11月6日放送「今日の1社」ポーラ・オルビスホールディングス(4927)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.11/06 今日の1社担当 記事URL
 「アサザイ」も好調のうちに1年4ヶ月あまりが経過しまして、「2回目」のご出演となる企業も増えてきました。1回目で企業のすがたやビジョンを知り、2回目でその後の進捗をお聞きできるのは、たいへん嬉しいことです♪

 さて、11月6日放送の「アサザイ 今日の1社」は、2回目ご出演のポーラ・オルビスホールディングス(4927・東証一部)でした。引き続き積極的なIR活動を推進されている、広報・IR室 IR担当課長の齋藤明子さまに井上哲男がインタビューしました!

 皆様お楽しみ、井上哲男の取材後記が届いていますのでどうぞっ!

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取材後記

ポーラ・オルビスホールディングス(4927)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は広報・IR室 IR担当課長の齋藤明子さま。

 

「声を聴く姿勢」


▼ポーラとオルビスの両輪 

 昨年秋以来、ちょうど1年ぶりにポーラ・オルビスホールディングスさんが来てくれた。先週(10月30日)、第3四半期の決算発表が行われたが、決算短信に加えて決算補足資料も速やかにHPで更新されており、個人投資家に対する同社の細やかで機敏な対応がここでも分かる。

 

 番組の中でもご紹介したが、ポーラ・オルビスホールディングスの下に、ポーラ社もオルビス社も海外ブランド社も、そして育成ブランドを作っている各社もぶら下がっているのであるが、両資料共にこれら各社の動向が分かるようになっており非常に理解しやすい。

 決算を見る際のポイントとなる前提は(番組の中でも触れたが)、前期の売上高に占めるビューティーケア事業が売上の93%であり、その内訳が、株式会社ポーラが55%、オルビス株式会社が26%、その他については、海外ブランドが7%、育成ブランドが5%程度となっており、ポーラとオルビスが売上の両輪であるということである。

 その両社であるが、ポーラブランドは前年同期比で売上高が1.8%増加、営業利益については16.1%増益、オルビスブランドは売上高が前年同期比変わらずで、営業利益が17.7%の増益と好調な数字となっている。

 
▼海外ブランドの成長

 今期も含めて6期間、同社が非常に安定的な成長を遂げてきたエンジンが両社であったことは確かで、アナリストが最高評価を同社に付している根拠にもなっているが、今回の四半期決算で第3の柱が確実に成長していることが分かる。それは海外ブランドである。

 番組の中で紹介した海外2ブランド(「H2O PLUS」(海洋成分由来の製品群、北米・アジアを中心に世界20カ国以上で販売。昨年2月より同社入り)、「ジュリーク」(オーガニック原料、豪国からアジア・米国・欧州など世界20カ国で販売。今年1月から同社入り)の売上が、第3四半期段階で全体の10.5%となり、オルビスブランドの売上と比べても三分の一を超えてきたのである。

 もともとポーラ・オルビスホールディングスにぶら下がっている各社は「1社1ブランド」であり、由来成分や価格帯などできちんと棲み分けがなされており、ホールディングカンパニー内のバッティングがないが、この状態で海外ブランドの売上高が伸びているということは来期以降の海外部門の利益が楽しみになってくる。とにもかくにも、今12月期での売上高、営業利益、経常利益の2期連続での過去最高の更新の確度は高まった。


▼「声を聴く」DNA

 通信販売に力を入れるオルビス社が経済産業省系(サービス産業生産性協議会)の日本最大の顧客満足度調査である「JCSI(日本版顧客満足度指数)」の通信販売部門において、「ヨドバシ.com」、「Amazon.co.jp」、「Joshin web」などを抑えて3年連続で第1位となった。また、振り返ってみると、この3年間は、ポーラ・オルビスホールディングスが積極的にIRの活動の場を広げていった期間でもあった。

 ここには共通したことがある。それは「声を聴く」という姿勢である。ユーザーの声を聴き流通の改善に努める、投資家、または潜在投資家の声を聴いてそれをIR、ひいては会社施策に活かす。それが、「3年連続第1位」や「個人投資家に占める女性比率40%超」に繋がっているのである。

 そして、思う。それは全てユーザーの肌に直接触れる商品を扱い、顧客の声を聴くことから全てが始まる化粧品メーカーが持つDNAなのだと。同社の強さの本当の源泉は、この「声を聴く姿勢」なのかもしれない。(了)
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 今回の取材後記は、以上です。放送を聴き逃した方は、ぜひオンデマンドでもお聴きくださいね~。
 ポーラ・オルビスホールディングスのIRサイトを見ると、「個人投資家の皆様へ」というコーナーがあり、ここには「グループの全体像」、「化粧品業界の基礎知識」などのオリジナルコンテンツが用意されています。

 「化粧品業界の基礎知識」のページでは、化粧品に馴染みの薄い男性投資家にもわかりやすく、業界や化粧品についての説明があります。同社は「女性向けIR」を積極的にされているイメージが強いのですが、しっかりと男性向けの配慮もされているのです♪


 さて、そんなポーラ・オルビスホールディングスは、11月9日(土)には「ラジオNIKKEI&PRONEXUS共催 企業IR&個人投資家応援イベントin福岡」に参加されるほか、その後も多数のIRセミナーに参加されます!
 IRセミナー情報は、下記のリンクをご参照くださいませ。

(関連リンク集)
■ポーラ・オルビスホールディングス 株主・投資家情報
■ポーラ・オルビスホールディングス 個人投資家説明会・セミナー
■10月30日開示 平成25年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
■10月30日開示 2013年12月期第3四半期決算補足資料

広報・IR室 IR担当課長の齋藤明子さまと、ラジオNIKKEIスタジオ受付にて。
広報・IR室 IR担当課長の齋藤さまと。
 

10月30日放送「今日の1社」クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.10/30 今日の1社担当 記事URL
 外食産業の上場企業の多くは、展開する店舗のうち大半を特定のブランドが占め、企業の代名詞のようになっています。そんな中、なんと140ものマルチブランドを展開する企業が存在します。10月30日放送「アサザイ 今日の1社」に出演したクリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387・東証一部)です!

 同社は、10月22日に東証マザーズから東証一部に市場変更を果たしたばかり。今回は代表取締役社長の岡本晴彦さまにお越しいただき、井上哲男インタビューに答えていただきました。
 早速井上哲男の取材後記をお読みくださいっ!


