先日の日経電子版で記したコラムに、実況のときに帽子の色で馬の判別をするという話を盛り込みました。
日本ならではの「枠」の概念と、枠ごとの帽色は実況の助けになっているのです。日経電子版のコラム「競馬実況アナ日記」は今回小塚アナが担当。8つの帽色は実況アナを救う時も。「代用」などという言葉は競馬ファンでも遠くになりにけり、でしょうか。
— ラジオNIKKEIアナウンサーズ (@keiba_ana_west) January 13, 2024
世界でも珍しい「枠連」 起源は八王子競馬 - 日本経済新聞 https://t.co/yBp5LkpYMu
ビギナー向けの講座のときに話すこともありますが、競馬に慣れるまでは自分の買った馬、応援する馬をレース中に見失いがちになります。◯番を買った、◯番の馬を応援する、のようにどうしても番号が先に来ますから、レースを生観戦したりターフビジョンや映像で追いかけたりするときにゼッケンを探してしまいがちです。しかしレース中にゼッケンなんかほとんど見えませんよね。そこで試していただきたいのが「帽子の色」なのです。
応援する馬が1枠なら白、2枠なら黒。17頭立て以上でない限り、帽子の色はひとつのレースに最大2頭。つまり、レース中に1枠の馬を見つけたければ白い帽子を探せばいいのです。同枠に2頭いたって2分の1。丸腰でレース観て16分の1とか18分の1で探すよりよっぽどよくありませんか？ これ、なかなか説明が難しいのですがなんとか伝わってほしい。
枠で帽子の色が決まるのは日本独特で、コラムにも書いたとおり海外は帽子の配色も馬主ごとに決まっています。これをひとつひとつ覚えるのは大変だし、なにより帽子と馬番が結びつかない（そもそも海外は枠番と馬番が異なることが多い）。馬番に加えて番号をつけて実況することが多くなってきたので、帽子の色から番号を推測できるこのシステムは実況アナにとってなくてはならないものなのであります。
同じ帽子の色で2分の1まで絞れたら、次は勝負服。これで馬の判別はバッチリ...のはずですが。
先日実況した佐賀競馬では「同じ枠に同じ勝負服、馬名もほぼ一緒」という2頭を判別するというミッションがありました。
JRA交流のミヤマキリシマ特別。「テイエム」さんの馬が7枠に同居しました。この場合、より外枠に入った馬が橙と白の染め分け帽になることが多いですが、地方競馬ではそのシステムを取っていないところも多いようです。今日のテイエム同枠はメンコで判断しました https://t.co/kHuzWt04l1 pic.twitter.com/8huG54fFY9
— 小塚歩 AYUMU KOZUKA (@AyumuKozuka) January 25, 2024
さてどうしたことか。鍵は「馬具」です。
今回はメンコを参考にしました。テイエムサガドンは「テイエム」の勝負服柄のメンコを、テイエムサガボスはそうではないメンコを着用していたので、それを見分ける手段としました。ところがテイエムサガドンはゲート裏でメンコを脱いで素顔に。おわっ？！ ちょっと困りましたが、テイエムサガボスはメンコ着用のままだったので"メンコ着用馬がボス、素顔がドン"と見分けるようにしました。
レースアナウンサー養成講座でもたまに受講生から質問されます。同じ勝負服の馬が複数いるときはどう判別するんですか？ と。
ここまで話してきたとおり、まずは帽子の色ですよね。ただ白と黄色など似た系統の色だと、帽子の色だけでは頼りないこともある。そういうときは毛色だったり馬具だったりを観ます。芦毛や栗毛は判別材料になりやすいですし、シャドーロールやメンコなども。前脚のバンデージも判別の材料になると話す先輩もいました。これは高等テクニック（私には無理）、ですができる方は是非。みなさんも競馬場や映像での競馬観戦中に、帽子の色や馬具で自分の推し馬がどこを走っているかさがしてみてください。え？ トラッキングシステム？ 時代は進んでるなあ...。
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では、1月 27日（土） の出演予定です。
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[ラジオNIKKEI第1]
＜解説＞
吉田幹太（競馬ブック）
能勢俊介
郡和之（日刊競馬）
＜パドック解説＞
加藤剛史（馬サブロー）1R-4R
安中貴史（競馬ブック）5R-8R
松永篤（競馬ブック）9R-12R
＜主なコーナー＞
9:35頃 「パドック解説者 レース展望」
9:55頃 「週間ニューストピックス」
10:25頃 「レース展望」
11:45頃 「能勢俊介の"今日の勝負どころ"」
11:55頃 「JRAホッと耳より情報！」
12:45頃 「野元賢一の『競馬のツボ』」
13:15頃 「メインレース展望」
13:50頃 「今週の注目数字」
14:30頃、16:15頃 「トレセンレポート」出演：野元賢一（日本経済新聞）
16:30頃 「あすの重賞展望」
東京実況：中野雷太（1R-6R）山本直也（7R-12R）
進行：石原李夏、山本直、藤原菜々花
パドック進行：山本直也、石原李夏
[ラジオNIKKEI第2]
＜解説＞
広瀬健太（競馬ブック）
関根慶太郎（日本経済新聞）
＜パドック解説＞
松浪大樹（大阪スポーツ）1R-6R
丹羽崇彰（競馬ブック）7R-12R
＜主なコーナー＞
9:35頃 「第2回京都競馬 馬場情報」（インタビュー）
10:20頃 「パドック解説者 きょうの狙い」
10:50頃 「一般レースの狙い」
11:20頃 「週の中間の話題から」
11:40頃 「日曜重賞レース展望」
12:10頃 「JRAホッと耳より情報！」
12:40頃 「大穴一発！一攫千金を狙え！」出演：棟広良隆（競馬アナリスト）
13:10頃 「解説者 今日の狙い目」
14:20頃 「パドック解説者 メインレースの狙い」
16:05頃 「明日のメインレースの見どころ」
京都実況：三浦拓実（1R-6R）大関隼（7R-12R）
進行：木和田篤、髙田洋子
パドック進行：加藤弘晃
小倉実況：小塚歩（1R-6R）檜川彰人（7R-12R）
※出演者、各コーナーの放送時間、放送内容などは変更となる場合があります
