できます。

 

最後に、米国時間19日に発表されたコカ・コーラの決算内容から次のデータを転載します。

 

コカ・コーラの1-3月期地域別売上高の前年同期比伸び率

欧州・中東・アフリカ  -7%

ラテンアメリカ     +8%

北米          +4%

アジア太平洋     +18%

 

アジア・太平洋地域でコカ・コーラの売上高が大きく伸びていることがわかります。「中国とインドの強い伸びが、日本と東南アジアの低迷をカバーした」としています。

 

中国向けの日本企業の輸出拡大やコカ・コーラの中国における売上高増加については、1年前の中国のロックダウンに対する反動の影響はあります。ただ、変化率だけではなくて、水準が高いなっている点は評価されるべきでしょう。







4月19日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/19 S.K 記事URL コメント (1)

「ST倍率拡大」

 

先週末16日の米国株は上昇しました。ニューヨークダウとS&P500種指数は連日の最高値です。ナスダック総合指数も、あと100Pちょっと上げれば史上最高値です。

 

日本株は米国株と比較すると、鈍い動きです。S&P500種指数とTOPIXの動きを比較する上で、ST倍率というデータがあります。S&P500種指数をTOPIXで割った数字です。以下に示します。

 

 

        ST倍率(S&P500÷TOPIX)

          S&P500  TOPIX   ST倍率

4月16日   4,185.47   1,960.87   2.13

3月末            3,972.89   1,954.00     2.03

3月19日      3,913.10    2,012.21   1.94

(TOPIX高値)

2月末             3,811.15  1,864.49   2.04

1月末             3,714.24    1,808.78   2.05

昨年末             3,756.07      1,804.68     2.08

昨年9月2日     3,580.84   1,623.40      2.20 

(GAFAM人気極まる)

昨年6月末        3,100.29      1,558.77   1.98

2019年末     3,230.78      1,721.36   1.87

 

ちなみに2015年末はS&P500種指数2044Pに対して、TOPIX1547P。ST倍率は1.3倍台でした。趨勢的にこの数字は拡大しています。

 

昨年の9月2日の時点では2.2倍でした。ここは、アップルやテスラなど米国のグロース株が集中物色された時期で、TOPIXに対してS&P500種の動きの強さが際立っていました。

 

その後、日本株も買われる状況となって、TOPIXが高値を付けた3月19日のST倍率は1.94倍でした。そこから約1か月、ST倍率は再び拡大しています。

 

日本株の鈍い動きについては、ワクチン接種が進まないとか、米国長期金利の上昇一服ですとか、色々と理由はあります。ただ、米国と中国の景気がともに拡大して、日本企業の業績は良くなる方向性にあります。ST倍率の拡大が続いたとしても、日本株だけが下がるような展開は現実的ではないように考えます。

 

業績が良くなる方向性にあって、利益水準と比べて株価水準に魅力のある企業については、決算発表を受けて買われる場面が増えてくるでしょう。もちろん、魅力のない企業は買われません。業績内容と比較して株価水準に魅力のある企業の選別に力を入れる場面です。





投資情報(米国企業の支払価格と受取価格) [鎌田伸一記者編]

2021.04/16 S.K 記事URL コメント (0)

                     
         米国企業の「支払価格」と「受取価格」・現状と6か月後(単位%)

                  フィラデルフィア連銀           ニューヨーク連銀

       上がる  同じ    下がる     上がる  下がる

支払価格    

(現状)   71.4 23.0 2.3       74.7 0.0

(6か月先)  74.5 20.1 3.0       75.3 4.1

受取価格

(現状)   35.7 59.7 1.3       37.7 2.7

(6か月先)  65.7 29.4 2.0       49.3 4.1

4月16日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/16 S.K 記事URL コメント (0)

「強い経済指標の発表相次ぐ」

「NYダウ初の34000ドル乗せ」

「しかし、長期金利はさらに低下」

 

 

15日のニューヨークダウは上昇して、初めての34000ドルとなりました。

 

商務省が15日に発表した3月の小売売上高は6191億ドルと、前月比で9.8%、前年同月比で27.7%の伸びとなりました。極めて高い伸びです。

 

