9月10日放送「今日の1社」オプテックス・エフエー(6661)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.09/10 今日の1社担当 記事URL
■放送版オンデマンドは【こちら
■ロング版オンデマンドは【こちら】※放送では入りきらなかったロング・インタビューです。
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 メーカーにとって、工場における「生産性」と「品質」は生命線ともいえるものです。
 マンパワーによる改善もたいへん重要ですがそれだけでは限界もあり、やはり機械的に「仕組み化」されたものが必要になってきます。

 9月10日放送の「アサザイ 今日の1社」では、そんな現場を産業用センサで支える、オプテックス・エフエー(6661・東証ジャスダック・スタンダード)をご紹介しました!

 オプテックス・エフエーは、工場での生産ラインに使用される品質管理及び自動化のための各種センサや、画像処理用LED照明を提供する企業です。 同社の製品は国内・海外の幅広い業界において採用されています。

 今回は代表取締役社長の小國勇様にお越しいただき、井上哲男インタビューに答えていただきました。
 井上哲男から取材後記が届いていますので、どうぞお読みください!

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取材後記

オプテックス・エフエー(6661)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の小國勇様

 

「物が流れるところに」

 
▼生産ラインを、支える

 親会社のオプテックスはセキュリティ(防犯)センサの大手であり、身近なところでは自動ドアの上部で人を感知するセンサなどでも有名であるが、このオプテックスから産業用センサ部門が分社化して設立されたのが同社。光電センサ、画像センサのやはり大手である。

 しかし、光電センサ、画像センサという製品は完全にB2B製品であり、なかなかイメージが沸きづらいが、今回のペットボトル飲料の製造過程を例に挙げての説明により、リスナーの方にもセンサの利用目的がご理解頂けたと思う。まさしく、「物が流れるところにオプテックス・エフエーあり」なのである。

 
▼海外・国内事業の方向性

 売上の海外/国内比率は6対4であるが、海外売上の8割以上(全体の5割程度)が現在のところSick AG(ジック AG)社が担っている。このジックAG社は、35%のシェアを誇る欧州最大の光電センサ販売メーカーである。しかし、売上に占めるこの5割という数字は、実は12年前の会社設立当時は75%を占めていた。国内や海外の他の地域での展開が進み、5割まで低下したのである。

 

 この会社の特徴は、番組の中でも語られたが、海外、国内それぞれのこれからの事業展開の方向性がきちんと示されていることである。

 海外においては昨年11月に合弁販社を設立した中国での本格展開、また、韓国、北南米、ロシア、ASEAN諸国でのシェア拡大により、現在の欧州を除く海外での年間売上5億円を3年後に17億円まで増加させるという。特に番組の中でも語られた中国での事業の伸長は楽しみな材料である。許認可の影響で本格稼動が2ヶ月程度ずれ込んだが、7月に企業訪問をさせて頂いた際に言われていた「計画の2割増水準で推移」が今回の収録では「3割」に増加していた。

 

 また、国内においては、昨年7月に日本エフ・エーシステムを吸収したことによる「画像関連」の強化、積極的な新製品の投入の継続、ハイエンドな製品の多い三菱電機との協業強化、LED事業の拡大などを謳っている。国内売上の目標は3年後に、現在の18.3億円を約2倍の37億円に拡大させることである。

 
▼意識する経営指標

 意識している経営指標についても、その根拠を示したうえで、ROE、ROAを挙げられ、また、配当性向30%を目安として下限についても1株あたりの配当金額20円を考慮した株主還元についても語られた。番組の中でもご紹介させて頂いたように、スプリングキャピタル社の経営指標ランキングにおいて、資本利益率(ROA、ROE)は上位20%内、健全配当性向は上位10%内に位置している。電気機器業内では、それぞれ上位から15%内、6%内の極めて優秀な数字である。まさしく、意識していることを結果として経営指標に数字として残していると言える。

 

 番組の中で、これから3年間の海外、国内の売上目標について「現在のままであれば、十分に達成可能」と力強いメッセージを残された。来年以降もまた番組で進捗状況を語って頂きたい。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 海外・国内の事業を着実に展開させ、結果としてROA、ROEなどの経営指標も高水準にあるオプテックス・エフエー。独自性が強いといわれる、京都市に本社を置く企業です。
 同社を引っ張る小國社長とスタジオでお会いしたときの、たいへん気さくなお人柄も印象的でした。

 また来週の「今日の1社」も、お楽しみに!


(関連リンク集)
■オプテックス・エフエー 株主・投資家情報
■オプテックス・エフエー 経営指標ランキング・シート

代表取締役社長の小國様と。
代表取締役社長の小國様と。
9月3日放送「今日の1社」サクセスホールディングス(6065)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.09/03 今日の1社担当 記事URL
 「少子・高齢化」ということがいわれる一方で、保育所における「待機児童」も大きな日本社会の課題となっています。
 共働き世帯の増加に伴って保育サービスのニーズが高まり、多くのご家族が入所できる保育所を求めて苦心されています。都市部を中心とした自治体においては選挙のたびに「いかに待機児童を解消するか」、子育て支援の施策を競うような形にもなっています。

 9月3日放送の「アサザイ 今日の1社」では、そんな社会の課題を解決すべく保育事業を展開する、サクセスホールディングス(6065・東証一部)をご紹介しました! 同社は病院・大学・企業などの勤労者向け「受託保育事業」と、認可・認証・学童クラブなどの「公的保育事業」を2本柱に成長をしてきました。
 スタジオにお越しいただいたのは、代表取締役社長の柴野豪男様。井上哲男のインタビューに明快にこたえてくださいました。

 井上哲男から取材後記が届いておりますので、どうぞお読みくださいっ!

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取材後記

サクセスホールディングス(6065)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の柴野豪男様

 

「子育て支援事業」

 
▼喫緊の課題、子育て支援

 深刻な問題として認識されながらも、その解決が遅々としており、地域ごとの進捗にもバラつきのある待機児童問題。これがなぜ深刻なのかというと、生産年齢人口の減少により労働力が減少し、それに歯止めをかけないことは、そのまま一国の潜在成長率の低下に結びつくからである。労働力として女性の活用を掲げる以上、待機児童解消の取り組みは悠長なスケジュールで行われてよいものではないのだ。

 

 番組の中で紹介された数字を再度載せると、平成24年4月の待機児童数が2万4千人で、1年間で保育園の定員数が4万9千人増加したにも関わらず、翌平成25年4月の待機児童数は2万2千人と1年間で2千人しか減少しなかったという。この背景にあることは、子供を産んだ女性のうち、子供を預けて働きたいというニーズの比率が高まっていることに加えて、保育園が出来た(預ける体制ができた)のであれば、子供を預けて働きたいという"潜在"待機児童数が非常に多いということである。

 政府は平成24年8月に定めた「子ども・子育て支援法」に基づき、子育て支援新制度を平成27年4月から本格的にスタートする予定である。これにより平成18年に導入された、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定こども園」の数が大きく伸びることが期待されている。

 
▼長期的視点で、堅実に

 サクセスホールディングスの子育て支援事業とは、大きく分けて「受託保育事業」と「公的保育事業」。「受託保育事業」とは企業、病院、大学、自治体などの建物内で保育園を運営するもので、当然、その従業員等が利用するのが目的であり、「公的保育事業」は認可保育園、認証保育園、学童クラブなどである。施設数としては「受託保育事業」が166、「公的保育事業」が86あり、今期新設予定数8ヶ所のうち6ヶ所は既にオープンしている。成長を続けていることは確かであるが、繁華街の外食チェーンと違い、一度オープンしたら、もし無くしてしまったら地域の人々のライフスタイルまで変えてしまうことになるため、十分にそのことを認識したうえで長期的な視点で事業を進めている。

