2月27日放送「今日の1社」FPG(7148)の取材後記につきまして [「今日の1社」取材後記]
2013.02/27 今日の1社担当 記事URL

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 毎回「取材後記」をお読み下さいまして誠に有難うございます。
 今回、放送させて頂きましたFPG様(東証一部、7148)につきましては、金融機関でいらっしゃることから、「取材後記」の掲載を自粛させて頂きます。弊社も含め、金融機関は金商法、布令、ガイドライン、金融諸協会の諸規則等によるコンプライアンス事項の遵守が求められております。
 「取材後記」は私が取材を通して感じたことを、あくまでも私の主観として書いているもので、投資の勧誘を目的としたものではありません。また、私が書いたものをそのまま配信し、企業活動と齟齬があった場合のみ、その部分を訂正するという形で、企業様に事前に了解や校正を求めたこともありません。
 しかし、金融機関である企業様に対して、「取材後記」が、前述の法令等における「広告に関する規定」から導かれる「ソーシャルメディアにおける第三者による記載」に該当しているのではないかと当局等が考え、企業様にご迷惑がかかってはいけないとの判断から、金融機関である企業様については「取材後記」の掲載を自粛するものであります。昨年12月にご出演頂きました、マネーパートナーズ様につきましても同じ判断から掲載を自粛致しました。
 FPG様の高収益体質につきましては、放送の中で充分にご紹介させて頂きましたので、是非、オンデマンド放送でお聴き下さいませ。  井上哲男
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■FPG オンデマンド放送


代表取締役社長 谷村尚永様と。


2月13日放送「今日の1社」モブキャスト(3664)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.02/13 今日の1社担当 記事URL

 電車などに乗っていると、スマートフォンなどの携帯端末でゲームを楽しんでいる方、多いですよね~。モバイルコンテンツの著しい成長は、多くの方が「肌感覚」で実感されているところではないでしょうか?

 2月13日放送の「今日の1社」では、昨年6月に新規上場した注目企業、携帯向けのスポーツゲームを提供するモブキャスト(3664・東証マザーズ)の藪社長にお越しいただきました♪ なぜこの同社が各方面から注目を集めるのか、井上哲男の取材後記にもご注目ください!

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取材後記
モブキャスト(3664)(東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長、CEO/COOの藪孝樹さま。

「ゲーム業界が注目するゲーム会社」

▼スポーツゲーム好調
 昨年後半にも書いたが、昨年よりIPO市場が活況を呈している。その中でも、情報通信の初値が公募価格を大きく上回るケースが目立っているが、同社は昨年IPO上場した46社中、堂々の第2位。第1位~第3位をゲーム関連が独占したことから、“ゲーム強し”の印象を与えたが、同社はその中でも、投資家だけでなく、“同業が注目する”1社である。

 日本のプロ野球を題材とした「モバプロ」(2010年12月~)、競馬ゲームである「モバダビ」(2011年10月~)、サッカーゲームである「モバサカ」(2012年7月~)、メジャーリーグの「メジャプロ」(2012年9月~)とスポーツに特化したゲームを次々と展開、2010年7月時点で50万人であった会員数は、2年半後の昨年12月時点で280万人にまで増加(5.6倍)した。そして、その会員数のうち、最も多いのが「モバプロ」である。

▼「モバプロ」の良心 
 私は、実は草野球チームを持っている。チームに入って丸30年以上、GMになってから20年以上が経つ。試合が終わってお酒を飲んでいると、当然のように野球の話ばかりが延々と続くが、この「モバプロ」もよく話題に上がる。さんざん色々な野球ゲームをしてきたメンバーが「モバプロ」にはまる理由は、リアリティーが追求されていることにつきる。
 選手カードは20枚までしか持てない。現在、過去を問わず、実在した選手のみで構成され、「オズマ」のようなキャラクターが出てこない。選手の合成も出来ないので、イチローと松井を掛け合わせたような選手が出てくることもない。選手の獲得は代理人を通じて行われ、レベルの高い選手を獲得するためには、代理人も「駆け出し代理人」ではなく「ベテラン代理人」か「凄腕代理人」を使わなくてはならないが、良心的なことに、ここには使用制限がかけられている。つまり、たくさん使ってもらった方が会社の収益には結びつくが、それをせず、ARPPU(平均支払い額)を抑えた状態で選手のレベルアップを図ることがゲーム参加者に求められているのである。一昨年、青少年を含めてゲーマーが多くの支出をする根源とされた「コンプ・ガチャ」は、ハナから採用していない。1ヶ月のARPPUはゲーム・ソフト1本の平均単価である4000円~6000円に抑えるという方針を徹底し、ユーザーにそれ以上の負担をかけないように配慮している。

▼独自の強み「自社プラットフォーム」と海外への布石
 しかし、“同業が注目する”理由は、自社でプラットフォームを持っていることである。テレビCMで「“モバゲーで検索”、“グリーで検索”」と言っているが、これがプラットフォーム。ゲーム・メーカーは売上げの約30%を使用料としてこれらのプラットフォーム会社に支払わなくてはならないが、同社の場合はそれが無い。そして、無いばかりでなく、昨年10月にこのプラットフォームを他社に開放(オープン化)することを発表し、既にいくつかのゲームが配信されている。これについては、当然30%程度の収益が入る仕組み。自社ゲームのユーザー課金は抑えた状態でも安定的な収益源をモブキャストは持っていることになる。このゲーム配信は今年中に20タイトル程度まで増加すると同社は見ている。

 まだまだカタリストはある。2/1に韓国とインドネシアに開発拠点のあるエンタークルーズ社を株式交換で子会社化した。スポーツゲームはルールが世界共通であり、選手データの入れ替えなどの言語対応で済むことから、国を超えた汎用性が高いのだ。この収益の寄与については今期の見込みに入れていない。

▼キラリと光る本決算
 さて、そのモブキャストが上場して初めての本決算(平成24年12月期)を2/5に発表したが、利益の伸びもさることながら、利益率の高さが目を引いた。今期の見込みとして立てた数字によると、売上高経常利益率は24.29%、売上高最終利益率は14.29%となる。これは現時点での今期見込みベースで上場3548社中、経常利益率76位、最終利益率93位というものである。情報通信だからと思われる方もいらっしゃるかと思うが、その情報通信340社中でもそれぞれ、20位、23位と上位10%以内に入っているのだ。
 しかし、私が今回の決算短信を見て、最も驚いたのがその緻密さである。特に、「事業に関するリスク」について7ページもの枚数を費やすことによって詳細に述べている。久しぶりに短信を見て唸ってしまった。この内容は、同社のリスクを書いたというよりも、モバイル事業、ゲーム事業全般について想定しうるリスクをきちんと解説したものである。今ならTDNETで閲覧することが出来るし、本記事末尾からもリンクしておく。この業種に興味をお持ちの投資家は是非ご覧頂きたい。そして思った。やはり2012年組の情報通信は凄いと。(了)
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 取材後記は、以上です。
 なるほど、モブキャストが高く評価される理由がよくわかりました。エンタークルーズ社を活用した今後の海外展開についても、大変気になるところですね~。

 家庭用ゲーム機は、テレビに繋いで遊ぶ「据置機」と、携帯して遊ぶ「携帯機」に大きく二分されています。従来はファミリーコンピュータなどに代表される「据置機」が中心でしたが、そこからゲームボーイ、ニンテンドーDS、プレイステーション・ポータブルなどのゲーム専用の「携帯機」の市場が生まれ、さらにはスマートフォンなどのゲーム専用ではない端末に広がってきているところです。

 今後「据置機」で注目される「プレイステーション4」も登場してきますが、引き続きスマートフォンなどの携帯ゲームが存在感を増してくるのではないでしょうか?