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取材後記

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の岡本晴彦さま。

 

「マルチブランド・マルチロケーション戦略」

 
▼順当な東証一部

 昨年の夏時点で、外食産業を主業とする上場企業のうち、時価総額や売上規模からすると新興市場から東証一部・二部に市場変更してもよいのにと思っていたのが3社あった。日本マクドナルド(2702)(東証ジャスダック・スタンダード)、日本ケンタッキーフライドチキン(9873)(東証二部)、そしてこのクリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)である。3社に共通することは大株主の存在であった。

 

 そのクリエイト・レストランツ・ホールディングスが、昨年9月に三菱商事の保有分全てである629万株(当時の発行株式数の41.1%)を買い付け、このうち、479万株を償却して残りの150万株を自己株式として保有するというニュースを聞いたとき、「ああこれでクリエイト・レストランツ・ホールディングスは上に行くのだな」と確信した。また、同主旨の観測レポート(売り出しと市場変更見込み)も出されていたのだが、今年の7月に自己株式の売却と売り出しが発表されるや株価は大きく下落した。正直、「市場はここまで厳しい評価をするのか」と驚いたものである。そして、それから3ヵ月後の10月15日に東証から東証一部への市場変更が発表された後はTOPIX(インデックス)組み入れを期待した買いが優勢となっている。

何も違和感の無い一連の"大株主から独立して上位市場を目指す教科書的な動き"の中で、売り出し株数の発行済み株式数に対する比率を超えた下落率となっていた8月下旬からの水準はやはりオーバーシュートであったと思っている。今後同じ様なパターンが出てきた場合のケース・スタディとして投資家には覚えていて欲しい。

 無論、業績が悪いのであればこのようなことは言わないが、同社は成長性だけでなく、収益性も高く、2009年2月期、2012年2月期と他の外食産業が非常に厳しい決算を迫られた際にも、売上げが微増または減収の状況下で3利益とも大きく増加した実績を持っている。

 
▼真の"マルチロケーション戦略"

 また、今期についても既に期待された独自色の強い経営が発揮され始めている。SFPダイニング社とイートウォーク社の2社の買収がそうである。「鳥良」、「磯丸水産」のSFPダイニング社は大株主がファンドであったことからイグジットとしてどこの外食企業に売却されるのかが前々から業界では話題に上がっていたのであるが、それを獲得した。また、イートウォーク社はイタリア料理の「AWキッチン」の他、契約農家の野菜しゃぶしゃぶで知られている「やさい家めい」も展開しており六本木ヒルズ店が有名である。この両社の前期の決算を合算すると、売上高が160.6億円、営業利益が13.5億円であり、売上高営業利益率は8.4%となる。因みにクリエイト・レストランツ・ホールディングスの前期の営業利益率は7.3%であり、買収初年度から両社が貢献することもあって今期は3期連続の最終利益の過去最高更新と売上高同利益率の4%台乗せを見込んでいる。

 尚、放送の中でも触れたが、今期の配当見込み(記念配含む)を昨日(10/29)終値で計算した予想配当利回りは2.178%、株主優待(100株)の利回りは1.980%、合計で4.158%となる。

 いままでの同社の戦略は予め集客が見込める好立地に各立地の特性や顧客層を見極めた最適なブランドを配することであった。同社はこれを「マルチブランド・マルチロケーション戦略」と呼んできたが、ここに2社の買収により路面店が加わることになる。路面店と商業地双方のブランドの配置という次のステージでますます「全てが直営店」という強みの部分が発揮されることが期待される。私はそれこそが真の"マルチロケーション戦略"であると思う。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 放送中で岡本社長からもご紹介あったように、外食企業の多くは株主優待を導入しており、同業種への投資にあたっての魅力のひとつとなっています。特にクリエイト・レストランツ・ホールディングスはマルチブランドでたいへん多くの店舗ブランドがありますので、都度選べる楽しみがありますね♪


 また今後の事業展開についても、親会社から独立して今後も独自の舵取りを強めていくであろう、岡本社長の手腕に注目です!

(関連リンク集)
■クリエイト・レストランツ・ホールディングス ブランドポートフォリオ
■クリエイト・レストランツ・ホールディングス 投資家情報
■クリエイト・レストランツ・ホールディングス 株主優待制度

代表取締役社長の岡本晴彦さまと。
代表取締役社長の岡本晴彦さまと。
10月23日放送「システムインテグレータ」(3826)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.10/23 今日の1社担当 記事URL
 「アサザイ 今日の1社」には、何社か2回ご出演いただいている企業があります。「今日の1社」で今後の見通しやビジョンなどをインタビューさせていただいて、その後どのように推移しているのか?というのも、やはり気になりますよね~。

 10月23日放送の「今日の1社」は、そんな企業のうちの1社、独立系ソフトハウスのシステムインテグレータ(3826・東証マザーズ)です! 同社代表取締役社長の梅田弘之さまは約1年前、2012年の10月24日に出演されています。
 ラジオNIKKEIのスタジオで井上哲男とふたたび対面しまして、インタビューに答えていただきました。今回もホットな取材後記が届いていますので、どうぞお読みください♪

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取材後記

システムインテグレータ(3826)(東証マザーズ)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の梅田弘之さま。

 

「プレミアム」

 
▼「お手本」となる企業

 アベノミクス相場の始まり以外で、昨年の株式市場について私が強く印象を持ったことが二つある。一つは過去の有価証券報告書により業績の堅調さが確認された企業のIPOが大成功したことと、既上場銘柄で業績がリーマンショック以前を上回っているものの、バリュエーションが割安に放置されていた銘柄がアベノミクス相場よりもずっと前から上昇を始めたことであった。

 丁度1年前に番組に出て頂いたシステムインテグレータもその1社で、放送前から株価は動意づいていたが、放送後3週間で株価はほぼ倍となった。

 

 昨日(10/22)は、7月(第1Qの決算発表)に中間期(第2Q)の上方修正を発表して以来の出来高10万株超となり、今回の番組出演の告知効果が市場で言われていたようであるが、個人投資家に私が伝えたいことは、ホームページから企業分析を行うことができるお手本のような企業であるということである。

 

 実際に同社のホームページから「IR情報」のタグに入り、この10/11付けの「平成26年2月期 第2四半期決算説明会を開催いたしました」の添付資料(以下「説明会資料」)と10/8付けの「平成26年2月期 第2四半期決算短信」(以下「短信」)を見て欲しい。 (事務局注:記事末尾にリンクがあります。)

 「説明会資料」において、同社の歩み、主力4製品と新規製品の説明、ここまでの業績、株主還元などが分かり易く、そして、見やすく記載されている。そして、次に「短信」の「定性的情報」を読んで欲しい。適時開示資料というと敬遠しがちであるが、同社は売上や収益を、事業セグメント別に発表することを止めて、前期から主力4製品とその他の5区分で発表している。これにより、四半期毎の製品別売上推移や製品毎の利益率まで分かるようになっているのである。この2つの資料を定期的に見ることによって、同社の業績をきちんと追うことができる。そして、売上高、3つの利益項目全てが3期連続で最高を更新する確度が高まっていることが容易に推測できるのである。

 
▼IRの使命と、同業他社比較

 プロネクサスの細川執行役員の「IRの使命は二つ。一つはきちんと業績、業況を投資家に伝えること。もう一つはその業績を正しく株価に反映させること」という言葉をこの番組で何度も紹介したが、前半の使命はこの2つの資料で充分に果たされている。

 そして、次にホームページでも、また、「説明会資料」にも書かれている梅田社長の目標株価を見て欲しい。昨年は、年初にまずは年末株価の倍、次に公募価格と定めてクリアしてきた。冒頭に書いた「業績堅調、バリュエーションが割安銘柄の上昇」によるものである。ここまでは、絶対的な目標株価の制定であったといえるが、今期は、同業のPERを意識した相対的なものに変わっている。これについても四半期毎にきちんと同業他社のバリュエーション数値を検証して変更している。

 