 

 今期の営業減益は先行コストであり、売上高、経常利益、最終利益は過去最高の更新を見込んでおり、成長シナリオは何も変わっていない。また、直近3期のROEは47.2%、34.2%、25.7%と極めて高い。一方で財務内容についても、4期前に500%であった負債比率は前期末で219%まで低下し、事業利益が金融費用の何倍かを示すインタレストカバレッジレシオは同期間に6.9倍から20.7倍にまで上昇しており、明らかに健全性が高まっている。これらを受けて、弊社の経営指標総合ランキングは3279社中286位と上位8.7%に位置している。社会貢献度の高い事業を営まれている同社の堅実な成長をこれからも期待をこめて見守りたい。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 政府は、日本の成長戦略の中核として「女性の活躍」をあげています。
 取材後記でも指摘されているように、今後の日本を考えるとき、子育て支援はまさに喫緊の課題といえます。

 政府の施策の後押しも受けて、サクセスホールディングスの一層の貢献が期待されるところですね♪
 また来週の「今日の1社」も、お楽しみに!

(関連リンク集)
■サクセスホールディングス 株主・投資家情報

代表取締役社長の柴野様と。
代表取締役社長の柴野様と。
8月27日放送「今日の1社」アルパイン(6816)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.08/27 今日の1社担当 記事URL
 車の販売店では、「モノを売るのではなく、ライフスタイルを売る」ということがよくいわれます。
 家族で車に乗って向かう行き先や、あるいは道中の時間など、車を軸にしたライフスタイル全般を楽しんでもらう、という考え方です。

 8月27日放送の「アサザイ 今日の1社」では、そんなドライバーのカーライフをサポートする、アルパイン(6816・東証一部)をご紹介しました! 同社は車載のカーオーディオやカーナビ等において、世界的に知られています♪
 今回は代表取締役社長の宇佐美徹様にお越しいただき、井上哲男インタビューに答えていただきました。井上哲男からの取材後記を、是非お読みください!

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取材後記

アルパイン(6816)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の宇佐美徹様

 

「安全性と快適性」


▼海外で知られる、純正品

 欧州の投資家に知っている日本の電機メーカーの名前を挙げてもらうと必ず出てくる「アルパイン」。高級車の純正カーオーディオ、カーナビゲーションとして世界の評価は確固たるものがある。

 売上構成は海外が約9割で国内が1割となっているが、出荷先別では自動車メーカー向けが85%、ショップ向けが15%という数字に純正比率の高さが分かる。

 純正としての出荷が続けられる理由は、求められるクオリティ水準をクリアし続けてきたからである。番組でも一部紹介したが、民生品(普通の家電)とは異なり、クルマの中という過酷な環境である温度、湿度、振動、更には視認性などの操作性の研究は不可避であり、研究開発拠点は日本だけでなく、アメリカ、ドイツ、中国にもある。


▼"走る電子部品"を支える

 自動車に関する技術、研究は、日本が一歩も、二歩も他国の前を進んでいる。日本がハイブリッドに関する技術供与を行ったのが2~3年前であり、他国のメーカーはまだストラグルしているが、日本は、電気などの"つなぎ燃料"の先にある次世代燃料車の開発、そして、自動運転まで視野に入れたスマートカー戦略に乗り出している。もうすぐ9月であるが、この9月、10月は、国内外で自動車の商品開発デモが発表される"ショーの季節"であり、今秋も日本メーカーの発表が世界を驚かせるであろう。

 かつては、このような産業が多く見られた日本だが、現在は自動車だけがこのような先進性を備えている。これを支えているものは、自動車メーカー自身の取り組み姿勢とともに、電子部品メーカーの技術力である。自動車はもはや"走る電子部品"であり、この研究開発なくしては自動車の先進性は成し得ないのである。

 
▼アルプス電気との協働

 アルパインの特徴として宇佐美社長は「親会社(アルプス電気)が電子部品メーカーで、子会社(アルパイン)が完成品メーカーであること」を挙げた。確かに、あまりこれは無いパターンである。そして、この協働が両社のチカラになっていると考えられる。

 スマートカーの時代になっても、クルマに求められるものの本質は変わらない。それは「安全性と快適性」である。「スマホがナビをするからカーナビゲーション・システム需要は減速する」と言うアナリストがいるが、全くもってお門違いだと思う。それは情報通信のアナリストの考えであって、自動車部品や電機のアナリストの視座ではない。カーナビゲーション・システムにとって、スマホは敵ではない。そのソフト性、コンテンツ性をつなぐことによって取り入れることが、利便性、そして安全性につながるのだ。一人でスマホを見ながら運転するのでは危ないが、それが、世界最大10インチのアルパインのカーナビ画面に映し出されれば快適であろう。「クルマのネットワーク端末化」とはソフト、コンテンツの取り込みによって快適性を高めるとともに、安全性にブレーキをかけるものであってはならないのである。アルプス電気は今秋から従来、パネル内に表示されてきた速度計などが、フロントガラスに見ることができる特殊ディスプレーを量産するが、同社はもともと、車内・車外のインターフェースと呼ばれる部分の電子部品技術が傑出していることで知られている。アルパインとアルプス電気が、クルマの安全性と快適性に寄与してきた部分は非常に大きい。

 
▼東北から、はじまる道

 そして、もう一つ知っておいて欲しいことがある。それは、両社が東北の地域経済に大きく寄与しているということである。アルパインのいわき本社は市内の好間工業団地にある。工場、研究所などの本部機能に加えて、人材派遣会社まで持っており、自社工場だけでなく、地元の労働力が円滑に地元の他の企業にも結びつく手伝いをしている。社長自身もいわき在住である。また、アルプス電気も開発センターが仙台にあり、宮城県に加えて、アルパインのあるいわき市にも大きな工場を2つ構えている。

 九州はシリコンアイランドと呼ばれ、東北自動車道はシリコンロードと呼ばれるが、そこで日本の付加価値の高い電子部品が生産されている。全ての電子部品の目的は、クルマと同じく「安全性と快適性の追求」である。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 いわき市から世界へと伸びるアルパインの今後に、期待したいと思います。

 なお、アルパインからは今回、「アルパインロゴ入り4色ボールペン」 5名様をリスナープレゼントにいただいています。別途本サイトで告知されますので、ふるってご応募くださいね。

 また来週の「今日の1社」も、お楽しみに!

(関連リンク集)
■アルパイン 株主・投資家の皆様へ
 
代表取締役社長の宇佐美徹様と。
代表取締役社長の宇佐美様と。

8月20日放送「今日の1社」コンドーテック(7438)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.08/20 今日の1社担当 記事URL
 現代の日本は、たいへん豊かな社会になりました。
 日本列島の隅々にまで道路が張り巡らされ、橋梁が街をつなぎ、鉄道や車、船舶などが人と物資を運んでいます。そうした都市基盤の上にITインフラが整備され、今度は「情報」が迅速にかけめぐる社会になりつつあります。

 そんな最適化の進んだ社会は、基盤となるインフラがしっかりしていてこそ機能します。
 8月20日放送の「アサザイ 今日の1社」には、社会活動に不可欠なインフラ、環境関連資材を供給するコンドーテック(7438・東証一部)をご紹介しました!
 
