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 6月5日の「アサザイ 今日の1社」は丸全昭和運輸(9068・東証1部)を放送しました。

 今回は、常務取締役 中野 正也 様にお越し頂き。沿革・事業概要・強み・業績・新中期経営計画について詳しくお話を伺いました。

 同社は、海運・陸運・空運すべての分野でワールドワイドなサービスを提供している総合物流企業として幅広いユーザーから支持を受けています。

 中でも、単なる運搬、配送だけではなく、資材・部品の調達から配送、保管、包装、流通加工に至るまで、お客様の物流業務全体を請負う3PL(サードパーティ・ロジスティクス)の分野が好調で、平成28年度に連結売上高が1000億円を突破し、営業利益が4期連続で過去最高を更新。経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益についても、6期連続で過去最高を更新。ユーザーより信頼されるロジスティクス・パートナーとしての地位を確立しています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
丸全昭和運輸(9068)(東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。
お相手は、常務取締役 中野正也 (なかの まさや)様。

「極めて、視界良好」

▼3PL(サードパーティ・ロジスティクス)業務の先駆けとして成長 
 歴史のある企業。今年、創業88年を迎え、東証2部上場されてから58年、東証1部に市場昇格されて56年の月日が経つ。
 沿革は昭和6年(1931年)に、中村全宏(創業者)が、京浜工業地帯の開発に伴い、鶴見川河口域にある第三地区とよばれていた空き地を横浜市にかけあって整備し、鉄鋼、化学メーカー等の、いわゆる重厚長大な製品を製造している大手企業を誘致し、原料を直接港の工場へ搬送し、そこで作られた製品を搬送するといった業務を行ったことに遡る。

 これが初期の事業であるが、これはまさしく「複合一貫輸送」という考え方であり、無論、その言葉も無かった頃に、このビジネスモデルを体現していたということになる。以来、このキーワードは同社を語るうえで欠かせない一語となった。

 その後、横浜港の発展と共に同社は成長し、3PL(サードパーティ・ロジスティクス)業務の先駆けとして、現在では、日本全国各地に多くの多機能倉庫、物流センターを建設し、海外物流においても、輸送先の物流事情に適した陸・海・空のサービスを組み立てた「国際複合一貫輸送」をグローバルに展開している。

 また、「精密機器の輸送」や「危険品輸送」など、専門知識と高い技術力をともなう高品質なサービスを提供していることでも業界では知られており、工場や大学の移転、大型プラントや工場設備の移設、(分けて運んだものの)組立、据付まで行う「機工関連業務」も行っている。

▼独自の3PLとして「MLPサービス」を展開
 この、現在の大手流通の鍵である「3PL」だが、同社は独自の3PLとして「マルゼンロジスティクス・パートナーサービス」、通称(「MLPサービス」)を展開しており、これにより、顧客に最適な物流ソリューションを提供することを可能ならしめていることが、まずは、強みの第一点である。

 この「MLPサービス」は、沿革に記した「日本全国各地に多くの多機能倉庫、物流センターを建設」の部分である、全国の主要地に配備した物流拠点を基に行うもので、これを「アセット型物流」と呼んでいる、この拠点と各種トラックによるネットワーク網の完備により、北は北海道・東北地区から、南は中国・四国・九州地区まで幅広くカバーしていることも、無論、強みである。

 そして、常務が話された、最後の強みが「スピード」。精密機器から大型機械までの輸送とパソコン等のシステム関連の設置まで、移転後すぐに使用できる状態にするということであり、工場や事務所、そして大学などの移転において非常に好評だ。これが、同社の「品質」である。

▼業績は好調、経常利益は6期連続で過去最高を更新
 平成28年度に連結売上高が1000億円を突破し、"1000億円企業"の仲間入りを果たしたが、その後も業績は好調に推移し、この3月に第6次中期経営計画を終えた。

 終わった期の売上高と営業利益については、4期連続で過去最高を更新し、経常利益については6期連続、最終利益である親会社株主に帰属する当期純利益についても、6期連続で過去最高を更新している。

 また、各利益率も上昇しており、売上高経常利益率は初めて7%台にのせ、株主への配当についても、期末配当として1株あたり30円を計画していたが、5増配し、35円の配当予定とした。

 また、新中期経営計画初年度となる今期の見込みについても、売上高が8.1%の増収、営業利益、経常利益につきましては、それぞれ、12%、7%の増益を見込んでおり、過去最高の更新を継続する計画となっている。

 新中計において、3PL事業の強化やグローバル物流事業の拡大という部分に力点を置いた「事業競争力の強化」と、品質と生産性の向上やCSRの推進を謳った「企業基盤の強化」を掲げているが、現在、"極めて、視界良好"のようである。

 不動産、人材派遣、そして、物流(運輸)などの業種において、ここ数年、「勝ち組・負け組」が少しハッキリと色分けされつつあることを感じる。同社は無論、前者だ。
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 取材後記は以上です。いかがでしたか?

 本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

 それでは来週もお楽しみに!

(関連リンク)
丸全昭和運輸 IRサイト
アサザイ(2019.6.5放送分) ゲスト企業:丸全昭和運輸

常務取締役 中野 正也さまと