 私は個人的に日本の企業のIR活動において投資家への説明で最も欠けている部分はこの、「同業他社との比較(収益性、成長性、バリュエーション)」であると感じている。これを行い、説明資料に載せている企業は非常に稀である。しかし、投資家の琴線に最も触れるのもこの部分であると私は確信している。なぜならば、ヘッジファンドを始めとするファンドがニュートラル戦略やロング・ショート戦略を行う際に、「買い候補」と「売り候補」の選別において同業内での比較を行うケースが多々あることを投資家は知っているからである。

 ご覧になられた方もいらっしゃるかと思うが、今年ある雑誌で行われた「日本で優秀な経営者3人アンケート」の1人に私が梅田社長の名前を挙げたのは、このことを充分に理解したうえで経営を行っているからである。

 また、投資家に会うために株主総会を夜に行い、その後の懇親会では自ら焼いたチーズケーキとお酒を振舞う。株主優待を出身地である新潟のお米に決めて、農法も調べ、農家を決定するまでの過程も開示している。昨年来、数度お会いする機会を得たが、会社の取締役にも、社員さんにも、ご友人にも、誰に対してもその目線の位置とフランクさが変わることは無い。経営者としてだけでなく、1人の人間として同社長は非常に魅力的である。

 
▼最後に、井上分析

 最後に井上分析。このまま今期を終えると3期平均のROEが15%以上にまで上昇する。3期連続の黒字、そしてROEの数字という2つのスクリーニング・フィルターを通過することは、機関投資家や海外投資家に対してのアピールとして大きいと思われる。この3期平均ROE15%というのは全上場企業のうち上位8%くらいに位置する。また、長期のカタリストを挙げるとすれば、「説明会資料」にも書かれている、保守売上、クラウド売上を意味する「ストック売上比率」の上昇である。なぜキヤノンが電気機器の中で強いとされるのか?それは「ストック売上」がもたらす、業績のブレの小ささによるものである。強いソフトの布陣と充分なストック売上比率。両者が揃った際に社長の目標は同業のPERではなく、それにプレミアムを乗せたものになっているはずである。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 また放送中にも井上哲男が高く評価していた同社のIRサイトや説明会資料は、記事末尾にリンクしておきますので、是非お目通しください♪ 
 IRサイトのトップページでは、梅田社長の写真とともlに目標株価、目標とする業界平均PERが掲載されています(※10月23日現在)。梅田社長の目標に向き合う姿勢がよく表れていると思います!

 またどこかの段階で、お話を伺いたいですね~。

■システムインテグレータ IR情報
■2014年2月期 第2四半期決算説明会資料(PDF)
■平成26年2月期 第2四半期決算短信
■株主優待制度スタート 
 ※お米の成長記録も掲載されています。

代表取締役社長 梅田弘之さまと。今回はラジオNIKKEIスタジオ受付にて。
代表取締役社長 梅田弘之さまと。

10月16日放送「今日の1社」ミナトエレクトロニクス(6862)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.10/16 今日の1社担当 記事URL

 経営環境の変化にあわせて、中核となる事業が変化してきている企業があります。今回ご紹介するミナトエレクトロニクス(6862・JASDAQスタンダード)もその1社。1966年にICテスタ1号機「集積回路ファンクションテスタ」を開発してから47年、現在はデバイス関連、タッチパネルが中核事業となっています♪

 今回は代表取締役社長の若山健彦さまにお越しいただきまして、井上哲男がインタビューしました。
 あらためて井上哲男が取材後記にまとめていますので、どうぞお読みください!


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取材後記

ミナトエレクトロニクス(6862)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の若山健彦さま。

 

「カタリストは社長」

 

▼「2本柱」+1
 テスターの会社というイメージが強かった同社であるが、現在のセグメントにおける2本柱は「デバイス関連事業」と「タッチパネル」である。

 「デバイス関連事業」は企業の設備投資の影響を受ける部分であるが、デバイスプログラマーとしての同社の歴史は古く、国内メーカーも稀少でありステータスは高い。また、「タッチパネル」は特に大型・中型においてメーカーからの信頼が厚く、プリクラ、自動販売機、マスコミなどで幅広く使われており、この分野の業績は堅調である。

  同社が新規の柱として現在考えているのが、環境関連事業。具体的にLED照明の販売を行うことを表明している。今期の上期の段階では立ち上げが進まなかったことが10/11に発表された適時開示資料から分かるが、この分野の進捗はこれからの四半期ベースの決算でも追っていきたいと思う。また、海外売上についても注目である。海外の連絡事務所が稼動することにより、この増加に期待したい。近年、均(なら)してみると海外売上高比率は15%前後で推移しているが、2005年3月期からの3年間、24%~31%の水準にいたことがある。同社のクオリティの高い製品は販路が確立すれば需要が見込めると考えている。

 
▼最大のカタリスト

 そして、番組でも触れたが、最大のカタリストは若山社長自身であると思う。金融界ではかなりその優秀さの誉れが高い同氏が就任して1年半。筋肉質な会社に変えて、これから展開していく戦略が楽しみである。ホームページのリニューアルも行われるという。是非、若山社長の考えや目指している方向性がきちんと投資家に伝わるものにして欲しいと思う。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 若山社長のプロフィールは同社の適時開示にもありますので、関連リンクもご参照くださいね。

 それでは、また来週の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■ミナトエレクトロニクス IR情報
■ミナトエレクトロニクス 平成24年6月12日付適時開示 代表取締役の異動に関するお知らせ

代表取締役社長 若山健彦さまと。
代表取締役社長 若山健彦さまと。

10月9日放送「今日の1社」三菱地所(8802)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.10/09 今日の1社担当 記事URL
 東京には、町名だけで誰にでも通じる、確固たるブランドをもったまちがあります。江戸時代からの歴史を受け継ぐ「日本橋」、世界から観光客が集まる繁華街「銀座」、そしてアジア有数のビジネスセンター「丸の内」などなど・・・。
 10月9日放送の「アサザイ 今日の1社」では、「丸の内」で多くのオフィスビルを保有し、日本屈指の総合不動産業として知られる三菱地所(8802・東証一部)をご紹介しました!

 ブランドとは、立地が良いからと言って勝手についてくるものではありません。同社が積み重ねてきた歴史と取り組みについて、代表取締役 専務執行役員の加藤譲さまにお越しいただき、井上哲男のインタビューに答えていただきました♪

 誰でも知っている三菱地所、そして丸の内ですが、放送や取材後記を通じてまた新しい一面を知っていただければ幸いです。

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取材後記

三菱地所(8802)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役専務執行役員の加藤譲さま。

 

「インタラクションが活発な街」

 
▼当たり前ではない「安全」

 「三菱地所」。今まで「アサザイ」にご出演頂いた企業のなかで最も時価総額が大きく、知名度も抜群。これから力を入れていくという"個人投資家向けIR活動"の皮切りとして当番組に出て頂けたことは光栄である。

 

 東京駅は丸の内側と八重洲側では異なった顔を持つ。個人的に丸の内側を表現するとしたら、それは「カチッとした街」である。大企業の入ったビルが立ち並ぶ丸の内は、文字通り、日本経済の発展を支え、見続けてきた街であるが、歩いていて感じることは「日本は安全な国だなぁ」ということである。