 今回は代表取締役社長の近藤勝彦様
にお越しいただき、井上哲男がインタビューしました。
 井上哲男から取材後記が届いていますので、どうぞお読みくださいっ!

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取材後記

コンドーテック(7438)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の近藤勝彦様

 

「ROEだけでなくROAにも注目」

 
▼堅調な業績を支える、5万アイテム

 ファンドマネージャーでいた時も、同社の堅調でブレの少ない業績を注目していた。上場は1995年であるが、それからの10年間、同社は売上高で220~250億円程度、営業利益で12億円程度の数字をコンスタントに出していた。その安定成長期からさらに10年を経て、現在は拡大成長期に入っている。この10年間で売上高はさらに2倍、営業利益は3倍程度になった。今期見込みでの最高更新は、売上高が4期連続、営業利益が3期連続、経常利益が4期連続、最終利益が3期連続となる。資材の高騰等の逆風もあるが、業績は絶好調といえる。

 

 その業績の堅調さは、カバーしている製品の多さとリスクの分散にある。同社が扱っている製品・商品は5万アイテムにもおよぶが、(商社兼)メーカーとしての生産の6割は受注生産であり、在庫リスクが小さい。また、販売先は2万社もあり、上位10社を合計しても全体に占める割合は7.6%に過ぎず、リスク分散効果が高いことが分かる。そして、この販売先であるが、毎年1500社程度増加しているという。

 
▼「ROA」の重要性

 2週に亘って「卸売業」の見方を紹介した。今日はそのポイントとして「ROE」同様に「ROA」にも注目して欲しいと述べたが、重要なことなのでここに再度記す。

 

 コンドーテックは単体で無借金、連結でもデットエクイティレシオが4.3%と、ほとんど有利子負債のない会社であるが、卸売業には有利子負債の大きい会社が多い。財務健全性と負債による事業のレバレッジ効果はシーソーの関係であり、企業は(株主・自己)資本をベースに借入れ等を行って事業を拡大させることは極めて理に適ったことである。しかし、ROEの分母は自己資本であるため、有利子負債の存在の正当性を示す根拠とはならない。そのため、ROAが重要な働きをするのである。

 

 ROAは総資本(総資産)が分母であるが、分子の利益に、ROEと同じく、最終利益を用いているものをよく見かけるが、これには、何も意味が無いと私は考えている。分母が自己資本から総資本に変わっただけ、単に総資産最終利益率という、啓蒙的でない不毛な数字を出しているだけである。

 ROAにはやはり営業利益に利息・配当金収入という金融収益を加えた事業利益を用いるのが適当である。なぜならば、この数字が、有利子負債のコスト、言い換えれば、金融コストを上回っていれば、有利子負債を増加させても事業を拡大させることが有意であるからだ。

 それなのに、分子に最終利益を用いる理由の多くは、事業利益を算出するのが面倒だということであろう。それ以外に理由は見当たらない。企業の説明会に出て、「ROA」になぜ事業利益ではなく、最終利益を用いるのか、それにより会社は何を測っているのかと質問したら、おそらく多くの企業は返答に窮するであろう。少なくとも自社の数字は事業利益を用いるべきである。


▼日経IRフェアで、ご確認を 

 つい熱くなったが、同社の数字は、ROEが11.1%、ROAが10.4%(前期、弊社試算)とROAも高いことが分かる。財務健全性を見る際に、デットエクイティレシオ、インタレストカバレッジレシオに加えてこのROAを見て欲しい。ROAが低いのにデットエクイティレシオが高く、インタレストカバレッジレシオが低い企業については財務政策を注視しなくてはならない。

 

 8/8の増配発表により、昨日(8/19)まで8.2%株価は上昇しているが、それでもPERは10.38倍、PBRは1.13倍とバリュエーション的な割安感は強い。同社は8/29-30に東京ビックサイトで開催される日経IRフェア2014に参加される。是非、事業内容をブースでご確認頂きたい。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 コンドーテックのIRサイトには、「個人投資家の皆様へ なるほど!コンドーテック」というコンテンツがあります。
 個人投資家の皆様に向けて、事業内容がわかりやすく説明されています。日経IRフェアとあわせて、ウェブサイトもチェックしておくとよいと思います。

 また来週の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■コンドーテック ウェブサイト
■コンドーテック 個人投資家の皆様へ なるほど!コンドーテック
■日経IRフェア2014 ウェブサイト

代表取締役社長の近藤勝彦様と。
代表取締役社長の近藤勝彦様と。
8月13日放送「今日の1社」丸文(7537)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.08/13 今日の1社担当 記事URL
 エレクトロニクス商社というと、社名はカタカナが含まれる企業が多いのではないかと思います。
 8月13日放送の「アサザイ 今日の1社」でご紹介したのは、その名も漢字2文字のエレクトロニクス商社・丸文(7537・東証一部)です! 

 丸文の創業は170年前、呉服問屋を起源としていまして、その後業態転換をはかり現在にいたります。その中でも「常に時代の一歩先を見据え、次のニーズに応える」ことを理念とし、日本で初めて集積回路(IC)の輸入販売を開始するなど半導体供給のパイオニアとしても活躍してきました。

 今回は代表取締役社長水野 象司様にお越しいただきまして、同社の強みや中期計画の取り組み等についてお話いただきました。
 インタビュアーの井上哲男から取材後記が届いていますので、是非お読みください!

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取材後記
丸文(7537)(東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の水野象司様

「先見・先取のDNA」

▼織物問屋の先見と友情
 慶応義塾大学の三田キャンパスの一角に、歴史を感じさせる赤レンガの図書館がある。そして、この建物が意外なことに丸文とつながりがある。

 日本で初めて集積回路を輸入した独立系のエレクトロニクスの専門商社である丸文。この事業としての設立は1947年であり、既に67年という歴史があるが、そのルーツは江戸時代の1844年に堀越角次郎が現在も本社を構える日本橋(大伝馬町)で絹織物・綿織物の問屋を始めたことにまで遡る。
 「丸文」はその屋号であるが、もし、そのままの問屋でいたら、江戸時代末から明治初期において、多くの織物問屋がそうなったように、淘汰されてしまったかもしれない。しかし、下田・函館がペリー来航によって開港したのに続き、日米修好通商条約によって、神奈川(開港とともに横浜に改名)が開港されると聞くや、横浜支店を設立して貿易を行ったことが、「丸文」をさらに大きくしたのである。実は、ここで動けたかどうかが、その後の織物問屋の栄枯を決定する分水嶺となった。動いた問屋の動機は明白である。米国の開国要求の意図は、捕鯨船の給油基地確保と米国の紡績業・綿織物業の相手先探しの2つだけであったのだから。

 但し、この時代の商人が外国と貿易を行うということは、言葉の問題だけではない困難を伴った。その最も厄介なものが『攘夷論者』である。「尊王(皇)攘夷」の「尊皇」は理解できるが、「攘夷」という言葉の意味はひとことでは片付けられない。それぞれの者が持っている「攘夷」の解釈を巡って、多くの藩が争い、また、手を組んだほどである。そして、この時代に「攘夷」という言葉の解釈に最も苦しんだ一人が福沢諭吉であったと思う。この言葉を嫌い、この言葉の意味を自分の中で折り合いをつけることが出来なかったがゆえに、福沢諭吉は自ら政治的な活動を行うことはせず、また、吉田松陰のように塾生に政治的な活動をさせることもしなかったのだと、私は考えている。堀越角次郎と福沢諭吉は親友である。堀越角次郎は赤レンガの図書館を諭吉に寄贈し、諭吉は角次郎の墓誌銘を刻んでいる。二人に共通していることは、当時の一般的な解釈で「攘夷」という言葉を捉えなかったことである。

