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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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昨今、スマートフォンなどの携帯端末の発達により、場所を選ばず音楽や映像を楽しめるようになってきました。本番組「アサザイ」も、スマートフォンのアプリ「radiko」で聴いてくださっている方が大変多くなっています。
 一方、ネットワーク上のコンテンツ量は毎日増加を続けていまして、コンテンツ提供元としてはユーザーが求めるコンテンツをいかに最適に届けるかが大きな課題です。そのユーザーとコンテンツの「出会い」を支援するのが、今回9月4日放送「今日の1社」でご紹介したソケッツ(3634・マザーズ)です!

 同社は、音楽・映像等の国内最大級のメディア・データベースを独自に構築しており、それを活かしたコンテンツ検索サービスなどを活提供しています。今回は代表取締役社長の浦部浩司さまにお越しいただきまして、井上哲男よりインタビューさせていただきました♪

 井上哲男より早速取材後記が届いておりますので、どうぞお読みください!

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取材後記

ソケッツ(3634)(東証マザーズ)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締社長の浦部浩司さま。

 

「そっと寄り添う」

 

▼「パーソナルラジオ」で活きるデータベース
 2001年に米国に出張した際、兄弟会社のメンバーから数度同じことを言われた。それは「携帯電話を持っているか?持っているなら、つながらなくてもいいからiモードの画面を見せて欲しい」というものであった。モバイルとインターネットを繋ぐ技術の開発に世界で初めて成功したのは日本であり、少し誇らしい気持ちになったが、当時のメンバーに数年前に会った際に、聞かれて困ったことがある。それは「日本の"パーソナルラジオ"でメジャーなのはどこか?」という質問であった。

 

 まだ、日本では耳慣れない「パーソナルラジオ」という言葉ではあるが、数社が手掛け始め、ソケッツもこの6月から「LIFE's radio」(ライフズ)というスマートフォン向けサービスを開始した。既にソケッツは楽曲について圧倒的な量のデータベースを持っている。1曲についてのスクリーニング項目は2000以上。それを機械ではなく人間が行っている。米国でパーソナルラジオと言えば「Pandora」が有名であるが、浦部社長は、あるネット系音楽サイトのインタビューで「Pandoraのアプローチの仕方を知り、(スクリーニング)項目の違いを知って、逆に自分たちのアプローチ分析が間違っていなかったことが分かった」と述べている。人間が人の耳によって分析したアプローチに対する自信を深めたということであろうか。auの「LISMO!」は、このデータベースが活かされたコンテンツであるが、同様の活用がパーソナルラジオで展開されることになる。ユーザーは「SEED」(今、オンエアされている楽曲と雰囲気が近い曲が自動的にオンエアされる)や「LIKE」(自分が「LIKE」した曲をデータ分析されて、その好みがオンエアに反映される)という機能を使うことによって、使えば使うだけ、自分の嗜好にあった楽曲がオンエアされるようになっている。まさしく"パーソナル"なのである。これを月額350円という低価格で提供する。無論、その先に見据えているものはあると思われる。それは6兆円と社長自身が言われた広告の世界であろう。

 

 初監督作品として「ラヂオの時間」を選んだ三谷幸喜が52歳、「アサザイ」にお越し頂いた際に「『セイヤング』もこういう場所で収録されていたのかな」と話されたシードの浦壁社長と私は50歳。ここまでは完全なラジオ世代であるが、私よりも5歳若いソケッツの浦部社長は、ラジオ世代の最後かもしれない。しかし、ラジオに対する愛着は私をはるかに上回る。ラジオ談義は、ロング・インタビューと収録外で大いに盛り上がった。

 
▼ラジオが「寄り添う」時間

 ラジオ業界の勢いが弱くなった理由として挙げられるのが、パソコン・インターネットの普及が個人の時間をラジオからそれに向かわせたというものである。

 学生時代の友人とよく話すことがある。それは、自分達の学生時代に携帯電話もインターネットも無かったことが、果たして良かったのか悪かったのかということである。大学まで1時間以上かけて行き、そこで初めて「休講」を知るということは今の学生にはないだろう。夜9時を過ぎたら遅い時間であるから電話をかけないという風習も携帯電話には無い。たくさんの友人と通話やメールによってコミュニケーションを取れるという便利さは貴重だ。しかし一方で、フェイスブックで知り合いのコメントを夜中まで見て「いいね!」を押してあげる気遣いも要らなかったし、約束が当日にキャンセルされることを経験したこともない。

 

 ラジオと過ごした時間。それは自分自身と向き合った時間だ。ラジオを聴いていない時間は、ラジオで知った本を読み、ラジオで好きになった歌手の音楽を聴いた。若く、多感な時代に、夜から朝までの"他人とコミュニケーションを取らない時間"の過ごし方をラジオは教えてくれた。自分の感性や価値観の根っこの部分は、三分の一が「本」で、残りも等分で「友人」と「ラジオ」が作ったと思っている。

「暮らしにそっと音楽が寄り添う」これはラジオを愛し、ラジオとリスナーの距離感を充分に分かっている浦部社長ならではの言葉だと思う。
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?

 「アサザイ」リスナーの皆様は、もちろんラジオの魅力をよくご存じでいらっしゃることと思います♪ 「パーソナルラジオ」については私はよく知らなかったのですが、ソケッツによる「LIFE's radio」、興味を惹かれました。

 「インターネットユーザーは気が短い」という実験結果がありまして、ウェブサイトなどを閲覧する際、少しでも表示が遅かったり求めるコンテンツが見つかりにくかったりすると、別のページへ飛んでしまう傾向が強いのだそうです。テレビでもリモコンの発達による「ザッピング」、飽きるとすぐにチャンネルを変えてしまうという話が有名ですが、ネットではそれがさらに著しいようです。
  いちユーザーとしても、求めるコンテンツがそっと「寄り添って」くれたら理想的ですね。ソケッツのようなサービスが今後ますます発展してくれることを期待します~。

 また次回の「今日の1社」もお楽しみに!

(関連リンク集)
■ソケッツ LIFE's radio
■ソケッツ IR情報
■ソケッツはこんな会社です!
■8月1日付リリース カルチュア・コンビニエンス・クラブとの資本業務提携に関する基本合意書の締結、株式の売出し、第三者割当による新株発行並びに主要株主の異動に関するお知らせ
■8月5日付リリース 日本生まれのパーソナルラジオ「LIFE's radio」(ライフズ) 好きなだけ楽しめる「夏の無料体験」フリートライアルサービスを開始

(代表取締役社長の浦部浩司さまと。)
代表取締役社長の浦部浩司さまと。