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 4月10日の「今日の1社」は、インターアクション(7725・東証1部)を放送しました。

 今回は代表取締役副社長 木地 伸雄 様にお越しいただき、沿革・セグメント、強み、業界動向等についてお話を伺いしました。

 同社は、スマートフォンやデジタルカメラなどの心臓部であるCCD・C-MOSイメージセンサなどといった電子部品の製造に欠かせない検査用の『光源装置』の大手企業です。
 高精度かつ高速で安定した光を照射できる当社の光源装置は、CCD・C-MOSイメージセンサの検査工程において、その精度の向上に貢献、現在世界トップのシェアを獲得しています。

 また、1月には2021年5月期を最終年度とする中期事業計画を公表しました。
 コア技術である光学技術を生かし、新たに「FA画像処理関連市場」、「レーザー加工機市場」への展開に挑戦することを発表。「光学技術といえばインターアクション」、世界中からそう呼ばれるような企業へ成長すべく取り組みが続いています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
インターアクション(7725)(東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。
お相手は、代表取締役副社長の木地 伸雄(きじ のぶお)様。

「クライアントファースト」

▼イメージセンサ向け検査用光源装置の世界トップ企業
 一昨年3月に東証1部に市場昇格されたが、会社の設立が1992年。上場も2001年にされている歴史のある会社だ。

 イメージセンサ向け検査用光源装置の世界トップ企業として紹介されるが、創業当時は半導体検査装置の設計及び開発業務を手掛け、その3年後に、この「光技術」の事業を開始した。そして、この「光技術」を事業の柱として展開しながら、数社のM&Aを行うことにより、事業ポートフォリオの拡充を行ってきた。

 セグメントは、「IoT関連事業」、「環境エネルギー事業」、「インダストリー4.0推進事業」の3つ。

 「IoT関連事業」は、スマートフォンやデジタルカメラの心臓部であり、いわゆる光を電気信号に変換する半導体であるCCD-C-MOSイメージセンサの製造、検査に欠かせない高度な光学技術を用いた検査装置を開発、製造しており、この分野が、現在世界のトップシェアとなっている。

 スマートフォンの出荷台数の伸びが鈍化しているという話も伝わっているが、イメージセンサ市場においては、そのスマートフォンにおいて複数台のカメラを搭載したモデルが登場し始めており、メーカーの設備投資意欲が高い状況が続き、業績は好調に推移している。

 「環境エネルギー事業」は、印刷機や工場から排出される排ガスの臭いや有害物質を検知し、これを高度な技術で除去する装置を開発し、製造している。印刷機業界において、ITの普及により新規の設備投資は縮小しているものの、引き続き印刷機器の定期的な買換え及びメンテナンス需要が存在しているという。

 「インダストリー4.0推進事業」については、IoT技術を生かしたさまざまな新システムの提供を行っており、この大きな製造業全体の変革期にあたり、3D CADを用いたプラント設計ソフトウェアの受注開発やPOSシステムを含めた流通業のシステム開発、また、ビッグデータにおけるデータサイエンス技術の提供などの新たな取組みを進めている。

▼中期事業計画がスタート
 同社は、一昨年10月に、2020年5月期を最終年度とする中期事業計画を公表していたが、外部環境を加味して、この1月に、新たに2021年5月期を最終年度とする中期事業計画を公表した。

 そこにおいて、世界中から『光学技術といえばインターアクション』と呼ばれるような企業に成長し、ステークホルダーと共に、社会で価値を創造していくために、今後の重点施策として、コア技術である光学技術を活かし、新たに「FA画像処理関連市場」、「レーザー加工機市場」への展開に挑戦することを掲げている。

 国内の製造業のうち99%を占める中小企業では、人材不足ゆえ、ロボットやITの活用による生産工程の自動化(FA)が注目を集めているが、その中でも、FA向けの画像処理システム(カメラ検査)においては、検査内容に応じて撮像の設定、画像処理内容などが異なり、顧客ニーズに応じた複合的な技術が求められている。

 また、FA画像処理システム関連の世界市場は、FA及びセンシングニーズの増加を背景に、2016年から急激に拡大し始めており、今後数年間は年率10%程度拡大し、2020年には1兆6000億円を超える規模になると予想されている。当該分野において、同社の「光の制御技術」は、技術的な強みを十分に発揮できるはずだ。

 また、レーザー加工は、素材に直接触れることなく様々な加工を施す技術であり、複雑で繊細な加工や素材への影響を最小限に抑えた加工が可能であり、様々な産業分野において基盤技術として利用されている。こちらの市場規模は、2015年に5500憶円程度であったが、2020年には8000億円を超え、その後も年平均成長率7%程度で推移すると見られている。

 また、今まで主流となっていたCO2レーザーからファイバーレーザーへの切り替えが顕著になりつつあるが、このレーザー加工には、光学系な技術が不可欠であり、同社の強みがここでも活きるのだ。

▼多様な分野における専門性を持つエンジニアが在籍
 同社にとって、何よりの「強み」は、多様な分野における専門性を持つエンジニアが多いということであろう。光学系の専門知識を持つエンジニアはもちろんのこと、電気や機械装置に関する専門知識を持つエンジニアも在籍しているため、お客様から寄せられる様々なご要望に対して、いろいろなアプローチでソリューションを提供し、その願いを実現することを叶えてきたという自負がある。

 これは、同社がモットーとして掲げる「クライアントファースト」の下、情熱と誠実を持って仕事に取り組み、勇気を持って挑戦し、常に創意工夫し続けてきた結果、「クライアントとともに"想像"を超える"創造"」を成し遂げ、共有してきた「深いつながり」と言い換えることができる。

 中計期間、新たな「クライアントファースト」が上記2分野で展開されることを見守りたい。
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 取材後記は以上です。いかがでしたか?

 本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされている他、今回はロングインタビューも公開されています。
 「FA画像処理関連市場」など、新たな事業展開について、さらに詳しく説明頂いています。こちらもぜひチェックして下さい。

 それでは、来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
インターアクション IRサイト
アサザイ(2019.4.10放送分)
アサザイ(2019.4.10放送分) ロングインタビュー


代表取締役副社長 木地 伸雄さまと