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 9月19日の「今日の1社」は、コンヴァノ(6574、東証マザーズ)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長・CEO の 鈴木 明様にお越しいただき、業界の特徴、事業展開、強み、今後の成長戦略等についてお話を伺いました。

 同社は、『ファストネイル』ブランドで現在49店舗のネイルサロンを運営している企業です。
 「スピーディーな60分のサービス時間」、「低価格でシンプルな料金体系」、「自社Web・アプリ予約」、「来店前にデザインオーダー」を強みに今年の4月11日にネイル専業企業では初の東証マザーズ上場を果たしました。

 店舗数も、この秋には50店舗を突破する見込みです。高い競合優位性を武器に今後も着実に店舗ネットワークを拡大し、ネイルサロン業界の圧倒的なリーディングカンパニーを目指しています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
コンヴァノ(6574) (東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は、代表取締役社長・CEO の 鈴木 明(すずき あきら)様。

「『総合的な効率性の高いオペレーション』を支えるもの」

▼ネイルサービス業界、唯一の上場企業
 今年の4月11日に上場した、ネイルサロンのチェーン展開を図られている企業で、創業は2007年4月、設立は2013年7月と、非常にフレッシュである。

 ネイルサービス業界は、そのサービス単価自体は低下傾向にあるが、市場全体の規模は、NPO法人日本ネイリスト協会の資料によると、緩やかながらも着実に伸びており、2010年に全体で1419億円程度であったものが、2016年には1678億円と、6年間で18%程度拡大している。

 業界全体の特徴はひとことで言うと、個人経営が多いということ。
 いわゆるガリバー企業、圧倒的なシェアを持つ企業が存在せず、業界最大手でも2~3%のシェアであり、唯一の上場企業である同社のそれも1.1%程度であり、このことは、裏を返せば、まだまだ開拓余地、伸びしろが大きいということを表している。

 事業セグメントは、ネイルサロンの運営である「ネイル事業」と子会社の「フィーメディア」で行っている、CM動画放映、試供品配布、パンフレット配布などの「(ネイルサロン運営に付帯する)メディア事業」の2つで、売上に占める割合は、無論、「ネイル事業」が圧倒的に大きい。

▼49店舗のネイルサロンを「テナントビル」と「商業施設」で運営
 ネイル事業は、『ファストネイル』というブランドで現在49店舗のネイルサロンを運営しており、これが基幹事業であるが、そのほかに、ネイルケア、ハンドケア商品を『レガリー』という自社ブランドで販売することも展開している。『ファストネイル』49店舗の地域別構成は、関東エリアに39店舗、関西エリアに5店舗、東海エリアに4店舗、そして、今年6月に広島のパルコ内に中国地方初の店舗を構えた。

 出店する場所は大きく分けて2つ。「テナントビル」と「商業施設」である。
 「テナントビル」の店舗は、主に、通いやすい駅から近いテナントで、賃料の比較的安い空中階に展開し、WEBによる集客、需要にマッチした営業時間の設定が行えるというメリットがある。

 これは、同社の特長のひとつである、「自社WEB・アプリからの予約が可能であり、外部メディアに依存しない高い顧客獲得力とリピーター比率」が活かされた戦略である。一般的に予約は電話や外部のメディアを通して行われるが、同社の場合、内製化された強みがあり、この4-6月の第1四半期の数字によると、リピーター比率は85.2%にまで上昇しており、これは前年同期比で3.1ポイントも上昇している。

 もうひとつの店舗地である「商業施設」のメリットは、オープンな店作りで、視覚に訴える部分が大きく、ブランド認知につながるということ。自社WEB以外の集客や新規顧客の獲得効果があり、また、商業施設の販促イベントも活用できることも同様にメリットである。

▼顧客満足度の高いサービスで高いリピーター率を獲得
 無論、「リピーター比率が高い」ということは、顧客満足度が高いということであり、これは、それまで、ネイルサロンに対して顧客が抱いていた不満を解消しているということに他ならない。

 まずは、料金設定である。ネイルサロン業界については、料金体系が「高価格で分かりにくい」との批判があるが、『ファストネイル』の場合は、シンプルで低価格な料金体系となっている。

 また、「時間がかかり過ぎる」という不満もあるが、一般的に90分から120分程度かかるところが、『ファストネイル』の場合、その名のとおり早い時間で済み、平均のサービスタイムは現在約56分と1時間をきっている。
 
 これは、「デザインオーダー」が、来店時ではなく、事前に行えるということに加えて、効率性の高いオペレーションが分業で行われているという部分が大きい。このために必要なことは、「独自の社員教育制度」。同社は高いスキルを身につけたネイリストを育てあげる独自のそれを備えている。

 また、実際の施術においても、ジェルを落とす際に、一般的な、溶剤を使ってやすりで剥離する方法では無く、優しいスチームでこれを行っていることも、とても評判が良い。顧客の満足度の上昇、リピーター比率の上昇は、このように、「総合的に効率性と満足度の高いオペレーション」がもたらしているものだと考えられる。

 上場社は同社のみ。伸びしろは前述のとおり大きい。
 なれば、「成長戦略=拡大戦略」がすぐに思い浮かぶが、同社の場合、新規開店から、その投資が回収するために要する期間が非常に短く、半年程度の店舗も多いという。現在は、上記戦略を採るべき時間帯であることは明白だ。
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取材後記は以上です、いかがでしたか?

本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
コンヴァノ IRサイト
アサザイ(2018.9.19放送分)


代表取締役社長・CEO 鈴木 明さまと