 また次回の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■「モバプロ」ウェブサイト
■モブキャスト IR情報
■モブキャスト 2月5日適時開示 平成24年12月期 決算短信
■モブキャスト 平成24年12月期 決算説明補足資料


代表取締役社長CEO/COO 藪考樹様(前方右)、執行役員経営企画室室長 原田一進様(後方左)、経営企画室 渡辺雄介様(後方右)と。取材後記にある短信の情報や説明会資料は、原田様が主幹で作成されているとのことでした。


2月6日放送「今日の1社」コメ兵(2780)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.02/06 今日の1社担当 記事URL

 さて、またまた井上哲男の取材後記です。
 2月6日放送の「アサザイ 今日の1社」は、コメ兵(2780・東証二部/名証二部)代表取締役社長の石原司郎様にインタビューしました♪
 コメ兵は名古屋を基盤としつつ関東地区、関西地区などにも出店を強化していますので、馴染みのある方も多いのではないでしょうか?

 今回の取材後記では、井上哲男は特に「バリュー」の側面から小売業界と同社について分析をしています。以下、早速お読みくださいっ!

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取材後記
コメ兵(2780)(東証二部、名証二部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の石原司郎さま。
「割安な『中古小売業』」


▼「小売」の林に分け入って
 小売業は個人投資家にも人気の高い業種であるが、以前からアナリストのレポート力には疑問を持っている。時価総額の大きい銘柄や百貨店、月次売上を発表している企業の数字を追うだけで、果たして、「業」全体の動向をきちんと反映しているかということに関して、私の評価は低い。
 個別銘柄は「木」、市場全体は「森」。よく、市場全体の動向を見ることが肝要だという戒めで、「木を見て森を見ず」という言葉が使われるが、私は、業種という「林」を見ることが、それに加えて大切だと思っている。そして、小売業という「林」はいくつもの違った「林」の集合体であり、細区分が必要である。

 具体的に私がどのように区分しているかというと、「小売」全体を、「総合小売」、「専門小売」、「無店舗小売」、「外食・食料小売」の4つの中分類に分け、小分類としては中分類の「総合小売」を「百貨店・スーパー」、「ホームセンター」、「100円ショップ」の3つに、中分類の「専門小売」は「衣料」、「電気機器」、「自動車・自動車部品」、「薬局・調剤薬局」、「中古品小売」、「その他の専門小売」の6つに区分している。そして、それぞれの林の元気度を見た上で、その中での個別銘柄の魅力度を測っているのである。

▼「元気な林」を見つける
 昨年9/5にご出演頂いたワッツ(2735)は、このスクリーニングで発掘したものである。放送日に丁度1000円前後であった株価は、この2/5に1575円まで駆け上がった。また、昨年、私はこの番組でも「ディフェンシブ・グロースの時代」という言葉をよく使った。これは、成長性のある内需株のことであるが、これも“元気な林”をピックアップしたものであり、具体的な業種として『情報通信・サービス・小売』を挙げ続けた。年末の特番もこのテーマに沿ってSMS(2175)、デジタルハーツ(3620)にご出演頂いたので株価の推移をご覧頂きたい。

 しかし、これらの銘柄の株価上昇の背景には、きちんと理由がある。それは、外国人も私と同様にスクリーニングを施したうえで銘柄選択を行っているということである。
 その証左を示そう。米国最大の株式投信会社フィディリティのファンドである、FMR LLCが今年に入り大量保有報告を行った銘柄が11銘柄あるが、そのうち7銘柄が「情報通信・サービス・小売」なのである。因みに小売は4銘柄、前述のワッツ(2735)に加えて、ドン・キホーテ(7532)、ハイデイ日高(7611)、ナフコ(2790)が入っている。決して大型銘柄ばかりを買っているわけではないことがお分かり頂けると思う。

▼割安な「中古品小売」
 前書きが長くなった。「小売」に話を戻そう。その小売の「林」のなかで、「中古品小売」のバリュエーションが非常に低い状態で放置されていることを感じている。番組の中でも紹介したが、市場規模は10年間で倍となり、2011年には1兆900億円にまで膨らんでいる。これを裏付けるように、10年前の2002年末に9社であった中古品小売の上場銘柄数は、現在14社にまで拡大している。

 その「中古品小売」であるが、小売全体の小区分の中で、実は「衣料」に次いで利益率が高い。しかし、「小売業全体」のPERと「中古品小売全体」のPERの年末推移を追ってみると、2007年時点で10倍程度「中古品小売」が「小売業」に対してプレミアムがついていたものが、リーマン・ショック後である1年後の2008年末には5倍程度のディスカウント状態となり、2009年末にはなんと25倍以上にまでディスカウント幅が拡大し、さすがに縮小したものの、ここ3年間も大体10倍程度のディスカウント状態で推移しているのである。
 PBRについては2008年末以降、「中古品小売」は「東証一部」に対して、ほぼ、イコールの状態で推移しているが、コメ兵については、1倍~0.3倍ディスカウントした状態で放置されている。そのため、2/5の時点でのバリュエーションはPER8.68倍、PBR0.63倍となっている。業界の大手がPBRで「中古品小売全体」よりもディスカウントされている状態は不思議である。

 これは、「中古品小売」における資産の健全性・流動性について市場が疑問を持っていることの裏返しなのかもしれない。しかし、これは誤認と私は判断している。「中古品小売」のバリュエーションが低く評価されるようになったのは、確かにリーマン・ショックを経てである。当時PBRが0.2倍程度の不動産やその他金融で倒産が相次いだが、それらの業種と「中古品小売」は違う。事実、1社も上場会社は倒産していない。資産の回転率を分析したが、結果は他の小売と同等の評価がPBRにおいてされるべきというものであった。まとめる。「中古品小売」は割安感が強い。中でもコメ兵は特にその印象が強い。(了)
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 井上哲男の取材後記は、以上です。なるほどですね~。

 小売業は個人投資家にとっても身近で、全般的に個人株主の割合が高い企業が多いです。
 私はこれまで、BtoB企業のIR担当者様とお話していると「なかなかわかってもらえなくて・・・」という話を聞くことが多く、それに比べて小売業は「わかりやすい」という印象を持っていました。
 ただ、実際にこうしてバリュエーションを解析してみると、まだまだきちんと企業価値が理解されていない部分もあるということなんですね~。

 「今日の1社」では、引き続きそんな企業の魅力をお伝えしていきたいと思いますっ!


(関連リンク集)
■コメ兵 IR情報


代表取締役社長の石原司郎様と。


1月30日放送「今日の1社」京浜急行電鉄(9006)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.01/30 今日の1社担当 記事URL

 1月30日放送の「アサザイ 今日の1社」は、2回目の出演となる京浜急行電鉄(9006・東証一部)でした。1回目の出演は7月10日でしたが、それから京浜急行電鉄の路線では大きく変わったポイントがあります。鉄道ファンの方はすぐにピンとくるでしょうか、京急蒲田駅の完全高架化です♪

 京急蒲田駅が2010年5月に一部高架化されてから、環状8号線を通って羽田空港に向かう京急リムジンバスが運行できるようになったり、今年の箱根駅伝ではダイヤの影響を受けなくなったりと、いろいろな面でのボトルネックが解消されたのです~。

 今回の放送ではそのあたりも含めて、同社の施策を総務部長 渡辺静義様にお話いただきました。またまた井上哲男が取材後記をまとめていますので、どうぞお読みくださいっ!