業態別の売上高を前月比で見てみましょう。

自動車・自動車部品  +15.1%

電器店        +10.5%

建材・園芸      +12.1%

ガソリンステーション +10.9%

衣料品        +18.3%

スポーツ・趣味    +23.5%

飲食店        +13.4%

 

衣料品が本格的に伸びてきました。衣料品の売上高は228億ドルで、昨年3月との比較では約2倍になりました。飲食店の伸びと合わせ、米国民の本格的な外出開始を示すデータになります。

 

3月の鉱工業生産指数は前月比+1.4%となりました。2月に寒波の影響で−2.6%と落ちていた反動です。こちらは、さほど強くはありません。

 

4月の企業景況感は極めて強い状況です。

ニューヨーク連銀景況指数は現況指数が26.3(前月比+8.9)となりました。先行きについても39.8(同+3.4)とさらに伸びています。

フィラデルフィア連銀景況指数も現況で50.2(同+5.7)、先行きで66.6(同+7.5)となりました。

 

「6か月先の受注はどうなっていますか?」という問いに対して、両連銀地域の企業の回答は次の通りです。

           「増える」    「減る」

ニューヨーク連銀   57.8%   16.7%

フィラデルフィア連銀 65.5%    6.9%

 

6か月先の新規受注も現在と比べて増えるだろうと答えている会社の比率が圧倒的に多い状況です。米国企業の景況感は秋口まで高水準が続くと見られています。

 

強い経済指標を受けて株価が上昇しています。こうした状況下では債券の利回りは上昇するのが一般的です。しかし、15日の10年債利回りは1.53%と前日と比べて約0.1%の大幅な低下となっています。

 

債券利回りの低下は、先行きの景気動向が心配になると低下します。しかし、先行きについても、強い自信を示す経済指標が確認されているのですから、債券利回りの低下は景況感の懸念を反映している訳ではありません。

 

ならば、この債券利回りの低下は、需給面から説明する方が適切なようです。「世界の投資家が、米国債券利回りが3月末でピークアウトしたことを確認して、4月に入ってから組み入れを積極化している」――こんな説明が増えています。

 

15日に決算を発表したTSMCは米国市場で2%の株価下落となりました。4-6月期の売上高計画として129~132億ドル(1-3月期実績129億2000万ドル)が示されました。

 

需要は強いけれども、生産は限界に達しているので、先行きはもっと生産ができるように設備投資を積極化している、それが設備投資動向に表れています。TSMCの1-3月期の設備投資額は2480億台湾ドル(10-12月期886億台湾ドル、昨年1-3月期は1925億台湾ドル)と巨額になっています。






4月15日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/15 S.K 記事URL コメント (0)

「米国金融機関が決算発表」

「証券業務好調、貸し出しの伸びは鈍い」

 

 

14日のニューヨークダウは小幅高、ナスダック総合指数は1%弱の下落率となりました。

米国時間14日に大手金融機関の決算が発表されました。

 

株価の反応と業績内容を見てみましょう。

 

ゴールドマンサックス 335.35ドル(+7.67ドル、+2.34%)

     1‐3月期    10-12月期

利益   68億ドル     45億ドル

 

直前の決算期である10-12月期と比べて、1-3月期の利益は52%増えています。1-3月期の売上高は177億ドルで10-12月期比では51%増えました。ゴールドマンサックスの売上高は約9割が証券関連の業務です。証券市場の活況を反映する決算内容です。1-3月期の1株利益は18.60ドル(10-12月期12.08ドル)です。

 

 

 

JPモルガンチェース 151.21ドル(-2.88ドル、-1.87%)

       1-3月期   10-12月期

利益     143億ドル   121億ドル

 

JPモルガンの株価は下げました。同社の利益は10-12月期と比べて18%増加しました。ゴールドマンサックスと比べると、低い増益率です。証券関連ビジネスは好調ですが、貸出関連の業務は期待に届かず、株価は下げたようです。

 

貸出関連の売上高の実績を見てみましょう。

                  1-3月期  10-12月期

Consumer & Business Banking    56億ドル  57億ドル

Home Lending            14億ドル  14億ドル

Card & Auto             54億ドル  55億ドル

 