▼卸売のROE
 例によって、定性部分が長くなった。
 番組でお話ししたように、今週、来週と卸売業が続く。そのため、2週に亘って、卸売業を見るポイントを書こうと思う。

 卸売業はROEの加重平均が非常に高い業種である。それは、ROEが利益/自己資本(株主持分)であり、分母に借入金が入らないからである。卸売業は、情報通信やサービス業のように利益率が高い業種ではない。そのため、借入れを行うことによってレバレッジをかけ、売上と利益の増大を目指す財務行為は理に適っている。これが奏功すれば結果的にROEは上昇することになるのであるが、無論、この前提にあるものは、財務の健全性がきちんと達成されていることである。

▼肉体改造の成果
 丸文は、中期経営ビジョンとして、「持続的な成長が測れる筋肉質な企業の実現」を掲げている。12年3月期と前期末(14年3月期)を比べると、負債比率は255%から181%へと減少しており、その2年間で財務活動によるキャッシュフローは146億円ものマイナスになっている。つまり借入金の圧縮を行ったのである。この財務活動によるキャッシュフローのマイナスが本業の好調さからきていることは、ROEがこの間、3.1%から5.6%に上昇していることに表れている。実際、最終利益は10億円から20億円に倍増し、経常利益も同じように24億円から40億円に大きく増加している。
 この結果、営業利益に受取利息等を加えた事業利益を支払利息等の金融費用で除したインタレストカバレッジレシオは4.4倍から10倍に拡大している。10倍という数字は、財務面での余裕、金利負担能力を測るうえで、卸売業や電気業(電力会社等)といった借入れの大きい業種、企業において「極めて安全」の尺度となる数字である。まずは、財務面における、「筋肉質な企業の実現」は着実に進んでいると考えられる。

 さて、事業戦略上の重点施策であるが、「デバイス事業」、「システム事業」それぞれにおける、国内外の重点施策を掲げているので、ホームページの「投資家情報」→「IRライブラリー」→「決算説明会」→「2013年度通期(プレゼン資料)」でご覧頂きたい。
 これを見るとこの会社の"投資家に対して親切な部分"が分かる。通常のパワポの資料の下に、各ページで、言葉で説明する部分をそのまま掲載してくれているのである。話題となった、「フォトニック結晶プロセスインテグレーションシステム」は18ページに、そして、農地を利用して行う太陽光発電「Solar営農」(「そらぁ、ええの~」のダジャレネーミング。。。)は15ページで説明が行われている。

▼受け継がれるDNA
 攘夷論者に屈することなく、横浜開港でいち早く米国と貿易を行った丸文。日本ではほとんどその名を知られていなかったテキサス・インスツルメンツと1965年からつながりを持ち、後に日本に初めて集積回路を輸入した丸文。水野社長は中期経営スローガンの「Think & Action」に加えて、「先見、先取」という言葉を使った。これこそが、この会社の輝くDNAである。意識すべきは、同業とともに先人である。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 今後の中期計画の進捗も、注目していきたいと思います♪

 次回の「今日の1社」も、お楽しみに!

(関連リンク集)
■丸文 ウェブサイト

代表取締役社長の水野象司様と。
代表取締役社長の水野象司様と。

8月6日放送「今日の1社」ジャパンシステム(9758)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.08/06 今日の1社担当 記事URL
 1969年6月10日。
 日本のGNPが当時の西ドイツを抜いて世界第2位になったことを、経済企画庁が発表を行いました。

 日本のめざましい経済成長を象徴することになったこの同じ月、産声をあげた会社があります。8月6日放送の「今日の1社」でご紹介したジャパンシステム(9758・東証ジャスダック・スタンダード)です!
 その後1990年代に入ってGNPがGDPになり、日本全体の成長が鈍化していく中、同社が属する「情報通信業」は大きく発展をとげてきました。またジャパンシステムも同業界の老舗として成長してきた歴史があります。

 ジャパンシステムが「今日の1社」に出演するのは、1年ぶり2回目となります。前回に引き続き代表取締役社長の阪口正坦様にお越しいただきました。
 井上哲男から今日も取材後記が届いていますので、どうぞお読みください!

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取材後記

ジャパンシステム(9758)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の阪口正坦様

 

「安定的な利益体質への転換に成功」

 
▼安定的な利益体質

 昨年7月に番組に出て頂いたので、丁度1年ぶりのご出演となる。情報通信業としての歴史45年を誇る老舗である。8月4日現在、情報通信業の上場企業数は349社あるが、前回の後記でも紹介したとおり、ITバブルの弾けた後である2002年末の情報通信業の上場企業数は19社しかなかった。そのうちの1社である。

 昨年、出演して頂いた際の影響はとても大きく、放送日に株価は急上昇したが、1年を経て、再度堅調な業績が続いていることがしっかりと確認できた。阪口社長の進めてきた方針が奏功し、安定的な利益率を生み出す体質の企業となって今期で4期目を迎える。

 
▼新たな組織体制と、アライアンス

 昨年の後記において、「ソリューション事業」、「システム開発事業」、「公共・自治体システム事業」をそれまでの偏りのある比率から、何れも33%と均衡が取れるよう方向性を示してきたこと、また、3つの『P』(ピープル(人財)、プロセス(過程)、そしてプロフィット(利益))に拘っている姿勢も紹介したが、この1年間で同社は今までと違うアライアンスを実現し、新たなフェーズに入ったことを感じさせる。

 

 まずは、事業セグメントが、「システム基盤事業」、「エンタープライズ事業」、「公共事業」に変更され、目的をはっきりとさせた組織体制に替わったことである。また、同社の高い専門性を備えた部分が「事業提携」という形で新たな形で収益を生むことを証明した。 

 株価も大きく反応した「電算」との業務提携は、同社の地方公共団体の経営支援サービスである「FAST」をOEMで「電算」に提供するというものであり、3月のディー・ディー・エスとの業務提携は、同社のトータルセキュリティソリューションである「ARCACLAVIS」とディー・ディー・エスの指紋認証ユニットを組み合わせることで、セキュリティがさらに強固となり、2016年に施行されるマイナンバー制度の要件も満たすものである。力をこれから入れていく分野は「提案型ビジネスの強化」と社長は語った。それは、ソフトウェアの歴史を持つ会社がどのように、「システム基盤事業」、「エンタープライズ事業」においてソリューションを提供できるかを見せるということであろう。

 
▼経営指標ランキング

 弊社の経営指標ランキングにおける順位は3279社中、上位25%内の808位である。また、ROE、ROAが反映される「資本利益率」は352位、全体の上位10%に位置する。ROEの5期平均は15.2%の立派な数字だ。今期、3期ぶりに最終利益の過去最高更新を見込んでいる。(8月5日現在)

 昨年の後記で、「同社のニュース(リリース)を追う」と書き、果たしてそのとおりとなったが、その状態がまだ続いていることを改めてここに記す。(了)
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 取材後記は、以上です。前回ご出演いただいてからの1年間、ジャパンシステムはさまざまな新しい取り組みをされていました。
 今回の放送では、それらの取り組みを中心にお話いただきましたので、放送をお聴きでない方は、是非オンデマンドをお聴きくださいね~。

 また、今回はジャパンシステムからリスナープレゼントをいただいています!
 末尾の写真で阪口社長、井上哲男の手元にあります、同社ロゴ入りのゴルフボール(Webディンプル搭載「V10」12個セット・2名様)です。下記リンクから、ふるってお申込くださいね♪

 それではまた来週の「今日の1社」も、お楽しみに!

