9月11日の「アサザイ 今日の1社」は大泉製作所(6618)を放送しました。 [「今日の1社」取材後記] [朝イチマーケットスクエア 「アサザイ」]
2019/09/11(水) 15:47

 9月11日の「アサザイ 今日の1社」は大泉製作所(6618、東証マザーズ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 後藤 英恒 様にお越し頂き、事業内容、海外展開、業績等について詳しくお話を伺いました。

 同社は、熱・温度変化によって電気抵抗値が変化する半導体セラミックスのサーミスタを利用した各種電子部品の製造・販売しております。 

 近年では、自動車の電動化(EV/PHV)化によって搭載される温度センサ数が増加するため、サーミスタ需要の拡大が見込まれます。特にハイブリッド車ではエンジン搭載車用の既存品と電動化領域の両面での効果が期待されています。
 光通信分野では基地局通信の光トランシーバーにサーミスタが活用され、5Gの普及による需要の拡大を見込まれるなど、今後の展開が注目されています。

 井上哲男より取材後記が届いています。ぜひご覧ください。

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取材後記
大泉製作所(6618)(東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録
お相手は、代表取締役社長の後藤 英恒(ごとう ひでつね)様

「飛躍のステージ」

▼サーミスタ温度センサで家庭から宇宙までをサポート
 上場されたのは2012年6月であるが、意外なことにラジオへの登場は初めてとのこと。社歴は長く、1939年(昭和14年)に高性能電気接点の開発を目的として設立された前身の会社から数えると80年の歴史がある。

 主力製品は「サーミスタ温度センサ」。そしてこの製品は、日常生活から始まり、ちょっと"日常とは呼べない領域"にまで用いられている。それを表したのが同社のキーワードである「家庭から宇宙までをサポート」である。

 まず、「家庭」のなかの、「こんなところに大泉製作所の温度センサ」であるが、私達のまわりにある多くの電化製品のなかで、その正常・円滑な稼働をサポートしてくれている。
 エアコンを具体例として挙げると、まず、室内の温度検知・制御用のセンサがあり、その他にも、外気の温度検知用センサ、また、熱交換機温度を検知するセンサなどが働いている。
 冷蔵庫や電子レンジの庫内温度制御も"当然の仕事"である。また、ガスコンロのグリル温度検知・制御、食器洗浄乾燥機の温水温度制御、洗濯乾燥機における水温制御、乾燥湿度制御、はては、コーヒーメーカーの抽出温度の検知・制御に至るまで、家庭内における「温度」の制御が必要なところで同社のサーミスタ温度センサは、"外からは見えないところ"で活躍しているのだ。

▼業務用空調機器において欠かせない存在
 これまでの製品のなかで、特に同社の名前が挙がるのが「空調機器」。
 その主力顧客として、ダイキン、三菱電機など最大手グループの名前が並ぶが、同社の強みは、家庭用にとどまらず、パッケージエアコンと呼ばれる業務用空調機器において「欠かせない存在」となっていること。技術力、そして、製品の安定性、信頼度が高い証左である。

 家庭から出てみると、同社の売上構成で最も大きい用途に出くわす。
 それは、自動車関連、つまり「車載」である。この業種における顧客群を記すと、デンソー、パナソニックAIS、矢崎部品、サンデン、BOSCH、Mahle-Behr、Continental。国内外問わず、多くの、いわゆるTier1メーカーが名を連ねるが、同社の製造拠点は日本、中国、タイにあり、営業拠点は東京、刈谷、京都、上海、シュツットガルトにある。

 世界の主要地域に拠点を構えることにより、スピーディな製品供給、顧客ニーズ対応を行い、世界共通の課題である「環境負荷の低減」や「持続可能性」に寄与しているのだ。

 このようにして築き上げた(国内外の)優良な顧客層が同社の強みの1つであるが、現在、これらの自動車メーカーが注力しているのが、「自動車の電動化(EV/PHV化)」。
 これはそのまま、搭載される温度センサ数の増加を意味することから、サーミスタ需要の拡大が今後も大いに期待される。特にハイブリッド車に関しては、「エンジン搭載(車用の既存品)」と「電動化領域」の両面でそれぞれセンサが必要なことから、文字通り"ハイブリッド(掛け合わせ)の需要"が生まれる。

▼光通信の基地局通信の光トランシーバーに採用され業績が拡大
 同社の製品は、「家庭」、「自動車」以外の社会のさまざまな領域、機器のなかでも温度を検出し、機能制御を支えているが、現在最もホットな分野は、「5G」。
 この普及に伴う光通信の基地局通信の光トランシーバーに採用されたことが、既に業績の拡大に大きく結びついている。

 そのほかに用いられている分野も、「各種工作機械」、「風力発電所」、「レントゲン装置」、「MRI分析装置」、「透析機器」などの医療機器、また、鉄道関連では「新幹線のエアコン」や「山手線のホームドアのモータ」、そして、"宇宙"は「人工衛星の基盤」と幅広い。

 同社の最大の強みは、やはり、「技術力」であると私は考える。
 どの領域でもそうだが、メーカーは技術力が結果的に全てである。同社の技術力の高さは、「 (さまざまな顧客と)共同開発を行えるメーカー 」としての地位が与えられていることが示している。

 多種多様な顧客の製品において、その個々の製品の機能・性能を最大限に引き出すために開発段階から参加し、それぞれに最もふさわしいサーミスタをカスタマイズすることができるメーカーはそうそうない。全幅の信頼、そして何よりもこれまで得た輝かしい実績が同社をそのステータスに押し上げている。

 業績も回復の一途を辿り、配当も実施した。
 特に2014年度以降、売上高の年度平均の増加率は0.6%程度と安定的な微増収を示しているが、収益は赤字から黒字化を果たし、さらにその黒字幅が拡大している。

 取引の採算性重視、生産場所移管などの「選択と集中」、「在庫削減」が奏功したゆえであるが、これに伴い財務体質の強化にも成功した。そして、成長戦略として、上記「5G」、「車載」などの(成長)分野向けの生産ラインの見直し、変更、拡大も行った。同社はこれから本格的な「飛躍のステージ」を迎える。

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 放送後記は以上です、いかがでしたか?

 本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください。

 それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
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代表取締役社長 後藤 英恒さまと