10-12月期と比べて、あまり伸びていません。貸出関連のデータが予想よりも弱いと投資家は見たようです。

 

ウエルズファーゴ 41.99ドル(+2.20ドル、+5.53%)

        1-3月期  10-12月期

利益      47億ドル   29億ドル

 

ウエルズファーゴは業績の変化率が高く、株価も大きく上昇しました。

貸出関連のデータを見てみましょう。

 

         1-3月期  10-12月期

Home Lending   22億ドル  19億ドル

Credit Card     13億ドル  13億ドル

Auto          4億ドル   4億ドル

 

クレジットカードや自動車ローンは10-12月期と比べて伸びていませんが、住宅ローンでは成果を収めた数字です。それが、JPモルガンとは違った、強い株価動向をもたらしたのでしょう。

 

米国金融機関の1-3月期決算については、全体的には、「証券業務の好調」と「貸出コストの低減=貸倒引当金の戻し入れ」によって、10-12月期と比べて大幅な改善を実現しました。不況に対応して、貸した金が戻らないリスクに備えてコストとして計上していた資金が戻ってきたので、それが利益に計上された形です。

 

しかし、貸出業務については、まだ量的拡大には至っていません。本格的に米景気が拡大すると見られる4-6月期の量的拡大が実現するか、それが、これからの焦点になります。

 

 

4月14日の株式市場を前に。 [鎌田伸一記者編]

2021.04/14 S.K 記事URL コメント (1)

「米国CPI上昇、しかし金利は急低下」

「ナスダック高い、テスラ株8.6%上昇」

 

13日の米国株式市場では、ナスダック総合指数が1%強の上昇率となりました。ナスダック総合指数はあと1%ちょっと上昇すると、2月16日の史上最高値14175Pを抜くことになります。

 

13日に米国の3月の消費者物価指数(CPI)が発表されました。前年同月比で2.6%の上昇となりました。エネルギー価格が22%も上昇して、全体を牽引しました。エネルギーと食品を除いたCPIの伸び率は1.6%です。

 

CPIは前月比でも0.6%上昇(エネルギーと食品を除いたCPIは0.3%上昇)しているので、足元における物価上昇も確認されました。

 

しかし、焦点の米国金利は引き続き低下しました。10年債利回りは、朝方に1.7%近い水準にあったものの、その後、買いが先行して利回りが低下、1.62%まで下がって引けました。

 

CPIの大幅な上昇にもかかわらず、国債入札は順調に進みました。国債の需要は強いと認識され、債券買いに拍車が掛かった形です。

 

前年同月比で大幅な上昇が予想されていた消費者物価指数が実際に上昇したけれども、多くの人がそれを予想していたので、新鮮な材料にはならなかった。だから、債券買いのタイミングをうかがっていた投資家から一挙に買いが入った、こんな構図でしょうか。

 

昨年の同時期に物価が下落しているため、4月、5月もCPIは前年同月比で大幅に上昇するはずです。今回の債券相場の反応を見ると、その物価上昇については、債券相場の織り込みが進んでいたことになります。

 

株式市場としては、債券利回りの低下を意識してグロース株を重点的に買い、ナスダック総合指数の動きが相対的に良くなりました。

 

13の日テスラの株価は8.6%上昇しました。史上最高値の900ドルからはずっと下の位置ですが、米国株式市場における存在感が再び高くなっています。

 

本日付の日経新聞は「佐川急便が中国の小型EV(電気自動車)を7200台購入する」と報じています。日本電産の永守会長は約3か月前の決算説明会の席上で「中国の40万円ぐらいの小型EVがバカ売れしている」と話していました。

 

テスラの株価上昇、小型EV市場の拡大期待を受けて、電気自動車に関連する企業への関心が再び高まる可能性もあります。

 

最後に、13日に発表されたZEWの調査結果における注目点をお伝えします。これはドイツのアナリスト178人を対象としたアンケート調査です。化学・薬品株に対して「良くなる」と答えているアナリストの比率が80.9%(悪くなる、は1.3%)と極めて高い水準になっています。自動車や機械産業についても、「良くなる」と見るアナリストの比率が50-60%に達して、悪くなると見る人の比率は10%未満となっています。

 

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