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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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近年、経済のグローバル化が進み、さまざまな産業分野において「日本語の資料を翻訳する」「海外の資料を和訳する」シーンが増えてきています。10月31日放送の「アサザイ 今日の1社」では、グローバル環境下の企業を支える翻訳サービス業のトップ企業、翻訳センター(2483・JASDAQスタンダード)の東社長に出演いただきました!
 「理解されづらい」専門特化した企業の輝きを、今回も井上哲男が分かりやすく解析する取材後記を是非お読みください♪

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取材後記
翻訳センター(2483)(ジャスダック・スタンダード)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の東郁男さま。
「唯一上場企業の使命」

▼「堅調な」業界ナンバーワン この番組の目的の一つは、個人投資家に優良な企業の存在を知ってもらうことである。同業他社が複数上場していると自ずとそのセグメントに対する投資家の認知度は上昇するが、業界唯一の上場会社である場合、バリュエーションの比較対象が無いことから、優良企業であるにも拘らず市場の注目が集まりづらいことは事実である。以前、コンタクトレンズ・メーカー唯一の上場企業であるシード(7743)を紹介したが、今回は唯一の産業翻訳業の上場企業である翻訳センター(2483)を紹介する。

 日本最大の産業翻訳会社であるが、実はアジアでもトップ、世界においても第12位の翻訳会社である。
 ここ数年の業績の好調さは番組の中でも紹介した。足許の好調さはさることながら、私がこの会社がスゴイと感じているのは、堅調な利益率を長い期間に亘り維持しているということである。
売上高営業利益率、同経常利益率、同税引き利益率の利益率3項目について、私が計測している2005年~今期までの全ての期間において、全業種平均を全て上回った企業は200社にも満たない。およそ20社に1社である。それを同社はクリアしている。「堅調」という言葉は“足許、業績が堅調”というような使われ方をするが、それが持続している場合、輝きが増す。同社を一言で紹介するならば「堅調な会社」である。

▼リーマンショックを乗り越えて
 この番組をやっていて、私は度々「リーマン・ショック前の最高売上高、最高利益を前期、今期でクリアした企業」という紹介の仕方をしている。これは、現在の市場における重要なキーワードだ。リーマン・ショック後、多くの企業における設備投資が停滞した。それでもそれらの企業が業績を挙げるために投資を再開するにあたり、選ばれた企業達がこのキーワードでピックアップされるのだ。同社もこの企業群に無論入っている。

▼翻訳業界の未来のために
 収録の翌日、同席されていたIR担当の方からご丁寧にメールを頂いた。翻訳センターをどのように紹介したらよいか、応援したらよいかを考えたが、このメールを超える表現を私は出来ないので一部紹介させて頂く。

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 「~語学系の学校に通う大学生が語学を使った仕事をしたいと考えた時、スペシャリストとしては「字幕翻訳者」や「翻訳家」ですとか、商社や外資系企業への就職を頭に浮かべる方が大半というのが現状で、「産業翻訳者になりたい」と思う方はそう多くないと思います。そこを、近い将来、「翻訳会社で働きたい」とか「産業翻訳者になりたい」と思う方が一人でも増えて欲しいと思っています。そのためには業界や職業の認知度を高めていくことが不可欠であり、上場企業である当社は、もちろん業績向上も大切でありますが、業界を取り巻く環境を向上させる役割をも担っていると思っております。~」
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 業界唯一の上場企業ゆえの使命を認識した言葉に私は感動した。
上場企業数3600社弱。その1/3の企業しか証券会社がモニタリングしていない現状で、IR活動というのは非常に大きな意味を持つ。それは、株価を上昇させるということだけでなく、その産業を投資家に理解してもらうという意味においても、である。こういう立派なIR担当を有する企業を紹介できたことは私としても嬉しい限りである。

 因みに、メールの中の『大学生』であるが、大学卒業後に他社に入社し、仕事を通じて産業翻訳の世界を知って転職した東社長にダブってしまう。この経緯はロング・インタビューのなかでも触れているのでお聴き頂きたい。(了)
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 井上哲男の取材後記は以上です。いかがでしたか?
 自社だけでなく、業界全体の未来を考える。これはなかなかできるものではありませんが、同社の長期的な成長を考えたときにも、トップ企業としてたいへん重要な視点ではないでしょうか。

 グローバル化が進むアジア、また世界の中で同社は欠かせない企業ですので、是非今後もご活躍いただきたいと思います!

 なお、翻訳センターからは、リスナープレゼントとして図書カードをご提供いただきました!
 また、放送中にもご紹介しましたとおり、同社は11月28日(水)に市ヶ谷で開催される「JTF翻訳祭」に協賛・出展されていますので、詳細は以下のリンク先をご参照くださいませ♪

<関連リンク集>
■翻訳センター リスナープレゼント
■翻訳センター IR情報
■日本翻訳連盟 JTF翻訳祭ウェブページ
■JTF翻訳祭のパンフレット


代表取締役社長 東郁男様と。