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取材後記
京浜急行電鉄(9006)(東証一部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は総務部長の渡辺静義さま。

「生き続けているスローガン」

▼「おもしろい会社」
 京急さんを一言で表すとしたら、「おもしろい会社」以外思いつかない。
 関東初の電気鉄道会社という歴史を持つ会社に対して失礼かもしれないが、堅いイメージのある電鉄会社の取締役会で「くりぃむしちゅー」をキャラクターに登用する議案があがった場面を想像すると笑ってしまう。
 私もアナリストとして、また、ファンドマネージャーとして多くの電鉄会社の説明会や業種セミナーに参加したが、その時、「京急さんだけ、ちょっと違う」と感じていたものが何であったのか、2回ご出演頂いて、取材を行い、かなり分かった気がする。

 まず、関東、関西の電鉄会社で比べると、明らかに関東の電鉄会社に勢いがある。これは、前回の取材後記でも述べたが、1988年の平均輸送人員を100とすると、2010年の数字では関西が85.1まで落ち込んでいるのに対して、関東は103.4と増加している。そして、京急については107.6までその数字を伸ばしており、主業の好調さが表れている。しかし、よく考えてみると、羽田空港が国際化したのは2010年10月のことである。2010年の数字は、この効果が2ヶ月分しか入っていない。通年ベースとなった2011年以降は、さらに京急の輸送人員が他社よりも伸びていることが容易に想像できる。
 これを裏付けるデータがある。京急は羽田国際化に伴い開業した国際線ターミナル駅の乗降客数を1日1万人と見込んでいたのであるが、実際は予想よりも多く利用され、前期は1万2500人と予想の25%増となっているのだ。羽田空港は今年3月末に国内便の発着回数を年間32万回から34万回に拡大し、これに対応して新しい国際線ターミナルビルの改築、増床にとりかかっている。これにより宿泊施設等も整備されて、さらに利用客の利便が図られる見込みである。

▼京急蒲田駅高架化がもたらす「安心」、羽ばたく京急
 そして、この羽田へのアクセスがさらに便利になった。昨年10/21に遂に京急蒲田駅付近の高架が完成し、駅が高架スタイルの近代的なものに生まれ変わったのであるが、これに合わせて、品川方面から羽田に向かう「快特」、横浜方面から羽田に向かう「エアポート急行」の所要時間が短縮されるとともに、本数も倍増されて約10分に1本の割合となったのである。高架になったということは、以前は28箇所あった踏切が無くなったということであり、踏切事故が無いという安全面、それがダイヤに影響を与えないという安心面の効果もある。
 京急は10年に一度、コーポレート・スローガンを変えている。現在のそれは「あんしんを羽ばたく力に-京急グループ-」である。“羽田”、“高架による安心”にもかかっている気がする。

 また、国が定めた7つの「国際戦略特区」のうちの2つ(「アジア・ヘッド・クォーター」(品川~田町)、「京浜臨海部ライフイノベーション」(殿町))が京急エリアであり、この地域での事業の拡大も大いに期待される。

▼忘れない視座、足元からの「街づくり」
 しかし、私がもう一つ評価、強調したいのは、京急の沿線街づくり、生活環境づくりの姿勢である。バブル期に鉄道各社はマンション建設を加速させたことがあったが、京急はそうではなかった。この点を当時のアナリストは叩いたのであるが、結果的に京急の無理の無い不動産事業は他社がその後苦しんだことを考えれば正解であったといえる。
 この1年間の沿線街づくりに関する日経新聞の記事データを調べてみたが、京急が一番多かった。羽田、品川という現在の最重要テーマとともに、きちんと京急は沿線の街づくり、生活環境づくりを怠っていない。
 例を挙げよう。「黄金町の高架下に多目的施設を完成。『芸術の街黄金町』の黄金町バザールの会場に」、「京急百貨店でおせち料理の受付け開始。地元かながわの食材を使った店も」、「トリプルタワーマンション『リヴァリエ』第2棟目が建設着工。今度は『音楽のまちかわさき』に因んだ施設も」など。その他にも、高架下の保育所の話題や、「大人のふりかけミニ(京急限定バージョン)」、「京急路線バス『トミカ』(三浦半島を走るバスバージョン)」、子供の熱中症対策に「京急ペットボトルホルダー」などなど、決して商業ベースで行っているとは思えないものも中には含まれる。。。

 また、12月よりHPで動画配信サービス(京急動画情報)を開始している。観光情報や懐かしい電車などが見られる。
 この京急動画情報の他に、「京急まちWeb」というサイトがある。こちらは沿線の楽しくお得な情報等が満載で、利用価値が非常に高い。サイトの運営は大変だと思われるが、京急が街づくりに真剣に取り組んでいることが分かる素晴らしいサイトだ。
 京急の過去2回のスローガンは「新しい出会いに夢のせて」、「めざす未来へ、ふれあい京急」である。コーポレート・スローガンは変わったからといって、決して過去のものが無くなるわけではない。それは、ずっと生き続ける。そのことを京急は分かっている。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 鉄道を単なる「A地点からB地点への移動手段」と機械的にらえると、スピードとコストだけの話になるでしょう。しかし、A地点とB地点はどんな街なのか、どんな目的で行くのか、またはどんな暮らしができるのか・・・というイメージが豊かに広がっていくと、他には代えられない沿線の価値=企業の価値にもつながっていくと思います。

 ちょっと話はずれてしまうのですが、「今日の1社担当」のわたくしは「公共交通機関」って好きなんです。
 公共交通機関は、お金を払っても自分だけのものではないですから、自家用車と違って自分だけの都合では動きません。席は譲り合うことが大切です。でも、そんな「みんなでシェアする」公共交通機関の精神が特にこれからは非常に大切なのでは、と思うのです。

 みんなで分け合うからお財布の小銭で遠くまで行けるし、みんなが集まる。
 みんなが集まるからいろいろなお店ができるし、楽しくて便利な街ができる。
 自分だけのものではないから、いつも誰かのために動き続けている。

 「いつも誰かが集まるところ」は街の核になりますし、取材後記にもある「街づくり」の視座は本当に大切だと思いますね。

 さて、放送でも告知しましたとおり、京浜急行電鉄は2月23日(土)の「ラジオNIKKEI&PRONEXUS共催 企業IR&個人投資家応援イベント」に協賛いただいています!
 今回は福岡市での開催ですので、九州地区のリスナーの皆様、どうぞご参加くださいっ!

(関連リンク集)
■京浜急行電鉄 IR情報
■京浜急行電鉄IRニュース ラジオNIKKEI&PRONEXUS共催の個人投資家向け説明会に参加します。
■京急動画情報
■京急まちWeb
■ラジオNIKKEI&PRONEXUS共催 企業IR&個人投資家応援イベントin博多イベントページ


総務部長 渡辺静義様と。


1月23日放送「今日の1社」SHO-BI(7819)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.01/23 今日の1社担当 記事URL

 1月23日放送の「アサザイ 今日の1社」は、またまた元気な企業をご紹介します。今回は「SHO-BI」(7819・東証一部)の寺田専務に井上哲男がインタビューしました!
 同社は、雑貨専業メーカー。昨年ご紹介した「アクセル」(6730・東証一部)に続くファブレス企業です♪

 それでは早速、井上哲男の取材後記をどうぞっ!