(関連リンク集)
■リスナープレゼント申込ページ
■ジャパンシステム ウェブサイト
■ジャパンシステム 2013年7月31日の取材後記
■ジャパンシステム 2013年7月31日のオンデマンド(放送版)
■ジャパンシステム 2013年7月31日のオンデマンド(ロングバージョン)

代表取締役社長の阪口様、業務管理本部の皆様と。
代表取締役社長の阪口様、業務管理本部の皆様と。
7月30日放送「今日の1社」いちごグループホールディングス(2337)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.07/30 今日の1社担当 記事URL
 ブラジルワールドカップが終わり、日本代表監督であったザッケローニ氏が日本を去ったのが、7月1日のこと。
 空港には日本代表の中心選手も駆けつけるなど、同氏の人望が厚かったことがあらためてわかりました。

 なぜ、「ザック」が愛されたのか。それはやはり、同氏が日本を愛していたからだ、と思うわけです。
 遠い異国からやってきて、日本のを愛し、日本のために力を尽くしてくれたことが、選手や幅広い国民にも伝わっていたのではないかと思います。

 さて、7月30日放送の「アサザイ 今日の1社」では、日本人以上に日本を愛する、いちごグループホールディングス代表執行役会長のスコット・キャロン様にお越しいただきました!
 日本における総合不動産関連サービス、そしてクリーンエネルギーというフィールドで活躍する同社を引っ張るキャロン氏。12分ほどの短い放送の中でも、リスナーの皆様に伝わったものがあるのではないでしょうか?

 インタビュアーの井上哲男から取材後記が届きましたので、是非お読みいただきたいと思います♪

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取材後記

いちごグループホールディングス(2337)(ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表執行役会長のスコット・キャロン様

 

「スコット・キャロンについて」

 
▼日本と、「古き良きもの」へのリスペクト

 予め断りを入れる。同社は東証33業種分類で「サービス」に属するが、関連子会社に投資顧問会社を持つことを井上は知っている。あくまでもこの取材後記は井上の意志により、スコット・キャロン会長、及び、いちごグループホールディングス株式会社について記述するものであり、金融機関の「広告に関する規定」から導かれる「ソーシャルメディアにおける第三者による記載」に該当するものでは断じてない。

 

 放送をお聞きになられた方は、スコット・キャロンがどのくらい日本を愛しているかお分かり頂けたと思う。彼がここまで日本を愛してくれている理由は、言葉の端々から分かる。それは、日本人の気質、国民性、そして、文化だ。ここまで日本を理解し、リスペクトしてくれている人に対して何もしないわけにはいかない。冒頭のディスクレーマーで述べた程度のリスクを賭せないようでは、それこそ、「日本がすたる」というものだ。

 

 スコット・キャロンのインタビューをテレビで見た人、雑誌でインタビューを見た人も多いであろう。しかし、今回ラジオの12分間で彼が語ったことは、彼の考え方を伝えるうえで、それらのマスコミに絶対に負けていないと思う。

 彼はJ-REITの売り込みをひとつもしなかった。「不動産サービス事業」で語ったことは、この国のビルディングが耐震基準をクリアする仕様にすれば、どのくらい、再生して価値が上昇するかということであった。大阪の駅前で利便性は高いものの、空室だらけであったビルを再生した結果、満室になったことを本当にうれしそうに語っていた、NYでは歴史のあるビルが「戦前ビル」と呼ばれ人気があるという。これは、欧州でもそうだ。無論欧州の石造りのビルと同列には語れないが、スコットが言いたかったことは、「古き良きものを"もったいない"の心で大切にしてきた日本にビルに対しても同じ気持ちになって欲しい」ということである。

 

 また、市場では「クリーンエネルギー事業」の材料で同社株が大きく上昇したが、これについても同じである。「森林を伐採してクリーンエネルギーを創るような"本末転倒なこと"は絶対にしない」と語った。バブルが弾けて倒産し、長いこと放置されているゴルフ場などで行っているという。ショート・バージョンの放送では流れなかったが、日本がこのクリーンエネルギーを創るのに実は適しているという点で二人の意見は一致した。

 
▼「JPX400」を目指して

 同社は今、「シフトアップ2016」という中期経営計画を立てて事業をまい進させている。その中に新たに組み込んだのが、2016年8月に発表されるJPX400で採用されることを目指すというものである。

 JPX400に組入れられることに、現在、時価総額の大きい企業は必死になっている。ただ、その理由は、「インデックスに採用されると、インデックス・ファンドの組入れにより購入需要が発生する」とか「同指数の先物が出来れば先物が買われる際に自然と株価も連動する」とか「GPIFも購入対象にしてくれた」というものばかりである。

 

 しかし、それは違う。スコットが語ったことが真理である。その理由は、「この指標の選別に使われている指標が、株主価値を高めたことの結果であるから」であった。今回の取材後記を書こうと気持ちを固めたのは、そのときだ。 昨年春に行われた「震災義援金セミナー」と10月に行われた「アサザイセミナー」で、私は「3年平均ROEトップ300企業リスト」を配った。その時なぜ配るかの理由を述べた。やっと同じことを話してくれる人に出会えた気がする。

 
▼「笑門来福」

  「一期一会」。彼が一番好きな言葉だ。それは彼が日本に出会ったこと、また、日本が彼に出会ったことも意味しているような気がする。

「有言実行」。もうひとつの彼の好きな言葉だ。それは、彼の経営態度を表しているのかもしれない。

そして、番組でもお話しした「笑門来福」が、今回、彼から私が感じた言葉だ。随分と長いこと、私はこの言葉を忘れていたような気がする。多くの外国人と仕事で絡むことがあった。笑顔もたくさん見た。しかし、本当に心の底から笑っていると感じさせてくれる人といったい何人出会ってきたのかしらと収録を終えて思った。

 

 収録ともスコットとも関係ないが、スコットに会って、12年前に電車の中で会った二人の白人の学生を思い出した。完全にバックパッカーのいでたちで、電車の中で明らかに乗り換えが分からずに手元の路線図を見て、ああでもない、こうでもないと言っているのが気の毒で、下手な英語で話しかけたのである。当時の日本の路線には番号もなく、路線図は漢字であった。乗り換えを教えると、「よくぞ話しかけてくれた」とばかりに、自分達がどのくらい日本が好きなのかを興奮して話し出し、アメリカで買ったという色々な日本の品物を見せてくれた。彼らは大学を卒業したら、日本で働くか、日本とつながりのある企業で働きたいと語ってくれた。

 

 そして、うれしそうにTシャツのそで口をめくったのであるが、そこには「負犬」というタトゥ-があった。外国のタトゥ-屋の店先には滅茶苦茶な漢字リストがある。その中から意味も分からずに、気に入った形のタトゥ-を入れることは珍しくない。店員だって意味は分からないのだから。。。