 ビジネスビルが立ち並ぶのだから当たり前と思われるかもしれないが、海外ではそうはいかない。ニューヨーク、ロンドンもそうであるが、海外の金融街は歩いていても緊張が解れることはない。個人的な印象で恐縮であるが、私が世界で最も嫌いな街は全米第二の都市ロサンゼルスのダウンタウンである。ロサンゼルスにはハリウッドやビバリーヒルズ、サンタモニカなどの観光地や景勝もあるが、出張でしか行ったことのない私には無縁の場所である。金融機関があるのはダウンタウンだけなのでしょうがないが、空港から随分と離れたその街で過ごす時間は苦痛でならなかった。ビジネスマンと同じくらいいるのではないかと思われる浮浪者の数や、一日中聞こえるパトカーのサイレン音にも辟易としたが、最も嫌だったのが数年前は賑わっていたのに、いつの間にかゴースト・ビルとなって夜になっても灯りがつかない高層ビルが幾つも窓から見えることであった。随分とダウンタウンも変わったと聞くが、やはり個人旅行で行く気持ちにはなれない。

 
▼数字が示す「丸の内」

 三菱地所の主要事業は4つ。「ビル事業」、「住宅事業」、「都市開発事業」、「海外事業」であるが、収益の7割を占めるのが「ビル事業」。同社のセグメントに占める「丸の内」の重要度が分かる。

 後輩が言った言葉で忘れられないのが、「世界で一番の夜景って、夜に羽田空港に戻ってくる際に東京上空から見る宝石箱のような光だと思う」というものだ。山手線の内側にビッシリとビルが立ち並ぶが、これだけ広いエリアにビルが立ち並ぶ街は世界中で東京くらいである。それだけビルがあるのに、なぜ丸の内のステータスや輝きは薄れないのであろうか。三鬼商事のデータによると、今年3月末時点での東京ビジネス地区の空室率が8.56%であるのに対して、三菱地所の丸の内オフィス空室率は3.66%と、4.9%も良いのである。また、今回のアベノミクス景気の始まりを受けて、新規募集賃料が都内で最も早く上昇に転じたのもやはり丸の内であった。

 
▼10年を積み重ねる、100年の街づくり

 その答えは計画性を持った街づくりを行ってきた歴史にあるのではないかと思う。1890年に岩崎 弥之助が日本のビジネスセンターを構築するという構想のもと陸軍省用地であった丸の内一帯の払い下げを受けてから、三階建て赤煉瓦造りの建物が立ち並ぶ一丁ロンドン、最新鋭のビルが立ち並ぶ一丁ニューヨークとテーマ性を持つ街造りを行ってきた。欧米を強く意識した丸の内の街造りは、鹿鳴館がそうであったように、単なる憧憬ではなく日本のプレゼンスを示すものであり、不平等条約の撤廃にも寄与したと本で読んだことがある。

 丸の内の110のビルのうち三菱地所が保有しているビルは約30棟あるが、この計画的な建て替えが時代の最先端の機能性をビルにもたらしてきたといえる。同社は(テーマを持って)10年毎のステージで丸の内の街造りを考えているが、この10年間で建て替えるのが6棟程度、つまり全て建て替えるのに50年かかる計算となり、これを続けてきた、また、続けていくということは常に新たな街造りを継続するということなのである。

 現在は2008年から始まった10年ステージの丁度折り返し時期。巡航速度である3棟が竣工しているが、丸の内を「世界で最もインタラクションが活発な街」にすることを目指すという。この「インタラクション」はIT業界で使われる意味ではなく、ファッション業界で使われる「相互作用、相乗効果」という意味であろう。

世界の主要都市は行く度に新しい顔を見せてくれる。ビジネス、文化、商業、それらがもたらすインタラクションが現在の街造りの潮流である。シンガポールや上海、香港などは明らかにそれを意識している。丸の内のインタラクションを、最新の機能性と安全性を担保したビルの提供という形で、三菱地所は見守り続けるのであろう。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 丸の内はかつてはオフィスだけだったものが、現在ではビルの1階に有名ブランド店などが立ち並び、休日でも賑わいの絶えない街になってきています。中でも三菱地所の「丸ビル」「新丸ビル」の竣工は、ひとつの象徴的な出来事でしたね。

 最新のビルをつくり続ける一方で、三菱地所は明治期に建設された「三菱一号館」を復元し、「三菱一号美術館」として公開しています。放送中にもご案内申し上げました通り、今回は三菱地所からリスナープレゼントとして同美術館のペアチケットを5名様分ご提供いただいています!
 リスナープレゼントの応募は別途本サイトでご案内しますので、是非お申込みください♪

 これからの10年、あるいは50年、100年でどのように街が変わっていくのか、三菱地所の長い視点での街づくりに注目したいと思います!

(関連リンク集)
■三菱地所 IR情報
■三菱一号美術館

代表取締役 専務執行役員の加藤譲さまと。
代表取締役 専務執行役員の加藤譲さまと。




10月2日放送「今日の1社」高見沢サイバネティックス(6424)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.10/02 今日の1社担当 記事URL
 米国のお店のレジで100ドル札を出すと、一瞬スタッフの表情がかわって、厳重に偽造チェックをされることが多々あります。もともとカード社会で高額紙幣が使われることが少ないということもあるのでしょうが、旅行をしていると高額紙幣を使うことを避ける習慣がついてきます。
 それに比べて、日本では1万円札も普通に使われていますね。深夜のコンビニなどで警戒されるケースもありますが、米国ほどではありません。日本円は、いろいろな意味で信頼性が高い!お金だと思います。

 そんな日本の紙幣・硬貨は、支払いの現場でもやはり信頼性の高い機器に支えられています。今回の「アサザイ 今日の1社」では、鉄道駅の自動券売機など、さまざまな現金支払いにかかわる機器を製造・販売されている高見沢サイバネティックス(6424・JASDAQスタンダード)をご紹介しました!

 井上哲男のインタビューに答えていただいたのは、代表取締役社長の高見澤和夫さま。同社の事業について、たいへん丁寧にご説明いただきました。

 井上哲男からの取材後記が早速届いていますので、放送とあわせてお楽しみくださいっ!

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取材後記

高見沢サイバネティックス(6424)(東証ジャスダック)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の高見澤和夫さま。

 

「安全、安心な社会インフラを支える技術」

 

▼「機械遺産」から始まった「TBCC」
 日本には「機械遺産」というものがある。日本機械学会が2007年から選定しているもので、日本の機械製造の歴史において、未来へと繋ぐ価値を創造した機械、そして、現在でも稼動する機械に対して与えられる、栄誉ある賞である。

 1969年の会社設立の翌年に大阪万博が開催されたが、その万国博中央駅にずらりと並んだ電車の券売機が同社の製品「多能式自動券売機」であった。硬貨を認識し、押されたボタンの通りに金額の違う切符を印刷して送り出す券売機は世界初であった。「多能式」とは「切符を中で印刷する」という付加機能のことである。この「多能式自動券売機」が機械遺産として選定されている。 高見沢サイバネティックスが現在掲げている4つの事業方針「T(チケット)、B(ビル=紙幣)、C(コイン=硬貨)、C(カード)」の全てはここから始まったといえる。

 
▼「TBCC」を支える3つのセグメント

 実際のセグメントは「交通システム機器」、「メカトロ機器」、「特機システム機器」の3つ。「交通システム機器」は主に電鉄部門での事業で、具体的には、自動券売機、自動精算機、定期券発行装置、自動改札装置、ICカード入金機、ホーム用可動柵などがある。