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取材後記
SHO-BI(7819)(東証一部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は専務取締役の寺田正秀さま。

「アジアに咲く薔薇」

▼伸びゆく芽
 「SHO-BI」の企業ロゴ・マークは薔薇。古語で薔薇は「しょうび(そうび)」と読まれたことに因んでいる。

 「小売」、「卸売」の両業種の個別銘柄の選択において私が重要視していることは、まずは「利益率」である。そのため、企業にも利益率が業界平均を超えること、もし、それに時間的な早急度をつけるとしたら、「売上高最終利益率」、「売上高経常利益率」、「売上高営業利益率」の順番にクリアすること、そして、その段階から“売上高を伸ばすこと”を考えることをアドバイスしている。以前、ご紹介した、100円ショップのワッツ(2735)は好例で、これに沿った形で業績が着実に伸長していった。

 「SHO-BI」は番組でも紹介したように、通常のメーカー商品を小売業者に卸す「卸売業」と、自社開発商品を小売業者に卸す、メーカーとしての「その他製品」の2面を持つ。そのため、少し厳しく、「卸売業」、「その他製品業」、「(金融を除く)29業種全体」と比較すると、直近5期の利益率平均は「SHO-BI」が利益率3項目全てで圧倒している。「売上高最終利益率」の数字を紹介すると、「卸売業」:1.43%、「その他製品業」:1.61%、「(金融を除く)29業種全体」:1.61%であるのに対して、「SHO-BI」は4.41%である。これには、売上高に占める自社開発商品の比率を高めたことが寄与している。その比率は08年9月期に47.4%であったものが前期(12年9月期)には63.4%にまで上昇している。

▼海外に伸びる枝
 ここまできたら大切なことは、前述の“売上高を伸ばすこと”である。その売上げであるが、番組で紹介したように12期連続で増収となっているが、利益率の比較で用いた5期でも、丁度2割増加している。因みに、この期間で「卸売業」は19%、「その他製品業」も19%、「(金融を除く)29業種全体」は14%売上げを落としている。
 このことをきちんと「SHO-BI」は認識しており、前期より新たなステージとして、利益の“率”ではなく、“額”の拡大を目標として掲げている。利益率が業界平均よりも高い現状下、売上高を伸ばせれば、そのことは充分に可能である。

 そのため、「新しい商品」の提案により「新しい販路」の開拓を国内で進める一方で、海外戦略についても展開の強化を目指している。この強化とは、ファブレス・メーカーとして現在まで調達先(生産拠点)として大きな存在であった中国に加えて、リスク軽減も踏まえて、その先をインドネシア、ベトナム、ミャンマーに拡大させるとともに、販売先として中国、韓国、台湾、シンガポール、香港、ベトナム、ニュージーランド、そして米国と広げることである。そして、これが前期より驚くような急ピッチで進められている。ご出演頂いた寺田専務が世界中を飛び回っているのだ。

▼アジアで根を張るためのブランド戦略
 この「SHO-BI」であるが、昨年11/9に前期の決算発表を行ったところ、今期(13年9月期)の業績見込みは前期よりも増収・増益であったものの、減配見込み(1株あたり年間配当額22.5円→15.0円)が嫌気されて、2日間で7.6%も株価が下落(現在は発表前の水準まで株価は復調している)した。私はこの時、モニタリングしてきちんとレポートするアナリストのいないことを非常に残念に思った。
 発表の前日、「SHO-BI」の配当利回りは5.68%。これは全上場普通株3542社中、第27位、「その他製品」108社中、第2位、「その他製品+卸売」461社中、第4位の数字である。因みに、減配見込み後であるこの1/21の配当利回りでも、全上場普通株3549社中、第275位、「その他製品」108社中、第9位、「その他製品+卸売」460社中、第65位の堂々たる位置にいる。

 大切なのは、なぜ減配をするかである。それは、自社ブランドである、つけまつげの「PLAY GIRL」、アイシャドウ・アイライナー等の化粧品「BRIGITTE」の広告宣伝費を増加させたからである。卸売からファブレス・メーカーへと歩を進め、これから海外進出を加速させるうえで、最も必要なことが、「確固としたブランディングの確立」であると判断したからである。
 考えてもみて欲しい。年間3万アイテム、7000万個の商品を流通させている会社は商品一つあたりの利益の小ささや販売管理費の抑制の大切さは身に染みているはずである。それが、広告宣伝費を年間282百万円増加させたのである。それくらいブランディングということは、海外進出、特にこれから消費が拡大する国におけるファースト・アタックとして必要なことなのである。声を大にして言いたい。「『SHO-BI』」は今までも、そして、今期も、何も間違った戦略を採っていない」と。

▼「変化する種」が花咲く日
 番組の中で、専務が「変化する種」という言葉を使った。これはダーウィンの「種の起源」にある「生き残る種は、最も強いものでも、最も知的なものでもなく、最も変化に適応できる種である」という一節からきている同社のビジョンDNAである。
 戦後の大阪の化粧品道具大問屋であった「粧美堂」。化粧品卸で唯一生き残り、上場にこぎつけて2年で東証一部まで駆け上がった歴史は、まさに「変化する種」でなければ成し得なかった軌跡である。そのDNAは、先代の創業者から現社長へ、そして、お話しさせて頂いた35歳の若い専務にしっかりと引き継がれ、これから大きな花を咲かせる種となる予感がする。

 薔薇は最も種類が多く、花言葉も一番多いのは皆に愛されたからである。さまざまな色の薔薇を見たいという気持ちが、種を変化させた。世界中で「無理」と言われた青い薔薇を咲かせたのは、サントリーだ。
 「雑貨(ZACCA)専業企業として、アジアNo.1を目指す『SHO-BI』」。小さな可愛らしい薔薇がアジア各国で咲き誇るのは、そう遠い日のことではない。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 年間3万アイテム、7,000万個の商品とは凄いですね~。今回、SHO-BIのショールームを見学させていただいたのですが、膨大な商品に確かに圧倒されました!


つけまつげ「PLAY GIRL」


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1月16日放送「今日の1社」メディシノバ(4875)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.01/16 今日の1社担当 記事URL

 「投資にあたっては投資対象への正確な理解が必要」・・・というのは当たり前すぎる話ですが、「バイオベンチャー投資」にあたっては、あらためてこの言葉を虚心に受け止めてみる必要があると思います。「今日の1社」担当の私自身きちんと理解できているかどうか自信がないのですが、それだけに今回の放送は注目しておりました♪

 1月16日放送「今日の1社」では、バイオベンチャーであり、外国企業でもあるメディシノバ(4875・JASDAQ外国部)です! 同社副社長・東京事務所代表の岡島様に出演いただきました。
 バイオベンチャーへの理解が一層深まる井上哲男の取材後記を、是非お読みください~。

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取材後記
メディシノバ(4875)(JASDAQ外国部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は東京事務所代表の岡島正恒さま。

「バイオベンチャー投資」を考える

▼なぜ、欧米か
 1980年代の米国、そして、その後の日本で「バイオベンチャー」は上場のテーマとして大きく取り上げられてきた。米国では今でも同テーマの上場が続いているが、日本では特に2006年1月のライブドア・ショック以来、新規企業の上場を取り巻く環境が厳しくなったこともあり、数的には減少したが、それでも上場の際の人気は高く、また、上場後の業績も堅調に推移している企業が目立つ。

