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7月20日の「アサザイ今日の1社」は、あらた(2733・東証プライム)を放送しました。

 

今回は、取締役副会長 グループ事業管掌 兼 グループDX推進委員長 鈴木 洋一 様にお越しいただき、事業内容や成長戦略についてお話を伺いました。

 

同社は、2002年の会社設立時にジャスダックへ上場し、その後、2011年に東証二部、2012年に東証一部に移行し、今年2022年4月よりプライム市場へ移行しました。

事業内容は、化粧品、日用品、家庭用品、ペット用品等の中間流通である卸売業で、日本全国の小売業、ドラッグストア、ホームセンター、ディスカウントストア、ネットショップなど、約3,500社、店舗数で約4万5千店舗に納品しております。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

 

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取材後記

あらた(2733)(東証プライム)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、取締役副会長 グループ事業管掌 兼 グループDX推進委員長 鈴木 洋一(すずき よういち)様

 

「売上高184位:8,570億円」

 

▼卸売業として業界最大級の事業規模

 東証の業種区分は「卸売業」、日用品・化粧品卸の大手として知られるが、その沿革は2002年4月に、全国各地の有力日用雑貨卸であったダイカ株式会社、伊藤伊株式会社、株式会社サンビックが共同で「株式会社あらた」を設立したことに始まる。そして、当時のジャスダックに上場し、市場変更を経て、今年4月に設立20周年を迎えた。

 

 中間流通である卸売業としての事業規模は業界最大級で、メーカー約1,200社の商品、約10万アイテムを仕入れ、日本全国の小売業、ドラッグストア、ホームセンター、ディスカウントストア、ネットショップなど、約3,500社、店舗数で約4万5千店舗に納品している。

 

 これを前期の売上高に占めるカテゴリー別の売上構成で説明すると、最も構成比率の高い「ヘルス&ビューティー」が約31%、次に構成比の高い「紙製品」が約20%、「ペット・その他」が約19%、「ハウスホールド」が約15%となっており、非常にバランスが取れていることが分かる。また、納品先の構成は、「ドラッグストア」が全体の約5割を占めており、その他、「ホームセンター」が約15%、「スーパー」が約12%となっている。

 

 これは、国内の物流センターだけでも全国に42拠点構えており、この物流センターを中心としたネットワークを構築しているからこそできることなのだが、グループの体制としては、ペット関連卸No.1のジャペル、タイやベトナムなどに拠点を構える海外法人を含め、現在、連結子会社13社、関連会社2社を有している。

 

▼「営業」、「物流」、「商品」の3つの部門が組み合わさり、消費者に安定的に豊かな暮らしを提供する

 このように、仕入れ、納品の双方で幅広いお付き合いが出来ている理由として、「営業」、「物流」、「商品」の3つの部門が、それぞれの役割をきちんと果たしているからだと言われた。

 この3つの具体的な"役割"とは、「営業」は購買傾向分析を行うとともに、各種提案から装飾に至るまで、小売店の売場における「総合プロデュース」と呼べることを行っており、「物流」は、効率よく精度の高い配送を実現するために、上記物流センターおよびネットワークと物流機器の活用によって、これを成し遂げているという。また、「商品」は幅広い品ぞろえに加え、卸独自の情報力を活かした、他にない切り口の商品開発も実施しているとのこと。営業・物流・商品が組み合わさり、消費者の皆様に安定的に豊かな暮らしをご提供していると胸を張った。

 

 それは業績にも表れている。

 同社は3月決算であるが、前期2022年3月期と、10期前の2012年3月期を比較すると、売上高は約1.4倍に拡大し、経常利益は約3.5倍に大きく拡大している。売上の伸びよりも利益の伸びが大きいことは、即ち、収益性が高まっていることを示しているが、収益性が高まった以上、やはり注目するのはトップライン(売上高)ということになる。そして、これが金額的に極めて大きい。

 

▼「売上高、2030年3月期までに1兆円突破」に向けた「長期経営ビジョン2030」

 スプリングキャピタル社が今年2022年3月末時点で上場している全社の2021年度決算を集計したが、同社の売上高8,570億円は、3,919社中184位である。因みに、経常利益の137億円も599位と高位である。

 

 そして、卸売業はやや自己資本比率が低く、有利子負債によりレバレッジをかけて成長戦略を行うという特徴があるが、同社の自己資本比率は前期末で35.4%であり、ROE:9.6%、総資産経常利益率であるROA:5.2%という資本効率性、財務健全性が評価されたのであろう、2022年4月11日より、日本格付け研究所(JCR)の信用格付けが、従来のBBB+からA-へと格上げされている。

 

 今年度が最終年度である中期経営計画は既に計数目標の上方修正が行われており、長期ビジョンである「長期経営ビジョン2030」で掲げる「売上高、2030年3月期までに1兆円突破」に向けて着実に歩みを進めている。

 今後の成長戦略として、消費者ニーズの高まるカテゴリーを継続的に強化する「カテゴリー強化」(近年注力しているヘルス&ビューティーカテゴリーでは、専売・優先流通品、高機能ヘアケア、アジアンコスメなどの新しい商品やブランド)、現在、中国、タイ、ベトナムのグループ会社で行っている「海外事業」の成長加速とこれらの国を起点としたアジア全体の最適なサプライチェーンの構築、そして、物流の効率化の推進に寄与する「DX推進」を挙げた。

 ESG経営、そして株主還元も経営の重要課題と認識している同社の勢いはこれからも続くがい然性が高いと判断する。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

また、今回は動画版も公開します。

ラジオ放送に入りきらなかった内容も、スライドを使ってわかりやすく説明していますの

で、ぜひこちらもご覧ください!

 

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取締役副会長 グループ事業管掌 兼 グループDX推進委員長 鈴木 洋一 様と