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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 7月12日の「アサザイ 今日の1社」はフィード・ワン(2060、東証1部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 山内 孝史様 にお越しいただき、事業内容、強み、成長戦略等についてお話を伺いました。
 同社は、飼料業界トップクラスの「協同飼料株式会社」と「日本配合飼料株式会社」が経営統合して誕生した配合飼料メーカーです。


 経営統合により、営業サービス・技術力&製品開発力が大幅に強化、それぞれ個性の異なる2社が、全く新しい会社文化を作り、新しい事に積極的に取り組みを続けています。
 その取り組みの一つが、1986年より挑戦を続けて、ついに成功を遂げたクロマグロの完全養殖です。漁獲規制が強化される一方で和食ブームやトロ嗜好によりクロマグロの需要は近年上昇する中、ついに完全養殖に成功しました。12月には完全養殖マグロの初出荷を控えています。
 世界の食生活を豊かにするためのフィード・ワンの挑戦はこれからも続いてゆきます。

 今回は、井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
フィード・ワン (2060) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は、代表取締役社長 山内 孝史(やまうち たかし)様。

「統合の大成功事例」

▼経営統合後も順調に計画をクリア
 2014年10月に、「協同飼料」と「日本配合飼料」が経営統合して同社となったが、番組のなかでも紹介したが、近年の経営統合の事例のなかで、この統合は大成功例の筆頭として挙げられると考えている。

 当初、「3年以内を目処」とされていた「完全統合」を1年で実現し、策定した中期経営計画も、最終年度である今期を待たずに、既に前期に目標としていた経営指標をクリアした。ROEを紹介すると、目標であった「10%以上」を大きく上回る13.7%が前期の数値である。

▼経営統合により速やかに表れた強み
 同社の「強み」には、統合により2社のノウハウ、販路が融合し、それが、「企業総合力」という形で速やかに表れている点が挙げられる。

 具体的には、飼料事業において、営業サービスが拡充(営業人員数、配合飼料提案に加え、飼養環境・防疫・生産物販売などの総合支援も行う)されただけでなく、研究開発においても技術力と製品開発力が大幅に強化され、また、統合シナジーにより、コストが低減している。
 肉や卵をつくるための生産資材である配合飼料は価格要望が強く、飼料効率を高める取組みと併行してコストをいかに下げられるかが各社の競争力の差となる。特に原料代は製品原価の70%以上を占めるため、原料購買力は極めて重要であり、大量購入によるコストの引き下げが既にその効果として示現していることが大きい。

 また、飼料事業、とりわけ畜産飼料について、畜種バランスの取れた販売状況となっていることも「強み」として挙げられる。同業他社の場合、その畜種として「鶏」が多いが、当社は、「鶏」、「豚」、「牛」、それぞれが100万t超とバランスが取れている。

 加えるならば、コアビジネスが配合飼料の製造・販売(鶏豚牛などの家畜や、ハマチ・タイ・ウナギなど養殖魚が食べるエサ)であることは確かであるが、他に、畜水産物(豚肉・鶏卵・ハマチなど)の生産・仕入・加工・販売を手掛けており、食品事業の年間売上は、500~600億円の規模にもなっている。

 生産全国規模の販売体制を支える体制は、全国14ヶ所、北海道から九州までの工場が担っているが、水産飼料については、この4月より、50億円以上を投じて北九州市に建設した国内最大級の最新鋭工場が話題となっている。最新の製造技術と立地優位性を活かし、主要販売エリア(四国・九州)での(ハマチ、タイなど海産魚を対象とした)シェアアップを目指し、知多工場との2拠点で全国をカバーするとのこと。

▼今後の成長戦略
 掲げている「成長戦略」は、「収益の4本柱」を、さらに太く、確かなものとすること。具体的には、
①    主業の畜産飼料でのシェア拡大による基盤強化
②    新工場を活かした水産飼料の拡大
③    生産者を知る強みを活かした食品事業(肉、鶏卵、養殖水産物)の拡大
④    伸びゆく海外マーケットにも注目し、グローバルな展開を進めていく
(在はベトナムとインド。インドネシアは水産飼料研究でリサーチ中)
の4項目である。

 今期の業績見込みについて、「若干コンサバな見込み」と感じられる方もいるかもしれないが、これは、北九州工場の稼働1年目であり、償却コスト負担増が要因。来年度はフル稼働を予定している。

 「セブンイレブンと展開している食品循環型ビジネス」、「極洋とのクロマグロ養殖事業」など、話題性にも富んでいる同社。一番難しい局面であったはずの統合初期を成功裏に終えた現在、今後の成長に向けて、番組のなかで用いた「死角がない」という言葉が最もあてはまる。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?

本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

フィード・ワン IRサイト
2017.7.12(アサザイ放送分)


代表取締役社長 山内 孝史さまと