 また、「メカトロ機器」は表からは見えない機械内部に「TBCC」に関わる高い処理技術を持った製品を提供するビジネスである。一例を挙げると中国全国の地下鉄の自動券売機の中に同社の機器は搭載されており、その他、韓国、台湾、香港、マレーシア、ヨーロッパ諸国の自動販売機の中にも、同社の機器は導入されている。

 

 そして、「特機システム機器」は同社の技術がさまざまな形で活かされた分野である。例えば地震計も同社の製品であるが、気象庁や地方自治体で採用されている設置型地震計に加えて、持ち運び可能な可搬型地震計も同社の製品としてある。これは被災地などで救助活動にあたるレスキュー隊の余震による二次被害を防止してくれる。設置型地震計は設置型であるがゆえ、大地震の際に壊れたり、電源が確保できない可能性があるのだが、可搬式にはそれが無いのだ。また、鉄道事業者が多く利用している早期地震警報システムは地震発生時の列車運転制御に役立っている。電車に関わる安全、安心を支える多くの機器に同社の技術が用いられているのである。その他にもビルの出入り認証を行うセキュリティゲート、空港の搭乗ゲートなども「特機システム機器」に含まれる。変わったところでは、現在、駅近くの限られたスペースで同社の電磁ロック式駐輪場管理システムを用いた駐輪場の運営も行っている。技術の活かせるストックビジネスという点で、おもしろいところに目をつけたものだ。

 
▼技術の玉手箱が支える、社会インフラ

 今年、同社が日経新聞で報道されたのが二度あるが、何れも新製品開発のニュースであった。製造コストを15%抑えた券売機の硬貨処理ユニットの新製品は明らかに中国や海外の鉄道会社を対象として意識したものであり、また、価格を従来の半分程度に抑えたセキュリティーゲートは国内を意識した製品である。バーの動きを工夫して、奥行きサイズを半分にまで縮めた新製品は、コストが下がるだけでなく、スペースを大きくとらないという点で、スーパーなどの商業施設やエントランスがそれほど大きくないビルのニーズにマッチしている。同部門の国内シェアは既に3割を占めているが、これにより4割に引き上げることを目標としている。

 

 社長と話をしていて一点認識が一致したことがあった。それは、自動販売機は安全でモラルの高い社会の象徴であるということである。学生時代に聞いたのであるが、海外からの留学生が日本に来てまず驚くのが、街中に自動販売機が溢れているということであった。製品とお金が入っている機械が街中にたくさん置いてあるということに驚いたという。現代でも、海外に行くと自動販売機が少ないことや、機能という点でも日本の数十年前のレベルの物が多いことに驚く。自動販売機は、日本が世界に誇る技術の玉手箱なのである。そして、その箱の中にある技術が形を変えて支えているもの。それは安全、安心な社会インフラに他ならない。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでたか?
 自動券売機などは日常的に利用しますけれども、詰まったりせずに当たり前のように快適に利用できることが、海外では決して当たり前ではないんですよね~。私もヨーロッパの某国首都で、ターミナル駅の券売機がすべて故障で使えずにびっくりしたことがありました。

 日本の安全・安心な社会は、さまざまな企業が縁の下で支えています。
 「今日の1社」では、個人投資家の皆様にそんな企業の魅力をご紹介していきたいと思います♪

(関連リンク集)
■高見沢サイバネティックス 日本機械学会 2011年度機械遺産認定のお知らせ
■高見沢サイバネティックス 投資家の皆様へ

代表取締役社長の高見澤和夫さまと。
代表取締役社長の高見澤和夫さまと。
9月25日放送「今日の1社」大研医器の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.09/25 今日の1社担当 記事URL
 「アサザイ 今日の1社」では、個人投資家の皆様になじみが深い企業から、専門的なBtoB企業まで、幅広い上場企業をご紹介しております。日常的に親しみのある企業への投資も面白いですが、専門性の高い分野に分け入っていくのも醍醐味があると思います。

 そんな企業との新しい出会いにアサザイが一役買えれば...と思いつつ、今回ご紹介するのは大阪の医療機器メーカー、大研医器(7775・東証一部)です!同社は主に麻酔関連、病院感染防止関連製品の企画開発・製造販売を行い、主力製品で高いシェアを有しています。
 今回は代表取締役会長の山田満さまにお越しいただきまして、井上哲男がインタビューしました。

 このバイオ関連銘柄を井上哲男はどう見たのか?取材後記をどうぞお読みくださいっ!
 
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取材後記

大研医器(7775)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役会長の山田満さま。

 

「医療機器はモノづくりニッポンの期待の星である」

 
▼強力な主力2製品

 「アサザイ」5社目のバイオ関連銘柄である。今年の1月、とある週刊誌の取材においてバイオ関連で3社を推奨して欲しいと言われた際に同社をその一つとして挙げたが、当時、同社株の動意は今ほどではなかった。しかし、近頃バイオ関連が賑わう際に一つの傾向がある。それは、実際に今まで高い成長を遂げてきた企業、また、売上高利益率や資本に対する利益率が既に高い企業の動意が高いということである。近頃の同社株の動きを見ていると個人投資家も非常に企業研究を行っていると感じる。

 

 「大研医器」。売上高に占める割合は「フィットフィックス関連」が60%、「シリンジェクター関連」が25%であり、主力2製品関連で85%を占める。

 「フィットフィックス」は手術中に出る血液・体液等の廃液を吸引して密閉容器で凝固するプラスチック製の凝固剤一体型吸引器のこと。従来の吸引器はガラス製で洗浄後に再利用されているため、医師、看護士に感染症のリスクがあったが、これが防げる。それまでトップシェアでこの分野の先駆者であった外資系メーカーは、大研医器がシェアを拡大していく過程で日本から撤退した。現在の国内シェアはおよそ70%。ダントツのトップであり、これ以上の拡大は難しいのではと感じられるかもしれないが、実はまだまだ伸びしろがある。というのは、現在でも65%がガラス瓶製であり、プラスチック製は35%しかない。70%のシェアはこのプラスチック製吸引器における数字である。医療機関における啓蒙が進んで、ガラス瓶製からプラスチック製への移行が進捗すればますます同社の売上げは伸びるのである。

 

 もう一つの「シリンジェクター」は手術後の痛みを軽減する麻酔関連の製品である。従来、この分野はバルーンの伸縮を利用したバルーン製が主力であったが、これでは正確な微量を継続的に投与することが困難であった。同社の製品は大気圧式であり、これを可能にした。同社の製品はPCA装置という、患者が痛みに応じてほんの微量の追加投与を自ら行うことにより痛みを和らげることが可能な機能もついている。この分野でも外資系メーカーを2010年に抜いてトップシェアとなり、現在は40%以上となっている。

 
▼7期連続の増収増益

 業績は極めて堅調。前期まで売上高、営業利益、経常利益が7期連続で最高を更新中で、今期は8期連続を目指している。取材の際に「少しずつ伸びているだけです」という殊勝な言葉があったが、この7期連続の増収増益企業がどのくらいあるかという質問を会長にぶつけたところ、「20社から30社くらいだと新聞で読んだことがあります」との答えが返ってきた。答えは25社。3500社以上ある上場企業のうち、それだけしか実現していないことを知っていながら謙虚な言葉を使っていたのである。30年継続して利益を出し続けてきた同社であるが、創業してから初めの17期は連続で赤字であったという。それでも信念を持ち続けて会社を続けた執念と支えてきたであろう周りの環境に対してただ、ただ頭が下がる。