 もうひとりの腕には「台所」の漢字が堂々と彫られていた。彼らも意味を聞かなかったので私も何も言わなかったが、何かふさわしくない言葉が彫られていることは分かっていたのだろうか、私に「これは意味も分からないで入れたけど、日本語を勉強して気に入った漢字ができたら、もう片方の腕に彫る」と言っていた。くったくのない明るい、弾けるような笑顔を見たのはスコットに会うまでは、彼らが最後だったかもしれない。もし、読者の周りに、30歳をちょっと過ぎた米国人で、「負犬」か「台所」のタトゥ-を二の腕に入れてよく笑う人がいたら、その時の青年かもしれない。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 「JPX400」とは、資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした、「投資者にとって投資魅力の高い会社」で構成することを企図した、新しい株価指数です。ROEや営業利益などが定量的な評価尺度になっています。

 今回は特に、放送をお聴きでない方は、是非オンデマンドでお聴きいただきたいですね。
 スコット・キャロン会長の肉声が、井上哲男が伝えたかったことが一番伝わるかと思います。

 また来週の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■いちごグループホールディングス ウェブサイト
■東京証券取引所 JPX日経インデックス400

代表執行役会長のスコット・キャロン様と。
代表執行役会長のスコット・キャロン様と。

7月23日放送「今日の1社」インターネットイニシアティブ(3774)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.07/23 今日の1社担当 記事URL
 「インターネット」が普及し始めた頃を、思い出すことがあります。
 当時はまだ「電話料金」がかかるダイヤルアップ接続でした。アクセスポイントに対して大人数で一斉に電話をかけているようなもので、なかなかつながらなかったり。電話料金が定額となる「テレホーダイ」を申し込んで、夜11時からの「テレホタイム」に夜更かしをしたり・・・。

 そこから現在に至るまで、インターネット接続はまさに目を見張るような進化を遂げてきました。定額の常時接続が一般的となり、高速の通信網によってリッチなコンテンツを手軽に楽しむことできるようになっています。

 7月23日放送の「アサザイ 今日の1社」は、そんなインターネットの発展を支えた、インターネットイニシアティブ(3774・東証一部、IIJI・米国ナスダック)をご紹介しました!
 同社は、インターネット接続の草分け的存在です。同社のサービス「IIJ4U」は、普及期から信頼性の高い有力プロバイダーとして知られていました。

 今回は代表取締役会長兼CEOの鈴木幸一様にお越しいただき、井上哲男インタビューに応えていただきました。
 井上哲男から取材後記が届いていますので、どうぞお読みください!

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取材後記

インターネットイニシアティブ(3774)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役会長兼CEOの鈴木幸一様

 

「インターネットの父」

 
▼インターネットの先駆者

 鈴木会長は日本における「インターネットの父」である。まだ、日本でインターネットという言葉が広がりを見せる前の1992年に会社を設立し、翌年に国内企業として初めてインターネット接続事業を開始した。

 当時、会長は当局との認可対応において随分と苦労された。この模様はロング・インタビューの中でも語られているが、もう一つ苦労されたことがあると私は推測している。それは、上場したインターネット先進国米国でのこと。米国でも丁丁発止のやりとりをされたと思う。社名の「インターネットイニシアティブ」=「IIJ」であるが、カタカナに「J」に該当するものはない。これは、米国で「JAPANの『J』をつけたらどうか」言われてそうなったと言われていた。

 これも推測だが、提言した人は「社名は、まるで世界のインターネット市場でイニシアティブを取っているみたいじゃないか、『日本において』とつけたらどうだ」と言いたかったのかもしれない。

 
▼足元の「ストック売上」

 現在の売上をセグメントに分けると、「ネットワークサービス部門」と「システムインテグレーション」であるが、「ネットワークサービス部門」の方は、「インターネット接続サービス(法人向け・個人向け)」、「アウトソーシングサービス」、「WANサービス」と区分けすると分かり易いであろう。そして、連結売上の8割程度が両セグメントにおける「ストック売上」になっていることが強みである。

 

 そして、これまで高い技術力で日本のインターネット業界を支えてきたことは、8500社を超える顧客数と、大企業や中央省庁、地方自治体、そして証券取引所や金融機関といったその顔ぶれが如実に表している。

 
▼成長戦略

 現在の成長戦略のポイントは携帯電話などの無線通信インフラを借り受けて、独自ブランドとしてサービスを提供する事業である「MVNO」と「クラウド」であるが、この「MVNO」についても2008年にNTTドコモから無線通信インフラを借り受けて日本で初めてその事業に着手したのが同社である。当初はこの分野は法人向けのサービスであったが、昨年度から個人向けのビジネスにも本格的に参入した。これが、市場で話題になっている「SIM」である。SIMロック解除が義務化されることが決まったが、同社の安価なSIMをスマホやタブレットに挿入することにより、データ通信のみであれば月額900円、音声を併せても1700円で済む。会長は番組で「子供さんが持つものが、月に7000円、8000円するのは可哀想」と言われていたが、同社のSIMを使うとこのような金額になるのである。

 

 そして、「クラウド」。会長は20年ほど前に、「いずれ全ての情報はインターネット上に乗せられ、管理される」と言われていたが、これが「クラウド」という名前で具現化したのである。しかし、日本における企業のクラウド利用率は欧米に比べて低い。費用メリットや個々のシステム対応の柔軟化により徐々に利用率は上昇しているが、導入をためらう理由に挙げられるのが、「セキュリティに対して確証が持てない」というものである。

 ここで、やはり、もともとWANの先駆者であった同社の技術が生かされる。今回、マイクロソフト社がそのパブリッククラウドサービスである「Azure」について、IIJと協業することを7月10日に発表したが、それはIIJの閉域網接続サービスとの併用提言と考えてよい。この閉域網接続サービスは海外では「ExpressRoute」の名前で知られているが、同社の「IIJ GIOプライベートバックボーンサービス」を利用することにより、全国4か所に用意したゲートウェイに企業が専用線やWAN回線で接続すれば、ExpressRouteを通じてAzureに閉域網接続できるのである。これにより公衆回線網を経由しないため、セキュリティに対する信頼感が大きく高まり、個人情報など機密性の高い情報もクラウドで管理、利用することが期待できる。また、大容量のデータ送信コストも下がるという。

 

 もうひとつ披露する。実は会長は個人投資家の多くが現在利用しているであろう、ネット証券会社の設立に尽力されたのである。同社が行ってきたことは、技術で安全性、利便性を高めること、コストを下げることに寄与すること、という共通したものがあるが、通底しているスピリットは、「海外に比べて日本のインターネットが遅れてはいけない、海外の情報通信企業にキャッチアップしたサービスを日本の企業として日本において展開しなくてはいけない」というものである。本寄稿で紹介したサービスをもう一度見て頂くとそれが分かると思う。

 
▼父の姿を、伝えて欲しい

 同社は海外投資家の注目度が高く、私のところにも分析依頼が頻繁に来る企業であった。しかし、ひとつ同社に苦言を呈するとしたら、それは日本の個人投資家に向けたIRをもっとして欲しいということである。個人投資家に「SIMならIIJ」というレベルの理解で終わって欲しくないのである。同社の歩み、この国のインターネットの歩み、課題、そういったものをきちんと伝えていって欲しいと思う。そのことを、今回収録を終えて、今まで以上に強く思った。なぜそう思ったか。それは、鈴木会長が、20年前と変わらず、今でも、「日本のインターネットの父」であると鶴首したからである。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 是非放送版、またロングバージョンもオンデマンドでお聴きいただきたいと思います。

