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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 4月12日の「アサザイ 今日の1社」は日本ビューホテル(6097、東証1部)を放送しました。
 ※今回の放送は、2017年4月6日に収録されたものです。

 今回は、代表取締役社長 遠藤 由明 様にお越しいただき、事業内容、強み、成長戦略、株主還元等について詳しくお話を伺いました。

 同社はホテル事業として、同社グループが有する経験およびノウハウを最大限に発揮すべく「VIEW HOTEL」ブランドによる直営でのホテル経営を行っております。
 
 厳しい時代を乗り越え、様々な変化と成長を遂げ、2014年に東証2部、2015年にはついに東証1部へ上場を果たしました。現在、スカイツリーを一望できる浅草ビューホテルをはじめ、素晴らしい景観や皆に愛される地域密着型のホテルとして、多くのお客様から支持を受けています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
日本ビューホテル (6097) (東証1部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の遠藤 由明  ( えんどう よしあき )様。

「 サステナビリティ 」

▼浅草ビューホテルを中心に、直営・提携合わせて18のホテルを展開
 まず、タイトルを「 復活 」にしようかと悩んだが、より前を向いた「 サステナビリティ 」とした。

 沿革を紹介すると、1953年に那須観光株式会社として設立され、1960年に那須ビューホテルを開業。その後、現在の社名となり、1968年の伊良湖ビューホテルの開業し、以降、国内を中心にホテル事業を展開していった。

 同社の名を知らしめたのが、1985年に東京の旗艦ホテルとなる浅草ビューホテルを開業したとき。当時から現在に至るまで、浅草にはあまり高いビルが無く、ひときわ目立つそのホテルは、長らく浅草のランドマーク・タワーとして愛され続けてきた。

 現在、直営で運営しているホテルは11。
 浅草ビューホテル以外を紹介すると、直近、2015年11月に、お相撲のメッカ、両国に開業した、「 両国ビューホテル 」、「 成田ビューホテル 」、「 秋田ビューホテル 」、「 高崎ビューホテル 」、愛知県の観光リゾートホテルである(前述の)「 伊良湖ビューホテル 」、「 那須高原ホテルビューパレス 」、「 ホテルグリーンパール那須 」、千葉県犬吠崎の「 ぎょうけい館 」、秩父多摩甲斐国立公園にある「 おくたま路 」、千葉市のビジネスホテルである「 ホテルプラザ菜の花 」。
 これに、この5月に開業する「 札幌ビューホテル 大通公園 」、また、来年には大阪に(仮称ではあるが)「 大阪ビューホテル 本町 」が加わる。

 その他、提携ホテルとして、福島県に3つ、沖縄県に3つ、岡山県に1つの合計7つがある。

 社長が「 他のホテルグループとの差別化、強み 」として語った第一の点は、「 浅草ビューホテルを経営していること 」。この浅草ビューホテルの高い収益性や健全な財務基盤が、今後の成長戦略を支える大きな武器となっているとのこと。

 このほか、日本ビューホテル全体の強みとして、①:形式にとらわれず温かみと親しみのあるサービスを心掛けていることが高い評価を受けていること、②:立地条件や市場に即した営業戦略により「 利益を創出する体質 」が出来ていること、③:多様な販売チャネルを駆使して、多様な顧客層を生んでいるという「 集客力 」、④: " 食のVIEW "、" 味のVIEW "へのこだわり、と4点を挙げた。

▼今後の成長への戦略は
 「 成長戦略 」を形とした、2018年4月期から4ヶ年の「 第2次中期経営計画 」のテーマは「 長期持続的な成長に向けた経営戦略 」。

 具体的な成長戦略として掲げた5つの方針は、①:安心・安全への取組み、資産価値の維持・向上、収益性・投資効率の向上の3つを柱とした設備投資( 4年間で117億円を予定 )、②:浅草ビューホテルロビーフロアの全面改装、③:都市型観光ホテルを基本コンセプトとする新規ホテルの展開( 「 札幌ビューホテル 大通公園 」、「 大阪ビューホテル 本町 」の開業もその一環とのこと )、④:「 ビューホテルらしさ 」を追求したブランド価値・企業価値の向上、そして、( ホテルでは初めてとなる、この4月から始まった )⑤:楽天ポイントサービスの導入、である。

 「 経営指標( 計数 )の目標 」としては、2021年4月期に、売上高250億円、営業利益17億円、直営ホテル数:13とし、中計の延長線上の長期目標として、2027年4月期に、売上高310億円、営業利益25億円、直営ホテル数を20以上、と語った。

 また、「 株主還元 」は、安定的な配当と持続的な企業価値の拡大によるトータルな株主還元の実現を目指しているとのことで、配当金については、配当性向を成長戦略とバランスを取りながら、安定的に30%以上としていく方針を掲げる一方で、株主優待制度として、グループ施設の割引ご優待券を送っている。また、今年1月から7月の期間で、上限5億円、40万株の自己株式の取得を実行中である。

▼日本ビューホテルのサステナビリティ
 浅草ビューホテルが開業した1985年。私は大学4年生で、親戚のパーティーが真新しい同ホテルで行われ、浅草を散策した後に出席したことを鮮明に覚えている。
 
 その後、金融機関である保険会社( 運用部門 )に入社し、資産バブルとその崩壊を経験した。同社がつまずく原因となった、ゴルフ場開発と海外進出( 前川レポート、プラザ合意によるその後の円高 )は、多くの観光業の「 崩壊 」の引き金となったが、体力の弱っていた金融機関は、それを支えてあげることができなかったのである。

 その後、同社は民事再生手続きを行い、スポンサーに頼らない自主再建の道を選んだ。それを不安視するむきもいたが、見事に再生に成功して2012年に再生債務を完済。その後も新たな成長に向けた経営が奏功して2014年7月東証二部に上場を果たし、2015年7月には東証一部へ市場昇格した。東証二部に上場した際には、私自身、自らの社会人としての歩みを振り返り、とても感慨深いものがあった。大切にしていた忘れ物が戻ってきたような喜びである。

 「 アサザイ 」の放送中、思わず「 『 5周年パーティー 』をここでやる 」と言ってしまったのは、東京の東地区が好きということだけでなく、このような想いもあったのだろうと、今、自分で思う。題名が「 復活 」ではなく、これからのメッセージであり、決意である「 サステナビリティ 」とした理由がお分かり頂けたであろうか。

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取材後記は以上です、いかがでしたか?
本日の放送はオンデマンド配信にて早速アップされております。是非お聞きください。

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
日本ビューホテル IRサイト
アサザイ(2017.4.12放送分) ゲスト企業:日本ビューホテル

代表取締役社長 遠藤 由明さまと