 メディシノバのJASDAQ上場は2005年2月。現在、唯一JASDAQ外国部に上場する企業(2006年12月よりNASDAQに平行上場)であり、バイオベンチャーの中で、「創薬ベンチャー」のカテゴリーに属する。
 日本の中堅医薬品メーカーの優れた医薬品候補化合物を選定し、欧米で医薬品として承認され使用されることが企業活動の目標であり、現在の主力化合物は気管支喘息急性発作を適応とするMN-221(ベドラドリン硫酸塩)(キッセイ薬品工業)、進行性多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)(キョーリン製薬)の2つである。
 なぜ欧米で承認を得ようとするのか。それは、地域別での医薬品の売上構成の46%が米国、31%が欧州と、2地域で7割以上が占められているからである。(メディシノバ資料より。出典:IMSヘルス。2007年数値。国別では日本はおよそ9%で米国に次ぎ2位)米国の医療費用の高さはよく知られるところであるが、当然、医薬品単価も日本に比べて高い。

 その為、最大手グループは海外医薬品会社と提携して海外事業を進めているが、中堅の場合、単独での進出は厳しく、優れた化合物を世に送り出す同社のような存在が必要なのである。しかし、これが、「民」だけの力に果たして頼るべきなのであろうかという、一元的な疑問が個人的に沸く。「官」の力添えはもっと行われてよいのではないか、と。
 もっとも、実情は、海外での承認うんぬんの前に、国内でベンチャーとして創薬を行う環境は海外に比べて25年~30年遅れているという。一例を挙げると、1999年~2000年に規制が緩和されるまで、大学の先生が企業の役員となることも禁じられていたという。それまでは、医師であり大学の先生である者は創薬ベンチャーの社長になれなかったのだ。

▼お勧めしたい2冊の本
 岡島東京事務所代表が放送の中で自ら言われていたように、創薬ベンチャーへの投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資である。バイオベンチャーについて投資家に聞かれると、私は一冊の本を読んでから考えることを勧めている。
 その本は「サイエンス・ビジネスの挑戦~バイオ産業の失敗の本質を検証する」(日経BP社)という。著者はハーバード・ビジネススクールのゲイリー・P・ピサノ教授である。しかし、この本は少し“ズルい”印象を受ける。バイオベンチャーが一世を風靡してから20年以上経てから、それまでの30年間のバランスシートとビジネスモデルの検証を用いて、「なぜ宝くじが当らなかったのか」を解説しているのだ。それでも、宝くじを買う人はいるし、実際に、アムジェンやジェネンテックは大成功している。要は、この本を読んでどのような印象を持つかで、バイオベンチャーに投資を行う資質があるのかないのかを自ら判断できると私は考えるのだ。前提条件は「社会に必要なものを作っている企業を応援したいか」「結果を数年というバイオベンチャーにとっては短い期間で求めないか」である。

 もう一冊勧めるとしたら、この12月に上梓されたばかりの「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」(ダイヤモンド社)。東大発のバイオベンチャー「ユーグレナ」(ミドリムシの学名)の創業者、出雲充氏の快作だ。
 その、ユーグレナ(2931)、公募価格の1700円の2.3倍の3900円で寄り付いたのが、上場2日目の昨年12/21。昨日(1/16)の終値は13000円、PER:135.9倍、PBR:29.5倍となっている。短期筋の値幅取りの動きが目立ち、前掲の前提条件とはかけ離れた値動きとなっているのが気掛かりだ。。。

▼「官」にできること、投資家に望むこと
 医薬品の開発・研究として有名なのはアイルランド。世界中の医薬品メーカーが集まる同国は、法人税の低さと製薬ベンチャー起業のし易さで知られ、医薬品は同国で主力産業となった。日本のメーカーも数多く進出している。再度言う。海外での承認うんぬんの前に、国内での創薬、創薬ベンチャーに対して「官」が出来ることはいくらでもある。加えて苦言を呈するならば、投資家も「バイオベンチャー投資」を一度冷静に考えることである。株価が急落して次回のファイナンスに支障をきたした場合、結局はその応援している企業のためにならないということを。(了)
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取材後記は、以上です。いかがでしたか?実際の放送とあわせてお読みいただくと、より整理がつくと思います。

メディシノバは、同社ウェブサイトの「IRスケジュール」を参照すると、個人投資家向けIRイベントに数多く参加していることがわかります。創薬はたいへん専門性の高い事業ですから、正確な理解をしてもらうためには、分かりやすい説明を継続的に行っていくことが必要なのでしょうね。

メディシノバの事業と今後の展開については、同社のウェブサイト(日本語)にも記載がありますので、どうぞご参照ください!

(関連リンク集)
■メディシノバ ウェブサイト
■メディシノバ IRイベント


東京事務所代表 岡島様と。


1月9日放送「今日の1社」ケアサービス(2425)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.01/09 今日の1社担当 記事URL

 「高齢化社会」という言葉が日本で使われるようになってから、かなりの年月が経過しました。「高齢社会白書」が初めて政府から発行されたのが1996年ですから、少なくともその時から16年以上は経過していることになります。
 もはや「来るべき」高齢化社会ではなく、現在進行形の問題といえるでしょう。

 そのような環境下注目されるのはやはり、高齢化社会に対応する企業ですね。今回「今日の1社」に出演いただいたのは、介護サービスを中核とするケアサービス(2425・JASDAQグロース)の福原敏雄社長です!
 井上哲男の取材後記を是非お読みください♪

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取材後記
ケアサービス(2425)(JASDAQグロース)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の福原敏雄さま。

「介護の到達点」



▼“大人の街”で築いた信頼
 東京は“大人の街”である。
 東京都は人口に占める65歳以上の比率が9%で全国1位であるが、25歳以上の全ての世代で年代別人口比率が1位。つまり、現在も、そして、将来も、高齢化という社会ニーズがあり、それに対応していかなくてはならない場所なのである。それを行政も認識しており、2012年4月の介護保険法改正により、東京23区は全国で唯一の1級地に指定された。
 しかし、大手社にとっては厄介な問題もある。土地・施設代金が高いのにも係わらず、施設寿命30年という制限があり、新規で大規模な施設を作ると償却負担も大きいのだ。そのため、同社は施設寿命20年以下で改廃対応力のある通所介護事業所を開設し、在宅支援のためのデイサービスを強化し、「家族ありきの介護、在宅支援」を実践してきたことが信頼という企業価値となっている。

▼本当のニーズに応える
 同社の介護事業はデイサービス・訪問介護・訪問入浴など、介護を受ける人の生活空間に密接したところで行われている。このうち、訪問介護・訪問入浴などは利益率重視の大手社が参入を躊躇っているが、切迫したニーズのあることである。
 創業は昭和45年(1970年)。老舗中の老舗である。社長が独立して1台のトラックで寝たきり老人などの布団の消毒乾燥を行う寝具乾燥事業を行ったことが原点だ。そして、その経験の中で培った「介護を受ける側の本当のニーズに対応すること」が同社の事業の根幹に流れていることを感じる。