 インターネットのこの20年と、これからの20年。どんな未来が待っているでしょうか。
 また大きく変わっていく業界にあって、インターネットイニシアティブの「父の背中」が、大きくなっていくことを期待したいです♪

 来週の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■インターネットイニシアティブ 株主・投資家向け情報
■7月10日付プレスリリース IIJと日本マイクロソフト、マルチクラウドサービスで協業

代表取締役会長兼CEOの鈴木幸一様と。
代表取締役会長兼CEOの鈴木幸一様と。

7月16日放送「今日の1社」日本調剤(3341)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.07/16 今日の1社担当 記事URL
 「アサザイ 今日の1社」では、これまで多くの起業家の方にお越しいただきました。
 起業をされて上場まで到達されたわけですから、成功された方ということになります。

 そんな起業家の方に共通するのは、インタビューの中で事業にかける強い「思い」が伝わってくるということです。
 これはおそらく必然で、強い思いがあってこそ、ひとつの事業を立ち上げて確立することができるのではないか・・・、と感じているところです。

 7月16日放送の「アサザイ 今日の1社」にお越しいただいたのは、1980年に日本調剤(3341・東証一部)を設立された、代表取締役社長の三津原博様です!

 日本調剤は、調剤薬局を全国47都道府県に展開する企業です。ジェネリック医薬品の普及にも先駆的に取り組まれているのが特徴で、この点については本日の放送でも力を入れてお話いただきました。

 インタビュアーはもちろん、同社にかねてから注目していたという井上哲男です。
 三津原社長との対面を経て、何を感じたのか? 取材後記をお読みください!

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取材後記

日本調剤(3341)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の三津原博様

 

「使命感」

 
▼2004年上場時の出会い

 今から10年前、丁度私が外資系運用会社でマーケット・ニュートラル運用を行っていた時に同社は上場した。「ジェネリック医薬品」が政府の方針発表などで市場のテーマとなる際に(番組の中でも触れたが)、多くのジェネリック医薬品メーカーに加えて同社株が出来高を集めるので、上場早々に調べたことがある。そして、少なからず驚いた。同社の掲げていたことは、「ジェネリック医薬品の普及を目的とした調剤薬局で全国展開を目指す」というものであったのだ。

 時は、ITバブルが弾けて企業が事業の集約化、利益率確保、キャッシュ・リッチを目指していた頃である。マクドナルドを始めとする大手外食チェーンまでも利益率の低い店舗の撤退を進めた時期に、同社は「ジェネリック医薬品」という利ザヤという点では薄いもので、流通コストを考えると疑問のある「全国展開」を図るというのである。そこにあるものは「使命感の"塊(かたまり)"」のようなものであった。

 

 その時に私が感じた「応援したい」という気持ちが正しかったのかどうかを確かめることができると、密かに今回の収録を楽しみにしていたのだが、やはり自分の感覚が正しかったことを確信することが出来た。そのことが何よりも嬉しい。

 
▼「ジェネリック医薬品」で、全国展開

 「ジェネリック医薬品」についておさらいをする。よく、「薬剤特許」という言葉が使われるが、実際にそのような特許は無い。医薬品の特許とは、「物質特許」、「製法特許」、「製剤特許」、「用途特許」の4種類で、一般的に薬剤特許と言われているものは、このうち、「物質特許」のことを指す。特許は治験前に出願を行うので、「特許期間20年」(治験に要した期間と新薬の承認審査に要した期間が長かった場合は、申請のうえ最長で更に5年間延長が認められることがある)といえども、審査を経て実際に独占販売できる期間は、5~10年というケースが多い。

 この「物質特許」の期間が終わると、同じ成分の医薬品を製造・販売できることになる。これが、所謂「ジェネリック医薬品」であるが、当然、価格は新薬(先発医薬品)の3~7割程度である。

 

 年間40兆円にもなる医療費の削減に政府も苦慮し、模索している。その一環であるジェネリック医薬品の普及について、ロードマップとして「2018年3月時点で60%」という目標を掲げているが、同社の薬局における売上比率は既に70%に達しているという。そして、その奨励のために行われている後発医薬品調剤体制加算制度を実に9割の店舗が受けているという。

 

 そして、流通コスト、採算を考えると二の足を踏んでしまう、全都道府県への出店を、3年前に日本の薬局チェーンで初めて達成した。当初語っていた目標は達せられたことになる。


▼日本調剤が確立した「流通経路」 

 しかし、その道のりで困難に直面し、打開のために行ったことが、日本のジェネリック医薬品業界全体の発展につながったということを述べたい。それは流通経路(卸売ライン)にジェネリック医薬品を"乗せた"ということである。

 

 薬も卸売業者から仕入れる。かなり合併が行われたが、上場している薬の卸売会社の株主構成から明らかなように、新薬メーカーと薬の卸売会社の結びつきは強い。また、卸売業者にとっても価格の高い薬を卸す方が、当然利益は高い。そのため、薬の卸売会社はジェネリック医薬品を扱うことに姿勢として消極的であったといえる。

 日本調剤はジェネリック医薬品を製造する中小のメーカーに日本調剤というブランドを与えてそれを卸売業者に扱ってもらい、そこから仕入れた。

 お分かりであろうか?メーカーから直接仕入れられるものを、わざわざ卸売会社に納入し、そこから買ったのである。卸売会社は当然サヤが抜け、それは、そのまま、日本調剤の仕入れ価格の上昇になる。それでも、卸売の正式な取り扱い薬品にしてもらうために、このようなことを行ったのである。

 
▼「『真の』医薬分業」

 一つ、私が完全に理解できていないことがあった。それは同社が掲げる「真の医薬分業」の"真の"という部分だ。

 私は、「医薬分業」には2つの目的があると思っていた。薬についてきちんとした説明を行うことなく病院内で医薬品を販売することをなくすため、そして、薬品メーカーのマーケティング先である医者が利ザヤの高い新薬ばかりを使うことを抑止するためである。そして、前者については服用の仕方を教えてくれれば、それで説明なのかと思っていた。

 

 しかし、全然違うことなのだと、愚かにも自分の言葉でそれに気づいた。処方せんを持って薬局に行くと、以前と違い、よく症状を聞かれる。「まだ、セキが止まらないのですか?以前、XXという薬を出されたときはどうでしたか?」という具合に、である。番組の中でも話したが、それによって薬が変わったことがあった。

 同社は「患者は薬について知る権利がある」と語っていたが、裏を返せば「薬剤師は患者さんに渡す薬について説明する義務がある」ということである。そして、薬剤師は病院のセカンド・オピニオンであるのだ。医者が症状と病気と薬の関係を熟知していることが求められているのと同じく、薬剤師にも同じことが求められているのである。今春の薬剤師国家試験の合格率の低さ(60.8%)を話した際に、社長がもらした「優秀な薬剤師の確保の問題」と答えた"優秀な"とは、この部分を指すのであろう。そして、この関係を熟知していて初めて、「後発医薬品への変更不可」の表示が無い場合に、自信をもってジェネリック医薬品を患者に渡すことが出来るのである。「医薬分業」、「薬剤師のレベルアップ」、「ジェネリック医薬品の普及」はこのように密接に結びついていることなのだと今回、強く感じた。

 

 三津原社長は実は武田薬品の出身である。新薬を開発し、医者にそのマーケティングを行い、新薬をずっと処方してもらうのが仕事であったはずと勝手に推測する。そこから、ジェネリック医薬品の普及のために起業したということは、ドン・キホ-テのような所業だ。同じような人をもう一人「アサザイ」では紹介している。大阪のフジ住宅の今井会長である。

