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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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銘柄探しで四季報などを見ていると、「社名から事業内容がわかる企業」と、「一見して分からない企業」の2種類がありますよね。
今回、10月24日放送の「アサザイ 今日の1社」に出演いただいたのは前者の企業、その名も「システムインテグレータ」(3826・マザーズ)です!

代表取締役社長の梅田様に井上哲男がお話を伺いましたので、取材後記をどうぞお読みくださいませ♪

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取材後記
システムインテグレータ(3826)(東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の梅田弘之さま。

「勇気」

▼息の長いソフトウェア
 「『システムインテグレータ』が来てる!(業績が上向いている)」と感じたのは昨年の秋であったが、それでもバリュエーション的に割安なまま放置されている時期が続き、今年に入ってやっと割安感の修正が始まった印象を持っている。

 主力の4つのパッケージ・ソフトのうち、「SI Web Shopping」は電子商取引のサイト構築ソフト。UCCコーヒーや全日空商事、グンゼなど1100社が導入しているが、これらの企業のHPでその綺麗な出来栄えが分かる。まだ「ネット販売」という言葉が無かった1996年に発売された超ロングセラー商品であり、購入側、販売側、それぞれに役立つこのソフトは2006年の上場の際にも主力商品であったが、今も健在ぶりを発揮している。この8月までの第2Q決算数字を見ると、昨年同期の売上高266百万円が、今年は563百万円と倍以上売れているのだ。発売してから16年経ってこのような伸びを示していることは驚異的なことである。

 その他の主力パッケージ・ソフトは、データベースの開発支援ソフト「SI Object Browser」、プロジェクトの総合管理システム「SI Object Browser PM」、基幹業務管理システム(販売・在庫管理・会計・人事管理などの管理業務全般)の「GRANDIT」。

▼「コンソーシアム形式」での優位
 「コンソーシアム形式」という産業用語がある。耳慣れないかもしれないが、実はその歴史は古く、大航海時代後に、海運による貿易が盛んになった頃からの言葉である。「保険」と「共同~」は海運におけるリスクと費用の分散を目的として作られたものであるが、その「共同~」にあたるものが「コンソーシアム形式」。上記ソフトの「GRANDIT」は梅田社長の旗振りのもと、多くの企業とともに作り、製品化されて一斉に売り出されたのだが、昨年の売上げ第1位が同社。これは、同社独自のアドオンモジュールが優れている証左であろう。

▼システムインテグレータの勇気、投資家の勇気
 昨年からの業績の好調さを、社長は「社内のタルんでいる部分を引き締めたから」、と言ったが、照れであろう。
 それが伺えるのが四半期報告書である。今期より、それまでの、「パッケージソフト」「システムインテグレーション」「コンサルティング」というセグメント別の説明をやめ、「パッケージソフト」の単一セグメントにおける主力4商品の説明に特化しており、進む方向に迷いが無いことが分かる。
 業績の好調さは「選択と集中」を極めた結果であり、社名に冠しているシステムインテグレーション・セグメントを縮小する勇気がもたらした結果なのである。

 「電気機器」「機械」「輸送用機器(自動車)」などの業種は、世界的な景気動向やマクロ動向によって業種全体の業績が変わることから、ここ数年、銘柄間の収益率格差が縮小傾向にあるが、「情報通信」と「サービス」については、昨年度より明らかに違う動きになっていることを感じる。
 「勝ち組」と「負け組」がハッキリとしつつあるのだ。私は明らかにシステムインテグレータが「勝ち組」に入ったと考えている。同社が勇気を持ったように、投資家にも持つべき勇気がある。それは、同社に関しては、一昨年までの3年間の決算を忘れることだ。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたでしょうか?

 「名は体を表す」という言葉がありますけれども、その社名に冠したセグメントの表記をやめるというのは、やはり大きな意気込みと勇気を感じますね。本番組も、常に挑戦し続ける企業を応援してまいりたいとあらためて思いました♪

 なお、システムインテグレータは10月18日に2013年2月期の決算説明会を開催しました。同社のウェブサイトに説明会資料がアップされていますので、以下のリンクもご参照ください。
 今回の収録時のお写真同様に、説明会資料にも梅田社長がやはり笑顔で掲載されているのが印象的で、温かいお人柄が感じられます。

<関連リンク集>
■システムインテグレータ IRサイト
■2013年2月期 第2四半期 決算説明会資料(10月18日開催)
■9月8日 ラジオNIKKEI&プロネクサス共催IRセミナー説明資料
■同IRセミナー ラジオNIKKEIオンデマンド放送


代表取締役社長 梅田弘之様と。