 その一例が、埼玉県に3棟経営しているサービス付き高齢者向け賃貸住宅(フォーライフ)である。これは「賃貸」である。つまり、老人ホームのように、契約時に高額の入居金を必要としないものである。
 現在、大手社を中心として老人ホームの新規造営ラッシュである。厚生労働省の発表によると、高齢者向けの施設は65歳以上の人口の4%分しか確保されていない。自治体などの運営による、所謂“特ホ”の待ちは40万人を超え、結果、民間、特に大手社が老人ホームの新規開設を急いでいるが、高額な入居金がその開設原資となっている。入居金は1人あたり1千万円が相場で、中には3億円という高額な物件もある。企業にとって、この入居金は次の物件の原資であるばかりではなく、入居後、数年にかけて売上高に計上できる。また、月々の費用は別途入居者の負担となり、自立できない入居者がいる場合、老人ホームは自治体の介護保険制度から決まった報酬を受けることが出来る。そのため、いつの間にか、「介護」=「老人ホーム」の図式が大手社のなかに浸透しつつあるのだ。

 しかし、私の思い込みかもしれないが、同社の採っているスタンスは違う。現在51ヶ所のデイサービス事業所を100ヶ所まで開設できるようピッチを上げるという。介護の理想であり、本質である、「家族と介護会社と足並みを揃えた介護」から外れることがない。

▼介護の到達点「エンゼルケア」
 また、同社は独自のエンゼルケアサービスというものを行っている。これは亡くなった方に、湯灌(ゆかん)、着付け、お化粧を行う、映画「おくりびと」そのままのサービスである。この湯灌について、社長がインタビューの中で「古くから仏典にある言葉」という表現を何度も使ったので気になっていたが、その謎は後日解けた。
 映画「おくりびと」は、本木雅弘が青木新門のベストセラー小説「納棺夫日記」を読んで感動し、映画化の許可を著者に直接求めたものであるが、シナリオを読んだ後に、青木は映画のタイトルを「納棺夫日記」から変更することと、原作として「納棺夫日記」の名前を出さないことを条件としたという。その理由として、後日、新聞社の対談で青木は「シナリオは素晴らしかったが、自分が最も訴えたかった宗教性について触れられていなかったから」と答えている。
 「湯灌」とは仏典の中で、家族やごく親しいものが亡くなった方の体をお湯で清めて、汚れのない浄化した体に仏衣を纏わせ、尊厳のうちに旅立たせることを目的としている。いわば、これは、家族の義務である。親族がいない場合は僧がこれを行ったという。

 「尊厳の中に生き、尊厳の中に死ぬ」そのために、湯灌を行うことは、家族とともに介護を行ってきた同社にとって、家族と行える最後の介護なのである。そのため、同社はこのエンゼルケアを「介護の到達点」と位置づけているのだ。福原社長が言いたかったのはこのことではないかと、今思う。

▼介護は、家族とともに
 ロング・インタビューの中で、社長が母親のお腹にいるときに出兵した父親が亡くなり、母親を楽にさせるためにとにかく起業したかったことが語られている。同社が掲げる2つの企業理念の一つが「私たちは、全従業員とその家族の幸せを追求します」である。“その家族”という部分に、同社の姿勢全てが窺える。介護は、やはり家族ありきだ。
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 業績は決算短信を見ればすぐに確認できますが、企業を見るには「その企業がいかに社会にとって必要とされているか」「社会をよくしていく役割を担っているか」という視点も欠かせない、と「今日の1社担当」の私も感じています。
 今回も井上哲男が企業を見る、柔軟かつ温かい視座が大変参考になりました♪

 誰しもが迎える「親の老い」、そして「自分の老い」。
 人生の終わりを豊かで尊厳に満ちたものにしたいというのは共通の願いですね。そんな社会を支える企業として、ケアサービスには今後も期待したいと思います。

<関連リンク集>
■ケアサービス IR情報
■ケアサービス エンゼルケアを知っていますか
■ケアサービス 企業理念
■内閣府 高齢社会白書


代表取締役社長 福原敏雄様と。


12月26日放送「今日の1社」亀田製菓(2220)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2012.12/26 今日の1社担当 記事URL

 新潟県といえば米どころとして有名ですね。新潟県では、そのお米を原料にした「米菓」の製造もたいへん盛んで、同県に本社を置くメーカーが国内シェアの上位を占めているんです♪
 2012年最後の「今日の1社」を飾るのは、その米菓シェア国内トップ、亀田製菓(2220)の田中社長です! 井上哲男の取材後記をどうぞお読みください~。

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取材後記
亀田製菓(2220)(東証一部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の田中通泰さま。

「米どころ新潟」

▼「お菓子総選挙」圧勝
テレビ朝日の人気番組「お願い!ランキング」で今秋行われた「1万人が選ぶお菓子総選挙」(スナック・米菓部門、740品目)において、同社の「柿の種」が他を寄せつけずにダントツで1位となった。「ハッピーターン」も8位と、「かっぱえびせん」の9位を上回り、“亀田製菓強し”を印象づけたが、社長にこのことを言うと、「いや、私は『じゃがりこ』が絶対1位だと思っていたんですよ。3位くらいに『柿の種』が入ってくれればいいなと願っていましたけど」との答え。・・・意外である。

▼「グローバル・フード・カンパニー」を見据えた国内外戦略
 誰もが知っている米菓会社であるが、同社が目指しているものは「グローバル・フード・カンパニー」。この標語は明解にその方向性を示している。3本の柱は「国内米菓事業(のさらなる攻勢)」、「ヘルスケア」、「海外(展開)」である。

 「国内米菓事業」はさらに拡大する余地があるという。コンビニのPB、ドラッグ・ストア向け廉価商品、シニア・単身向けの少量商品の投入などだ。「ハッピー・ターン」はこの10月からの1年間でこれまでの年間売上高であった80億円を100億円に伸ばす目標を立てて注力している。この10月に阪急百貨店・阪急うめだ本店に「HAPPY Turn`s」という専門店をオープンさせて、現在も長蛇の列で購入に時間がかかるという。抹茶味などの、ここでしか手に入らない商品が人気である。

 「海外事業」は中国とタイに1社、米国に2社、拠点となる会社を設立している。米国2社のうち1社は「TH FOODS、INC」は小麦アレルギーの人向けにグルテン・フリーのクラッカーを作っている。

▼次なる一手に注目、「ヘルスケア」事業
 私がもっとも注目しているのは「ヘルスケア」事業。この中には、腎臓病患者向けの治療食(ご飯)「ゆめごはん」や「ふっくらおかゆ」、さらに米由来の乳酸菌「カゼイカメダ」を使った「植物性乳酸菌ヨーグルト」などが含まれる。「米飯事業」と呼ばずに「ヘルスケア」としているところに同社の方向性が強く感じられる。まだ基本合意ではあるが、乾燥米(アルファ米)分野でのシェアを50%以上占める尾西食品を買収することをこの度発表した。この買収が、「ヘルスケア」部門の収益に寄与するときが次のカタリストであると予測する。人口の高齢化に対応したビジネスである。

▼安定した業績
 業績については、この10月に小幅の下方修正を発表したが、それでも前期比で1.5%の増収、最終利益は9.8%の増益であることが評価されて、株価は一時的に下落した後に発表前の水準まで戻ってきた。
何よりも、この会社の一番の強みは業績にブレがなく、非常に安定しているところである。売上はこの8年間700億円台で推移し、経常利益も35億円~40億円、最終利益も20億円~22億円程度で推移している。2期前にも「この上期の業績では通期も厳しいかも」と思ったことがあったが、結局見込み通りの数字を出してきた。結果、ROEは7%台の後半、配当性向も22%~25%という数字をキープし続けている。これほどブレのない会社も珍しいといえる。