 

 今年の3月に同社が研究担当者を現在の2倍の40人に拡大すると日経産業新聞が報じたところ、同社株は大きく上昇した。また、4月に安倍首相が成長戦略の一つとして(予想通り)医療分野を掲げ、UAEに「日本UAE先端医療センター」を、ロシアに「粒子線治療施設」の建設を官民共同で進めると表明したところ、直接同社に関連したことなのかどうかは不明ながらも同社株はストップ高水準まで買い進まれた。同社の開発力に対する市場の期待の大きさが分かる。

 現在の主力製品以外でも、心肺停止患者の蘇生率を高める咽頭冷却装置を承認申請中であり、外科手術、救急救命において患者の症状を迅速に判断するための機器の製品化などカタリストはたくさんある。

 
▼医療の「モノづくりニッポン」が世界に伍す日

 シードの浦壁社長と同じことを大研医器の山田会長は言った。それは日本の医療関連機器の年間貿易赤字が1兆円近いことに対する忸怩(じくじ)たる思いである。この30年間は「微細が求められる時代」であった。航空機器、自動車、電化製品、携帯電話、PC、これらの分野に求められた"微細な技術"に応えてきたのは日本である。医療機器はこれまで米国・ドイツの独壇場であったが、培われてきた日本の微細技術が活かされれば、会長の言われている「手術に関わる医療機器において日本製が世界に伍す日」が来ることは決して夢ではない。成長戦略に首相が第一に医療分野を掲げたのは非常に意義のあることなのだ。

 「バイオ関連」は「創薬ベンチャー」をはじめとして多くの事業を含むが、「医療機器」は「精密機器」、「電気機器」などと比較されるべきものであると考えている。同社の高い収益率が示すことは、この分野の付加価値の高さである。「モノづくりニッポン」に付加価値の高さを求めるのであれば、医療機器はその筆頭であるといえる。会長の掲げる高邁な理想が実現される日が必ず来ると私は考える。日本の医療機器メーカー全体への期待を込めてこれからも同分野をレポートし続けていく。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 医療機器分野で、日本がチャレンジャーの立場として道を切り開いていくのが楽しみですね。世界の医療現場でメイド・イン・ジャパンが燦然と輝く日、その先陣を大研医器が切っていくことを、私も期待したいと思います♪

(関連リンク集)
■大研医器 株主・投資家情報

代表取締役会長の山田満さまと。
代表取締役会長の山田満さまと。
9月18日放送「今日の1社」アウトソーシング(2427)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.09/18 今日の1社担当 記事URL
 「日本のものづくり」の力を信じる方は多いと思います。ですが、最近では海外の機関投資家に対して企業が「日本のものづくり」というのは評価されない、という話を聞きました。日本の製造業がダメだという話では全くありません。ただ、具体的な根拠を伴わずに「日本のものづくり」(は素晴らしい)、というキーワードの一点張りでは良さが伝わらない、ということのようです。
 日本の製造業は国際的な大きな状況変化を踏まえつつ、良質かつ最適な生産ライン構築する戦略を立てていかねばなりません。

 9月18日放送の「アサザイ 今日の1社」では、そんな製造業をアウトソーシング事業で支援する、その名もアウトソーシング(2427・東証一部)をご紹介しました! 今回ご出演いただいたのは、代表取締役会長兼社長の土井春彦さま。同業界初の経団連会員として、業界のオピニオンリーダーとしても活躍されています。
 放送とあわせまして、井上哲男の取材後記をどうぞお読みください♪

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取材後記

アウトソーシング(2427)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役会長兼社長の土井春彦さま。

 

「真のアウトソーシング・パートナー」

 
▼リーマン・ショック後の戦略

 "ツイッターのフォロワー"という言葉をよく耳にするが、このフォロワーの反対語が「オピニオン・リーダー」である。

 昨年9月、私は自分が講演する訳ではないが、横浜のIRセミナーを聴きに行ったのであるが、その目的の一つが土井会長の話を聴くことであった。質問に対して一つずつ真摯に答える姿勢、語っていることを聴いて思った。「やはり、この業界のオピニオン・リーダーはこの人なのだ」と。

 

 アウトソーシング業を「総務省の産業3分類における『職業紹介業』、『労働者派遣業』」と定義すると、アウトソーシング業として上場している会社は35社を数える。この業種から初めて経団連の会員として雇用委員会や労働法規委員会の委員を務めた土井会長は、この番組においてもそうであったが、持ち時間一杯を使って自分の会社をアピールするのではなく、業界の歩み、リーマン・ショック後の変遷、遵守されるべき法律に基づき業種全体として確立されなくてはいけないことを話すことに時間を費やす。それによると、メーカー・ニーズはリーマン・ショックにより大きく変化したという。拡大路線のもと、複数のアウトソーシング業とつき合うことによって人数の確保に重きを置いていた時代から、企業の再編、海外への生産ライン移管といったニーズに応えられる"真のアウトソーシング・パートナー"を求めている時代になったのだと。

 同社はリーマン・ショック後の業界全体の勢いが一時的に弱まった際にも、「この状態をチャンスと捉えて研究開発に力を入れる。他社のように"縮小均衡"を求めることはしない。」という主旨のメッセージを送り続けていた。会長自身が言われたように、B/Sで重い資産の存在しない業界において、一見メーカー用語に映る「研究開発」は、人材、システム、そしてメーカー・ニーズの研究とその対応であった。そして、それが、この3年間で果実を生んでいることが数字からもよく分かる。番組でも紹介したが、日経のデータベース(QUICK)に基づく前期までのROE3期平均は15.78%。これは3500社余りある全上場企業中287位、これに配当性向の3期平均を掛け合わせた"真の配当性向DOE"は4.77%で135位という高位になる。

 
▼日本の製造業を、支える

 もう一つ、強く感じたことがある。それは会長自身が、「日本の製造業」というものに強く愛情を持っているのだということである。業種別のセグメントは自動車が30%、電気機器が20%、化学が11%、金融が9%、IT関連が7%、食料品が5%、その他が20%と非常にバランス良く映るが、これについても「環境変化(メーカー・ニーズ)に対応した結果でしかない」と言った。そして、力を入れたい業種として、やはり「自動車」を挙げた。「日本に最後まで生産ラインを残せるのはこの業種だと思う」という主旨の話もされた。

 同社は現在、新事業分野の拡大として「建築施工管理技術」、「IT、通信インフラ」、「電気製品アフターサービス事業」を掲げていることは確かであるが、ここも同社株が賑わう際に、建設業に対する取り組みばかりが材料視される傾向にあることに、私は少し違和感を覚える。この会社の経営理念にある「ものづくり日本の発展と明るく豊かな社会の実現」はこの会社のDNAであり、それが製造業オリエンテッドであるということを忘れないで欲しい。

