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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 3月17日 の「アサザイ 今日の1社」はリリカラ(9827・東証ジャスダック・スタンダード)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 山田 俊之 様にお越しいただき、沿革・事業内容、強み、新中期経営計画等について、お話を伺いました。

 同社は、「快適な生活空間を創造し、提案する」ことを企業使命に、個人住宅からオフィス、ホテル、商業施設、公共施設などの空間づくりをインテリアという視点からトータルに提案をしている企業です。
 事業セグメントは、「インテリア事業」と「スペースソリューション事業」で構成されています。
 インテリア事業では、壁紙から、カーテン・床材などへ徐々に取り扱い商品の幅を広げ、空間全体をトータルで提案することにより、建築・インテリア業界から高い評価を得ています。
 スペースソリューション事業は、発足当初の事務用品販売からオフィス空間の提案、設計、施工、管理までトータルにプランニングを行い、現在ではリノベーション事業を発足し、企業の遊休施設などをリノベーション、コンバージョンすることによって有効活用する事業までその領域を広げています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
リリカラ(9827)(東証ジャスダック・スタンダード)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長の 山田 俊之 (やまだ としゆき)様

「DaaS(Design as a Service)」

▼快適な生活空間を創造し、提案する
 創業が1907年と114年の歴史があり、今年、上場30周年を迎えられる老舗企業である(法人としての設立は1949年)。襖紙、表装材料、和洋紙の卸・小売専業として事業を開始し、現在は「快適な生活空間を創造し、提案する」ことを企業使命として、個人住宅からオフィス、ホテル、商業施設、公共施設などの空間づくりをインテリアという視点からトータルに提案している。
 
▼「インテリア事業」での取り組み
 事業セグメントは「インテリア事業」と「スペースソリューション事業」(SS事業)の2つ。
 「インテリア事業」では、工場を持たないファブレス・インテリアメーカーの立場で壁紙・カーテン・床材を中心としたインテリア製品の開発を行い、それらを「リリカラブランド」で販売している。また「スペースソリューション事業」は、インテリア空間の設計施工会社としてオフィスやビル・ホテル・住宅といったインテリア空間の設計や施工を行っているが、両方の事業シナジーを具現化するため、2016年より「スペースソリューション事業」内における新たな事業展開として「リノベーション事業」を発足させている。これは文字通りホテル・医療施設・テナントビル、学校・教育施設などの"リニューアル需要"に対し、コンセプト提案から具体的な設計図面の作成、工程管理、関連什器の販売、または、不動産売買、オフィス仲介業務に至るまで幅広いサービスを提供しているものだ。

 前期、2020年12月期の全社売上高構成比において「インテリア事業」が約8割を占めており、主力セグメントであることが分かるが、同事業が新築住宅の供給戸数と業績の連関が高いことも事実であり、その供給戸数は、現在伸び悩む傾向にある。
 しかし、同社の見立てはそれだけではなく、日本では衣食に比較して「住」 に不満を持つ人が多く、インテリア空間の質的向上はまだまだ発展途上であると考えている。そして「不満のあるところ需要あり」と確信し、消費者に豊かなライフスタイルを提案し続けるとともに、これまでの主力製品であった壁紙・カーテンの販売強化に加えて、床材についても品揃え、販売に力を入れ、トータルにわが国の住生活の向上に貢献できるよう努力するとしている。

 これは、同社の製品がこれまでも支持を得てきたという絶対的な自信があるから生じるものであろう。
 創業以来の扱い製品である「壁紙」において、同社は常に新しいデザインと機能性壁紙の開発・供給に取り組み、建築・インテリア業界を始め、壁紙として日本で初めて「グッドデザイン賞」を獲得するなど、特にデザイン面で極めて高い評価を各方面から得てきた。また、売上高も業界で第2位の位置である。

 同社の「壁紙」は、パターンやサイズのバリュエーションの豊富さに加え、あらゆる物件に対応するデジタルプリント等、空間を彩る様々なアイテムで、新たなインテリアを創造していることが何よりの特長であるとともに、一方で機能性壁紙の領域においても防汚性や表面強度に優れるアイテムを取り揃えているが、コロナ禍において、昨年抗ウィルス壁紙を新たに発売し、多数の問い合わせやお引き合いが続いているという。

 また、カーテン、ファブリックについても、窓辺に様々な個性を輝かせ、表情豊かに演出できる多彩なカーテンを揃えている。寸法・縫製スタイルなど全てオーダーメイドで対応し供給されており、その販路は一般住宅のほか、ホテル・病院・福祉施設など多岐にわたっている。

▼「スペースソリューション事業」における強み
 もう1つのセグメントである「スペースソリューション事業」における強みは、同社がその注力事業を「オフィス環境分野」と定め、ワンストップのプロフェッショナルな体制でそれを受注できることにあると私は考える。

 同社は、主に都内の大企業・中堅企業向けに、そのオフィスの設計・施工を行ってきたが、「設計」にあたっては、デザイン提案のみならず、新しい働き方の提案にも力をいれている。また、「提案」においては、顧客企業の経営方針や事業内容をよく理解し、ときには従業員の方にインタビューしたうえで、最善の提案を行うことを心掛けているという。そして、企画案が承認されると、施工・納品・予算管理・工程管理まで、同社の「有資格者によるプロジェクト」において実行管理が行われるのだ。その顧客企業数は実に2,000社超。顧客の利便性向上や作業の円滑化などの付加価値を提供し続けてきた"証"である。

 同社は、この2月12日に新たな中期経営計画「DaaS(Design as a Service)」を発表した。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に一応の終息が見られたとしても、既に。社会、事業環境には様々な変化がもたらされており、需要の一部は感染拡大前の水準に戻らないものと考えるとともに、デジタル技術の社会への浸透や、新しい生活様式の定着につれて、新たなビジネスチャンスが発生していることを見据えた計画であり、同時にこのデジタル技術により業構造の変革にも取り組むという。

 そして、この新たな中期経営計画の位置づけを「2030年におけるSDGsの目標達成に、事業面で寄与するために積極的に活動していく重点取組施策をまとめたもの」としている。実際の施策、そして、「DaaS(Design as a Service)」という名称、ネーミングに託した想いを山田社長はロングインタビューでも熱く語られている。是非お聴き頂きたい。
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 取材後記は以上です。いかがでしたか。

 本日の放送ではロングインタビューも公開されております。
 中期経営計画「DaaS」のネーミングにかけた思いについて、詳しくお話を伺っております、ぜひお聴きください!

いつも聴く!ポッドキャスト(本日の放送・ロングインタビューはこちらから)


 それでは来週もお楽しみに!

(ウェブサイト)
リリカラ IRサイト

代表取締役社長 山田 俊之さまと