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「アサザイ 今日の1社」では、「人」を財産と位置づける企業を多くご紹介してきました。日本の産業構造が変化していく大きな流れの中で、成長企業の財産が設備から「人」にシフトしていくというのは、必然といえるかもしれませんね。

 12月5日放送の「アサザイ 今日の1社」では、まさに人を財産とするサービス業、ティア(2485・名証二部)をご紹介しました! 代表取締役社長 冨安様にお話を伺った取材後記をどうぞお読みください♪

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取材後記
ティア(2485)(名証2部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の富安徳久さま。

「『ありがとう』の価値」

▼社名にこめた想い
 名古屋や大阪の町を車で走っていると「TEAR」という紫の看板の小奇麗な建物をよく目にする。今回ご出演頂いたティアさんの葬儀会館である。
「ティア」は英語の「涙」。
「一雫の涙を心からこみ上げる感動で癒したい」この想いを全社員と共有して、「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社になる」それがティアの「生涯スローガン」である。

 団塊の世代が定年時代を迎え、経済産業省が「ライフエンディング・ステージの創出」に関するレポートを出している。そして葬儀に関することも、今までのように「その時になってから」ではなく、きちんと前もって対峙する時代に間違いなく入っている。自宅葬から会館葬が主流となりつつある現在、大手の葬儀社として果たさなくてはならないティアの使命は決して軽くない。
 ティアが業界に開けた風穴の一つが葬儀費用の積極的な開示である。生前(事前)見積書の作成も行う。そして、社長自らが率先して考え方やメッセージを発信するため、年間150本もの講演活動を行っている。その考え、透明性、葬儀社としての理念に賛同した人が入る「ティアの会」の会員はこの9月現在でなんと19万6000人を超えている。この「ティアの会」は入会金だけで年会費等はない。そして、この入会金の一部は児童養護施設に本を寄贈するなどの活動に使われている。「ティアの会」に入会していると、葬儀費用がかなりディスカウントされるのであるが、驚いたことがある。それは、葬儀に利用した人の再加入率が9割を超えているということだ。この数字は実際に葬儀を行ったご家族の満足度がいかに高かったかを示していると考えられる。

▼業績の伸びと、真の企業価値
 現在上場する企業のうち、総務省の産業分類で「葬儀業」に該当するのは、今年上場の1社を含めて6社。ティアが9月決算となって1年が経過した2005年9月期(2005年4月~2006年3月期本決算)と今期(2012年4月~2012年3月期本決算)を比べてみると、比較可能な4社の合計は、売上高の伸び率が53%、経常利益の伸び率が67%と、やはり業界として好調なことを窺わせるが、ティアの数字はさらにそれを上回る。売上高の伸び率は131%、経常利益の伸び率については238%を記録している。7年間で売上が2.3倍、経常利益が3.4倍になった計算である。

 ただ、私は思う。この会社の真の企業価値の大きさは、時価総額や好調な業績だけではなく、先に紹介した社長の講演活動やティアの会の会員数、積極的なIR活動(名証より「個人投資家育成感謝状」が贈られている)、「第9回ハイ・サービス日本300選」(経済産業省を含む関係6省と産学連携による表彰)の受賞に表れている、と。

 そして、そのティアが何よりも力を入れているのが、「人材育成」である。葬儀という場面でご遺族に、または、生前に葬儀に関する質問をされる方に、実際に接する社員が誰一人欠くことなく同じ想いを共有していなくてはならないということが徹底して認識されている。冒頭のスローガンにおける「この想いを全社員と共有して」という部分は非常に重い。
 それが分かるのが会社の説明資料である。至るところに若手社員の写真が散りばめられている。それは彼らが全員同じ想いを共有しているという証だ。

▼感謝の言葉の価値
 今回、取材にあたり、決算説明会資料を見て驚いた。これまでの業績の推移・分析から、これからの取り組みまで非常に細かく開示している。実は読み上げるのに私でも3時間かかってしまった。ここまで開示していれば、機関投資家の説明会でも数字に関する質問は出ないであろう。IR担当役員のご苦労に頭が下がる思いであった。
 このことを社長に言うと、社長から「そうなんです。彼がIRになって2年。この2年間で私もIRが非常に楽しくなってきたんです」との言葉が返ってきた。苦労が一瞬で報われる言葉だ。

 リスナーの方はもう充分に分かっていらっしゃると思うが、私は決して話もうまくなく、声も良くない。しかし、収録終了後、社長はこの部分を褒めてくれて、故に話が弾んだと言ってくれた。何度も「ありがとうございました」という言葉を添えながら・・・。

 「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社になる」という生涯スローガンを掲げる会社の社長は「ありがとう」という言葉の価値を、誰よりも認識している人なのだと強く思った。(了)
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 取材後記は、以上です。なるほど~、と納得してしまいました♪

 「日本で一番、『ありがとう』といわれる葬儀社」、いいですね。
 「企業理念」は、各企業がそれぞれの想いをこめてつくりあげてきたものです。そこには企業としての理想的な姿がうたわれているのですが、社長様が常日頃から理念を体現していらっしゃると、説得力が全く違いますね。「全社員と想いを共有していく」という大変難しいテーマも、現実味を帯びてきます。
 順調な業績も含め、また要チェックな企業が増えてしまいました~。

 なお、ティアは直近でIRイベントに2日連続で参加します!

■2012年12月7日(金)名古屋開催 「ツバルの森IRセミナー」
■2012年12月8日(土)東京開催 「ラジオNIKKEI・PRONEXUS共催IRセミナー」

 両イベントとも参加申込みは締め切られているのですが、冨安社長がプレゼンテーションをされる予定です。IRに積極的な姿勢がわかりますね♪

<関連リンク集>
■ティア IR・会社情報
■ティア 企業行動憲章 ※生涯スローガンなどが説明されています。
■ツバルの森IRセミナー2012名古屋 イベントサイト
■ラジオNIKKEI・PRONEXUS共催IRセミナー イベントサイト


代表取締役社長 冨安様と。