 
▼海外で伸びる、真のアウトソーシング・パートナー

 海外進出もそうである。現在、製造業は中国だけでなく、また、一部中国から移管する形で東南アジアへの進出ピッチを早めている。アジア6カ国に19の拠点を持つOSインターナショナルをM&Aによって傘下に収めたのは、これに対応するためである。これにより、ライセンスの取得という大きな問題を速やかにクリアするとともに、これまでの日本式の管理体制を構築することによってメーカーに満足してもらえるバックアップ体制を作ることが出来る。「タイなどは既に人材が足りないケースが出ている。これについても、他国から人員を受け容れる、つまり、国を超えた流動性を確保できる形にまで体制を作りたい」と会長は語っていた。これも製造業オリエンテッドのDNAが言わせた言葉である。この海外売上比率は前期10.9%であったものが、今期は14.6%まで伸びる見込みである。カタリストが建設だけではないことがこの数字からもお分かり頂けると思う。また、「真のアウトソーシング・パートナーが求められている」という意味も、である。

 

 番組の最後の「リスナーへのひとこと」で、私は会長に大変失礼ながら録り直しをお願いした。しかし、初めに語られたことをここで書きたいと思う。それは、「派遣切り」という言葉を生んだのは自分達の業界であることのお詫びと、そのため、これからも業界としてコンプライアンス体制の強化に努め、メーカーからも投資家からも信頼される業界にならなくてはならないということであった。やはり、この人がオピニオン・リーダーである。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 経営者は物事を俯瞰的に見る眼を求められますが、それが自社とその周辺だけでなく、業界全体を見渡せる方が「オピニオン・リーダー」と呼ばれるのですね~。これまでに名を残してきた著名な経営者の多くは、そんな広い視点、「イーグル・アイ」を持っていたように思います。

 今後も日本の製造業を取り巻く環境は大きく変化し、それに伴って製造ラインのニーズも多様化してくることでしょう。アウトソーシングの活躍の場は、まだまだ広がる余地があるのではないでしょうか?

 また来週の「今日の1社」もお楽しみにっ!

(関連リンク集)
■アウトソーシング 株主・投資家向け情報
■2013年2月23日 ラジオNIKKEI&PRONEXUS共催 企業IR&個人投資家応援イベントin福岡 オンデマンド放送

代表取締役会長兼社長 土井春彦さまと。本番組アシスタントの長野静も同席しました。
代表取締役会長兼社長 土井春彦さまと。アサザイアシスタントの長野静も同席しました。
9月11日放送「今日の1社」ダンロップスポーツ(7825)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.09/11 今日の1社担当 記事URL
 2020年に東京オリンピック開催が決定したことから、株式市場、特にスポーツ関連銘柄は活況を呈しています。東京タワーが立ち、五輪が空に描かれたあの頃を想起された方もいらっしゃることと思います。

 9月11日放送の「アサザイ 今日の1社」でご紹介したのは、ゴルフ・テニス用品の製造・販売などで高いブランド力を有する、ダンロップスポーツ(7825・東証一部)です! 今回は代表取締役社長の野尻恭さまにお越しいただきまして、井上哲男がインタビューしました。
  井上哲男の取材後記が届いておりますので、放送とあわせてお読みくださいっ!

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取材後記

ダンロップスポーツ(7825)(東証一部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の野尻恭さま。

 

「祝!五輪開催決定」

 
▼ふたつの契約締結

 今期見込みベースの売上高660億円のうち、ゴルフ用品が8割、テニス用品が1割を占める。ゴルフクラブの「ゼクシオ」を発売したのが2000年であるが、発売2年でブランド別トップシェアとなり、昨年までの11年間その牙城は崩されていない。ゴルフボールも2011年にトップとなり2年連続でトップ、テニスラケットも4年連続、テニスボールに至っては1930年に製造・販売を開始してからずっとトップである。

 

 同社を巡り、今年大きな話題となったことが二つある。一つはシューズの名門であるアシックスとゴルフシューズの国内独占販売契約を結んだことであり、もう一つは"超大物ルーキー"松山英樹プロと契約を結んだことである。

 同プロは、契約を結んだ経緯について「ジュニア時代から使っている『スリクソン』(「ゼクシオ」、「クリーブランドゴルフ」と共に同社のクラブ・ブランド)に愛着、信頼があるのはもちろん、クラブもボールもイメージを受け止めてくれる。決め手となったのはスリクソン・Z925というアイアンで、3月に試打したのだが、すごくフィットして今季から使用している」と語っていた。

 今週の日曜日、その松山英樹プロがツアー3勝目(今季3勝目)を挙げた。プレーオフの2ホール目、先に第2打を打った選手がグリーンのピンそば約1メートルという絶好の位置につけたのだが、その後にフェアウェイバンカーから松山選手が打ったボールはさらにその内側に止まり、バーディーを奪って優勝したのだ。試合後にその一打を振り返り、「一つ(クラブの番手)大きいかなと思ったが信じて打った」と言っていた。この言葉とあのショットは、プロと一緒にフィッティングをしているダンロップスポーツの人間にとってはたまらなく嬉しいだろうなと思った。

 同選手との契約について社長は、「この頃、有望な若手選手が海外のブランドと契約するなか、日本のメーカーとしてよくぞがんばった」という声があったと語ったが、同社は海外で活躍する多くの外国人プロとも契約を交わしている。20年前に日本のメーカーがこれだけの外国人選手と契約することはなかなか考えられなかったことだ。同社のゴルフクラブ・ボールが日本メーカーの地位を高めたと言ってもよい。これは野球や他のスポーツではまだ見られないことだ。

 
▼「Challenge 15」、そして2020へ

 同社の2015年度までの中期経営計画のタイトルは「Challenge 15」。売上高を1000億円まで伸ばすこと、海外売上比率を現在の35%から50%に引き上げること(+15%)、そして、2011年比でゴルファーに「プラス15ヤード」を与えることである。

最後の項目は決してふざけたものではない。それは、さらに技術力・研究力を高めてゴルファーに喜んでもらうという使命を自らに課したものである。

 

 2020年の五輪開催に沸き経つニッポンであるが、2016年からゴルフが五輪競技として復活する。松山英樹プロとダンロップスポーツがタッグを組んだ戦いが今から楽しみである。(了)
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 取材後記は、以上です。2020に向けて、いろいろな夢が広がりますね~。

 東京オリンピック開催決定直後、いくつかのメディアで野尻社長のコメントが取り上げられていました。それだけ業界においての地位を確立されているということなのでしょう。

 ゴルフシューズ分野でのアシックスとの業務提携は、2013年4月17日に発表されました。シューズビジネス強化のため、2014年2月から「アシックス」ブランドのゴルフシューズを日本国内でダンロップスポーツが独占的に販売をするというものです。
 企画は両社共同、開発および生産はアシックス、販売および販促はダンロップスポーツが主管する立てつけになっています。2016年をめどに10億円(シェア10%)、国内トップ3を目指すということですので、期待したいですね。

(ダンロップクラブハウス赤坂店)

ダンロップクラブハウス赤坂店

 余談ですが、ラジオNIKKEIのスタジオから徒歩3分ほどの場所に、ダンロップスポーツの直営店、「ダンロップクラブハウス赤坂店」があります♪ ダンロップ公認クラフトマンやボールソムリエがサポートしてくれますので、ゴルフをたしなむ方でしたら、仕事帰りについつい立ち寄ってしまいそうです。