 全国展開を果たした三津原社長に次に相手にして欲しいのは「宅配事業」である。高齢者医療が医療機関から家庭や高齢者施設に移行する政府方針ではあるが、まだまだ、不便な点は多い。

 
▼日本の医療を、前へ

 最後に2つリスナーの方に述べたいことがある。

 一つは、今回の後記が、決して新薬メーカーのことを揶揄する目的で書いたのではないということである。新薬の開発に莫大な金額がかかり、困難も伴う中で努力していること、新薬メーカーがなくては後発薬メーカーも成り立たないこと、ここ数年の売上高や利益の伸びにおいて「医薬品業」全体が、実は相対的に厳しい状況であること、これらについて三津原社長とも意見が一致した。

 そして、世界的にも同じことがあてはまり、その結果、M&Aが活発に行われているのである。特許基準が統一されていない問題もある。例えば、インドには物質特許というもの自体が無く、世界の新薬の後発薬(?)もどきが作られて問題となっている一方で、この安価な薬がアフリカの貧困層の医療現場で役に立っているという事実もある。「何が正しく、何が正しくない」という線引きが難しい、それが医薬品である。

 

 もう一つは、日本調剤の店舗数は約500店舗程度であるということである。日本の最大手は、同社と上場しているもう1社であるが、店舗数も同じようなものである。一見、店舗数が多いように感じるが、実は、全国に調剤薬局は5万5千店舗もある。日本調剤だけでなく、その他の5万以上の薬局が同じようにジェネリック医薬品への取り組み、薬剤師が果たすべき役割りを真摯に考えなくては、この国の医療費問題は前に進まないということである。ラ・マンチャの啓蒙はまだまだ続く。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 今後の日本の医療費は、ドン・キホーテに登場する「風車」のように巨大な問題ですが、決して幻ではなく避けて通ることができません。
 そんな巨大な問題に正面から立ち向かっていく日本調剤の活躍に、今後も注目が集まります♪

 それではまた、来週の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■日本調剤 IR情報
■日本調剤 ジェネリック医薬品への取り組み

代表取締役社長の三津原博様と。
代表取締役社長の三津原博様と。
7月9日放送「今日の1社」サムコ(6387)の取材後記です! [「今日の1社」取材後記]
2014.07/09 今日の1社担当 記事URL
 技術力の会社。
 「アサザイ 今日の1社」では、これまでにも優れた「日本の技術力」を強みとした企業を多数ご紹介してきました。そうした企業は、社長自身が研究畑でいらっしゃるケースが結構ありますね。

 7月9日放送の「アサザイ 今日の1社」では、そんな技術系の企業のひとつ、京都のサムコ株式会社(6387・東証一部)にご出演いただきました!
 同社は、LED・スマートフォン・電気自動車・新幹線など、多様な用途に用いられる半導体等の「製造装置」の製造・販売を行っています。

 今回は、代表取締役社長の辻 理様にスタジオにお越しいただき、同社の事業内容や強み、起業の経緯などについて語っていただきました。
 井上哲男から取材後記が届いておりますので、まずはご一読ください♪

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取材後記

サムコ(6387)(東証1部)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の辻理様

 

「京都銘柄が持つ"独創性"」

 
▼34期を貫いた、安定感

 昨年の東証2部への市場昇格から僅か5ヶ月で今年の1月に再度市場昇格を果たし、晴れて東証1部銘柄となったサムコであるが、その歩みは日本の半導体製造装置の高い技術力の歩みでもある。

 辻社長は、現在も山口大学の大学院で客員教授を勤められている研究者である。まだ「プラズマ」という言葉が日本で浸透していなかった80年代に日本、米国で研究を重ねている。日本の小さな会社が優れた技術をもって開発した製品に対して、日本よりも米国の方がオープンマインドであることは度々指摘されるが、同社の製品もそうであったという。

 創業以来、34期連続で黒字を達成したということは、景気の波、半導体・電子部品価格の乱高下といった環境の中、同社の技術がいかに優れており、他の製品に取って変わられる、所謂、オルタナティブなものではなかったということを如実に示している。「半導体製造装置」といえば、投資家であれば誰でも思い浮かべる最大手2社が存在するが、これまでの長年の決算推移を見れば、同社の堅実な経営状態が鮮明となる。番組の中で私が形容した「ステイブル」の意味がこれである。

 
▼ランキングで見るサムコ

 弊社の経営指標ランキングもそれを示している。「総合ランキング」は3279社中、609位と、上位20%内に位置しており、特に、「売上高利益率」、「財務健全性」の大項目での高い順位が高い。

 「高い技術力」の具体的な1例が、シリコンではなく、化合物を原材料とした半導体の製造。窒化ガリウム、炭化ケイ素といった化合物から作られる半導体分野は、必要とされる技術力の高さから参入障壁が高く、このグローバル・ニッチな分野におけるランキングは世界で2~3位であり、そのシェアは13%程度であるという。この製品価格がやや高いことも同社の高い収益体質に寄与している。

 

▼「京都銘柄」
 株式市場で「京都銘柄」という言葉がある。同社に加えて、「京セラ」、「村田製作所」、「ローム」、「王将フードサービス」、「ワコール」などが挙げられる。非上場ではあるが、「佐川急便」もそうである。

 

 日本初の株式の指数先物取引は、実は88年に始まった「日経平均先物」ではない。その前年に「(大阪)株先50」という指数取引が既に行われていた。この旗振り役の一人に当時大阪大学経済学部の教授であった蝋山昌一氏がいた。金融学の権威で証取審の総合部会座長も勤めた同氏は、指数普及のため、多くの講演会をこなしていたが、その中で、京都銘柄について、「京都を愛し、本社を移転しないカルチャーが共通している」と言われたが、もう一つ加えた共通点がある。それは、「意固地なくらい独創性が高い」ということである。同氏はその後、大阪大学にOSIPP(大阪大学大学院国際公共政策研究科)を創設した。「国際的な観点からも、独創性が高い、先端的な研究を行うべし」という教えは、「京都銘柄」について語ったことと同じであった。

 

 サムコはそれを体現する1社である。ホームページにも「京都」と「独創性」についてのこだわりが窺える。そして、もう一つ見て欲しいところがある。それは、電子部品・半導体製造に関わる専門用語を分かりやすく解説しているところである。半導体関連銘柄の売買はするが「エッチング」の意味が分からない投資家は多い。私の知る限り、同社のホームページにおける説明が最も分かりやすい。是非見て欲しい。(了)

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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 サムコのウェブサイトについては、末尾にリンクを記載しておきますので、どうぞご覧ください。
 余談ですが、情報誌「サムコナウ」では、京都の和菓子の名店を探訪された記事なども掲載され、こちらでも地域への愛情が感じられるものになっています。

 同社のコーポレートメッセージは、"PARTNERS IN PROGRESS"。世界中のステークホルダーとともに成長をしていくという願いがこめられています。京都から世界へ、今後の成長が楽しみですね。

 それではまた、来週の「今日の1社」でお会いしましょう!

(関連リンク集)
■サムコ 株主・投資家様へ
■サムコ 半導体製造装置入門
※半導体製造装置に関連する用語を、初めての方向けにわかりやすく説明しています。

代表取締役社長の辻 理様と。
代表取締役社長の辻理様と。
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