▼「米どころ」を築いた先人の努力
 新潟銘柄は銀行を除いて30弱あるが、地元色の強い、特徴のある企業が多い。
 亀田製菓も“米どころ新潟”を体現する会社だ。しかし、新潟はもともと米作りに適していたわけではない。稲は水中でも発芽する珍しい植物だが、それでも限度はある。あまり深いと空気が足りなくて発芽しない。水はけが悪い土が米作りには適しているが、悪すぎるのは論外。胸まで浸かって田植えをしていた新潟平野が米どころになったのは、暗渠排水という大工事を行ったからである。その新潟と収穫量を競っている北海道も、もともと米は上川盆地あたりでしか収穫できなかった。石狩平野の土を全部入れ替える客土というとてつもない作業を行ったからこそ現在の姿がある。先人の努力にはただ、ただ頭が下がる。

 御茶ノ水に東京堂書店という私の好きな本屋がある。その2階に、地方で出版された、その地方の文化史や農業史を紹介する本ばかりを揃えたコーナーがあり、行くと時間が経つのを忘れてしまう。今度の正月は新潟の酒を飲みながら、買ってきたもののまだ読んでいない本を読もうと思う。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 巷では「日本はどこに行っても同じ」というような意見を耳にすることがありますが、私は違うと思っています。それぞれの地域に固有の歴史や風土、そこから発展した産業がありますし、「県民性」といわれるものも(あまりステレオタイプな決め付けはイケナイですが)確かにあると感じています。

 恥ずかしながら、私は新潟県は最初から米作りに適した土地だったとばかり思っていました~。しかし「米どころ・新潟」作り上げた先人の努力を知ってみるとその土地に根付いた産業の強靭さは、非常に腑に落ちるものがあります。

 さてさて、これで「アサザイ 今日の1社」は今年はおしまいです。
 来年は1月9日(水)スタートですので、お楽しみにっ!!

<関連リンク集> 
■亀田製菓 IR情報
■11月19日付 2013年3月期 第2四半期 決算説明会資料


代表取締役社長 田中様と、同社の多彩な商品。


12月12日放送「今日の1社」シード(7743)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2012.12/12 今日の1社担当 記事URL

 8月8日の次は12月12日・・・ということで、ゾロ目の日に2回目の登場となったのはシード(7743・JASDAQスタンダード)です!
 「今日の1社」出演以降も好調を持続している同社、株価も急激に上昇して注目が集まっていましたので、本日の放送ではあらためてその後の進捗などを、浦壁社長にお伺いしました。

 なぜ、数ある銘柄の中でもシードの株価がこれだけ好調なのか? そのあたりも井上哲男が考察していますので、取材後記に是非ご注目ください♪

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取材後記
シード(7743)(ジャスダック・スタンダード)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の浦壁昌広さま。

「15年2ヶ月ぶり、そして、17/3500」

▼「上昇率17位」
 先月、11/1のこと。
 前日に日本で一番歴史の古いチャート誌である「週刊チャートブック」に月イチで連載している巻頭言を書き終え、毎月1銘柄を紹介するコーナーにシードを書いた私は、ザラ場の同社株の動きを注目していた。その日、結果的にシードは+53円(+9.1%)の大幅高となり、635円の引けとなったのであるが、私が意識していたのは628円という株価。それをつけた時に自然と手を叩き、「おめでとうございます」と言った。無論、その時点では、(期待はしていたものの)2週間後に今期2回目の上方修正を発表して株価が1000円を超えることなど知る由も無かった。

 12/10現在の上場銘柄のうち、昨年末にも上場していたのは丁度3500社。この年間・上昇/下落率表を作ったところ、シードは堂々17位に輝いている。アサザイ銘柄で他にトップ20入りしたのはシステムインテグレータ(3826)(6位)。単純計算で175社に1社しかランク入りしないところ、放送を始めて丸5ヶ月で2社も入ったことは、プロネクサスの目利きの確かさを表わしている。

▼業種別、市場別に見ると
 この20社を業種別にみてみると、日銀のREIT買入れと金融緩和期待で賑わった「不動産」が5社で最も多く、「情報通信」が4社、「サービス」が3社、「小売」、「電気機器」が2社と続く。1社の業種は「その他金融」、「精密(シード)」、「医薬品」、「金属」。つまり、製造業は5社しか入っていない。シードはその中の価値ある1社だ。

 また、優先市場別で数えてみると、「ジャスダック・スタンダード」が11社で圧倒的に多く、「東証1部」と「東証マザーズ」が2社で他は1社である。
 「そりゃあ、新興市場はハイリスク・ハイリターンだから上位にはたくさんくるだろう」と言われる方がいると思う。しかし、それは違う。今年に入ってからの東証1部(TOPIX)の上昇率は8.2%。これを優先市場別に何%の銘柄が上回ったかを計算したところ、上位は「ジャスダック・グロース」:62.0%、「名証セントレックス」:52.9%、「ジャスダック・スタンダード」:50.7%、「東証マザーズ」:48.1%、「東証1部」:47.5%となった。三市場の一部合計は46.9%、二部合計は40.9%と低い一方で、ジャスダック・マザーズ合計では50.8%とその数字は過半数を超える。(言葉は悪いが)“適当に”数社買って、TOPIX先物でヘッジした場合に利益を挙げる確率は、新興市場の方が高かったのである。
 
 もっとも、前述の言葉を否定できないもう一人の自分もいる。あくまでも主観であるが、トップ20の顔ブレを見て、「バリュエーションと業績から、株価は上昇すべくしてそうなった」と感じるのは“アサザイ2銘柄”以外には、2銘柄しかない。

▼IRの努力と、その見分け方
 しかし、逆に考えてみよう。なぜ、バリュエーションが割安で業績も堅調な銘柄は他にもあるのに、その4銘柄は上昇できたのかを。
 そこには地道なIRの努力がある。番組のロングバージョンでも紹介したが、シードの見やすいHPの「IR情報」のページを見て欲しい。「IRニュース」は「適時開示」「お知らせ」「PR」「短信」「有報」とカテゴリーを付けて個人投資家に配慮している。また、「IRカレンダー」を見ると、今年個人投資家向けのIR活動にどのくらい力を入れたかが分かる。8月に番組に出て頂いた際に紹介した手前、私も同月25日に行われたツバルの森を訪れたが、そこにはブースで列をなした個人投資家一人ひとりに順番に説明している社長の姿があった。また、どのブースよりも対応する社員の数が多かった。

 ここで一つ個人投資家に「投資家に親切な企業とそうでない企業の見分け方」をお教えしたい。「適時開示」とインターネットで検索すると、「適時開示情報閲覧サービス」に辿りつく。直近一ヶ月間で企業が行った適時開示情報がここで見られる(コードには通常のコードに0(ゼロ)を加えて5桁にする)のであるが、親切な企業は四半期決算の短信における「定性的情報」が充実している。シードの「定性的情報」の充実度は非常に高い。証券会社のアナリストがカバーしている企業数は以前にも述べたが、全上場企業の1/3しかない。それ以外の企業の状況を知るうえで、この「定性的情報」の重要さを認識して詳細で分かり易い記述を行っている企業が“投資家に親切な企業”である。