 なお、下記関連リンク集にリリース関係のほか、松山英樹選手スペシャルWEBサイト等のリンクをまとめましたので、そちらもご参照ください♪

(関連リンク集)
■ダンロップスポーツ 株主・投資家の皆様へ
■4月17日付リリース 株式会社アシックスとダンロップスポーツ株式会社とのゴルフシューズ分野における業務提携に関するお知らせ
■7月1日付リリース ~スーパールーキーがダンロップに~松山英樹選手とゴルフ用品使用契約を締結
■ダンロップスポーツ SRIXON×松山英樹スペシャルWEBサイト
 
(代表取締役社長 野尻恭さまと。今回は長野静も同席しました。)
代表取締役社長 野尻恭さまと。

9月4日放送「今日の1社」ソケッツ(3634)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2013.09/04 今日の1社担当 記事URL
 昨今、スマートフォンなどの携帯端末の発達により、場所を選ばず音楽や映像を楽しめるようになってきました。本番組「アサザイ」も、スマートフォンのアプリ「radiko」で聴いてくださっている方が大変多くなっています。
 一方、ネットワーク上のコンテンツ量は毎日増加を続けていまして、コンテンツ提供元としてはユーザーが求めるコンテンツをいかに最適に届けるかが大きな課題です。そのユーザーとコンテンツの「出会い」を支援するのが、今回9月4日放送「今日の1社」でご紹介したソケッツ(3634・マザーズ)です!

 同社は、音楽・映像等の国内最大級のメディア・データベースを独自に構築しており、それを活かしたコンテンツ検索サービスなどを活提供しています。今回は代表取締役社長の浦部浩司さまにお越しいただきまして、井上哲男よりインタビューさせていただきました♪

 井上哲男より早速取材後記が届いておりますので、どうぞお読みください!

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取材後記

ソケッツ(3634)(東証マザーズ)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締社長の浦部浩司さま。

 

「そっと寄り添う」

 

▼「パーソナルラジオ」で活きるデータベース
 2001年に米国に出張した際、兄弟会社のメンバーから数度同じことを言われた。それは「携帯電話を持っているか?持っているなら、つながらなくてもいいからiモードの画面を見せて欲しい」というものであった。モバイルとインターネットを繋ぐ技術の開発に世界で初めて成功したのは日本であり、少し誇らしい気持ちになったが、当時のメンバーに数年前に会った際に、聞かれて困ったことがある。それは「日本の"パーソナルラジオ"でメジャーなのはどこか?」という質問であった。

 

 まだ、日本では耳慣れない「パーソナルラジオ」という言葉ではあるが、数社が手掛け始め、ソケッツもこの6月から「LIFE's radio」(ライフズ)というスマートフォン向けサービスを開始した。既にソケッツは楽曲について圧倒的な量のデータベースを持っている。1曲についてのスクリーニング項目は2000以上。それを機械ではなく人間が行っている。米国でパーソナルラジオと言えば「Pandora」が有名であるが、浦部社長は、あるネット系音楽サイトのインタビューで「Pandoraのアプローチの仕方を知り、(スクリーニング)項目の違いを知って、逆に自分たちのアプローチ分析が間違っていなかったことが分かった」と述べている。人間が人の耳によって分析したアプローチに対する自信を深めたということであろうか。auの「LISMO!」は、このデータベースが活かされたコンテンツであるが、同様の活用がパーソナルラジオで展開されることになる。ユーザーは「SEED」(今、オンエアされている楽曲と雰囲気が近い曲が自動的にオンエアされる)や「LIKE」(自分が「LIKE」した曲をデータ分析されて、その好みがオンエアに反映される)という機能を使うことによって、使えば使うだけ、自分の嗜好にあった楽曲がオンエアされるようになっている。まさしく"パーソナル"なのである。これを月額350円という低価格で提供する。無論、その先に見据えているものはあると思われる。それは6兆円と社長自身が言われた広告の世界であろう。

 

 初監督作品として「ラヂオの時間」を選んだ三谷幸喜が52歳、「アサザイ」にお越し頂いた際に「『セイヤング』もこういう場所で収録されていたのかな」と話されたシードの浦壁社長と私は50歳。ここまでは完全なラジオ世代であるが、私よりも5歳若いソケッツの浦部社長は、ラジオ世代の最後かもしれない。しかし、ラジオに対する愛着は私をはるかに上回る。ラジオ談義は、ロング・インタビューと収録外で大いに盛り上がった。

 
▼ラジオが「寄り添う」時間

 ラジオ業界の勢いが弱くなった理由として挙げられるのが、パソコン・インターネットの普及が個人の時間をラジオからそれに向かわせたというものである。

 学生時代の友人とよく話すことがある。それは、自分達の学生時代に携帯電話もインターネットも無かったことが、果たして良かったのか悪かったのかということである。大学まで1時間以上かけて行き、そこで初めて「休講」を知るということは今の学生にはないだろう。夜9時を過ぎたら遅い時間であるから電話をかけないという風習も携帯電話には無い。たくさんの友人と通話やメールによってコミュニケーションを取れるという便利さは貴重だ。しかし一方で、フェイスブックで知り合いのコメントを夜中まで見て「いいね!」を押してあげる気遣いも要らなかったし、約束が当日にキャンセルされることを経験したこともない。

 

 ラジオと過ごした時間。それは自分自身と向き合った時間だ。ラジオを聴いていない時間は、ラジオで知った本を読み、ラジオで好きになった歌手の音楽を聴いた。若く、多感な時代に、夜から朝までの"他人とコミュニケーションを取らない時間"の過ごし方をラジオは教えてくれた。自分の感性や価値観の根っこの部分は、三分の一が「本」で、残りも等分で「友人」と「ラジオ」が作ったと思っている。

 「暮らしにそっと音楽が寄り添う」これはラジオを愛し、ラジオとリスナーの距離感を充分に分かっている浦部社長ならではの言葉だと思う。
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 「アサザイ」リスナーの皆様は、もちろんラジオの魅力をよくご存じでいらっしゃることと思います♪ 「パーソナルラジオ」については私はよく知らなかったのですが、ソケッツによる「LIFE's radio」、興味を惹かれました。

 「インターネットユーザーは気が短い」という実験結果がありまして、ウェブサイトなどを閲覧する際、少しでも表示が遅かったり求めるコンテンツが見つかりにくかったりすると、別のページへ飛んでしまう傾向が強いのだそうです。テレビでもリモコンの発達による「ザッピング」、飽きるとすぐにチャンネルを変えてしまうという話が有名ですが、ネットではそれがさらに著しいようです。
  いちユーザーとしても、求めるコンテンツがそっと「寄り添って」くれたら理想的ですね。ソケッツのようなサービスが今後ますます発展してくれることを期待します~。

 また次回の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■ソケッツ LIFE's radio
■ソケッツ IR情報
■ソケッツはこんな会社です!
■8月1日付リリース カルチュア・コンビニエンス・クラブとの資本業務提携に関する基本合意書の締結、株式の売出し、第三者割当による新株発行並びに主要株主の異動に関するお知らせ
■8月5日付リリース 日本生まれのパーソナルラジオ「LIFE's radio」(ライフズ) 好きなだけ楽しめる「夏の無料体験」フリートライアルサービスを開始

(代表取締役社長の浦部浩司さまと。)
代表取締役社長の浦部浩司さまと。
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