5月17日の「アサザイ 今日の1社」はライオン(4912)を放送しました。 [「今日の1社」取材後記] [朝イチマーケットスクエア 「アサザイ」]
2017/05/17(水) 13:18

 5月17日の「アサザイ 今日の1社」はライオン(4912・東証1部)を放送しました。

 今回は、経営戦略本部 経営企画部 IR室長 伊勢 雅明様にお越しいただき、事業内容、中期経営計画、成長戦略等についてお話を伺いました。

 同社は、歯磨き、歯ブラシ、洗剤などの家庭用品、バファリンなどの一般用医薬品をはじめ、皆さんの生活に密着した多様な製品を世の中に送り出す、日本を代表するヘルスケアカンパニーです。

 創業120周年を迎えた2011年から、2020年に向けての新経営ビジョン「Vision2020」を策定、2020年の企業像として、「めぐり来るすべての一日の人の清潔、人の健康、人の快適、そして人の環境を守り続け、価値ある未来をつくる、くらしとこころの価値創造企業」を掲げております。

 現在、「Vision2020」の達成にむけた、2015年度-2017年度の新中期経営計画「V-2計画」が進行中です。「収益力の向上」を最優先課題に据えて推進し、前期2016年度決算において、1年前倒しで「V-2計画」の業績目標を達成。アジアのNo.1企業を目指した挑戦が続いています。

 今回は、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
ライオン (4912) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は経営戦略本部 経営企画部 IR室長 の 伊勢 雅明 (いせ まさあき)様。

「今日を愛する。」

▼ライオンの事業セグメント
 知名度抜群のライオン。1891年、創業当時の社名は「小林富次郎商店」で、歯磨と石鹸事業をベースに拡大し、今年10月に創業126年を迎える。

 事業セグメントは大きく分けて3つ。 国内でトイレタリー・日用品を製造・販売する「一般用消費財事業」、アジア8ヶ国でトイレタリー・日用品を展開している「海外事業」そして、「産業用品事業」である。

 連結売上高の約66%を占める「一般用消費財事業」は主要5分野で展開している。その5つとは、業界No.1である「オーラルケア分野」、「キレイキレイ」がハンドソープで業界No.1である「ビューティケア分野」、洗濯用洗剤や柔軟剤を扱う「ファブリックケア事業」、台所用洗剤や住居用洗剤を扱う「リビングケア分野」である。

 また、このセグメントにおいては、「薬品事業」も行っており、よく知られた薬品としては「バファリン」、「(点眼薬の)スマイル」などがある。その他、自社販売で展開している「機能性食品(ラクトフェリン)」、また、猫用砂などの「ペット用品」もこのセグメントに属する。

 アジアの8ヶ国で日用品の販売を展開している「海外事業」の前期の売上高は1351億円。連結売上高に占める構成比率も25%に達したが、2020年にこの比率を30%にのせることを期待しているという。

 「産業用品事業」は前期の売上高構成比率はまだ8%程度であり、セグメントとして決して大きくはないが、「化学品関連商材」や「業務用洗浄剤」など、企業やプロ向けに、「B to B取引」を行うセグメントであり、付加価値の高い商品が拡大しており、当然、利益率も高い。

▼経営ビジョン「Vision2020」達成に向けて
 現在、同社は2020年度を最終期とした経営ビジョン「Vision2020」を掲げ、その達成に向けて中期経営計画(3ヶ年計画)を3回ロールすることとしている。

 まずは、中期経営計画の説明の前に必要なことはビジョンを考察すること。同社が2020年に"在るべき姿"を描き、そのためのテーマ、事業領域として掲げたのは、「健康」、「快適」、「環境」。そして、その指針は、「① くらしとこころの価値創造企業を目指す」、「② 環境対応先進企業を目指す」、「③ 挑戦・創造・学習企業を目指す」の3つであり、そのために「国内の収益改善」、「海外展開の加速」、「経営基盤の強化」を推進することとしている。

 2012年度-2014年度に行われた中期経営計画「V-1計画」(挑戦の始動)における基本戦略は、「① 国内事業の質的成長」、「② 海外事業の量的成長」、「③ 新しいビジネス価値の開発」、「④ 組織学習能力の向上」の4つ。

 2013年度、2014年度と利益項目において、過去最高を記録するなど戦略は着実に進捗したものの、当初掲げた業績目標には届かながったが、その理由である、原材料市況の上昇や海外展開におけるそれぞれの国の内政事情など、対応すべき問題を明らかにし、その結果、体力、筋力をつけることにより戦略の実行力を高めるという構造改革を断行し、次期中期経営計画につなげた。

 これにより、2015年度-2017年度の新中期経営計画「V-2計画」においては、「V-1計画」において掲げた4つの基本戦略をさらに推し進めるとともに、「目指した業績目標への再チャレンジ」として「収益力の向上」を最優先課題に据えてまい進した結果、前期、2016年度決算において、1年前倒しで「V-2計画」の業績目標を達成するに至った。また、今年度の第1四半期も好調さが窺える内容である。

▼他社にないライオンの強みとは
 同社の強みとは、国内・海外市場が変化するなか、高まるヘルスケアニーズにトータルで対応できる事業領域を持っていることであると考えられる。
 具体的には、国内における高齢化の進展や生活スタイルの多様化、求められる商品の変化への対応力であり、それはそのまま、人口増加が続き、生活レベル、スタイルも成長しているアジア圏(海外)における求められる商品変化への対応力にもつながるが、同社の具体的な強みを示すとしたら、それは、「CARE(予防)とCURE(治療)」という両事業分野を備えていることであろう。「オーラルケア」、「機能性食品」、「薬品」という3つの分野の幅広い技術、知見を活かした価値創造は他社にない強みだ。

 また、現在、オーラルケアNo.1企業としてマーケット自体を大きく変える取り組みを推進している。それは、「セルフケア」と「プロフェッショナルケア」を連動した「予防歯科」の普及。
 昨年より「唾液検査システム」の普及により、歯と健康の関係性を示したうえで、「トータルオーラルヘルスケア」へさらにそのステージを上げようと努力している。
 これらは全て、繰り返しになるが、「健康」、「高齢化」、「安心安全」、「女性」をキーワードとした価値創造を、アジアのビジネスにもつなげる意図をもって行っていることである。

 似て非なる「平均寿命」と「健康寿命」という2つの寿命がある。アジア各国のこの2つの差が埋まっていない現実を見て、この差を埋めることに寄与する商品の普及、ヘルスケア分野での高い付加価値を持つ商品をこれからも訴求していくという。

 同社は個人株主をとても重視している。それは、同社製品のユーザー、ファンでもあるからだ。4月より単元株式数の変更(100株)を行ったが、配当方針についても明確に示しており、今期も前期(13円)に対し2円増配(15円)の予定である。

 大学時代、広告研究会に所属していた際に、「最も好きなコピー」に、私は同社の「おはようからおやすみまで暮らしを見つめるライオン」を挙げた。同社のコピーはシンプルでこころに届く日本語で構成される。

 2012年、創業120周年を迎えたことから前述の経営ビジョン「Vision2020」が示された。そして、同じく変更された新しい企業スローガンは「今日を愛する。」

 震災翌年であったこともあり、このコピーは、また、深く、優しく、私のこころに届いた。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(ウェブサイト)
ライオン IRサイト
アサザイ(2017.5.17放送分) ゲスト企業:ライオン


経営戦略本部 経営企画部 IR室長 伊勢 雅明さまと