15年2ヶ月ぶりのPBR1倍復帰
 冒頭の株価628円は第1Q決算から私が算出したシードの1株あたり純資産(第2Q決算では685円)である。つまりはPBR1倍の水準だ。8/8にご出演頂いた際に、PER、PBRの割安感を私が述べた際に、社長がPBRをして「情けないですね」と寂しそうな顔をされたのが頭から離れなかった。シードのPBRが1倍を割れたのは1997年9月のこと。実に15年2ヶ月ぶりのPBR1倍復帰である。
 おめでとう、シード。好業績と真摯で熱意のあるIR姿勢、そして、「コンタクトレンズはネットで900億円程度の輸入超状態。日本の技術力がもたらす製品のクオリティの高さで、この貿易赤字状態を減らして日本の雇用増にも寄与したい」という社長の高邁な理想に、心から敬意を表する。(了)
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 取材後記は以上です。いかがでしたか?
 「良いIRをしている企業の見分け方」、私も参考にさせていただきたいと思います~。細かい財務分析などは難しくても、こういったポイントを掴んでおけば、どなたでもある程度企業のよしあしを判断することができそうです。
 IRに積極的に取り組んでいる企業は、相対的に投資対象として優れていることが多いというのは、個人投資家の皆様も経験上感じていらっしゃることではないでしょうか。

 「アサザイ銘柄」は、本番組に出演すること自体が、投資家の皆さんにメッセージを伝えようという前向きな姿勢があるわけですから、おのずとIR積極企業が集まっていると思われます♪

 「今日の1社」では、今後も魅力ある企業をご紹介してまいりますっ!

<関連リンク集>
■シード IR情報
■シード IR情報 IRカレンダー ※取材後記にある通り、個人投資家向けIRイベントがたくさん!
■シード 平成25年3月期 第2四半期決算説明会資料


ふたたび、代表取締役社長 浦壁様と。


12月5日放送「今日の1社」ティア(2485)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2012.12/05 今日の1社担当 記事URL

 「アサザイ 今日の1社」では、「人」を財産と位置づける企業を多くご紹介してきました。日本の産業構造が変化していく大きな流れの中で、成長企業の財産が設備から「人」にシフトしていくというのは、必然といえるかもしれませんね。

 12月5日放送の「アサザイ 今日の1社」では、まさに人を財産とするサービス業、ティア(2485・名証二部)をご紹介しました! 代表取締役社長 冨安様にお話を伺った取材後記をどうぞお読みください♪

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取材後記
ティア(2485)(名証2部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の富安徳久さま。

「『ありがとう』の価値」

▼社名にこめた想い
 名古屋や大阪の町を車で走っていると「TEAR」という紫の看板の小奇麗な建物をよく目にする。今回ご出演頂いたティアさんの葬儀会館である。
「ティア」は英語の「涙」。
「一雫の涙を心からこみ上げる感動で癒したい」この想いを全社員と共有して、「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社になる」それがティアの「生涯スローガン」である。

 団塊の世代が定年時代を迎え、経済産業省が「ライフエンディング・ステージの創出」に関するレポートを出している。そして葬儀に関することも、今までのように「その時になってから」ではなく、きちんと前もって対峙する時代に間違いなく入っている。自宅葬から会館葬が主流となりつつある現在、大手の葬儀社として果たさなくてはならないティアの使命は決して軽くない。
 ティアが業界に開けた風穴の一つが葬儀費用の積極的な開示である。生前(事前)見積書の作成も行う。そして、社長自らが率先して考え方やメッセージを発信するため、年間150本もの講演活動を行っている。その考え、透明性、葬儀社としての理念に賛同した人が入る「ティアの会」の会員はこの9月現在でなんと19万6000人を超えている。この「ティアの会」は入会金だけで年会費等はない。そして、この入会金の一部は児童養護施設に本を寄贈するなどの活動に使われている。「ティアの会」に入会していると、葬儀費用がかなりディスカウントされるのであるが、驚いたことがある。それは、葬儀に利用した人の再加入率が9割を超えているということだ。この数字は実際に葬儀を行ったご家族の満足度がいかに高かったかを示していると考えられる。

▼業績の伸びと、真の企業価値
 現在上場する企業のうち、総務省の産業分類で「葬儀業」に該当するのは、今年上場の1社を含めて6社。ティアが9月決算となって1年が経過した2005年9月期(2005年4月~2006年3月期本決算)と今期(2012年4月~2012年3月期本決算)を比べてみると、比較可能な4社の合計は、売上高の伸び率が53%、経常利益の伸び率が67%と、やはり業界として好調なことを窺わせるが、ティアの数字はさらにそれを上回る。売上高の伸び率は131%、経常利益の伸び率については238%を記録している。7年間で売上が2.3倍、経常利益が3.4倍になった計算である。

 ただ、私は思う。この会社の真の企業価値の大きさは、時価総額や好調な業績だけではなく、先に紹介した社長の講演活動やティアの会の会員数、積極的なIR活動(名証より「個人投資家育成感謝状」が贈られている)、「第9回ハイ・サービス日本300選」(経済産業省を含む関係6省と産学連携による表彰)の受賞に表れている、と。

 そして、そのティアが何よりも力を入れているのが、「人材育成」である。葬儀という場面でご遺族に、または、生前に葬儀に関する質問をされる方に、実際に接する社員が誰一人欠くことなく同じ想いを共有していなくてはならないということが徹底して認識されている。冒頭のスローガンにおける「この想いを全社員と共有して」という部分は非常に重い。
 それが分かるのが会社の説明資料である。至るところに若手社員の写真が散りばめられている。それは彼らが全員同じ想いを共有しているという証だ。

▼感謝の言葉の価値
 今回、取材にあたり、決算説明会資料を見て驚いた。これまでの業績の推移・分析から、これからの取り組みまで非常に細かく開示している。実は読み上げるのに私でも3時間かかってしまった。ここまで開示していれば、機関投資家の説明会でも数字に関する質問は出ないであろう。IR担当役員のご苦労に頭が下がる思いであった。
 このことを社長に言うと、社長から「そうなんです。彼がIRになって2年。この2年間で私もIRが非常に楽しくなってきたんです」との言葉が返ってきた。苦労が一瞬で報われる言葉だ。

 リスナーの方はもう充分に分かっていらっしゃると思うが、私は決して話もうまくなく、声も良くない。しかし、収録終了後、社長はこの部分を褒めてくれて、故に話が弾んだと言ってくれた。何度も「ありがとうございました」という言葉を添えながら・・・。

 「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社になる」という生涯スローガンを掲げる会社の社長は「ありがとう」という言葉の価値を、誰よりも認識している人なのだと強く思った。(了)
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 取材後記は、以上です。なるほど~、と納得してしまいました♪

 「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社」、いいですね。
 「企業理念」は、各企業がそれぞれの想いをこめてつくりあげてきたものです。そこには企業としての理想的な姿がうたわれているのですが、社長様が常日頃から理念を体現していらっしゃると、説得力が全く違いますね。「全社員と想いを共有していく」という大変難しいテーマも、現実味を帯びてきます。
 順調な業績も含め、また要チェックな企業が増えてしまいました~。

 なお、ティアは直近でIRイベントに2日連続で参加します!

■2012年12月7日(金)名古屋開催 「ツバルの森IRセミナー」
■2012年12月8日(土)東京開催 「ラジオNIKKEI・PRONEXUS共催IRセミナー」

 両イベントとも参加申込みは締め切られているのですが、冨安社長がプレゼンテーションをされる予定です。IRに積極的な姿勢がわかりますね♪

<関連リンク集>
■ティア IR・会社情報
■ティア 企業行動憲章 ※生涯スローガンなどが説明されています。
■ツバルの森IRセミナー2012名古屋 イベントサイト
■ラジオNIKKEI・PRONEXUS共催IRセミナー イベントサイト


代表取締役社長 冨安様と。


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