4月19日の「アサザイ 今日の1社」はペプチドリーム(4587)を放送しました。 [「今日の1社」取材後記]
2017/04/19(水) 11:28 今日の1社担当

 4月19日の「アサザイ 今日の1社」はペプチドリーム(4587、東証1部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 窪田 規一 様にお越しいただき、同社が手掛けている「特殊ペプチド医薬」について、詳しく伺いました。

 同社は「たった一人の人でも良い。病気苦しんでいる方に 『ありがとう』言ってもらえる仕事をしたい。」のスローガンのもと、非標準のペプチド治療薬の発見と開発を目的として、平成18年に設立されました。

 同社の強みは、創薬開発プラットフォームシステムにおいて、次世代の革新的な創薬探索プラットフォームである「PDPS」を有していることです。創薬において重要なヒット化合物の創製やリード化合物の選択等が簡便に行えるだけでなく、開発可能な特殊ペプチドへの最適化、ファーマコフォアを使った低分子創薬への展開及びペプチド薬物複合体への展開が可能になりました。

 現在は、「病気で苦しんでいる世界中の人々に『ありがとう』言ってもらえる仕事をしたい。」をスローガンに、世界で20社の大手医薬品メーカーのパートナーとして「特殊ペプチド」を提供し、共同開発を行っています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
ペプチドリーム (4587) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の窪田 規一( くぼた きいち )様。

「 世界で唯一の技術 」

▼世界的大手製薬会社群のパートナー医薬企業 
 「アサザイ」で多くの創薬ベンチャー企業をご紹介してきたが、同社に"ベンチャー"という言葉を使うのは失礼である。定義するとしたら、同社は「 世界的大手製薬会社群のパートナー医薬企業 」である。

 現在の医薬の主流は、「 低分子医薬 」と「 抗体医薬 」である。

 「 低分子医薬 」の「 分子 」とは、「 分子・原子 」の「 分子 」。「 原子 」を数十個から数千個組み合わせることによって創られる「 低分子量 」の薬であり、経口投与が可能、また、小さいことから細胞内にまで入り込めて、多くの種類の「 (有害な)(悪玉)タンパク(質) 」を標的と出来るなどの特徴がある。いわゆる化学合成された「 飲み薬 」などがこれに該当する。

 また、「 抗体医薬 」とは「 抗原・抗体 」の「 抗体 」。人間にもともと備わっている「 免疫機能 」を利用し、人工的に作り出された免疫機能を体内に取り込むことによって、同じく、「 (有害な)(悪玉)タンパク(質) 」にくっつき( 結合し )、これを無害化することが出来る。経口ではなく、注射などによる投薬をイメージして欲しい。

 2014年の医薬の貿易収支はおよそ2兆5000億円の赤字。これは、「 低分子医薬 」ではなく、「 抗体医薬 」の分野で日本が世界に対して開発で遅れをとり、新薬が生まれない状況が続いていることが、その大きな理由であるという。

 アベノミクスの柱の中で、強く「 医薬 」が打ち出されたのは、こういった背景がある。

▼特殊ペプチド医薬とは
 さて、同社の社名にもある「 ペプチド 」であるが、「 特殊ペプチド医薬 」とは、「 低分子医薬 」と「 抗体医薬 」のそれぞれ良いところを併せもった医薬であるといえる。

 「 ペプチド 」とは何かということをイメージ化して説明すると、「 タンパク質 」が分解されて細かくなったものが「 ペプチド 」であり、この「 ペプチド 」をさらに細かくしたものが「 アミノ酸 」である。逆に言えば、「 ペプチド 」は「 アミノ酸 」が結合したものであり、「 ペプチド 」が結合したものが「 タンパク質 」である。

 そして、高校で学んだように、ヒトのタンパク質を構成している「 アミノ酸 」は20種類あり、そのうち9種類は体内で合成することが出来ず、これが必須アミノ酸と呼ばれている。
 
 しかし、ヒトだけでなく、自然界に存在している、又は、人工的に精製された「 アミノ酸 」の種類は何百種類とあり、この「 特殊アミノ酸 」が「 ペプチド 」に含まれていることにより、例えば、アマゾンの奥地の草に含まれる「 (特殊)ペプチド 」に医薬効果があるなどということが、古くから解明され、医薬への応用が、かなり前から模索されていたのだという。

▼「PDPS」技術で世界中の製薬メーカーと協業
 この「 特殊ペプチド 」の医薬への応用のため、世界中の製薬メーカーが同社に協業を申し入れている理由は、同社が世界で唯一の技術を持っているからである。
 
 そのシステムは、「 PDPS 」と呼ばれ、特殊ペプチドを(大量)創製する「 Flexizyme技術 」、ライブラリー化する「 FIT system 」、高速スクリーニングを行う「 RAPID display system 」から構成されている。

 「 低分子医薬 」と「 抗体医薬 」のそれぞれ良いところを併せもつと書いたが、それは、具体的には「 低分子医薬 」の利点である「 ターゲットの多様性 」、「 経口投与が可能 」、「 (小ささゆえの)細胞内のターゲットに対応できる 」といった点と、「 抗体医薬 」の利点である「 ターゲットに対して強い結合力がある 」、「 ターゲットに対する強い特異性がある 」、「 生体内毒性が低く、安定性が高い 」ということである。これが「 特殊ペプチド医薬 」であり、世界中の製薬メーカーが注力している理由でもある。

 2兆5000億円という赤字は1社でなんとかできるものではない。しかし、このように製薬会社でなくとも、それを共に開発し、支援する日本の技術力こそが、それを埋める道であるということを同社は教えてくれているような気がする。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(ウェブサイト)
ペプチドリーム IRサイト
アサザイ(2017.4.19放送分) ゲスト企業:ペプチドリーム


代表取締役社長 窪田 規一さまと

 

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